1976
日本ビクター家庭用VHS発売 田中角栄逮捕 「こち亀」連載開始 人間の証明
南北ベトナム統一 モントリオールオリンピック およげ!たいやきくん ペッパー警部
23
Stephen Bishop
Careless
AORはちょっと苦手な私ですが、この人とネッド・ドヒニーはギリギリOKと言うかけっこう好きなんです。
もっともこの人はこのアルバムだけ、ネッド・ドヒニーはファースト・アルバムとハード・キャンディーまでという感じですが。
トップページで書いたようにこのアルバムの中からフィービー・スノーが"Never Letting Go"をカバーした他にもケニー・ランキンやあと誰かが他の曲をカバーしましたし、このアルバムもそこそこヒットしました。(日本のFMでもけっこうかかっていましたね。)
AOR一歩手前のシンガー・ソング・ライター然とした雰囲気でロマンチックで優しげな曲が詰まっています・・まぁ癒されますね。
ところで辞任した松本某元大臣ですが、以前にも記者会見でその時の心境をPPMがカバーした"All My Trials"になぞらえて語っていたそうですね。
案外いい人なのかも・・とか思ってしまいます。
(11.7.6)
23
Ronnie Lane & Slim Chance
One for the Road
スモール・フェイセズ、フェイセズの中心メンバーだったロニー・レインが73年に脱退後結成した自身のバンド"スリム・チャンス" の3作目にしてラストのアルバム。
その後、患っていた難病の「多発性脳脊髄硬化症」が悪化、97年に亡くなられています。 元メンバーではスティーブ・マリオットやロッド・スチュワート、ロン・ウッドがその後の成功と合わせて有名ですが、どちらのバンドも「ロニー・レインがいたから好き!」というファンも多いと思います。
フェイセズのアルバムでもやはりロニー・レインの書いた曲は格別でフェイセズのセカンド・アルバム「ロング・プレイヤー 」なんかは当に・・という感じです。
スリム・チャンスの他にも76年から77年にかけてロン・ウッドやザ・フーのピート・タウンゼントらとそれぞれ共作アルバムを出しており、それも好きですがやはり「好きな音楽を好きな場所で・・」を実践したこのスリム・チャンス時代の3作は別格の名盤だと思います。
今回、ユニバーサルから発売になったのは2作目の「Ronnie Lane's Slim Chance」('75)とこの「One for the Road」('76)のアイランド時代のもの。
ロニー・レインの好きな音楽・・アメリカン・ミュージックのルーツに根ざしたフォーク、カントリー、ラグタイム、R&Bそしてフェイセズにも通じるロックなどなどを英国人の感性で純粋に気持ちよく、そして趣味丸出しで演奏しています。
曲良し、声良し、サウンド良しで特にこの3作目はある意味集大成的なまとまりの良さもあり、もし初めて聴く人だったら最適の一枚だと思います。
もちろん、もう少しルーツ、カントリーぽい2作目も文句なしの出来です。
また、1作目の「Anymore for Anymore」('74)は今回別レーベルのため出ていませんが、これまたギャラガー&ライルやグリース・バンドのブルース・ローランドなども参加した自由な雰囲気が伝わってくる素晴らしい作品です。
例外の曲を除けば、どのアルバムも大雑把に言って「イギリス人のもろアメリカン・ミュージック」ということになりますが、そこはロニー・レイン・・人柄や感性から滲み出てくる情緒や音楽心はやはり他では替えられないものになっています。
1曲目はドブロ・ギターから始まる緩い感じのシャッフル・ビートですが、マンドリン、フィドルがヴォーカルにかぶってくるところで、もうKO状態になります。
以降、ちょっとディラン風にも感じるフォーク・ロック調の曲やブリティッシュ・トラッドそしてフェイセズ時代を思い起こすいかにもブリティッシュ・スワンプ的なノリの曲などが続きます。
またアナログではB面の2曲目「Harvest Home」は6分近いインストですが、これがまた時間を忘れさせる牧歌的な沁みる曲、そして最後の「G'morning」は明るく、懐かしく楽天的で希望を感じさせる曲なのですが、ロニー・レインのその後を知っているだけに何とも言いようのない気持ちにさせられる曲でもあります。
最後にジャケットの背景に写っている変なキャビンは「L.M.S」というロニー・レイン所有のモービル・スタジオでスリムチャンスの3作はここで録音されたほか、けっこうな人たちが利用しています。(マインドブログより転載)

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