1972
グアム島で横井庄一さん発見 札幌オリンピック あさま山荘事件 沖縄返還 パンダ(ランラン、カンカン)
ニクソン訪中 テルアビブ空港乱射事件 ウォーターゲート事件 ミュンヘンオリンピック事件
19
Bobby Whitlock
Raw Velvet
デレク&ドミノスの頭脳(?)ボビー・ウィットロックのセカンド・ソロです。
ファースト・アルバム同様メンバーははっきり書いていませんが、 デレク&ドミノスのメンバーにジョージ・ハリソンといったところみたいです。
熱い、濃いではファーストに譲りますが、その分いくらかこっちの方が聴きやすいか・・。
この人、今でもやっていますが初期のダンヒル盤2枚とキャプリコーン盤3枚ははっきり言って「レイラ」よりずっと好きです。
(10.10.28)
19
Alex Richman
Salty
女性スワンプ・アルバムとしてけっこう有名な割にはこの人の情報はほとんどありませんね。
このソロ・アルバムの後はジェス・ローデン抜きの第二期バッツ・バンドにいたってことくらいしか知りません。
このアルバムもどちらかというと、ケルトナーやクリス・エスリッジにギターがジェシ・エド・デイビス、ライ・クーダー、ウェイン・パーキンスといった強力バック陣で有名なのかも知れません。
彼女唯一のソロ・アルバムですが、女性スワンプというと「絶叫系」が多い中しっとり感もあるSSW的な曲の出來も良くて、そもそもがキーボディストということもありピアノ、オルガンもなかなか印象的でかなり好きなアルバムではあります。
A面4曲目の「Little Bit Kinder」はジェシ・エドのギター炸裂極上LAスワンプといった趣でジェシ・エドのファンはこれだけでも聴く価値あり・・です。
(10.10.23)
19
Ron Cornelius
Tin Luck
今年一番回数を聴いたアルバムになりそうな予感がすでにあります。
それくらいはまってしまいました。
この人を知ったのはイギリスの女性ヴォーカリスト"キャロル・グライムス"のファースト・ソロ・アルバム" Warm Blood"にギタリストとして参加していたから。
UKスワンプとしても有名なアルバムですが、レコーディング・セッションを勤めるのはいずれも南部系アメリカ人でどうも全員がボブ・ディランのレコーディングに参加経験有り、と言うのが選考のポイントだったみたいです。
その中でこのロン・コーネリアスだけはよく知らなかったのでディランのアルバムを調べると確かに"セルフポートレイト"に参加していました。
その他のディランのレコーディングにも少し入っているようですが、それ以外では70年頃のレナード・コーエンのバック(ライブ&レコーディング)、あとはアール・スクラッグス・レビューのアニヴァーサリー・アルバムでギターを弾いていたりと、ほんとそれくらいしか分かりません。
この唯一のソロ・アルバムも彼の活動と同様に激渋ですが、最小限のトリオ編成で徹底して無駄をそぎ落とした演奏はラフでワイルドでとてもナイーブ・・・。
シンガー・ソング・ライター好きの方、スワンプ好きの方に◎でお奨めです。
(10.6.13)
19
Big Star
#1 Record
今日ライノのHPを見たらトップにアレックス・チルトンの追悼が載っていました。
昨年ライノから99曲入りCD4枚組のボックスセットが発売になり、ビッグ・スターのカルト的人気を改めて知ったわけですが、このファースト・アルバムを今聴くととても70年代、それも前半のものとは思えないサウンドです。
たいして人気も出ないままビッグ・スターは75年に解散しますが、80年代後半から90年代にかけてREMのマイク・ミルズなど新世代ロッカーのリスペクトでカルト的な人気、再評価が高まりました。
初めて聴いた人は恐らく90年代のパワーポップと思うんじゃないでしょうか、つまり70年代前半でこれはいかにも早過ぎた・・ということなんでしょう。
アレックス・チルトンもソロ活動は続けていたものの、再評価されるまでは相当に不遇の時代もあったようですが、 93年に再評価を背景にビッグ・スターを再結成、またボックス・トップスも97年に再結成(こっちは主に営業だと思いますが)と活動を再開し、今年もテキサスのオースチンでビック・スターでのステージが決まっていたそうです。
ボックス・トップスとは対極みたいなところもあるのですが、困ったことにどちらも好き・・ということで早過ぎる死を残念に思います。
(10.3.21)
EN19
Tennent-Morrison
Tennent-Morrison
アメリカ人のテネント、イギリス人のモリソンのこれまたデュオ名作です。
若干ハスキー・ヴォイスなテネントの楽曲はかなり"ザ・バンド"しておりアメリカン・ルーツの雰囲気たっぷりなのですが、方やモリソンはいかにも英国のシンガー・ソングライターといった感じです。
スワンプ色も出しつつアルバムトータルとしては、湿り気のある英国色が深みのある陰影感を出していて「なるほど名盤だね・・」と思わず納得の一枚です。
