《SFC SK-EX Owner's Report》


No.0412 - 2007/12/25

東京都世田谷区 S 様より

Vol.8「SK-EXの処理はいわゆる味付け効果とは違うのではないでしょうか!?」

印象に残る過去のレポートをご紹介致します。
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0394.html
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0362.html
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0374.html

川又さま
世田谷のSです。SFC SK-EXの感想を送ります。
 
驚きましたねえ。

みなさまからの報告の通り、とても効きます。
不思議です。京都の方がおっしゃっていたように、編成の小さな室内楽などで
よりわかりやすく現れます。

耳を澄まさず、ぼーっと聴いていても明らかに弦の重なりがほぐれて清明に
響きます。このジャンルでは、私にとっては決定的に音楽が楽しくなりました。

それにしてもこの大仰な黒い箱は怪しげです。
立派な箱の中には何もありません。

そこにCDを入れて待つこと15秒。
まるで手品の乗りです。

今度は附属のスポンジみたいなものでチョン、チョン、チョンと触ります。
これなんぞ、夜店や大道芸の怪しさです。

というわけではないのですが、実は買い控えていました。

川又さん推奨のZ-Board系も効きました。
Cardas Myrtlewood Blockも然りです。
どちらもたくさん使っています。

まだ使ってはいないけれど、EFFROWLAND JS32も有効でしょう。
これらはみな振動系に作用する小物です。効果を頭で理解できます。

でも、SFC SK-EXが静電気を除去するといったって、CDを指先で触るとバチッ
と音が出るほどの静電気ではありません。

髪の毛も持ち上がりません。
帯電しているといっても、現象で確認できないほどの微弱な静電気でしょう。

一方、想像ですが、CDトランスポートやプレーヤーの中は高速でモーターが
回っているし、レーザーの受け渡しをする首振りレンズの根っこにはやはり
コイルがあります。

トレーだってモーターで出し入れするのでしょう。
CD表面より、トランスポートやプレーヤー内部の機構の方が、よほど帯電し
ているのではないでしょうか。

そんな電磁のジャングルの中に、微弱な静電気を除去したCDを入れたって、
オタクの自己満足程度にしか効かないでしょうと思ったわけです。

とはいいつつ、川又さんがあれほどいうのだから、聴かずに買ってしまう予感
はありました。理屈と欲望はまったく別物ですからねえ。

効果は前述の通りで万々歳なのですが、こんな体験もしました。
私はリュートを結構聴きます。
あのちょっとくすんだ音色が、なんだか落ち着くのですね。

それが、チョン、チョン、チョンをやったら、ギターのような音色に澄んで
しまったのです。ほんとに驚いた。
いえ、決して悪くはありません。

やはり澄んだ方がいいのです。
でも、これを体験して、ちょっと複雑な気分になりました。

「では、何もしないCDの音は何だったんだ」という疑問です。

川又さんはSFC SK-EXの効果をあの銀河系エンハンサーPADのSHEERにそっくり
と言います。

残念ながら、私は手を出し損ねましたので比較はできません。
でも、次々とディスクを聴くうちに10万円のガラスCDに近づいている
(そのものではない)と思いました。

たった一度しか聴いたことはありませんが、あのクリアさは衝撃でした。で、
ガラスCDが頭をよぎった瞬間、「あっ、ガラスは帯電しない」と思ったのです。

レーザー光の屈折率や透過率、盤面の平滑さなどガラスCDのクリアな音の原因
はいろいろありましょうが、その中には帯電しないことも含まれるのではない
かということです。

おそらく、ガラスCDをSFC SK-EXで処理しても変化はないのではないか、
と空想が広がります(残念ながらガラスCDを持っていない)。

そんなことを考えるうちに、コンポーネントの内部に帯電しないようにした
方が効果てきめんじゃないかとか、コードをSFC SK-EXの素材で包むといいの
ではないかと、あれこれ考えました。

思えば、多くの人たちが「クリア」とか「分解」を求めて(もちろんそれだけ
ではありませんが)、コンポーネントやコードをとっかえひっかえして、
のたうち回わって楽しんでいます。

アクセサリーはその後に位置づけられるものでした。それはアクセサリーの
効果には「味付け」の要素が強い場合が多いからでしょう。アクセサリーの
素材によってかなり個性が変わることを考えればそういうことになります。

だから、決してアクセサリーから入って、コンポーネントやコードに進む
という順にはなりません。

でも、SFC SK-EXの処理はいわゆる味付け効果とは違うのではないでしょうか。

素の状態にする、本来の音にしてやる、ということですよね。

であれば、高額のコンポやコードに走る前にCDやSACDを聴くときはSFC SK-EX
処理した状態を「原器」と位置づけ、そこからスタートした方が、無駄が省け
るし、到達点も早いのではないかと。

我が家では30年近く前、CDプレーヤーが出始めのころに買った機材が、いま
でも動いています。

毎日、寝る時にこれにイヤホンをつないで音楽を聴きながら眠ります。
トレーの出し入れはもう何年も前から「ガーガー」と音がし、手で押したり
引っ張ったりしています。

このボロプレーヤーでもSFC SK-EXを試しましたが、見事に音が変わります。

これを相手に、いくらコード類やアンプなどをおごっても、効果はあるでしょ
うが、性能を十分に発揮できない無駄が多いでしょう。

まず「原器」を聴いてみよう。
妄想がそんな思いに至り、ちょっと複雑なのです。

             -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

川又より

S 様、毎度のことながら読ませるレポートありがとうございました<m(__)m>

「SFC SK-EXの処理はいわゆる味付け効果とは違うのではないでしょうか。
 素の状態にする、本来の音にしてやる、ということですよね。」

まさにその通りなんですね〜。CDは工場から出荷されて手元に来るまで静電気
は当然のように帯電しているので、その意味では生産時点よりもリフレッシュ
されるということになります。まさに「原器」と言えますね。

ですからリュートの音も過去の記憶ではすべて静電気の影響下にあったものを
それらしく思われていたということで、SK-EXによって見えてきたものが本物
と言えると思います。これからも色々とお試しになって下さい!!
ありがとうございました。


HAL's Hearing Report