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H.A.L.担当 川又利明


2011年5月8日
No.814 「“Musicmask”を逆Sound check!! Vol.2」
 
■皆様は視覚と聴覚の矛盾を考えたことがおありでしょうか? 

例えば放送やDVD、最近ではBlu-rayなどでオーケストラの演奏を見て楽しんで
いたとしましょう。あるシーンでは指揮者を画面にクローズアップし、ある
カットでは弦楽器奏者の動きを映し、また次には管楽器奏者の指の動きを映し
たりと様々なアングルで目を楽しませてくれます。

しかし、再生音は一定のステレオフォニックで流れているのが実情です。

ジャズのライブをテレビで楽しむ事もあるでしょう。ピアニストの指が鍵盤上
を高速で跳ね回るシーンに息を呑み、ベーシストの表情がアップにされ、
ドラマーの額には汗が光り、シンガーの表情に見入った事はありませんか?

しかし、再生音は一定のステレオフォニックで流れているのが実情です。
(もしくは5.1chでサラウンドを楽しんでいたとしても…)

画面で見せている視野にもしも立っていたら、カメラの位置に自分がいたら
どう聴こえるでしょうか? もしも、カメラアングルのめまぐるしい変化に
ともなって、カメラの位置で拾った音に一々切り替えていたら大変なことに
なってしまうでしょう。

でも、視覚情報として捉えている事と視聴者が聴きやすく楽しめる映像に伴う
再生音の在り方にずれがあるのも事実なのです。

再生音だけを聴いていると聴き分け出来ないような小さい音の楽器でも、画面
で演奏している姿を見せられてしまうと聴いているように錯覚してしまう事も
あるものです。

私達が通常聴いている2チャンネル・ハイファイというのはオーケストラだったら
S席の真ん中で聴いているという位置関係ではないでしょうか。

その位置でカメラを固定して、ずっと同じアングルだったら…長い演奏中だと
見ているのはずっとステージの全景ですから退屈してしまうでしょう。
ジャズのライブでも同じことが言えると思います。

エンターテイメントの世界では目も耳も楽しませてくれるという常識があり、
私達はそれを当たり前に見て聴いているわけです。

さて、視覚情報はないのに目を見開いて音のする方向に無意識のうちに眼球は
反応して動いてしまう。視神経は活発に働いているのに光は入って来ない状態。

そんな状況では今までに体験したことのない音に対する感性の高まりがあるのです!!

聴覚が捉えた音の情報が目の前にあるのに、視覚には音源の姿・風景は与えない。
それを補うかのように視覚が得られない情報をあたかも聴覚が補足するような
人間の本能に基づいた大脳への刺激が3D再生音を生み出すのでしょうか!?

ハイエンドオーディオをこれほど追求してきた私が驚愕する音の盲点を…
この“Musicmask”が教えてくれたのです!!

そして、それは聴く人全てに同様な感動を与える事を確認しました!!

           -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

埼玉県上尾市 T T 様-H.A.L.'s 訪問記
Vol.29「ここに技あり!!ヴォーカルを制する者はオールジャンルを制す!!」
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_visi0029.html
上記にてご紹介しているT T 様より“Musicmask”体験記を頂きました!!

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埼玉県上尾市 T T 様より

川又さんからのメールでMusicmaskのリンク先を開くと一見スナイパー風の
サングラスのような物をしている美女が現れた。

川又さんのメルマガにもあるように視覚からの情報を遮断すると聴感が鋭敏に
なる事は知られている。音楽を試聴する際にはカーテンを閉め照明を落す方も
多いと聞く。特にオーディオ評論家の方にはその手法をしていると公然と書か
れているのを何人か見た覚えがある。

しかし、Musicmaskを装着して音楽を聴いている姿を想像すると「怪しい…」
の一言に尽きる。想像してみて下さい。
マラソン試聴会や他のオーディオショップでMusicmaskをして音楽を聴いている姿を。

「怪しい」ものは体験すべし。川又さんも百聞は一聴にしかずと書かれている
ではないか。という事で早速川又さんの元を訪ねてみました。

まず、川又さんのレクチャーを受けながら、まず課題曲:アコースティック
アーツ UNCOMPRESSED CD VOL.1より4曲目「SAMBIENTA / PAmagieRA」を聴く。

まずはMusicmaskを装着する。少しの光も漏れて入らない様に位置を調整。
マジックテープになっているので締めつけられるような事はない。しかも軽量。
すぐに装着による違和感はなくなっていた。

しかし、Musicmaskを装着して椅子に座っている私とその傍らでコンポを操作
する川又さんの姿は、私が催眠療法を受けている患者で、川又さんが先生と
いった塩梅。ますます怪しい…。

