《Z-Board-H.A.L.'s Monitor Report》
No.0362 - 2007/7/18
東京都世田谷区 S 様より Vol.15「グサッとやったときのピアノ。もう戻れません!!」 前回の投稿をご紹介致します。 http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0339.html 川又さま 世田谷のSです。 この週末、ようやくZ-Board(MMW-1)三枚をあれこれ試してみました。 いや、大変でした。 とても一人ではセットしたり外したりできないと思い、日曜の夜に息子を呼び、 男二人でアンプを持ち上げている間に嫁さんにZ-Boardを差し込んでもらう力仕事。 その間、息子からこの板は何だ? どうしてこんなに重たいのだ? と質問の嵐に答えつつの作業で、とても落ち着いて使用前、使用後の比較試聴を する環境ではありませんでした。 唯一、落ち着いて比較できたのは、昼間一人で差し替えができたプリアンプに使用 した例だけです。 どなたかも報告されていましたが、プリへの効果、これがいいのですね。 混濁、というほど濁ってはいないと思うのですが、濁りがとれて全体に見通しが よくなります。 だからといって軽くはならず、むしろ音がきちんと鳴るので、音楽の訴求力も増し ます。緩やかな変化ですが、極めて説得力ある変化です。 プリでいい方向だったので、パワーやCDトランスポート、その電源、スピーカー ではさぞかしと期待し、息子の到着を待ちました。 まず、期待したトランスポートから始めたのですが、これはP0sの本体についた 固定足で直接受けるか、スパイク受けをかましてスパイクで受けるかで迷いました。 普段はスパイク受けをかましているのですが、皿にうまく乗せるのが結構面倒です。 ローゼンクランツの専用足でも持っていれば簡単なのでしょうが。 あれこれやってようやく皿の忠心に固定できたところで、さあ、と意気込むと、 あれれ、クロックが点滅状態でシンクロしていない。 おいおい、どこかスイッチいじったか、と息子を問いつめるものの、スイッチ位置 は正しい。ラインも外れていない。 これまでもシンクロがご機嫌ななめのことはあって、ちょっとした接触なのですが、 この日はずーっとななめ。 不便な置き方をしているので、床に寝そべって、コードを外したり、取り付けたり、 スイッチを切ったり入れたりと、汗まみれです。 比較元の音楽の記憶なんてあったものではありません。 そもそも鳴らなきゃパワーもスピーカーも比較試聴ができないじゃないですか。 しょうがないので、酒、飲みました。 するとどうです。 突然、点滅が速くなって同期の予兆です。でも、トランスポートでとっかえひっか え聴く気力は失せ、「パワーやるぞ」って言ってました。 ボードをそっと外し、パワーの下へ。 これがまた重いのなんの。汗と酒ですからね。 まともな試聴ではありません。「うん、変わった。音がひとつひとつ分離する」。 それだけです。 確かにかなり変わったけど、それが自分にとっていいのか悪いのか、冷静な判断は できませんね、あの状況では。パワーも1曲だけでやめました。 目指すは元々の目標だったSPです。これは二人で楽に差し替えられました。 傷を付けてはいけないと、初めはスパイク受けをかましていたんです。 でもねえ、じかにスパイクをグサッといきたいじゃないですか。 やったのですよ。 @Z-Boardなしで床にスパイク受け(普段の状態) AZ-Boardにスパイク受け BZ-Boardにグサッの3通りです。 これを複数曲ですよ。 もう新品のZ-Boardは傷だらけです。 でもわかりましたよ。 当然ですが、Bが一番の変化です。 グサッとやったときのピアノ。もう戻れません。 ハンマーが弦をたたいた瞬間と、その直後から広がる響きが分かれて聞こえる、 とでも言えばいいのでしょうか。 たたいたときの音、つまり音の芯がはっきりします。 これもやや誇張して言えば、@はたたいた音から響きへのつながりが一体です。 それが悪いというのではありませんが、グサッを聴くと、全くリアルで、目の前で コンサートグランドが鳴っているようです。 ボーカルは明らかに口元が小さくなります。 オーケストラの分離も素晴らしい。 迷うのは弦です。特にソロの弦はAが素晴らしい。 響きにツヤが乗ってうたいます。 グサッとやると、少し乾きます。 曲ごとに変えるわけにもいかないし。 あれこれ聴いて、そのうちBかAに落ち着くでしょう。 あとの1枚はプリに使います。 で、おいくらですか。 先ほど三枚分振り込みました。それから大切なことを忘れていました。 MMWー1をもう二枚下さい。 -*-*-*-*-*-*-*-*-*- 川又より S 様ありがとうございました。ご子息と奥様を巻き込んでのセッティング本当に お疲れ様でした。そして、微笑ましく、うれしくレポートを拝見いたしました。 さて、下記はお問い合わせ頂きましたポイントですが、他の皆様にも参考になると 思いますので、下記に紹介させて頂きました。 S様より >それで以下は質問です。 >P0sをZ-boardに載せる場合の方法です。スパイク(といえるかどうかわからない。 >ほど太いですが)受けの皿を使うか、皿なしで本体に固定されている足で支える >かの選択です。(受け皿を使うと本体の足は台から浮きますよね。質問形で書い >たのは、受け皿の下にフェルトを貼っており、その分腰高になっているので、 >固定足が浮いているのですが、おそらくフェルトを取り除いても浮いているので >はないかと思います) >たぶん、ガチガチに固めた方がP0sの場合いいのだと思いますが、そうすると受け >皿使い(フェルトを外して)かなとは思います。 >質問の2番目は固定足も、スパイクも外して直置きしている例を見たことがある >のですが、固定足はねじか何かで外れるのでしょうか。またスパイクはローゼン >クランツと取り替えられるぐらいですから、下からたたくかどうかすると外れる >のでしょうか。 川又より回答 私の随筆でも述べていましたが、付属の受け皿の使用は推薦しておりません。 プラスチックのフエルト付きの足はプラスドライバーで簡単に外れますので、 本来のスパイクフットで直接Z-boardに接地されることをお薦めします。 プラスチックの足はユーザーがラックに入れるときに棚板に傷が付かないように 配慮したものであり、音質的には考慮されたものではありません。 |