ジャケットは何てことない感じに見えますが、よく見るとテネントの左手だけが奇妙にブレています。
ジャケットデザインはあのヒプノシスですが、ヒプノシスでもっとも地味なジャケットかも知れません。
このあと"JOE SOAP"というグループ名義でもう1枚出していますが、最近どちらもCDで発売になったようなので、是非聴いてみて下さい。
#この" Tennent-Morrison"は再CD化になります。
(10.3.06)
Cross & Ross
Bored Civilians
T2という(私の全く知らない)バンドにいたキース・クロスとブラック・キャット・ボーンズ(エグイいジャケットで有名なコテコテのブルース・ロック・バンド)に在籍していたことがあるというピーター・ロスという英国人2人の唯一のデュオ作品です。
フォーク風ありちょっとプログレ風ありとバラエティーに富む構成ですが、英国的雰囲気溢れるシンガー・ソングライター然とした作品はどの曲も非常にレベルが高く作りも緻密です。
一曲を除きそれぞれのオリジナル曲または二人の共作ですが、その唯一のカバー曲"Peace In The End"はサンデー・デニーがフェアポートを脱退後にトレヴァー・ルーカスと結成したフォザリンゲイの曲ですが、これが妙にはまっているというかこのアルバムの中で実に良い味を出しています。
このアルバムこそデッカ〜デラムというメジャーレーベルですが、それ以外はメジャーなシーンとは無縁の人たちのまさに隠れ名盤だと思います。
(10.3.05)
White Cloud
White Cloud
このレコードを初めて見た時にだれもが感心するのは凝ったジャケットじゃないでしょうか。
"Good Medicine"(良薬)という??なレーベルですが、蛇皮模様のところだけかなり凝ったエンボス状になっており、それが見開きで仕上げられています。
左の写真では外しましたが、 表にクレジットが何もなく代わりに国内盤でよくあるような帯が付いています・・けっこうお金のかかったジャケットです。
トーマス・ジェファーソン・ケイと女性ヴォーカルのジョアンナ・ベント嬢を核にした6人組なのですが、ここにウッドストック系では有名なデリヴァランスからエリック・ワイズバーグとチャーリー・ブラウンの二人が参加しています。
ちなみに、この下に紹介の"...and GORDON "も全く同じメンバーです。
ジョアンナ・ベントのソウルフルなヴォーカルやチャーリー・ブラウンのファンキーでロッキンなカントリー・ロック・ギターもあり、ダウン・トゥー・アースなサウンドなのですが、トーマス・ジェファーソン・ケイの作る曲はセンスに溢れ、どことなくメローで知的でもありただの泥臭バンドとは一線を画しています。
(10.2.13)
19
Gordon Waller
...and GORDON
数ある英国SSWのスワンプ・アルバムの中でも、私の好みとしてはかなり上位にくるアルバムです。
上で紹介した"ホワイト・クラウド"のアルバムと同じスタジオ、同じエンジニア、同じメンバー(ホワイト・クラウドの6人とデリヴァランスの2人)でプロデュースはトーマス・ジェファーソン・ケイということで全く一緒です。
60年代に活躍した英国のデュオ・グループ"Peter & Gordon"のゴードンさんのソロ・アルバムということでアルバムタイトルがピーター抜きの"...and GORDON"
相方のピーターとはご存じウェストコースト・サウンドの大プロデューサーのピーター・アッシャーです。
さて、この"...and GORDON"ですが左の写真はアメリカ盤ですがイギリス盤とはジャケットが違うだけでなく曲順が違っています。
レアなのはイギリス盤ですが、お奨めはアメリカ盤でしょうか・・。
アメリカ盤はA面がゴードンさんオリジナルの英国風味のあるSSW的なしっとりとした曲が多く並びます。
B面はホワイト・クラウドのアルバムからの2曲をはじめけっこうアーシーなスワンプ・ロックが並びます。
イギリス盤はそれらの曲が交互の出てくる感じで、アルバムとしてはアメリカ盤の方がずっと聴きやすいし、まとまっています。
私はどちらの面の好きですが、どちらもデリヴァランスの二人が素晴らしい客演をしています。
ジム・メッシーナを彷彿とさせるようなチャーリー・ブラウンのカントリー・ロック・ギターとエリック・ワイズバーグのバンジョーやペダル・スティールのルーツ・アメリカンな味わいが英国人ゴードンさんの感性と見事にマッチした大秀作だと思います。
(10.2.13)
19
Bobby Charles
Bobby Charles
今更何も言うことはない、文句なし、誰もが納得の名盤です。
名盤という以上に存在感のあるレコードですね。
チェス・レコード初めての白人アーティストとしての活躍、そしてその後ウッドストックで得られた安息の日々から生まれたこのアルバムはこれから先もウッドストック・サウンドの最高の一枚として聴かれ続けていくはずです。
