《 H.A.L.'s Monitor Report-Burmester 100 Phono EQ amplifier 》
No.0539 - 2012/1/30 「H.A.L.'s Monitor Report-Burmester 100 Phono EQ amplifier」 岡山県岡山市 K.A 様より 前回の投稿をご紹介します。 http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0472.html http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0440.html Burmester 100 Phono EQ amplifier 試聴記 私は今年で55歳になります。オーディオを始めた中学生の頃は、無論CDなどと いう物はなく、レコードを聴いて育ちました。 CDが出現して、スクラッチノイズが無く、取り扱いが簡単で、もうアナログ レコードなど不要になるだろうと考えていました。 大学生の頃は、学生ジャズバンドでピアノを担当していた関係で、レコードを せっせと買い集めては、カセットテープに録音して、好きなピアニストの アドリブを一生懸命にコピーしたものです。 就職した頃はもうCDの時代でしたが、レコードは捨てずに取っておきました。 多忙でゆっくりと音楽を聴くひまもなく、粗末なオーディオ製品を使っていました。 40歳でやっと家を建てることが出来、念願のオーディオルームを持つことが 出来ました。本格的なオーディオセットをそろえることが出来ました。 この時に、いまさらLPなんてと思いましたが、思い出のこもった学生の頃の レコードをもう一度聴きたくて、マイクロのプレーヤー(SX-1500FVG)、SME 3009R、ベンツマイクロRuby2、PP-1をそろえました。 それまでの粗末な機械で聴いていたのはとは大違いで、恥ずかしながら初めて アナログの良さに気がつきました。以後はもちろんCDも聴くのですが、中古 レコード屋やオークションでレコードを仕入れてVPIのクリーナー(中古レコード 生活には必需品です)で掃除しては、アナログ生活を楽しんでいます。 アナログレコードは国内版なら程度の良い物が500円ほどで買えて、 オリジナル盤には劣るでしょうが、十分いい音で聴けます。 CDに比べたらずいぶん安いのではないでしょうか。 ステレオサウンドでブルメスターのイコライザーが評判なのを読んで、一度 聴いてみたいなと思っていました。 イコライザーに200万もかけて、その値段に見合っただけ音は変わるのかな? と疑問に思っていたからです。 結論から言うと、全く驚きの結果でした。 アナログ再生の質を決めるのは、まずはイコライザーだと言うことがわかりました。 無論カートリッジは音色を決めるし、モーター、アームが良くなければ安定した 再生が望めないことは理解できますが、決め手はイコライザーだと。 笑えるほど音は違いました。 まず、透明度が違う。陳腐な表現ながらベールを一枚はぎ取ったような、霧が 晴れたような。音の質が根本的に異なるようです。プレゼンスが全く違います。 音場がスムーズに拡がり、奥行きが感じられます。低音の力と分解能が素晴らしい。 昨年限定発売されたヴァントのブルックナー選集を聴きましたが、地を這うよ うな、CDも真っ青のコントラバスにグランカッサ。 もちろん低弦は団子にならずきれいに分離して聞こえています。 ブタペストSQのベートーヴェンの弦楽四重奏曲を聴いてまた唖然としました。 ヴァイオリン2丁とヴィオラ、チェロが完全にそれぞれの場所に定位して、 聞き分けることが出来るではありませんか。これは素晴らしい。 ベンツマイクロRuby3、SPUマイスターGE、SPUクラッシックGE、ShureV15type3MR。 どのカートリッジもその最良の音を引き出しているように感じられました。 まあ、「おまえの使ってるイコライザーがぼろだから、そんなに良く聞こえ たんだろう」と言われるかもしれませんが…。 接続は、最初付属のバランスケーブルを用いましたが、残留雑音が大きくて 使い物になりませんでした。シールドがないからでしょうか。 アダプターを用いて、通常のアンバランス接続だと、full volumeでも殆ど 残留雑音は聞き取れませんでした。 SPUの場合はトランスを通した方が私には良い音に聞こえました。 今まで「SPUの腰の据わった低音、ただし分解能は若干落ちるが…」などと ワンパターン的に試聴記に書いてあっても、そんなものなのかなぁ…と言 う印象でしたが、このイコライザーで聴いてSPUの特徴的低音という意味が 初めてわかりました。 私の持っているイコライザーが貧弱なのが原因だとしても、とにかく素晴らしい 音でした。サブソニックフィルターも便利です。 デザインは、クロームメッキでぴかぴかで、どうかと思いましたが、実際に 設置すると、パネルが周囲の景色を映し込むので、他の機器から浮き上がる こともなく、とても自然でした。 欠点は値段の高いところだけですね。 うーん…欲しい。 試聴システム モーター マイクロSX-1500FVG(エアフロート・吸着式・糸ドライブ・4アーム仕様) システム(1) SME3009R(オイルダンプ)+Ruby3+PP-1 システム(2) FR-64S+SPUマイスターGE+昇圧トランスSPU-T100+フェーズテックEA-3 システム(3) FR-64+SPUクラッシックGE+マランツPH-1 システム(4) SME3009S3(オイルダンプ)+シュアーV15type3MR+オーディオクラフトPE-500 JRDG SynergyIIi + Model 8Ti AVALON Eclipse -*-*-*-*-*-*-*-*-*- 川又より K.A 様ありがとうございました。最後の一言が私には一番印象に残りました(^^ゞ 若い頃からの思い入れがアナログディスクの音に込められているというのは 実によく分かります。 私も自宅のLPを相当枚数会社に持って来ています。もう自宅ではアナログを 聴かなくなってしまいましたが、自分のコレクションで皆様に楽しんで頂ける というのも感動的なものです。 http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/869.html 近い将来にはこのターンテーブルを導入してたっぷりと皆様にアナログの魅力 を楽しんで頂けるように致します。その時にもこのフォノEQを使いますね!! どうぞご期待下さい。そして、ありがとうございました。<m(__)m> |