《HAL's Monitor Report》


No.0290 - 2006/1/11

横浜市 T.S 様より

Vol.37「“Pケーブル”に変えて三日経ってから急激に音が変わってきました!!」

前回の投稿をご紹介致します。
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0258.html


最近購入したものと、貸していただいたケーブル2本の感想を簡単に報告します。

4製品の感想をまとめて送ります。

1.グラハム・エンジニアリング モデル2.2
2.SAP RELAXA 4
3.“Pケーブル”
4.TRANSPARENT インターコネクトケーブル RBL1.5

1.と2.は購入したもの、3.と4.は年末に合わせて借りたものです。

記

まず、我が家のラインアップですが、以下のようになっています。
 CD         :ステューダ D730MKII
アナログ        :トーレンス プレステッジ
             アーム SMEシリーズX
             カートリッジ オルトフォン ジュビリー
フォノイコライザーアンプ:FM222MKII
プリアンプ       :FM255
チャンネルデバイダー  :FM332 
パワーアンプ      :FM411(高域)
             FM30B(低域)
スピーカー       :JBL S9500
でマルチにして聞いています。

電源環境は7台機械があるため、パワーアンプの2台をパワーウエッジ144に、
残りを“PD”に差して聞いています。

コンセントはホスピタルグレードのものになっています。
(メーカーは忘れました。)
ケーブルはFMなので、全てバランスケーブルで、カルダスのヘックスリンク5C
とNBSのステートメントエクストリ−ム、スピーカーケーブルは2セットとも
NBSのステートメントエクストリームです。

ほとんどジャズしか聞かず、所有ソフトはレコード7にCD1という比率です。

1.グラハム・エンジニアリング バージョン2.2
(ただし、フォノケーブルは別売りなので、グラハムの純正品ではなく、カルダス
のゴールデン・リファレンス)HALの7階にこの後継機種である、ファントムが
入るということで展示品を購入しました。

 SMEのシリーズXに不満はなかったのですが、友人が色々調べてグラハムの
アームはすごいらしいと言うので、一回HALで聞いた上で、購入を決めました。

 一言でいうと、高解像度の音とはこういう風になるのかという感想です。
一番驚いたのがドラムの音で、ドンとたたいたアタック感だけでなく、その後の
スーと消えていくまでの空気感というのか、余韻というのかがはっきりと感じ取れ
るようになったことです。

 ベースの響きは今までもそれなりにあったのですが、最後の音が消えていくとき
の余韻がさらにはっきりと分かるようになります。

 そのためか、楽器通しの前後感が今まではあまり明確に聞こえていなかったので
すが、左右の定位だけでなく、前後の位置関係がより明確になってきます。

一音、一音がより明確になり、アタックがくっきりとするだけでなく、うるささが
なくなるので前よりも大きな音でかけてもうるさくなくなりました。

 サックスの音も、響きが出るだけでなく深みが出て鳴りっぷりが良くなります。
ガラードの301あたりを使って太い音を目指している方には縁のないアームです
が、高解像度を目指すのであれば、これはすごいと思います。

 少し残念なのは、後継のファントムはさらにすごいらしいということです。
展示品の安さに目がくらんで2.2を買いましたが、ファントムで聞いてみたい
気はします。


2.RELAXA 4

 現在ラックはタオックCS5という5段あるものを使用していますが、マルチに
するとチャンネルダバイダーとパワーアンプが2台必要なため、ステューダの置く
場所がなく、恥ずかしい話ながらスピーカーの上に乗せています。

「GutWireのNotePad」というジェル上のものを4枚引いて、その
上にラスクのボードを乗せ、さらにステューダの下に「マグナライザー808」を
置くというやり方で、スピーカーの振動を排除してきたつもりでしたが、ラスク
ボードの上にPELAXA4を乗せて、その上にステューダを置いてみて、あまり
の違いにびっくりしました。

振動に関しては環境が悪いときほど改善の効果が大きいという典型例で、ステュー
ダってこんなに音が良かったのかというのが最初の感想です。

今まで音が硬いという印象があったのですが、空気感が出てしなやかになりました。
背景が静かになって音がクリアになるとともに音のメリハリが出てきてエネルギー
感は以前よりもかなり大きくなってきました。我が家の特殊な(スピーカーの上に
乗せるような)状況下でという条件付ながら、今までボード、インシュレーター系
でこれだけ変化した経験がなかったため、この値段ならば安いと思います。

