《Z-Board-H.A.L.'s Monitor Report》


No.0403 - 2007/10/19

埼玉県上尾市 T T 様

Vol.23「今までの音は井の中の蛙でした!! Z-board導入レポート!!」

前回はB-boardを導入されていますので、その続編となりました!!
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0398.html

今回、B&W Signature800の下に設置したB-boardに引き続き、Z-board二枚が送られて
きた。

設置する場所はもう決めていた。
できるだけパワーアンプ(ラックスマン B-10×2台)をスピーカーに近づけようと、
プリアンプ−パワーアンプ間のケーブルを延ばし、スピーカーの横のフローリング
(カーペット無し)に直置きしてあったので、その下に敷こうと思ったのである。

ただパワーアンプの脚には自作インシュレーターを挟んである。
Stereo誌でも使われている銅板数枚を積層に挟んだブチルゴムをテフロンシートで
包んだものである。

事前に川又さんに現在の私のシステムの状況を伝えてあったので、音出しする前に
納入された旨、報告した時に「Z-boardを導入すると芯のある音になりますよ」と
おっしゃっていた。

先日、ここでリポートさせていただいたように、B&W Sig800の下に設置したB-boardは
システムに飛躍的な変化をもたらした。
今回のZ-boardはどんな変化を見せてくれるのか楽しみであった。


まず、現在の状態で数曲聴き込んでからパワーアンプの下にZ-boardを入れる。

まず感じた変化はプリアンプのボリュームはそのままなのに音量が全体的に上がった
ことである。普通自宅ではラックスマン C-10のボリューム位置はちょうど9時
あたりで、ソースによって前後2目盛りで調整しているが、一目盛りは違う。

C-10のボリュームはご存知のようにアッテネーターの塊のブロックで、9時あたり
の一目盛り分の音量の違いは大きいものである。

課題曲は前回のB-boardの時と同じ鬼束ちひろのBESTより「眩暈」から。

ボーカル、バックのピアノ・ベース共に音が立つ。しかもピアノの音はメインボーカル
を邪魔していない。しかも刺激的に音は立ってはいるが耳に優しい。

だが僅かなレベルで鈴の音(ね)の音像の輪郭に曖昧さがでる。
Sig800ではもっと明瞭に見える鳴り方をするはず。

「流星群」を聴いた時も、前回B-boardを導入した時に感じた(見えた)2コーラス
目の中空に浮かぶバスドラが埋もれてしまった印象を受ける。

そこでZ-boardに直置きしたパワーアンプの脚に再び前述した自作インシュレーター
を挟んだ。

すると音がより鮮明になり、音像を絵に描いたとしたら改めて輪郭を縁取りするよ
うに黒いペンでなぞったような感じである。

バスドラの音も戻ってきた。
「これが川又さんのおっしゃった芯のある音か・・・」

そして重低音が今まで以上に沈み込む。
「ズン」と重みを持ってまだまだ低い領域まで延びて行くようである。

次の課題曲はお馴染みhttp://www.kkv.no/ kirkelig Kulturverksted
(シルケリグ・クルチュールヴェルクスタ)・Thirty Years'Fidelity より
10. MITT HJERTE ALLTID VANKER / SKRUK and Rim Banna

いつものように余韻成分に注目して聴くが、エコーの長さには変化は見られなかった
が、
混声コーラスが湧き上がる躍動感に似た感じ、ホールの距離感覚はそのままで音が
前に出てくる感じとチャーチのように上に抜けて行く感じに変化した。

そしてエコーそのものは両翼と上方向にサーっと尾をたなびかせて消えて行く。
このエコーの消えて行くさまが聴いていて実に気持ちがいい。

次にこれも定番、ヨー・ヨー・マの「シンプリーバロック」

前回B-board導入時にみせた、バックのストリングスとヨー・ヨー・マのチェロの
距離感はそのままに、バックのストリングスの後の壁が取り払われたような広大さ
をみせる。もちろん、メインのヨー・ヨー・マのチェロは際立っています。

そして何とはなしにつじあやのの「COVER GIRL」を聴いてみる。

二枚組みのカバー曲集。つじあやののウクレレにのせてJ-POPの名曲のカバーを
収めたものである。Disc2のkyoto sideは自宅録音ならぬ、地元京都の様々な場所
でウクレレ片手にポータブルで録音されたもの。

ボーカルとウクレレのみのシンプル構成。
シチュエーションは野外なので川面の近くでは鴨川のせせらぎ、遠くに子供の遊ぶ声、
鳥のさえずり、家の近くの道路を車が走って行く音等など生活の音が録音されている。
そのどれもがリアルに聴こえる。

特に鳥のさえずりには不覚にも何度も自宅の窓の外を見てしまった。
そこには鳥なんているはずもないのに・・・。

このつじあやののアルバムはB-boardの影響かZ-boardの影響かどちらが強いのかは
分らないが、CDに録音されているまわりの環境音が実にリアルなのである。

我が家でのパワーアンプへのZ-board導入の変化はS/N比の向上に尽きると思います。
そしてより深く陰影を刻み付けるようになった。

今までヤワではないにしろフローリングに直置きされたパワーアンプをZ-boardで
機械的微振動からアイソレートした効果は大きい。

ただでさえ音量を上げるとリスニングポイントの足の裏で振動を感じるので、
今までスピーカーの近くに置かれていたパワーアンプの状況は容易に想像できる。

Cardas Myrtlewood Block導入時にも痛感したが機械的微振動対策に終わりはないですね。

今回のCardas Myrtlewood Block、B-board、Z-board導入で一応機械的振動対策を
して飛躍的にシステムの音の向上が見られました。

今までの音は井の中の蛙でした。
これからも常に進化しているH.A.L.Tを指標にして邁進して参りたいと思っております。

             -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

川又より

T T 様ありがとうございました。いいですね〜次第にここの音に近付きつつあります
か?
それが実現できれば素晴らしいことであり私も応援していますね。しかし、その
手応えが一段階ずつ実感されていくという過程が素晴らしいことですね。環境整備
ということは過去の投資効果を更に引き出してくれるものです。他の皆様もぜひ
システムの足元にご注目下さい!!


HAL's Monitor Report