2009
バラク・オバマ、第44代アメリカ合衆国大統領に就任 新型インフルエンザ流行 北朝鮮2度目の核実験
第45回総選挙 鳩山政権誕生
19
Los Lobos
Los Lobos Goes Disney
「そう言えばロス・ロボスは新譜を出さないねぇ〜」なんて話をしていたらいつの間にか出ていました。
ところが、今回の新譜はディズニー映画の主題歌や挿入歌ばかりの企画物・・といったことらしく「誰か先に買ってくれないかなぁ」と待ちの姿勢でいたところ、あちこちから評判が耳に入ってきて、結局つい先日手に入れました。
全13曲の内はっきりと知っていたのは白雪姫の"ハイ・ホー"とピノキオの"星に願いを"の2曲だけだったので思ったよりも新鮮に聴くことができました。
さらにサウンドはここ数年のちょっとエキセントリックな音作りではなく、肩の力が少し抜けた感じのちょっとレイドバックしたロス・ロボスで、さすがディズニーと思わせる楽曲の良さとロス・ロボスのかもし出すテックス・メックス調がうまく混ざり合って非常に楽しいアルバムになっています。
これは思わぬ拾い物・・みたいな感じでかなり気に入ってます。
(09.11.23)
19
Levon Helm
Electric Dirt
2007年の"Dirt Farmer"はトラディッショナルなアコースティック・アルバムで見事にグラミーも受賞しましたが、それに続くこのアルバムはタイトル通りエレキも入ったバンドサウンドで、尚かつアラン・トゥーサンのアレンジによるホーンも加わりアーシーな中にもゴージャスな作りになってます。
のっけからグレイトフル・デッドの"テネシー・ジェド"で始まりますが、レヴォンのドラムスがご機嫌にグルーヴしヴォーカルも歳(69歳)を考えれば思いっ切り元気です。
ボブ・ディランの驚愕"ネバー・エンディング・ツアー"の2004年までのギタリストでマルチプレーヤーのラリー・キャンベルが前作に続きプロデュース。
レヴォンの娘エイミーもバックコーラスで再び参加、この二人が良い仕事しています。
ほとんどがカバー曲ですが前作のアパラチアン・ミュージック的なものから、今回はザ・バンドを彷彿とさせるようなR&Bぽい力の入った作品が多く並びます。
ただ、また入院したというような噂も聞きますがこんな傑作アルバムを出したことでもあり、この勢いで再度の来日なんてことが実現すれば最高なんですけど。
(09.11.23)
19
Chris Jagger
The Ridge
クリス・ジャガーというとどうしてもミック・ジャガーの弟で・・となってしまうわけですが、お兄さんとは違ってルックス的にもそれらしく年を重ね、アッチャ名義も入れれば7〜8枚目になる今回のアルバムは極上のルーツ・ミュージック・アルバムです。
ケイジャンやスイング、ラテンそしてもちろんR&Bやブルースといったルーツ指向はこれまで通りですが、それがグッと渋くレイドバックして時にトム・ウェイツを思わせる歌声はなかなかたまりません。
ウッドベースをペンタングルのダニー・トンプソンが弾いていたり、スリムチャンスのチャーリー・ハートなんかも絡んでいたりの英国人脈での作品なので、どことなく英国風が漂うものの全体としては大人のアメリカンなルーツ・サウンドで、偉大なお兄さんの呪縛に囚われることなくマイペースで自分の音楽を掘り下げているみたいです。
(09.11.22)
19
町田 謙介
Future Blues
東京のライブハウスを中心に活躍しているシンガー・ソングライター「マチケン」、ライブを見たことはありましたが、アルバムを手にするのは初めて。
そもそもがブルース・マンというくくりの人でアルバム・タイトルが"Future Blues"、尚かつ"Canned Heat Blues"のカバーが入っているとなれば、白人ブルースバンド"キャンド・ヒート"のファンかと思えばさにあらず、知らなかったようです。
アーシーなブルースに根ざしていても歌声と曲調はカラフル・・自然でソウルフルな色調は先のブルースのカバーからオリジナルの曲までジャンルに関係なくみごとにルーツ・ミュージックしています。
ギターの腕前も相当に大したものですが、アルバム5曲目の"Hit The Street  ̄ " で次々と出てくるブルース・マンの名前に思わずニンマリ。
こういうスタンスで音楽やってる人って大好きですね。
(09.9.25)
19
Melinda Doolittle
Coming Back to You
今年に入って新譜で手を出したくなるものがありそうで無い・・という状態が続いておりましたが、先日やっとこれはという新譜を手にしました。
アメリカにTV番組で「アメリカン・アイドル」という「スター誕生」みたいなオーディション番組がありますが、その2007年のファイナリストの一人。
実質第3位ということで優勝こそしませんでしたが、その歌唱力は予選段階から注目の的だったみたいです。
新人なのに、まぁこんな直球のソウル・アルバムを今時・・みたいな内容です。
スタンダード・ナンバーのような曲もありますが、ほとんどはいにしえのサザン・ソウル、ノーザン・ソウルといった趣で、ロバート・ジョンソンのド・ブルース"Dust My Broom"と"Walkin' Blues"の選曲も目をひきますが、これはブルースというよりもご機嫌なR&Bナンバーに化けています。
どうも彼女のお父さんがドラマーで小さい頃から"Vintage"な音楽をたっぷりと聴かされたようです。
アーロン・ネヴィル、マイケル・マクドナルド等々のバックコーラスで場数を踏んだ実績はあるみたいですが、「アメリカン・アイドル」でのパフォーマンスが注目を浴びデビューに結びついたと言うことですね。
年は若そうですがかなり腰の据わった歌いっぷり・・ジャズ・スタンダード・ナンバーなんかを歌ってもいい線いきそうな感じもありますが、ルックス的にはイマイチなところもあったりで今後どうなっていくのか。。
楽しみな人ではあります。
(09.3.13)

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