《H.A.L.'s Sunday Concert Hearing Report》
No.0514 - 2009/6/28 東京都杉並区 M M 様より Sunday Concert Vol.15はKiso Acoustic HB-1をプレゼンテーションの場で 上手く鳴らしてみようという私の最初の挑戦となったものでした。 http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/660.html そして、皆様から大変ありがたくもうれしいご感想を早速頂きましたので ご紹介したいと思います。 でも、つくづく今回のSunday Concertはやって良かったと思いました。だって、 このように皆様に喜んで頂けたわけですから!!ありがとうございました -*-*-*-*-*-*-*-*-*- Vol.21「あぁ〜、良くないものを聴いてしまいました!!」 前回の投稿をご紹介します。 http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0477.html 以前の投稿をご紹介します。 http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0458.html http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0432.html http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0425.html http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0311.html http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0295.html http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0286.html 川又 様 日曜日は本当にありがとうございました。 『クラシックとオーケストラはこうでなくっちゃ!!と今までうんちくを語って きた皆様には一言申し上げなくてはならない。「HB-1を聴いてから言って 下さい。その方が皆様のためになります!!」』 という川又さんの挑発に乗って良かったです。 掛け値なしに本当でした。GAIAを聴いた時もすごい!と思いましたが、以前に オリジナルノーチラスを聴いていましたし、NEOも再三聴かせて頂いていたの で、ある意味想像の範囲内でした。でも、これは違いますね。 これまでのHAL1のラインナップからは全く想像できなかった音です。 何にすごいと感じたのか、自分なりに整理してみました。 (1)圧倒的な音場の創造力 and 色彩の表現力 サンデーコンサートの冒頭、ビートルズのコーラスが鳴り響いた瞬間、度肝を 抜かれ、信じ難い思いでした。 広辞苑よりも小さいであろうエンクロージャーから出た音が、中抜けどころか 55畳のHAL1のスペースを埋め尽くしたからです。 確かに、女性ボーカルやソロ楽器を演奏した時には、NEOやGAIAのように1点 のシャープな音像を浮かび上がらせることはありません。 まるで目の前で演奏しているかのような音像を描き出すのは、NEOやGAIAに 劣ると思いました。でも、それで良い、と感じました。 演奏者が表現したいであろう音の色彩で、その場を埋め尽くしてくれるのです。 演奏を聴くというよりは、響きに包まれる心地良さを味わっていました。 ただ、誤解なきように付け加えておくと、オーケストラを聴いた時、楽器の 配置はきちんと聞きとることはできます。 定番のマーラー巨人2楽章を聴いた時は、左右の配置だけでなく、ちゃんと トランペットが奥から聞こえてきましたから。 (2)低音の制動力 テクニカルな面では、低音の制動力が最大の特徴かもしれません。 これはGAIAに通じるものがありました。 私はサンデーコンサートが終了してからも居残り、まず、グレングールドの バッハを聴いてみました。 二声・三声と複数の旋律が折り重なって進行するピアノ曲です。 グレングールドは同じタッチで弾いているはずですが、我が家のB&Wで聴くと、 どうしても低音域の旋律のタッチが甘く聴こえてしまいます。 ところが、全ての音域において完璧に粒の揃ったタッチでした。低音のぼやけ が全くなく、ピアノの低音に含まれる金属質な高次倍音が自然に聞こえてきます。 さらに川又さんにシューベルトの弦楽四重奏第15番ト長調をお借りして聴いて みました。3楽章のスケルツォで、バイオリンからビオラ、チェロと早い音の 刻みが引き継がれていくパッセージがあります。 当然、演奏者はフレージングを揃え、前の奏者と同じ弾き方で自分の担当箇所 を引き継いでいくのですが、通常、オーディオで聴くと、低音に下がるにつれ て音の立ち上がりがぼやける傾向があります。 でも、HB1は、全く同じフレーズをバイオリンからチェロまで聴かせてくれた のです。自分も楽器を嗜む身として、これはプロの演奏を心地良く聴く上で、 とても重要なことなのです。 (3)でも、音圧はありません ゲルギエフ指揮の春の祭典も聞いてみました。ティンパニーがffffで鳴り響く ところがどう聴こえるのか知りたかったからです。 これまでHAL1に展示されていたスピーカーだと、体にドスンと相当な音圧を 感じたものです。 でも、HB1では、全く音圧は感じません。 迫力を求めるのなら、他のスピーカーにした方が良いようです。 でも、前述の通り低音の制動が良いため、クリアに低音が聴こえ、何の不満も 感じないのです。 (4)弦楽器とピアノの音色が素晴らしい 以前、ソナスファベースのストラディバリウスを聴いた時、「雑誌には弦楽器 の音色が素晴らしいように書いてあるが、むしろオーボエなど木管楽器の音色 に優れており、弦楽器に関してはさほどでもない」と思っていました。 上手く表現できませんが、弦楽器をずっと弾いている身として、表現し切れて いない湿度感が残っているように感じたからです。 でも、HB1を聴いてスッキリしました。 川又さんはバイオリンとビオラをかけて下さいましたが、むしろチェロですね。 これだけチェロの響きを表現したスピーカーに初めて出会いました。 また、前述の通り、ピアノも低音から高音まで歪なく現実に近い響きを聴かせ てくれます。 (5)結論 いずれ、GAIAを導入しようと思っていましたが、改めます。 GAIAとHB1を導入し、曲と気分によって使い分けるのが最終目標になりました。 ワインで言えば、赤白ともに用意して、料理によって使い分けるようなイメージです。 あぁ〜、良くないものを聴いてしまいました。 先にHB1を買っとこうかと、真剣に考えてしまっています。 HB1もさることながら、HAL1恐るべし。 -*-*-*-*-*-*-*-*-*- 川又より M M 様ありがとうございました。いや、すみませんね〜(^^ゞ良くないものを お聴かせてしまって…(^_^;) ワインの赤と白の例えはいいですね〜、私が第二のメインスピーカーとして 皆様に推薦しているのは正にそういうことなのです!!我が意を得たりという ことで嬉しく拝見しました。 さすがのG1 GIYAでもHB-1のように響きを作るということはしていません。 Nautilusの設計原理に通じるように振動板の後方の音圧を消していくという ことは振動板の正確な動作を生み出してくれるものであり、それは私も大賛成 ということなのですが、それもスピーカーデザインの範疇ではひとつの個性と してとらえられます。 世界中のスピーカーメーカーを見渡してもKiso Acoustic HB-1同様の発想を 持っているものはありません。だからこそ、このスピーカーで聴く時の新鮮さ があるからこそ、今までの大きなスピーカーとの共存かぜ可能なのです。 実際に持ってみると分かります。この軽さ!!手軽に移動できるのもいいですね。 ですから、先に買っておくのもいいではありませんか!!(^^ゞ 次回のKiso Acoustic HB-1は違った音でお聴かせしましょう。第一弾として 本日新しいパワーアンプでセットアップしています!!ご期待下さい!! |