《HAL's Monitor Report》
No.0242 - 2005/4/3 埼玉県上尾市 T T 様より モニター商品 TACET SACD S922 「 The Best of TACET on SACD2004/2005 」 H.A.L.'s Present-TACET SACDにご応募頂いた皆様にサンプラーをお送りいたしまし たが、早速感想が寄せられてきましたのでご紹介いたします。 -*-*-*-*-*-*-*-*-*- 使用したコンポ SACDプレーヤー ソニー SCD-1 プリアンプ ラックスマン C-10 メインアンプ ラックスマン B-10 スピーカー B&W Signature 800 インターコネクトケーブル PAD 今回使用したSACDプレーヤーはその第1号機SCD-1という事で、日進月歩する最新 SACDプレーヤーでない事、また私が主に聴くのは女性ボーカルでクラシックが判断 できるのか?と一抹の不安をかかえながら今回のモニターにのぞんだ。 TACET BEST盤という事で誰もがいつかは耳にした事がある曲がぎっしり詰まって いるのには助かった。一聴してまず分かるのは楽器一つ一つが聴き分けられ、また その位置を指差して分かるほどのクリア&定位の良さ。 今まで私が持っていたSACDソフトはケイコ・リー、綾戸智絵等の女性Jazzボーカル。 バックの楽器の定位のよさは今までも感じていたが、今回のTACET BEST盤はより際 立った印象を受ける。後半に女性ボーカルが入っているがエコー感たっぷりの響き。 思わず「H.A.L.Tの4CHシステムで聴いたらこたえられないだろうなぁ」と思って しまう。H.A.L.Tでは川又さんがある程度の制約の中で煮詰めた世界。 自宅システムでは発展途上であるが現状である程度満足できるレベルの音。 同じSACD又はCDが手元にあれば、私がいつも試しているH.A.L.Tでの演奏と自宅 システムでのそれとで比較試聴できる。 また川又さんが発行するメルマガ「H.A.L.'s Circle Review」での川又さん流の インプレッションを自宅で確認できる。 同じSACD又はCDを持つ事のアドバンテージは大きい。特にこのTACET BEST盤は小編 成から女性ボーカルまでバラエティに富んでいるので、お好みのパートでシステム チェックができる。これを入口に同じレーベルを揃えていっても面白い。 これはハイブリッド盤でもある。 CDトランスポート エソテリック P-0s with VUK P0 D/Aコンバーター エソテリック D-70vu マスタークロック・ジェネレーター エソテリック G-0s でCDレイヤーを再生したが、SACDに負けず劣らず高品位録音であった。 最近SACDソフトもハイブリッド盤と共に加速的に充実してきた。プレーヤーの方も メーカーが次々と新製品をリリース、選択肢が広がり嬉しい限りである。 お好みのSACDを収集するのもいいが、今回のような高品位録音SACDを1枚はそばに 置いておきシステムチェック用として活用するのもいいのではないかと思う。 本当はここまででインプレッション・レポートは終わるはずでした。 ところがここから一気に時空を先週土曜日午後6時のH.A.L.Tにとばします。 いつもならウィークデーにおじゃましているH.A.L.Tに土曜日の夕方訪れた。 今回のH.A.L.Tへの目的は入荷されたB&Wの800D。週末という事もあり外人の方を 含む多くのお客様がいらして、順番待ちをして目的の800Dを聴く。 まだエージング不足を感じて2曲聴いて試聴室を出て、いつものように川又さんや 上遠野さんと世間話をして最新号のステレオ・サウンド誌を読んでいた。 そろそろお暇しようとしていたら、客足が途絶え試聴室が空いた。 川又さんの「どうぞ楽しんで行って下さい」という言葉に促され、それではと GOLDMUND MULTIFORMAT PLAYER EIDOS REFERENCE&MIMESIS 24ME&TELOS 600の 組み合わせをNEOで聴く。 しばらく楽しんでいると川又さんがやってきて「この「The Best of TACET on SACD 2004/2005」をマルチで聴いてみますか?」とおっしゃるので、内心「しめた!」 と思いながら「是非お願いします」と答えた。 接続を変更して頂いてP-01&D-01によるSACD4CHマルチと2CHの聴き比べをする。 2CHの中に詰め込んだエコー成分をリアスピーカーに振り分けた4CHマルチ演奏で は、より一層おのおのの楽器が明瞭になり定位もピシッと決まる。 音やせする事なく情報が整理され左右のスピーカーに音場が自然に展開する。ここ で川又さんがフロントメインスピーカー2CHをミュートするとリアスピーカーから の音量は驚くほど小さい。 それなのに4CHマルチ再生ではこのリアスピーカーのさじ加減が大きく効いてくる。 これも「よんちゃん行脚」の川又さんのノウハウなのであろう。 H.A.L.TがSACDマルチを始める以前に、H.A.L.Vの島さんを尋ねた時の事、ステレ オ雑誌が取り上げ始めたマルチ再生の話になり、H.A.L.Vでの演奏を聴いた川又さ んと東さんの様子を語り、「H.A.L.Tでもマルチをやるようですよ」「結局食わず 嫌いなんですよ」と島さんのお言葉。 やがてH.A.L.Tで「よんちゃん行脚」が始まり現在に至る。 マルチ再生と聞いて眉をしかめる人はまだ多いと思う。 そういう疑心暗鬼の人こそ一度だまされたと思ってH.A.L.Tで川又さんの解説付き で体験して頂きたい。 目からウロコが何枚も落ちる事を保証します。 何故ならこの私がそうだったからである。 |