その2

 CDプレーヤーだけでなく、プリアンプFM255の下にも置いてみました。
その際、CDで聞くとプレーヤーの環境が元に戻っているので、全てLPで聞いて
います。

 プリアンプには今までハーモニクスTU202ZXという木のインシュレーター
を3個引いていました。これを引くと響きがよく出るのです。

 振動を全て取ることができないのならば、質の良い振動=響きにしようという
発想のもののようです。

ただし、確かに響きは出るのですが、音量を上げていくと大音量時には音がにごる
感じが気になっていました。

 これをRELAXA4にすると、さすがにCDプレーヤーのときほど大きな変化
はありませんが、傾向としては同じような傾向に変わります。同じ響きという言葉
を使っても今までは木が響きを付加している感じであり、RELAXA4では、
そもそもの音楽成分が持っている余韻、響きがそのままストレートに表現されてい
るという感じなのです。

そのため、音量を上げても音がにごるということがなく、空気感というのか、まさ
にそこで楽器が鳴っているような実態感が増してくるのです。

さらに、低音がグ〜ンと沈み込んできます。
ベースの低音の伸びは今までと同じレコードとは思えないというほど違います。
 他に2箇所使えるところがあるのでこれはハマルかもしれません。


3.“Pケーブル”

 初期のころに一回モニターさせていただき、今回2回目なのですが当時は“PD”
に“Pケーブル”をつけて聞くという発想が全く思い浮かばなかったため、その後、
他の方の報告を聞いてもう一度聞いてみたいと思いました。

あれから“PD”はすでに導入済みなので“PD”の電源ケーブルを“Pケーブル”に
するというところだけでの感想です。

電源コンセント→“Pケーブル”→“PD”→各機器という接続になっています。

 “PD”には、パワーアンプの2台を除く5台を全て差し込んでいます。

これは、他の方の報告をまさに追体験したということになりました。電源を“PD”
にすると、背景の静寂感が増していきますが、ケーブルを“Pケーブル”にすると
さらにその傾向が増します。

LP、CDとも背景の静寂感が増すと、今まで聞こえなかった細かい音が聞こえて
くると同時に、一音一音がよりクッキリとしてきます。低音は、さらに深みが増し
て伸びていきます。高音もカンカンした感じがなく、しなやかに伸びていきます。

とりあえず、“Pケーブル”が当たるかもしれない抽選があるので、それまでは
待ってみようと思います。

*追記

ケーブルを“Pケーブル”に変えて3日ほど経ってから急激に音が変わってきまし
た。音の余韻感とか、深みみたいなものが最初に比べると、当社比1.5倍増量み
たいな感じになってきました。これだけ違うと笑うしかないですね。


4.TRANSPARENT インターコネクトケーブル 

 CDプレーヤーからプリアンプへの接続に使用しました。
実はこの箇所だけMITの「330SHOTGUN PROLINE XLR1.5メートル」を使用しています。
MITが希望小売価格で15万強、が52万ぐらいで、約3倍の値段ですがそれだけ
の価値があると思います。

空気感と音の伸びが全く違うのです。

背景の静寂感が一段と増し、響きがさらに出てきます。サックスやトランペットの
音が朗々と鳴り、ドラムのアタックは芯がしっかりとしているだけでなく、その後
の余韻が表現されるので、しなやかになってきます。

ベースの音は一音ごとの響きがさらに増すとともに、低い方にグ〜ンと伸びていく
のです。ピアノの音は一音ごとの粒立ちがしっかりとして、定位がさらにはっきり
としてきます。付帯音がとれていくので、大音量で鳴らしてもうるさくならず、音
の凄みだけが増していきます。

MITはカルダスのHexlinkGolden5Cに比較すると、クールな感じがするので、そこが
気になっていたのですが、TRANSPARENTにすると、エネルギー感を失わず、細身に
もク−ルにもならず、音の緻密さが増してくるという印象です。

特に、余韻の長さは特筆すべきものがあります。RBL1.5の上位に3種類のケーブル
が存在しますが、本体のステューダの金額を超えてしまうので現実的なターゲット
しては最高級でしょう。すぐには無理でもいつかはと思う内容でした。

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T.S 様ありがとうございました。いつかは…、という目標が出来て何よりでした。
私もその時をお待ちしております(^^ゞ 


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