《Cardas Myrtlewood Block-H.A.L.'s Monitor Report》


No.0371 - 2007/8/1

神奈川県 N 様より

Vol.6「音質は変わらず見通しが良くなりました!!」

LINNの小型システム中心にバイアンプで組んでおり、デッドなニアフィールド環境
ですが、来月にはオーディオだけに徹することができる20畳程の空間で2重生活を
予定していることもあり、クアドラアンプやアナログシステムも別途待機中です。

今回のBlockは新しい環境で使用するためにモニター応募したものですが、まだ
引っ越しには具体的な日程が決定していないので今回は現在のシステム環境で
レポートとなります。

今の部屋は分厚いパイルの大きいカーペットが敷き詰めてあるため、インシュレー
ターも不安定であまり効果は分かりずらいと思っています。BlockはQuadraspireの
インシュレーターに替えてLINNのSPケーブルのK400に使用しました。

Cardas Myrtlewood Blockは木が好きなことと良さそうな姿や雰囲気を感じたから
で、かなり動機は不純な気持ちでして、正直それほど過度な期待はしていませんで
した。

まず私にとって苦手なソースの「内田光子」と「CeciliaBartori」を試聴しました。

苦手とは内田光子のCDは静と動のレンジを引き出すためか、他のソースより録音
レベルが低く感じ、通常のボリュームでは良いところが聴き出せないので、シス
テムの力が弱いような気になり面白くないと感じるいう本質とは関係のない類
いのものです。

しかし「内田光子ピアノソナタ第32番」での盤面の強弱は今までのようにボリュー
ムを上げなくても、今まで感じたことないタッチの力強さがあり素晴らしい演奏を
感じました。 

思わず「ほぅ!」と独り言を。

つぎにあまり良い録音状態のCDとは思わないのですが、大好きな曲の「Cecilia
BartoriのLIVE IN ITARY」の4曲目Lascia la spina。

これには驚きました!!

今までなんとなく複数の弦の伴奏としか聴いていなかったなかに、チェンバロ
(多分)と思える音が明確に聴こえたんです。

次に録音レベルの高いMobileFidelityのJohnLenonのIMAGINEのアルバムの2曲目の
「Clippled Inside]では、ピッチを刻む弦の弾ける響きがより鮮やかになりました。

どうなんでしょうか?技術的な理屈はさっぱり分かりかせんが、今回は一度電源も
切り、全ての配線を取り直し整理したことも大きく影響していると思いますが、
LINNのK400は扁平で重くて自重で変な形にネジれながらSP側のケーブルに常に
大きなテンションが掛かっていることや、Quadraspireのインシュレータも不安定
なカーペットの上では安定してケーブルを支えていなかったことが気になってい
ました。

一番良いのは線質などのハードを変えていないので、今まで追っていた自分の音質
が変わることなく、見通しが良くなったことだと思います。

これは価値があります。迷わないですみます。

Cardas MyrtlewoodBlockの持つ「何かプラスαがあるかも」ってことは、気持ちの
なかで期待しつつ音楽を楽しみたいと思います。以上つたない表現だらけですが
失礼いたしました。ありがとうございました。

            -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

川又より

N様ありがとうございました。オーディオを使いこなすということに知識はあまり
関係ないと思うときがあります。変化を与えて起こった変化が自分にとって好まし
いかどうかという判断。それも、ある程度の経験によって習得した良質な再生音と
いう記憶に基づいた自分の志向性というものが自覚できていることが大切です。
そのような意味から、N様の音楽に対する愛情は大変よく伝わってくるレポートで
あり、私も大変参考になりました。

これからはじっくりとお手本になる音質をここで聴き込んで自分の向かうべき
方向性を発見して頂ければと思います。よろしくお願い致します。<m(__)m>


HAL's Monitor Report