もしも、このアルバムを聴いたことがなければ是非聴いてみて下さい。
「名盤」っていろいろと定義があるかも知れませんが、全く好みでないジャンルのものでもじっと聴いていれば好き嫌いは別にして「これは何かあるな」と 多くの人に感じさせる力のあるものが「名盤」なのではないかと思います。
このアルバムもまさにそういったものの一枚です。
レヴォン・ヘルムのRCOオールスターズで来日しただけでソロでの来日はついに実現しませんでした。
2004年の"Last Train to Memphis" 一昨年の"Homemade Songs"とも大好きな作品だったので、来日が実現しなかったのが本当に残念です・・合掌
(10.1.15)
19
Smith Perkins Smith
Smith Perkins Smith
イギリスで結成されてアメリカでブレークし当時バカ売れしていた"アメリカ"。
イギリスのアイランド・レコードはそれの逆をねらったんじゃないでしょうか。
"Smith Perkins Smith"は当時「飛ぶ鳥を落とす勢い」という言葉がピッタリのアラバマ"マッスル・ショールズ・サウンド・スタジオ"のメンバーで作られたグループです。
ウェイン・パーキンスはエディー・ヒントンの後釜的なメインのセッション・ギタリスト。
既にそうそうたるレコーディングに名を連ねています。
スティーブとティムのスミス兄弟は演奏もするし曲も書くし裏方もやるといったスタッフ兼アーティスト。
録音はマッスル・ショールズでいつものメンバーなのですが、定番のスワンプ路線の曲は2〜3曲で全体としてはコーラスを活かした当時のウェストコースト・サウンドに英国風しっとり感をまぶしたいかにもイギリスを意識した出来上がりになってます。
注目&憧れのアメリカ南部から来た3人組・・といことでまずイギリスで火を付けたかったみたいですが、これ1作であえなく解散。
ウェイン・パーキンスはアメリカに戻って南部系人脈の助っ人やらセッションで活躍を続け例の<グレイト・ギタリスト・ハント>に引っかかったみたいです。
今も活動を続けているウェイン・パーキンスですが、この"Smith Perkins Smith"は未だにCD化されていません。
傑作と言ってもいい大好きなアルバムの一つなので残念なのですが、最近になってロシアでCD-Rに焼かれてネットで売っているという話を聞きました・・嬉しいような悲しいような話です。
#英国盤はジャケットの花だけカラー、アメリカ版は全部モノクロです。
(09.9.27)
19
Delbert & Glen
Delbert & Glen
明けましておめでとうございます。
牛のジャケットはこれしか思い付きませんでした。
もちろん「原子心母」があればそれが本命だと思うのですが、残念ながらアナログもCDも持っておりません。
さて、 この"Delbert & Glen"は彼らのファースト・アルバムで「原子心母」の牛さんとは大違いの野暮ったい牛からも分かるようにコテコテのスワンプ・ロック。
とは言うものの、プロデュースがダニエル・ムーアとT・ボーン・バーネットというスワンパーの中でも知性派の二人ということで、アルバムトータルではどことなく洗練されたところもあります。
T・ボーン・バーネットはこの頃"J. Henry Burnett"名ですが、同じく"J. Henry Burnett"名義のデビューアルバム"The B52 Band And The Fabulous Skylarks"もこの年72年でプロデュースも自身とダニエル・ムーア。
後のアルファ・バンドも私的にはいまいちで、やはり「オー・ブラザー」のサントラで大当たりをとったことでも証明されたようにこの人はプロデュースが天職のようです。
このアルバムはアトランティック傘下のクリーン・レーベルということで、彼のメジャーへの第一歩でもあります。
(09.1.8)
19
The Rolling Stones
Exile on Main St.
皆さんは今年初めて聴いた音楽は何だったでしょうか?
私はストーンズの「ベガーズ・バンケット」でした。
普段はしょっちゅう聴くというわけでは無いのですが、今年はたまたま正月からストーンズということで、この1月中はストーンズとローラ・ニーロをやたら聴いてしまいました。
で、今日は久々に「メイン・ストリートのならず者」を聴いたのですが、やはり1曲目"Rocks Off"のイントロのギターの音でもうのけぞりました。
それにしても「あ〜Tumbling Dice 」という感じですね・・もう完璧なR&R!
こんな超メジャーアルバムですから、特に語ることはありませんが、ストーンズのスワンプ路線の集大成というにはできすぎのアルバムです。
(08.2.1)

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