《HAL's Monitor Report》
No.0251 - 2005/7/1
横浜市栄区 H F 様より 「実感しました!! Mark Levinson No.326Sのパフォーマンス!!」 モニター品 Mark Levinson No.326S http://www.harman-japan.co.jp/products/marklev/ml_no326s_320s.htm ちょうど1年前、MOSQUITO"NEO"を聴き「これ欲しい!!」と思ったのですが、 プライスタグは405万円(税別)。なんとか今のスピーカー(EGGLESTONEWORKS ANDRA)のままで手はないのか?!と考え、現在使用しているプリアンプAccuphase C290Vを現代最新の物に替えたら...と思いつきました。 ということで去年の秋にMark Levinsonから長年の沈黙を破り新発売となった No.326Sのモニターをお願いしたのです。 モニター試聴結果 1.久保田巧 バッハ・無伴奏バイオリンパルティータ集 <EXTON> 近接録音で、C290Vでは音像が肥大し、エコー感もなくドライな感じでしたが、 No.326Sでは彫りの深い音像が中空に浮かびます。S/Nの高さからくる音場見通し がとてもよく、ステージ後方の空間が見えるよう。 2.マグダレーナ・コジェナー バッハ・アリア集 <ARCHIV> C290Vではコジェナーの声がたっぷりとしたエコーに埋まるような感じでしたが、 No.326Sでは口元をきりりと引き締め、実在感がぐっとでます。女性ボーカルの 甘さや質感がとてもいい! 3.マイスキー/アルゲリッチ バッハ・チェロソナタ集 <GRAMMOPHON> アルゲリッチの左手のパッセージが、しっかりと表現されます。チェロも音像が ナチュラルで、ピアノとチェロがばらばらになることなく、ステージで一体に なるよう。 4.ポリーニ/ベーム、ヨッフム他/ウィーンフィル ベートーベン・ピアノ 協奏曲集 <GRAMMOPHON> 70年代の録音ですが、No.326にするとまるでデジタルリマスター盤を聴いてい るよう。解像度やS/Nが上がり、ベールを1枚はがしたと言うのはこういうこと なんですね。 5.カーラ・ボノフ ささやく夜 <SONY> カーラ・ボノフの声には癒されます。バッハのアリアもそうでしたが、No.326S は女性ボーカルのウェットさや甘さなどホントに良く出します。スネアドラムの 響線の質感もよく、C290Vではちょっとドローンとした感じだったベースも締ま りグルーヴ感が出てきます。 6.ヨス・ヴァン・ビースト Because of You <澤野工房> 自主制作盤なので録音はそんなに良くはないのですが、それでもヨス・ヴァン・ ビーストのピアノは充実感があって体に染渡るよう。C290Vではあまりよく出な かったスネアのブラシワークが心地よく、ピアノトリオ・ジャズに浸れます。 まとめ C290Vは長く使っていて愛着もあるのですが、いかんせん設計がちょっと古い。 No.326Sは、我が家のオーディオで気になっていた部分のほとんどを解決してくれ、 パワーアンプのNo.436Lともベストマッチなので、リプレース決定です! No.326Sは音像の彫が深く、女性ボーカルの表情やしっとりとした気配をも醸しだ します。ネーミングもNo.26SLとNo.32Lの間を取って、38シリーズとは一線を画す 物のようです。MarkLevinsonのパワーアンプとベストマッチなのは言うまでもなく、 McIntosh、PASS Aleph等にも合うような気がします。 我が家のケーブルはilungo audio http://www.ilungo.com/の電源ケーブル "animato-P400"、RCAインターコネクト "animato-12SN"で固め、ilungoの熱い血を 注ぎ込んでいるのですが、電源ケーブルを替えてみるとドライな局面も見える部分 があり、ケーブルには敏感に反応するようです。 柳沢功力氏がStereo Sound誌No.152でコメントしているように「使いこなしの手腕 を要求するところがありそう」な感じがします。 試聴結果では、もうちょっと暖かい温度感を出したかったので、おなじくilungo audio のオーディオボード "grandezza"を特注でNo.326Sと同じ大きさにカットし てもらう事にしました。今から出来上がりが楽しみです。 (ちなみに"grandezza"は上遠野健究所も絶賛で、たくさん使用されています。) |