《HAL's Hearing Report》


No.0300 - 2006/9/11

横浜市 T S様より

「Caliburn Analog Playback Systemの初の試聴レポートを頂きました!!」

8月16日に、90分間、Caliburn Analog Playback System(17,850,000円)を
試聴させていただきました。聴いたから買えるという代物ではありませんが、良い
体験をさせてもらいました。

当日のラインナップは、カートリッジがライラのタイタン、プリとパワーがクレル
のエボリューションワンとツーというこれも超弩級のアンプにスピーカーがアヴァ
ロンのISISというシステムでした。ハルの7階でなければ聴けない贅沢な装置
であり、会員になってよかったと思える至福の時間をすごしました。

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川又より

只今、随筆の原稿を作成中ですが、その中から下記のシステムを抜粋して追記させ
て頂きました。どうぞご参考まで。


◆  Caliburn Analogue Playback System-First impression system ◆

Caliburn Analogue Playback System (税別 \17,000,000.)
And Lyra Titan (税別\450,000.)
↓
VitusAudio SP-100 Phonostage  (税別\2,630,000.)
↓
TRANSPARENT  OPUS MM Balanced INTERCONNECT CABLE 2.0m(税別 \2,400,000.)
↓
KRELL Evolusion Two(税別 \5,900,000.)+TRANSPARENT PLMM+PI8+PIMM(税別
\996,000.)
↓
KRELL  CAST ケーブル
↓
KRELL Evolusion One(税別 \7,400,000.)+TRANSPARENT PLMM(20A)+PIMM(税別\606,
000.)
↓
TRANSPARENT  Reference MM  Speaker Cable 2.4m (税別 \2,480,000.)
↓
Avalon Acoustics"Isis"(税別 \8,500,000.)

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 普段聞いている我が家の装置は、以下のようになっています。

アナログ        :トーレンス プレステッジ
             アーム グラハム・エンジニアリング モデル2.2
             カートリッジ マイソニックラボ エミネント
フォノイコライザーアンプ:FM222MKU
プリアンプ       :FM255
チャンネルデバイダー  :FM332 
パワーアンプ      :FM411(高域)
             FM30B(低域)
スピーカー       :JBL S9500

でマルチにして聞いています。

アームをSMEのシリ−ズXからグラハムの2.2に変えて、それに伴ってカート
リッジをオルトフォンのジュビリーからマイソニックラボのエミネントに変えたと
きに、高解像度の音というのはこのようなものかという感想を持ち、このあたりで
限界に近いのかなと思っていましたが、今回の装置で聞いた最初の印象は、SN比
を極限まで良くして高解像度を極限まで上げると音楽はここまで自然に聞こえるの
かということでした。

自宅の装置とは次元の違うSN比と高解像度というのが率直な印象であり、すごい
の一言です。とにかく、90分間オーディオでよく聴こえるいやな音が一切しない
で、そこで本物の楽器が鳴っているように自然な音なのです。

持ち込んだレコードは全てジャズであり、普段から音の比較に使っているものです。

1.鈴木 勳「ブローアップ」(スリーブラインドマイス)

このレコードではベースの音とドラムの音を中心に聴いています。ベースの低音域
が沈み込んでいく感じがすばらしく、低域でのベースの余韻感が長くたなびくよう
に消えていきます。自宅で聴くと、部屋の問題もあり、ベースの低域は音が解れな
いままで終わってしまうのですが、これだけクッキリ・ハッキリ鳴りながら、余韻
が長く聴こえるというのは特筆ものです。また、定位が左右だけでなく前後にピタ
リと決まり、一音一音がはっきりとしてかつ余韻がきれいに聴こえて来るのに感激
しました。

2.ビル・エバンス「ワルツ・フォー・デビー」(ビクターのSMJ)

このレコードはライブであり、暗騒音がどの程度聴こえるのかで解像度の高さが分
かるレコードです。客席の咳や、グラスの音、客通しが話している声などがまるで
その場に自分がいるかのようにはっきりと聞き取れるのにびっくりしました。特に、
A面3曲目の途中で、客席の後ろのドアが開く音がはっきり聴こえたのは初めての
体験であり、びっくりしました。

また、ピアノの小さな音、特に高音域が良く聴こえてきれいなのも特筆物です。
全てが高レベルにあってこそですが、アヴァロンの広域はきれいですね。
このスピーカーからは自宅の装置では出ないきれいな高音が出ます。

3.アートペッパー「ミーツ・ザ・リズムセクション」
(コンテンポラリー、ステレオオリジナル)

 アートペッパーのアルトの音が艶やかで朗々と吹いているのが良く分かります。
管楽器の音も自然で、誇張されることのない音がします。ただ、このレコードは
もともと左右に音が分かれて真ん中に誰も居ない録音なので、定位のよさは裏目に
出ていました。

4.デクスター・ゴードン「アワマン・インパリ」
(ブルーノート、モノラルオリジナル)

今までこのレコードはブルーノートのオリジナルの中でも音の良いレコードとして
認識していました。

今回このレコードほど装置によって印象が変わると思ったレコードはありません。
高音も低音もあまり入ってなく、よく言うドンシャリという感じの音です。
ビンテージものの装置で聴くと、ブルーノートのオリジナルは太い音がして、中域
がなまめかしく聴こえたりするのですが、この装置はあるがままをそのまま出すの
で、音源のアラがそのまま出てきたという感じでした。

この他にも友人の持ち込んだレコードなどを聴きましたが、SN比の高さが特筆も
のでレコードにこんな音が入っていたのかという驚きがあり、LPのもつ可能性を
21世紀になって認識するという結果が得られました。
試聴ありがとうございました。

以上

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川又より

T.S.様ありがとうございました。楽しんで頂けた様子で何よりでした。早速の
試聴レポートも頂戴し本当に恐縮しております。
そして、皆様の試聴とご来店もお待ちしております。よろしくお願い致します。


HAL's Hearing Report