《ESOTERIC “PS-1500”H.A.L.'s Monitor Report》


No.0325 - 2006/10/18

愛知県名古屋市 T I 様より

Vol.1「そう思うとESOTERIC PS-1500は案外安い買い物かもしれません!!」

最新の前回投稿をご紹介いたします。
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0302.html

モニター製品 ESOTERIC PS-1500+7N-PC9100


先日、HALを訪問したところ「謎の新製品」が包装にくるまれておいてありました。

川又店長さんにこれは何か尋ねたところ、ESOTERIC PS-1500電源トランスとのこと、
お言葉に甘えて、自宅試聴をすることになりました。

数日後、宅配屋さんが重そうに持ってきました。
なんと、ESOTERIC PS-1500&7N-PC9100どちらも新品で、川又店長さんのご配慮に
感謝しました。

早速、セッティングすることにしましたが、実はここで問題が・・・ 
7N-PC9100の長さが足りなくて、どうしてもコンセントとPS-1500の間に7N-PC9100
を使うことができません。

ここで、あきらめて、コンセントとPS-1500の間にTRANSPARENT PLMMを使うことに
しました。7N-PC9100はドミナスに比べればマシかもしれませんが堅くて太いので
ラックの裏で這わせるのにはなかなか苦労します。
その点、TRANSPARENT PLMMは案外使いやすいものがあります。

接続してみるとやはりトランスなので耳を付けてみるとトランスのうなりがあり
ます。しかし、離れればトランスのうなりは全然聞こえません。強力なケース、
トランスの支持、点接点の脚部が効いているものと思われます。

まず、ESOTERIC X-01limited (ESOTERIC 8N-PC8100)+ABS-7777 (ESOTERIC 8N-PC
8100)をPS-1500に使用。

バーンインしなくても十分な効果!!

音のエコーがきれいに、左右だけでなく前後上下に広がっていき、音の粒が生き
生きとして、そして重心が下がっているのがわかります。

カーペンターズの「デスペラード」を聞きます。

ここで、なぜ、カーペンターズの「デスペラード」なのか。
それはすべてはこの曲から始まったという思いがあるからです。

ESOTERIC PS-1500は定価60万円を超える高額商品です。
以前の僕であればこんな無駄なものと思ったに違いないのです。

5年前に初めてHALでステレオを聴きそのときの体験、記憶、またその際にいただ
いたPADのコンセントによる僕の自宅のシステムの予想を超えた音の向上、すべて
はあのときのカーペンターズの「デスペラード」の記憶がここまで導いてきたと
しかいいようがないのです。

そのときのレポートを抜粋すると、「最初のハーモニカが締まって、また、エコー
豊かに聞こえてきて、カレンの声がぽっと浮かぶ、声帯が震える感じまで見えそう、
そしてドラムとベースのリズムが決まる、これらがビシッとしてきました。」

そうです、今回も同じように感じます。

しかし、それ以上にESOTERIC PS-1500を通すことでハーモニカやカレンの声など
一つ一つの音がすごくリアルになるのです。

そしてカレンがいかに心を込めて声を出しているのかがわかるのです。
これはいける感じになってきたので色々試してみることにします。

まず、せっかくですので、ESOTERIC X-01limited とPS-1500の間に7N-PC9100を
使用、ぱっと聞いてわかるほど改善はありません。

バーンインしてないためでしょうか。

ついで、デジタル系とアナログ系が両立するか確認のためプリアンプのHOVLAND
HP-100(TRANSPARENT PLMM)を接続してみます。目立った改善はなさそう、カレン
の実在感はすごくなるがハーモニカの軽い音は少し失われる感じ。

どっちをとるかは微妙なところか。

定格で余裕があるので、パワーアンプのMcintosh 275 x 2も接続してみます。
要するに全部PS-1500から電源を供給してみます。

次々と変えすぎてよくわからないというのが本当か、あんまり変わりなし。
バーンインが進むと良くなるのかもしれません。

ということで、次の課題ということにして、パワーはもとのTRANSPARENT P8にもど
して試聴を続けます。

このあたりから7N-PC9100のバーンインが進んできたようです。

何しろ低音がすごい!!

