《Kiso Acoustic HB-1 Hearing Report》
No.0516 - 2009/7/17 仙台市 K.T 様より Vol.2「小さな巨人!!」 前回の投稿をご紹介します。 http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0507.html 以前の投稿をご紹介します。 http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0501.html http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0495.html http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0488.html http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0469.html http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0457.html http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0455.html http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0450.html http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0444.html HAL 川又様 お世話になっております。仙台のK.Tです。 先日も素敵な時間をありがとうございます。 いや〜、HB-1にすっかり魅了されてしまいました!! 部屋に入るとちょうどマーラーの3番第1楽章が流れていた。 聞き覚えのない演奏で誰の指揮だろうなと思いながら、すぐさま小さな キャビネットで鳴っていることなど、念頭から消え去り、ただただマーラーの 壮大な音楽に浸ってた。 なんて心地よいんだろう!! 小ささに対する変な先入観は、聴けばなくなる。 マーラーをこの空間でこれだけ聴かせれば十分でしょう。 初めて聴いた、HOVLAND STRATOSとの相性もバッチリで相乗効果で お互いを高めあってる気がした。 STRATOSも美しいアンプで惚れ惚れしちゃう。 次にピアノ曲が流れたが、後ろのソファで聴いてたら、生演奏のピアノを聴か せるバーにでもいる気分に。臨場感がたまらない。 眼前にピアノが出現する。なんなんだ、この不思議な感覚は!! 改めて、特等席でマーラー3番の第6楽章を聴く。 HALの基準からすると少し低めだが、いつもの個人好みの音量で。 音が痩せることなく、美しいアダージョを切々と語りかけてくる。 クライマックスへの盛り上がりも聞き惚れてしまう。 う〜ん、いい! ちなみに、この3番はサロネン指揮ロサンジェルスフィルでした。 オケの次はロストロポーヴィッチのチェロでバッハ「無伴奏第5番」。 しっかりとチェロのボディ感を苦もなく描き出す。 息遣い、指使いがはっきり伝わってくるし、教会録音である空間感 をうまく表現している。気持ちよく、音楽に身を委ねる。 お次は、ムターのヴァイオリンがメインのヴィヴァルディ四季から「冬」。 弦合奏もそれぞれの楽器を描き分けていて好ましい。 この後は川又さんの選曲で更にHB-1の真価がより明確に。 神尾真由子のヴァイオリンでパガニーニの「24のカプリース」から第18番。 ストラディバリの美しくも力強い音色に魅了される。 ヴァイオリンを目の前で聴いてるときの感覚に晒される。 さすがにヴァイオリンは相性バッチリ。 ちょっとクセのある演奏だが、嫌いじゃない。これは買いだな。 次のチェンバロには参った!! 曾根麻矢子のバッハ「ゴルトベルク変奏曲」はアリアの最初の1音で虜に。 ゴルトベルクはグールドのピアノで聴くことが多いが、チェンバロのよさを 再認識。これも買いか。 弦が美しいのはもちろん、ピアノ、チェンバロもなんなくこなすHB-1は只者 ではない。 次は河村尚子というピアニストのショパン「華麗なる変奏曲」を。 あまり新しいピアニストは知らないので初めて聴いたが、繊細さと力強さを 併せ持つ素敵な演奏で、ピアノの質感も申し分なし。 次のピアニストも知らない人だった。 シュタットフェルトのピアノでバッハ「平均律クラヴィーア曲集」から。 今度はピアノの違いよりも、録音の違いを明確にする。 初めはピアノにも強いのが不思議な感じだったが、この頃には既にそんな 分析的な聴き方はすっかり放棄して、ただそこにある演奏を聴くだけ。 この心地よさの前には四の五の言わずとにかく聴くことが重要だなと思わせる。 しかしこの小さくて比較的軽いスピーカーがこんなに素敵な音色を奏でるとは。 カタログにある、「Small size, BIG SOUND」は伊達じゃない。 現用スピーカーから乗り換える人の気持ち、よ〜く分かります。 聴けば説得力十分ですから。 外観の美しさも重要な要素ですね。 見惚れてしまう"楽器"です。 クライバー指揮ウィーンフィルのベートーヴェン交響曲第7番も"楽器"の存在を 忘れ、クライバーのカリスマ性に惹き込まれる。 SHM-CDのよさもあり、懐の深さをここでも証明。 これは聴く価値ありですね。 奏で続けていくことで、成長していくまさに名機の資格あり。 何十年後かは、2009年モノのHB-1がヴィンテージ市場で高値で取引されてたり して、なんていう妄想まで膨らみます(笑) 個人的には、OCTAVEのプリメインアンプで聴きたいなと思ったり。 妄想が止まらない(^^; フィニッシュの異なる3種類が揃い踏みする機会は貴重ですね。 残念ながら連休は仙台に帰ってるのでイベントには参加できませんが、生で 美しさを実感してみたかった。 もちろん、マホガニーも十二分に美しいのですが。 気がつけば、またもや長時間居座ってしまってました(^^; あれもこれも聴きたくなってしまう、そんなHB-1でした。 コーヒーのお代わりまでもらい長時間の試聴ありがとうございました& ごちそうさまでした。 P.S. 帰りは神尾のパガニーニと曽根のゴルトベルクのCD買っちゃいました。 -*-*-*-*-*-*-*-*-*- 川又より K.T 様ありがとうございました。過去の投稿を見てもK.T 様が聴いてこられた スピーカーは皆錚々たるものばかりでしたが、HB-1をそこまで評価して頂き 私もうれしく思います。 弦楽器などは作られてから数十年、いや二百年以上も経ってから名器と言われ る音質になってくるわけですが、楽器として作られるHB-1が将来は同様に鳴ら し込むほどに音質も磨かれていくことでしょう。おっしゃるように将来の中古 市場では高値で取引されたら素晴らしいことですね。 K.T 様がお聴きになったディスクの一部をご紹介致します。 エサ=ペッカ・サロネン指揮ロスアンジェルス・フィルハーモニック のGUSTAV MAHLER 交響曲第3番ニ短調 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005G80K/ref=br_lf_c_9/250-7852606-0926622 神尾真由子「パガニーニ 24のカプリース」 http://www.aspen.jp/artist/jp/mayuko_kamio.html 曽根麻矢子「ゴルトベルク変奏曲」 http://avexnet.jp/id/sonem/ http://www.avexnet.or.jp/classics/artist/sone/ 河村 尚子 / 夜想(ノットゥルノ)〜ショパンの世界 http://www.hisakokawamura.com/ http://www.hisakokawamura.com/112/Japanisch.html http://kawamurahisako.seesaa.net/ さて、昨日HB-1を聴かれたある会員は次のように語っていました。 「後世の歴史家は、スピーカの歴史を Before Kiso After Kiso と評する可能性があります。Kiso Acousticの設計思想は従来のスピーカの コンセプトとは全く一線を画すると思いました。」 私もまったく同感です。そして、この会員も導入を決意されたというコメント を頂いたものです。ありがとうございました。 皆様のハートを熱くするスピーカーです。先ずは聴いてみて下さい!! |