《H.A.L.'s Monitor Report DEVIALET D-Premier》


No.0505 - 2010/9/5

京都府宇治市 T H 様より

■日本独占販売のDEVIALET D-Premierの詳細はこちら!!
 
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/d-premier/d-pre_top.html
 
やっと実現したハルズモニターの新規投稿レポートをご紹介します!!
 
Vol.3「その演奏の場にいるという空気感なのです!!」
 
京都府宇治市 T H 様より
 
前回の投稿をご紹介させて頂きます。
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0535.html
 
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0504.html
 
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0436.html
 
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0427.html
 
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0405.html
ご夫妻の写真付きレポートでした。
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0298.html
そして、Cardas Myrtlewood Blockでも投稿を頂いておりました。
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0380.html
 
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 7F  Hi-End Audio Laboratory店長  川又 利明 様
 
いつもお世話になります。
頂いたメール、思わず心が動きました。
というのも、D-Premierはやっぱり素晴らしかった!!
 
しかし、とても良い経験をさせていただいたと思っています。
「D-Premier」は「HB-1」と実に見事にしかも無理やりではなく実に自然に合いま
す。
 
お互いの個性をお互いが引き出し合いながら、とても伸び伸びと演奏している
ように感じます。
 
何より出てくる音がとても清々しく、実によく分離し、決して窮屈にならず
広々とした音空間に浸らしてくれます。
聴いていて大変心地よい気分です。
 
演奏者の情感も実にはっきりと、しかも自然に、そして美しく伝えてくれました。
実は、今回、モニターさせて頂いて、もっとも強烈な印象を受けたのが、
ブルーノ・ワルターの「未完成」(1958年録音)でした。
 
店長のお店にうかがった時も、このCDは持って行ったものです。
なかなかどの組み合わせでも、昔のLPでの感動が再現できず、正直かなり
あきらめていたものです。
 
これが見事によみがえりました。これは素晴らしいの一言!
決して混濁せず、心がふるえるような、絶妙のニュアンスを、実にリアルに、
臨場感たっぷりに奏でていました。ここまでの再生は初めてのことです。
本当にこれは凄いと思いました。心から感動しました。
 
D-Premierから生まれる音の第一印象は、清々しく爽やかで、とても自然でした。
心行くまで音楽を楽しめる音でした。
 
D-PremierとHB-1はお互いにぴったりのコンビですね。
恐らく、それぞれが追求する音の方向性が重なりあうのでしょうね。
 
以下の感想は、あくまでも、D-PremierとHB-1の組み合わせで聴いた限りの
印象ですが、私には、音楽が創造されるその場に、例えば、ホールやライブ
ハウスにいるかのように、音に包まれているように、極めて快適な音空間を
感じました。
 
今回大変驚いたのは古い録音でした。
なかでも、ブルーノ・ワルターがニューヨークフィルを指揮したシューベルト
の「未完成」でした。
 
この演奏は1958年の録音で、ワルターが81歳の演奏です。
このCDはLP時代にさんざん聞いた曲なのですが、CDになってから何度
聞いても幻滅ばかり感じていたものです。
 
CDでは、LP時代の感動が蘇ってこないのです。
今回も、余り期待せずに始めました。しかし今回ばかりは、出だしでこれは
今までと違うと直感しました。
 
では、今までとは何が違うのか?
 
D-PremierとHB-1の組み合わせでは、一音一音が明瞭で、パートの分離が
素晴らしく、混濁することがなく、演奏時のパートの動きや、一音一音の
ニュアンスを本来の姿で再現してくれているように思いました。
 
その結果、ワルターの思い描く「未完成」のイメージが、全体的な音楽的な
造形としてはっきりと確認できるのです。
 
また、このD-PremierとHB-1では、ニュアンスや情感、演奏の温度感が
非常によく伝わってくるのが特徴です。
 
その結果、この特別な録音に向き合うワルターの深い思いが細やかな情感が
音色の変化として、自然な感じでありながら確実に聴き手に伝わるのです。
 
優れた演奏と言われるものは、すべての音に、意味があります。
悲しみや安らぎ、喜びや絶望、希望や怒りなど、さまざまな感情や意味が、
一つの音符に込められているものです。
 
この「未完成」の場合もそうです。恐らく「最後の未完成」という意識の中で
録音に臨んだワルター。まさに楽譜に書かれた全ての音に、万感の思いを込め
たはずです。それが伝わってくるかどうか、・・・。
 
D-PremierとHB-1の組み合わせでは、実にさりげなく、まるで当然である
かのように、音のニュアンスを伝えてきました。
予想を全く超える、感動的な演奏でした。
 
嵐のようになだれ打つ全奏であっても、それぞれの楽器が混濁せず、一つ一つ
明瞭に響いている。音が立体的な音空間として出現し、スピーカーの前に座っ
ているというよりも、その演奏の場にいるという空気感なのです。
 
ですから、展開される演奏は大変フレッシュで、リアルです。
また、圧迫感とも無縁です。
 
ニューヨーク・フィルハーモニーの各パートが奏でるフレーズ。その一つ一つ
にこめられた得も言われぬニュアンスが、ホールで聴くかのように全身で感じ
ることが出来ます。
 
