《“GLASS CD”-H.A.L.'s Monitor Report》


No.0427 - 2008/4/26

京都府宇治市 T H 様より

やってみるものですね〜(^^ゞ 
こんなに喜んで頂けるとは思ってもいませんでした。↓こんな企画です!!

http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/574.html

この企画は私がここで↓どのように感動したかということから発想されました。

http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/561.html

だって、20万円もするCDが近代のハイエンドオーディオ装置でどのような音質
で再生されようとも、その感動が皆様一人一人のシステムでも再現されなけれ
ば意味がありません。そんな貴重な体験談を頂きました!!

              -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

Vol.3「GLASS CDの第九、これはまさに別格。聴けるのです!!」

前回の投稿をご紹介させて頂きます。
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0405.html
ご夫妻の写真付きレポートでした。
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0298.html
そして、Cardas Myrtlewood Blockでも投稿を頂いておりました。
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0380.html


"GLASS CD"の返却のリミットは今日かなと思いつつ、今日もCDを聴いてしまい
ました。
明日の夜の便には乗るようにしたいと思いますので、どうかご了解下さい。

このCDは二つの点で私自身にとって大きな出会いでした。オーディオという
観点からはずれていると思いますが、私の雑感を少し書かせてください。

       ☆      ☆

今回の"GLASS CD"の試聴では二つの発見がありました。
一つ目はカラヤンです。

カラヤンがベルリン・フィルを率いて来日し、東京文化会館でベートーベンの
交響曲を連続演奏した事がありましたね。

あの時、テレビやラジオで中継をしていましたが、カラヤンの颯爽とした
フレッシュな指揮ぶりに、私は完全に魅了されたものでした。

けれども、その後のカラヤンは、形だけをいう気がして好きになれず、私は
だんだんと聴く事がなくなりました。

もう一つ、それは第九です。

第九はライブでは毎年のように聴いてきましたが、家でCDで聴くことはまずあ
りませんでした。実演ではあれほど感動するのに、CDで聴いていると音の洪水
に疲れるのです。

ですから、わが家では第九のCDはほとんど眠ったままでした。
ところが、今回の"GLASS CD"を聴いて、こうした印象はまったく変わりました。

正直、CDの第九でこんなに何度も聴き、それでもまた聴きたいと思ったのは
初めてでした。

"GLASS CD"の第九、これはまさに別格。聴けるのです!!

聴き疲れというものがまったくなく、まるでホールにいるみたいでした。
あまりの美しさと感動に終わらないでほしいとさえ思うほどでした。

店長はご存知のように、私の愛用のシステムは大変ささやかなものです。
けれども、それですら膨大な楽器と声の洪水が団子にならず、ひとつひとつの
細部の動きがとても明瞭に、しかもニュアンス豊かに表現され、その上で全体
の巨大なハーモニーが構築されてくるのです。

これは"GLASS CD"の威力です!!

また、音量を下げても音がやせる事がなく、きっちり音楽として伝えてくれます。

その結果、ベルリンフィルとカラヤンの演奏の魅力が私の中でまた蘇りました。

細かなことを言えばきりがないのですが、絶頂期のベルリンフィルのみごとな
音色が、曲のどの部分であれ、魅力いっぱいに伝わってきました。

そのベルリンフィルを自在にあやつるカラヤン。
やはりこの時代のカラヤンはすごいと思いました。

まず、第一楽章では中低音の分厚いハーモニーがダイナミックに空気を震わせ
ながらうねっていきました。

第二楽章の木管のやわらかな響き。夢みるようなホルンの音色。
次々とあらわれる楽器の個性的な魅力がよく捉えられています。

第三楽章冒頭の美しいメロディとその絡み合い。
弦楽器のアンサンブルの美しさは言葉にならないくらいです。

各パートの名手達の至芸が溢れんばかりの感動を伝えます。
美しすぎる。その美しさを持続させ、彼らを束ねるカラヤンの強靭な精神力。

そのすごさがCDから伝わってきます。カラヤン再発見です。
そして、いよいよ第四楽章。冒頭のティンパニはもちろん、低音の調べが
ズシッと重く強く伝わってきます。そして沈黙。そしてクライマックスへ。

バリトンの「おお友よ…」から後は、もう圧倒的としか言いようがないですね。
けれども、フォルテの場合でも、単純に音量が大きくなるというのではなく、
ひとつひとつの声部や楽器が明瞭に出てくるために、響きの豊かさとしてあら
われ、音の粒の中にゆったりと浸らせてくれます。

途中、シンバルとピッコロが激しく叫ぶ部分がありますが、まったくキンキン
しない。美しい音の粒キラキラと散りばめられるのです。

その粒からは2つの楽器の個性と表現のニュアンスを感じ取らせてくれます。
ゾクッとします!!

最後の、4人のソリストの四重唱のところなどはうっとりとするばかりです。
特にソプラノのヤノヴィッツは艶やかでよく通る美声で、これ以上はないと
いう絶唱でした。

これほどまでに、感動を与えてくれるのは、このCDのクリヤーで明瞭な音に
よるものと感じました。よくぞここまで、という感じです。

おかげで聴いている私は、無数の音の粒によって生み出された空間にしっかり
と浸れるのです。そのためベルリンフィルの極上の演奏がそのまま胸に伝わり、
心地良く、感動的で、まるでホールで聴いているかのように感じるのでしょう。

それが"GLASS CD"の魅力なのだと感じました!!

そして、あらためて当時のカラヤンとベルリンフィルのすごさ。
その表現力の巨大さを再発見しました。

また、第九のCDをこんなに何回も何回も聴くなんて本当に初めてのことです。
やはり深く感動に満ちた曲ですね。

今回、"GLASS CD"を試聴させていただいて本当によかったです。
"GLASS CD"の音は極めて音楽的でした。
私にとっては素晴らしい機会でした。

返却が遅れて川又店長にはまたご迷惑をおかけしましたが、けれども感動
いっぱいの4日間でした。ありがとうございました。こころより感謝です。

            -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

川又より

T H 様ありがとうございました。ハルズモニターはコンポーネントやケーブル
だけではなく、このようなレアなディスクにも取り組んでいきたいと思って
おります。オーディオ製品なら他のショップでも貸し出しはあるでしょうが、
20万円のCDを聴けるチャンスを提供してくれるショップはないでしょう(^^ゞ

まだお待たせしている皆様はいらっしゃいますが、お待ち頂けるということで
あれば応募を受け付けますので、どうぞご利用頂ければと思います。
その前にハルズサークルにご入会下さい!!


HAL's Monitor Report