《H.A.L.'s “エフコン”Hearing Report》
No.0376 - 2007/8/4 埼玉県上尾市 T T 様より “Friday concert”Vol.28はこんな企画でした。 http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/516.html 更に今回のイベントを前にして私も色々とスピーカーケーブルを聴き込みました!! http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/517.html http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/518.html そして、今回も参加者の皆様に記念撮影をお願いしました<m(__)m> http://www.dynamicaudio.jp/file/070727/guest.jpg -*-*-*-*-*-*-*-*-*- Vol.130「ケーブルを換えて敏感に変化が感じられるシステムかどうかが重要!!」 前回の投稿をご紹介します。 http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0369.html 使用システムはフロントエンドからパワーアンプまではフルゴールドムンド。 スピーカーはIsisに固定して進められた。 参加者には演奏順序と比較方法の用紙が配られ、メモ書きできるようにされた。 これだけ多数のスピーカーケーブルを2時間という短時間で一挙に比較試聴できる とは、こんな機会は滅多にない事である(参加者は13人)。 メモ書きを書き写しただけなので表現がぶっきらぼうなのはお許し願いたい。 Act.1 KIMBER KABLEの同一メーカーの価格差による比較(カッコ内は全て税別価格) KS-3035(69万) vs KS-3038(138万) KIMBER KABLEは聴いた事はあると思うのだが、今まであらたまって試聴した事が なかった。 課題曲はお馴染み「くるみ割り人形」の2分間。左スピーカーからのチェレスタの 金属音は大差無し。あえて言えばKS-3038の方が音の立ち上がりが早い。 オーケストラの雰囲気はKS-3038の方が上。表情が分る。 Act.2 TRANSPARENTの同一メーカーの価格差による比較 Reference(75.5万) vs Reference MM(248万) Referenceにつなぎ換えもう一度「くるみ割り人形」を聴く。チェレスタの金属的 な音が際立つ。弦もしなやかで厚みがある音。 ここでの課題曲はヨー・ヨー・マの「シンプリーバロック」。 ヨー・ヨー・マのチェロ演奏の"ため"や音像はMMの方がくっきりしている。 Act.3 KIMBER KABLE vs TRANSPARENT 同一価格帯でのメーカー比較。 KIMBER KABLE KS-3035(69万) vs TRANSPARENT Reference(75.5万) 「シンプリーバロック」ではKIMBER KABLEの方が元気がある。音がにぎやか。 TRANSPARENTはおしとやかな感じ。 課題曲のJazzではKIMBER KABLEのトランペットの音が金属的。 聴きやすさはTRANSPARENT。 Act.4 3メーカー比較 KIMBER KABLE KS-3038(138万)vs Nordost(105万)vs ESOTERIC(136万) ここから選抜が適用される。一人2票入れる。 課題曲のJazzではKIMBER KABLEのパーカッションの余韻がある。トランペットが 耳に優しい。Nordostはトランペットのマウスピースの音のヒダが印象的。 パーカッションの余韻はKIMBER KABLEより少ない。全体的に迫力も元気もある。 ESOTERICトランペットの感じはNordostより優しく音のヒダもある。 ピアノもしっかりしている。パーカッションもKIMBER KABLEと同じく余韻がある。 ここでNordostとESOTERIC の2本が選ばれる。 Act.5 JORMA(185.5万)vs Stealth(169.4万)vs Nordost(105万)vs ESOTERIC(136万) 演奏の順番は接続の都合上 ESOTERICからJORMAの流れで行われた。 課題曲はベルリンフィルの「カルミナブラーナ」 ESOTERIC:1つ1つの音がクリアで音が濁らない。 Nordost:ESOTERICより余韻が少ない。音に鋭さが無い。 Stealth:音の切れ込みが鋭い。テノールが聴きやすい。 JORMA:一番聴きやすかった。 鋭さはStealthにゆずるが、ポイントは押えているという感じ。 順番で最初に聞いたESOTERICには課題曲に耳が慣れていないという不利があったか もしれないが、ここでJORMAとStealthが選ばれる。 Act.6 TRANSPARENT Reference MM(248万)とJORMA(185.5万)とStealth(169.4万)の対決。 (ここで名古屋のサークル会員の方が帰りの新幹線の時間が迫りお帰りになる) 課題曲はスタジオ録音のソプラノ。 演奏順番はJORMA→Stealth→TRANSPARENT JORMA:ここまでくると欠点が見つからない。微妙な差になる。 Stealth:ソプラノに張りがある。オケがキレイ。JORMAといい勝負かやや上か。 TRANSPARENT:ハープ等1つ1つの音がクリアで芯のある音。オケが雄大。別格。 ここで2本が選ばれるはずだったが2位は同数。時間も押していたので全員の 票を獲得したTRANSPARENT Reference MMが次に進む。 Act.7 TRANSPARENTのReference MM(248万) vs OPUS MM(430万) 御購入者の好意でTRANSPARENT OPUS MMを聴く機会に恵まれる。 課題曲はKKV30周年記念アルバムより7曲目。 OPUS MMはしなやかで音数も増え音像もしっかり浮かび上がる。 コーラスの解像度・分離度が上がる。 最後にOPUS MMで最初にかけた課題曲「くるみ割り人形」を聴く。 「こう鳴って欲しい」というのを具現化したケーブルと改めて感じる。 30分ほど延びたのだが時間を感じさせないほど凝縮した内容でした。 たかがスピーカーケーブルされどスピーカーケーブル。 最後に川又さんがよく「CDプレーヤーはこれで、アンプはこれでケーブルをこれに 換えたら音は良くなるか?」と相談されるそうです。 それよりも「ケーブルを換えて敏感に音の変化が感じられるシステムかが重要」の ような内容の話をされていました。 それにはセッティングやラック等総合的に良い音に鳴っているシステムに構築され ているかが重要に感じました。 それまでには多分に日々良い音を追求する努力と技が必要な気がします。 スピーカーケーブルのつなぎ換えではアシスタントの天野さんお疲れ様でした。 ブログを読むと生傷をつくりながらつなぎ換えをしていたとの事。 ありがとうございました。 このような機会を与えて下さり川又さんにもお礼を申し上げます。ありがとうござい ました。 -*-*-*-*-*-*-*-*-*- 川又より T T 様ありがとうございました。おっしゃるとおりですね。ケーブルを選ぶ前に ケーブルに変化にシステムが反応するかどうかが大切ことなのです。その意味では ここのNEOを初めとするリファレンスシステムは敏感そのもので、だからこそ数々 の新製品の評価をきっちりとできるという自負があるものです。 そのための環境作りということ、コンポーネントの選択ということ、色々と課題は ありますので何なりとご相談下さいませ。ありがとうございました。 |