木管の切なさ、弦楽器の温かさ、金管の炸裂。どれも今生まれたかのように
息づいています。それが、D-PremierとHB-1の特徴なのでしょう。
 
演奏のダイナミックスも大変広いです。オーケストラの強奏と弱奏を余裕で
こなします。
 
「未完成」では頻繁に出てくる強弱の変化。
消え入るようなディミヌエンドと燃え上がるようなフォルテ。
 
全奏では、あらゆるパートが心をこめて強奏し、その挙句ホールの空気がうな
ります。まさに聴いていてゾクっとする瞬間です。ここまで聴こえたのは凄い。
 
エンディングでは演奏は歌いに歌いあげます。金管はここでは実にまろやかな
音色で奏でます。
 
低弦はこぼれんばかりの感情をこめて、いつ果てるともなくピッチカートを
続けます。感動しました!!
 
以上、ワルターの「未完成」の報告で終始しましたが、このCDの魅力をここ
まで届けてくれるD-PremierとHB-1はまるで小さなコンサートホールのようでした。
 
実は、この「未完成」以外にも、特徴的なCDは以下の通りです。
 
☆シャルル・ミュンシュ指揮のパリ管弦楽団  ブラームス交響曲1番 (1968
年)
冒頭のティンパニから熱気あふれるパワーがすごいです。新しいオーケストラ
と共にフランスの音楽界を牽引していこうとしていたミュンシュの心意気に
圧倒されます。
 
☆ブルーノ・ワルター指揮ウィーンフィル マーラー交響曲9番(1938年)
歴史的コンサートのライブです。ワルター、ウィーンフィル共々、渾身の演奏
で、場内の空気と共に、それを見事に伝える素晴らしい再生音でした。
 
☆ツィマーマン指揮&ピアノ ポーランド祝祭管弦楽団 ショパンピアノ協奏曲1番
ピアノもオケも素晴らしい美しさ。D-PremierとHB-1は、うっとりするような
みずみずしい再生音で表現します。
 
☆カール・リヒター(オルガン) バッハ トッカータとフーガニ短調
オルガンは実に鮮明。深く豊かなひびきで余韻が大変心地よく感じます。
音割れなどは一切なく、縦横に飛び交う音の粒を、美しく部屋に再現。
オルガンが作り出す音の大伽藍の世界をいとも簡単に生み出し、宇宙のような
音世界にゆったりと浸れます。素晴らしいの一言。
 
☆サイモンとガーファンクル ニューヨークシティ・1967
これはNYのフィルハモニック・ホールで行われたコンサートライブです。
伴奏はポール・サイモンのギター1本という、たいへんシンプルな演奏です。
それだけに、ギターの表現の変化をどこまで再現しきるのかがカギなのですが、
ギターの表情の変化を実にリアルにまたダイナミックに表現再生し、アコース
ティックの魅力炸裂の1枚でした。ボーカルの再生も実に美しいです。
これなどはD-PremierとHB-1の組み合わせの独壇場でしょうね。
 
☆スタン・ゲッツ&ジルベルト「イパネマの娘」
ちょっと気分を変えてきてみようと、久しぶりに出してきました。
これがご機嫌!それぞれの楽器が明瞭に再現されるために、リズムが楽しく、
生き生きとしています。ボサノバもたまにはいいですね。
こんなにおしゃれな再生が出来るとは、D-PremierとHB-1は、なかなか粋ですね!
 
☆小林研一郎指揮チェコフィルハーモニー管弦楽団ドボルザークの「新世界より」
オーケストラの音色の美しさ、コバケンの一部の隙もない素晴らしい音楽の
造形力、それらを見事に再現しました。
 
☆アリス=紗良・オットー  ショパンのワルツ集
ピアノの打鍵のはずむ感覚が、存分に楽しめました。
この2枚は新しい録音ですから、もう無条件に楽しめました。
 
店長には、本当に今回もまた色々お世話になり有難うございまいた。
話題のD-PremierとHB-1の組み合わせのもっている可能性の大きさを
つくづく実感した次第です。間違いなく凄いですね。
 
貴重な経験をさせていただいて、有難うございました。
デジタルアンプがこんなに人間的な情感の表現に優れているとはびっくりしました。
素晴らしいですね!!
 
店長には、これからまたお忙しい時期を迎えられることと存じますが、
お身体に気をつけて下さい。では本当にありがとございました。
 
            -*-*-*-*-*-*-*-*-*-
 
川又より
 
T H 様 情熱的なご感想ありがとうございました。HB-1のオーナーとして迎えた
D-Premierが期待以上の音を聴かせてくれたようで何よりでした。
 
D-Premierは別にHB-1のために作られたものでも、また私がその組み合わせのみ
を推薦しているわけでもありません。相性の良い一例ということで誤解なき
ようによろしくお願い致します。
 
大型スピーカーもぐいぐい鳴らしますので、全てのスピーカーで体験して頂き
たいと思います。ぜひ皆様もお試しください!!
 
こんな企画を利用したい方は先ずハルズサークルにご入会下さい。


HAL's Monitor Report