Lady Soul Aretha Franklin |
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米国ライノからアレサ・フランクリンの発掘もの2点・・ファンならこれはマスト・アイテムでしょう! ライノからはこれまでも"Live At Fillmore West"のキング・カーティスとの完全盤やアレサものはいろいろと出ていますが、今回のこの2タイトルも強力です。 さらに、アレサが飛行機嫌いを返上 → ワールド・ツァーが可能に → 日本に来る!なんて??な噂も飛び交っているこの頃です。 |
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"Rare & Unreleased Recordings from the Golden Reign of the Queen of Soul" (2007) |
「初期のアレサのレア音源がライノから出たみたいよ。」 私の回りで騒いでいる連中がいるのに気が付いたのは、昨年の暮れ頃だったと思います。 時期的にバタバタしていたこともあり、年明けしばらくして国内盤を購入しました。 ディスク2枚で全35曲ですが、ディスク1のあたま3曲でいきなりノックアウトです。 噂には聞いていましたが、正に衝撃のデモ音源・・。 特にアトランティック移籍第一弾になる"I Never Loved a Man (The Way I Love You) "にも収録された"I Never Loved a Man"と"Dr. Feelgood"のデモ音源は、アレサのピアノにドラムとウッド・ベースというシンプルなバックの演奏ということもあり、当時コロンビア・レコードではちょっと中途半端なスタイルだったアレサのゴスペルライクでソウルフルな歌唱がストレートに出ていて圧倒的です。 その他は"Aretha Arrives""Aretha Now""Young Gifted and Black"のボツ・テイクやテイク違いにアルバム未収録のシングルB面などがディスク1。 ディスク2はもうちょっとヒップな感じになったクィンシーとの"Hey Now Hey"までのボツ・テイクなどが主になりますが、「入りきらなかったので残念ながらボツ」としか思えないようなものも多く、アレサの70年代をもう一度改めて聴く気になりました。 また、アレサのアトランティック時代のプロデューサーで今回の編集のプロデューサーでもあるジェリー・ウェクスラーのあれこれ語ったブックレットが付属しています。 これがけっこう面白い読み物にもなっていますので、私のように英語に弱い方は国内盤を買うことをお奨めします。 |
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Oh Me Oh My: Aretha Live In Philly, 1972 (2008) |
上の2枚組をろくに聴き込まない内に、今年になってまたまたライノからアレサのライブ音源が出てしまいました
。 71年の名盤"Live At Fillmore West"の翌年、キング・カーティスが亡くなり彼抜きのライブということで「これは聴いてみたい!」とどうしてもなってしまいます。 71年の"Live At Fillmore West"は、当時ロックの殿堂だったサンフランシスコのフィルモアにアレサとキング・カーティス&キングピンズが乗り込み聴衆を完全に魅了した強力無比の素晴らしいライブ盤です。 当日(3日間)は、キング・カーティス&キングピンズが前座を務めそのままアレサのバックに回ります。 サポートのビリー・プレストン(オルガン)を加えたキングピンズのメンバーは、キング・カーティス(サックス)コーネル・デュプリー(ギター)ジェリー・ジェモット(ベース)バーナード・パーディー(ドラムス)パンチョ(パーカッション)トゥルーマン・トマス(エレピ)、それにメンフィスホーンと女性コーラスが加わった布陣で、フィルモアを意識したのかけっこうタイトなバンド・サウンドでアレサのバックを強力サポート、押しまくります。 今回のライブ盤は、その翌年のフィラデルフィアでのライブ。 メンバーはクレジットが無いため確かなことは分かりませんが、キング・カーティスは前年のライブの数ヶ月後に刺殺されているのでもちろんいません。 聴いた限りでは前年のフィルモアのメンバーの内、ベースがジェリー・ジェモットからチャック・レイニーに変わっている他はデュプリーもパーディーも変わっていないようなので、更に強力なリズム隊になっています。 また、アレサ以外のピアノが誰だか分かりませんが他はほぼそのままだと思います。 ところどころハープやストリングスも入って、フィルモアよりはロックを意識していないエンターテイメント的なところもありますが、アレサもバックも凄いことに変わりありません。 特にバーナード・パーディーのドラムとチャック・レイニーのベースのコンビはとんでもないことになっています。 そう言えばチャック・レイニーのライブ音源って案外聴いたことが無かったな、と思ったくらいレイニー・スタイルが炸裂しています。 ところで、この盤はライノでも"Rhino Handmade"になりますので"Rhino Handmade"のHPからしか買えません。 "Rhino Handmade"のものは数量限定で、この"Oh Me Oh My"は7,500枚ですが、今見たところではまだありました。 "Rhino Handmade"のHP → http://www.rhino.com/store/collectibles_store.lasso ちなみにブックレットにシリアル入りで3月5日に注文した私のシリアルは"1022/7500"でしたが、シリアル順に出しているわけではないみたいです。 送料を入れても27.5ドルほどでしたので、ドル安の今はお買い得です。 (08.3.30) |