元々この曲はパーカッションが多用されており、音源も左右のスピーカー間を
行き交う楽曲である。

これがMusicmaskを装着して聴くと掛け値なしに20〜30%増で音が明瞭になり、
縦横無尽に音が駆け巡る。

川又さんいわく、「音の3D」という未体験が襲う。パーカッション等は
さしずめ小型打ち上げ花火で中空に音がはじける。

次にMusicmaskを外して同じ曲を聴くと、極端に言えば奥行きが少なくなり、
ベタっという感じになってしまう。

The Sonus faberとオールsoulutionの組み合わせであるから、申し分ないはず
である。しかしMusicmaskのあるなしにはそれくらいの違いが出る。

今までのThe Sonus faber&オールsoulutionのラインナップで十分聴けていた
のだが、Musicmaskを一度体験してしまうと物足りなくなってしまうのである。

次に同じくアコースティックアーツ UNCOMPRESSED CD VOL.1より1曲目
「CLAUDIA / Paquito d'Rivera feat.Arturo Sandoval」を聴く。

今度は初めにMusicmaskなしで冒頭の2分くらいを聴き、Musicmaskを装着して
同じ曲を聴く。この曲ではサックス・ピアノ等の余韻の臨場感。特にサックス
が聴き所である。

Musicmaskを付けると楽器の微妙なニュアンスというか揺らぎが感じ取れる。
演奏が終わり川又さんから「どうです?目から鱗でしょ?」。確かに…。

今度は持参した3枚のDiscを聴く。もちろん美人女性ボーカルの自宅システム
のリファレンスにしているものである。Musicmaskはボーカルものにも有効で
あった。

ユニゾンやバックコーラスで音の厚みを出している様の製作者の意図が手に
取るように分かる。そんな重箱の隅をつつくような聴き方をしなくても、
耳からの情報量が明らかに多く、音楽が楽しめる。

こんな時soulutionのリモコンはありがたい。
見えなくても親指だけでボリュームコントロールや曲の頭出しができるからである。

楽しい時間はあっという間に過ぎるもので、もうすぐ閉店時間がせまってきた。
「もっとMusicmaskでCDを聴きたい!」コーヒーはすっかり冷めてしまっていた。

それほどMusicmaskは人を集中させる。これは是非とも自宅で試したい。
しかし現在ただ一つしかないデモ用Musicmask。

次の日は川又さんが定休日という事もあり、特別に一日だけ自宅貸し出しの
許可を頂いた。感謝!

次の日、朝になるのを待ってさっそく比較試聴開始。昨日はオーケストラを
聴いていなかったので、自宅にある数少ないフルオーケストラのCDを聴く。

いや〜楽しい!!

私のシステムはボーカルに特化したシステムセッティングをしているが、これ
がオーケストラ仕様のシステムで聴いたら、両翼に音は広がりあたかも有名
クラシックホールでの演奏を特等席で聴くように音のグラデーションが見える
のではないだろうか。

弦楽器のしなやかな余韻。
管楽器の響き。
打楽器のはじけ具合など新しい発見があると思う。

Musicmaskの本体には「IN FOCUS WITH THE MUSIC」と書かれている。
見事な決め台詞。今までこんな簡単な事に何で気付かなかったのだろう。

いかに目からの映像による情報が、耳からの情報に影響を与える事を体験できた。
実際映画館ではドルビーサラウンドと言っても音質云々は問題でなく、相対的
に視覚情報が7割くらい占めているのではないか?人は音のする方向に自然に
目が行ってしまうもの。

例えば川又ROOMではThe Sonus faberのスピーカーの間にはオリジナルノーチラスが
向かい合って鎮座している。音楽を聴きながら音のする方向に見える対象物を
目で確認して終わってしまうとは川又さんの弁。

しかしMusicmaskでは音がした距離感を自由に判断できるのである。

鼻をつままれても分からない漆黒の闇を作り出すには、厚手の裏地が黒の
カーテンを購入しなければならない。オーディオルームと割り切って使ってい
る部屋なら問題ないが、生活の一部として使用しているのであれば、裏地が
真っ黒のカーテンなんて照明を点けても暗くてかなわない。

ならばCD+アルファの値段で音楽のイリュージョンが楽しめる、漆黒の闇が
手に入るのである。

最後に今回自分のフィールドで体験できた川又さんのご配慮に感謝すると共に、
皆様にも是非この未体験の感動を味わって頂きたいと思います。

           -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

川又より

T T 様ありがとうございました。その通りだと思います。“Musicmask”との
比較を行うとすれば完全なる暗室しかありません。貴重な自宅体験記を早速に
お送り頂きましてありがとうございました。

私が皆様に提供したいのはこれなのです…Let's enjoy music!! 
本日も予約数が増えてきました。


このページはダイナフォーファイブ(5555):川又が担当しています。
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