1983
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任天堂がファミコン発売 大韓航空機撃墜事件
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Guthrie Thomas
Once In A While, Forever
これまで35年に渡り30枚以上のアルバムを出しているガスリー・トーマスの80年代の充実ぶりを証明する一枚です。
この人の75年のメジャー・デビュー・アルバムと翌76年のセカンド・アルバムは「鳴り物入り」でキャピトルがリリースしたと言ってもいいほどの力の入った作品でした。
デビュー・アルバムのジャケット写真はノーマン・シーフで演奏陣も、ジム・ケルトナー、デヴィッド・フォスター、スティーブ・クロッパー、デヴィッド・ペイチ、ニコレット・ラーソン等々、そしてメジャー2作目の"Lie's And Alibi's"にはリンゴ・スターまで参加という豪華版でした。
お父さんがウッディー・ガスリーやジャック・エリオットと親交があったらしくその名前の通りウッディー・ガスリーよろしく自身もホーボー・シンガーとして各地を放浪、74年の自主制作盤が評判を取りメージャー・デビューとなったのですが、超豪華なお膳立てを別にしても深みのある曲とビター・テイストの歌声、技巧のしっかりしたギターでメージャー2作品は今でも私の愛聴盤です。
ただ、キャピトルが力を入れた割には売れなかったのか本人があまりしっくりと感じなかったのか、2作のみでメジャーを離れてしまいます。
この" Once In A While, Forever"は76年にメジャー・レーベルを離れてから前年82年までの作品の中からコンピレーションしたものです。
ギター1本の弾き語りだけでなくバンドを入れての作品もありますが、どちらも楽曲、歌声、そしてギター・ワークもより深みを増しているように私には感じられます。
地味というほどでもなく、聴きやすいという訳でもなく・・みたいな何とも言い難いところのある作品ですが、有名なシンガー・ソング・ライター達と並べても遜色のないレベルの歌と楽曲、そしてアルバムの出来は是非もっとたくさんの人に知ってもらいたいと思います。
(09.10.30)

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