《HAL's Hearing Report》
No.0268 - 2006/2/9
福島県 石川要一朗 様より H.A.L.'s“Alexandria X-2”Hearing Report 川又様 土曜日は長時間に渡りX-2の試聴にお付き合いくださいましてありがとうございま した。おかげさまで、すばらしい体験をすることができました。 帰ってからX-1グランドスラムを聴きながら、X-2のすばらしい点、X-1も負けてい ないと思われる点(決して勝っていると書けないところが悲しいのですが…)を 再確認してしまいました。そこで、試聴の感想をX-1グランドスラムとの比較とい う点から述べたいと思います。 まず違っていたのは、高域の情報量の違いでした。 打楽器奏者がリズムに合わせてトライアングルの叩き方を変えているのがはっきり 分かるほどの高域特性のすばらしさ。これは我が家のX-1グランドスラムをはるか に上回るのが聴いた瞬間に分かりました。 くやしいなあ〜! 曲のフィナーレでオーケストラのグランカッサが鳴り響く中、トライアングルの リズムやトランペットの旋律が空間に軽々と響き渡るのがまるで目に見えるようで した。 次に違っていたのが、低域の柔らかさでした。 量感については部屋の違いやセッティングの違いなどがあるので比較することはで きませんが、質感についてはX-1よりも柔らかさを感じました。 個人的にはX-1の破壊力のある低域が好きなのですが、X-2の柔らかいが瞬発力が あり、バスドラムが38pというウーファーの口径を意識させずに空間に浮かぶ様子 はまさに録音現場に移動した錯覚に陥るほどでした。 とここまで書いていて、あることに気付きました。 私が感じたことは全て以前の随筆に書かれていたということを。 http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/oto/oto37.html それは、ken kesslerがイギリスのハイファイニューズアンドオーディオレヴユー 誌で述べているX-2の記事と全く同じだったのです。 1)中域から上の部分の澄みやかさ。 2)全てにおいてよりオープン(押し込められたような窮屈な感じが無く、浪々と鳴る) 3)ベースについてはX-1に比べよりしなやか。(X-1は攻撃的にさえ思われるほど) 4)視覚的なイメージがより細かく精緻(眼前に演奏家がよりはっきりと現れる) 5)右から左へのスムーズな広がり 6)よりすぐれた音質的一貫性。 7)ピンポイントな定位の正確さが高い 8)X-2はX-1をオーバーに言うと、"共鳴のないするどい鼻声"と感じるようにして しまった。そして、全てが私を当惑させた。 この1)〜8)まで全てがそのまま私の感想に当てはまったのでした。 ただし、全体の質感についてはゴールドムンドの質感よりもジェフロウランドの 質感の方が私には合っているようで、その部分だけは我が家のX-1が上回っている 部分でした。 ただし、これは私が好きという範疇なだけでX-2との比較にはならない項目ですね。 好きと言うよりも、毎日飲んで慣れ親しんでいる味噌汁の味といった方が正しいの かもしれません。 全てにおいてX-1を上回る性能を持って登場したX-2は、まさにウィルソンオーディ オのフラッグシップモデルにふさわしい音質でした。今回はゴールドムンドとの 組み合わせでしたが、アンプを替えるとどんな音になるのか興味は尽きません。 またお邪魔させていただいて、今度は、私の好きなジェフのアンプで鳴らしていた だければと思っています。 お忙しい中、私のいろいろな質問にも嫌な顔一つせずに答えていただきまして誠に ありがとうございました。 X-1とX-2とを入れ替えることはできませんが、今回の経験を今後生かしていける ようにがんばりたいと思います。 -*-*-*-*-*-*-*-*-*- 川又より 石川様ありがとうございました。地元では大雪という日にご遠方から日帰りで ご来店頂き、お礼の申し上げようもございません。またご自身のホームページでも ご紹介頂き重ねてお礼申し上げます。 このスピーカーは全国の皆様に聴いて頂きたいものです。これから当分の間はここ で展示をしておりますので、ぜひぜひ皆様にも体験して頂ければと思います。 その際には、下記よりご予約をお願い致します。<m(__)m> http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/x2_apo_form.html |