重心が下がって軽くでる、遅れない早いということか。余韻も出る。
しかし、楽器の音の芯はしっかり聞こえる。

また、残酷なまでにCDとSACDの差が出ます!!

SACDは音が広がるし、低音もしっかりしているし、音の芯ははっきり出るし。

試しに、元に戻してESOTERIC X-01limited にESOTERIC 8N-PC8100を接続すると
低音が消える、少し物足りない感じ、そのためか高音が少しはしゃいでいるか。

8N-PC8100も出たときはそう思ったのですが・・・ 
好き嫌いでないグレードの差を感じます。

最後に、PS-1500にHOVLAND HP-100(TRANSPARENT PLMM)とフォノイコライザーSME
SPA-1HL、そしてターンテーブルのNOTTINGHAMの強化電源に7N-PC9100とアナログ系
だけ接続してみます。

試聴するのは最近よく聞くThe Beatles "While my guitargently weeps" これは
すばらしい、このころのBeatlesはオーバーダビングを繰り返して曲を録音してい
ますが、George Harrisonのギターソロのデモの上にベースやピアノやドラムを
重ねて、最後にEric Claptonのギターソロを重ねた、その様がよくわかり、そして
その音の一つ一つが生き生きとしている。

また7N-PC9100がアナログプレイヤーの電源にも効いて同じように音の重心を下げ
るのは不思議である。

もう時間がない。
遊んでいる暇はない。
もう決断の時間が迫っているようです。

元に戻してESOTERIC X-01limited (ESOTERIC 7N-PC9100)+ABS-7777 (ESOTERIC
8N-PC8100)をPS-1500に接続する。

最初につないだときと同じようにカーペンターズを聞く、そしてまた同じように
感動する。

次々と他のCDもかけてみる。

やはり、これは後に引けないようです。知ってしまった以上は。

ということで、めでたく?納入の運びになりました。

川又さんありがとう!ジャンジャン!!

しかし、CDで"While my guitar gently weeps"を聞いて、僕のシステムではデジ
タル系とアナログ系でだいぶ差があることがわかったのも今回の試聴での収穫で
あった。

クロックとかのてこ入れが必要なんでしょうか。

次々とハイエンド台風が発生して、どんどん家に上陸したら・・いったいどうなる
のでしょうか。

また、私はタンノイを使っていますがESOTERIC PS-1500&7N-PC9100を使えば
スーパーツィーターは全く必要ないと思います。(ESOTERIC さんごめんなさい)

スーパーツィーターがなくてもすごい余韻、音が広がる感じが出ますから。
反対にスーパーウーファーもいりません。

だって十分に重心の低いソリッドな低音が出るのですから。

そう思うとESOTERIC PS-1500は案外やすい買い物かもしれません。
それ以上を求めるのあればスピーカーを変更する方がよいかもしれませんね。

追加させて頂くなら、おそらくは、デジタル系とアナログ系で一個づつPS-1500を
使うのが良いと思われますが、なにせ一つ買うだけでもなかなか大変ですので、
思案するところです。

PLMM→PI8→PLMM併用など比較検討の余地はあるかと思いますが、おそらく、HALで
そのうち実験されるのではないかと推察します。

おそらくすごい嵐の予感が・・・

川又さんありがとうございました。

また僕らにいい音を紹介して下さい。

              -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

川又より

T I 様ありがとうございました。またT I 様のシステムに音質的な貢献が出来たと
いうことを大変うれしく思います。皆様の体験によって確認され、電源環境の充実
が既存のシステムをどれだけ美しく力強く蘇らせてくれるのか。それは過去の投資
効果を再度もたらしてくれるものであり、ご愛用中のコンポーネントの潜在能力が
いよいよ引き出されてきたということに違いありません。

さあ、同様な物語はまだまだ続きそうですが、その第一番目の体験レポートとして
最初にPS-1500の実物をご覧頂いたT I 様にご感想とご注文を頂戴できたことが
大変ありがたく、またうれしいものでした。これからもよろしくお願い致します。


HAL's Monitor Report