■第51回グラミー賞 
第51回の授賞式が2009年2月8日(日本時間2月9日)に行われました。
毎年すごく関心があるというわけではないのですが、それでも少しは興味あります。
Robert Plant
Alison Krauss
Coldplay
Radiohead
Jason Mraz
主要4部門で知っているのは4組だけ・・ただし名前だけ。
主要4部門と言われている"Record Of The Year""Album Of The Year "Song Of The Year""Best New Artist "にはダブっている人もいるので計10アーティストがノミネートされていますが、その中で知っているのは4組だけでした。
Robert Plant & Alison Krauss、Coldplay、Radiohead、Jason Mrazですが聴いたことのあるものはゼロでした。
ただ、どれも友人などから噂は聞いていて中でも5部門で受賞した"Robert Plant & Alison Krauss"などは中古があったら買おうとは思っていましたが。
これはT・ボーン・バーネットのプロデュースですね。
彼のプロデュース作品は今回もこのアルバムとB.B.キングの"One Kind Favor"が受賞していますが、まぁすごい人です。
また、"Coldplay"はちょうど来日公演中ということでもあり友人に受賞アルバムを少し聴かせてもらいました。
思ったよりも地味な感じでへ〜と思いましたが、この人たちが全世界で人気もあり、評価も高いということで二度感心しましたね。

Steve Cropper Felix Cavaliere
Bela Fleck


Rufus Wainwright
John Mayer

 

Al Green
Shelby Lynne
The Raconteurs


Cassandra Wilson
Rick Rubin


The Blind Boys Of Alabama
B.B. King

全110部門
主要4部門を入れて、全部で110部門もありますから1部門平均5つとして延べで約550タイトルがノミネートされていることになります。
それでもノミネートされただけで大勲章なわけで、やはり自分の好きなものがノミネートされていたり、ましてや受賞していたりすると妙に嬉しかったり納得したりとなります。
今、その110部門のノミネートや受賞作品をつらつらながめているんですが「へ〜」と思ったり「納得!」と思ったものを少しだけご紹介しましょう。

まず"Best Pop Instrumental Performance "部門で"Steve Cropper & Felix Cavaliere"からの曲がノミネートされていました。
これは嬉しいのですが、私などは演奏もさることながらフェリックス・キャバリエのヴォーカルも良かったのでインスト部門での受賞というのも何だかなぁーという感じですが、受賞した曲も" Eagles"の"I Dreamed There Was No War"からの曲なので、こういったことも有りなのかと思う次第です。

同じくインストのアルバム部門では"Bela Fleck"が見事に受賞していました。
フレックトーンズでのアルバムなので、もちろんブルー・グラスではないと思いますが(聴いてないので)一緒にノミネートされているラリー・カールトンやアール・クルーといった大御所を押しのけての受賞ですからもう立派なもんです。

"Best Pop Vocal Album"では"Eagles"と"James Taylor"がノミネートに入っている一方"Best Traditional Pop Vocal Album"には"Rufus Wainwright"がノミネートされていますね・・・このカテゴリー分けはよく分かりません。
分からないと言えばジョン・メイヤーが"Best Male Pop Vocal Performance"と"Best Solo Rock Vocal Performance"で両方とも受賞しています。(別々のアルバムから)
POPとROCKの区別がよく分かりませんが、要はアイドル的な人気だけでなくパフォーマーとしての実力もバンド、弾き語りとも素晴らしい・・と言うことでしょうか。

さて、昨年のアルバムの中でも私も特に好きなもののひとつがアル・グリーンの"Lay It Down"ですが、4部門でノミネートされそのうち"Best R&B Performance By A Duo Or Group With Vocals""Best Traditional R&B Vocal Performance"で見事ウィナーになっています。
これまた非常に喜ばしい限りですが、"Best R&B Album"でのノミネートは当然として"Best Engineered Album, Non-Classical"もノミネートされています。
確かに古いようで新しいサウンドはアレンジ共々今のアル・グリーンの素晴らしさを最大限演出していたように思います。
で、この"Best Engineered Album, Non-Classical "にはシェルビー・リンの"Just A Little Lovin"が入っていましたが、これはシェルビー・リンがダスティー・スプリングフィールドにリスペクトしたと言うか"Dusty in Memphis"をなぞったような作品でフィル・ラモーンとアル・シュミットのコンビでアナログ録音した私も好きな雰囲気を持った作品です。
そして"ザ・ラカンターズ"のセカンドアルバムが、オルタナ系ブルース・ロックの匂いもある濃〜い感じのアメリカン・サウンドでこの部門のウィナーでした。

それにしてもカサンドラ・ウィルソンが"Best Jazz Vocal Album"でまた受賞していましたです、強いです。
強いと言えば、"Producer Of The Year, Non-Classical"を受賞したリック・ルービンもメタリカからジェイコブ・ディランまで相変わらず幅広く才気を発揮しています。

"Best Traditional Gospel Album"では"The Blind Boys Of Alabama"が受賞していましたがこの人たち一体何年やっているんでしょうか?
かなり古手のメンバーも二人ばかり残っていると聞きましたが、メンバーが入れ替わっても全員視覚障害者ということでは変わりないみたいです。

"Best Traditional Blues Album"は順当にB.B.キングの"One Kind Favor"が受賞していましたが、この人も山のようにアルバムを出していますが駄作と思われるものもたくさんあります。(全部聴いたわけではありませんが)
しかし、今回の"One Kind Favor"は納得の受賞でしょう。
プロデューサー( T・ボーン・バーネット)の力が大きいのとノミネートを見ても分かるように強力な対抗馬がいませんでしたね。

さて、???は"Best Contemporary Blues Album "部門です。
ノミネートはマーシャ・ボール、ソロモン・バーク、ドクター・ジョン、タジ・マハール、アーマ・トーマスの5アルバムですが、いくらコンテンポラリーといってもどれもブルース作品ではないと思うのですが・・?
それぞれのノミネート作品は去年出た新譜の中でも温度差はあるものの、いずれも好きはアーティスト、好きな作品になります。
こういった括りならば、私の音楽的好みは「ブルース」ということになりますが、そりゃないぜ〜というのが率直な気持ちですね。

やはり110部門もあると、自分で聴いたことのあものは極々一部となってしまいます。
受賞作やノミネート作品を見ていると、聴いてみたいなぁーと思うものもまぁまぁあるのですが、雑誌の紹介記事といっしょで賞や評判だけで買うとけっこう痛い目に遭いますからね〜気を付けます。
Marcia Ball
Solomon Burke
Dr. John
Taj Maha
Irma Thomas

(2009.2.16)

 
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