《“Sound buffet”Hearing Report》
No.0390 - 2007/9/14 埼玉県上尾市 T T 様より Vol.2「センターポジション、同一条件で同じ音源を通して聴くとよ〜く判断できますね!!」 前回の投稿をご紹介します。 http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0376.html 今回、初めての試み「Sound buffet」。 1時間一人のために川又さんとアシスタントの天野さんとH.A.L.Tの貸し切り! 選曲も一人ひとりの好みに合わせたもの。 下記の5本のスピーカーを比較試聴しました。 1.Avalon Acoustics Indra 2.WILSON AUDIO SYSTEM 8(この中で唯一ラウンドバッフル面を持たないボックス型) 3.B&W 800d (特徴はダイヤモンド・ツィーター) 4.Sonusfaber AMATI anniversario(この中で一番能率が高い) 5.The Revel Ultima Salon2(この中で唯一低音の調整が3段階でできる機能を持つ) 5本のスピーカーを並べリスニング側に5つそれぞれのスィートスポットに椅子を 置き移動していく。 フロントエンドはエソテリックP-01&D-01+G-0Rb。プリ・パワーはハルクロのペア。 まず女性ボーカルでバーシア。 聴き所は低音(サンプリングされたキックドラム)と高音域。 1.Avalon Acoustics Indra:アバロン独特の引き締まった低音。 高音は少しごちゃっとする。 2.WILSON AUDIO SYSTEM 8:低音が中空で響く。 音場はスピーカーの後ろで展開する。 3.B&W 800d:前二つに比べ情報量があり、厚みが違う。ボーカルが際立ち、 低音はアバロンに近く、どっしり床に響く。 4.Sonusfaber AMATI anniversario:一番POPsが苦手という先入観があるが、 なかなかどうして一歩も引けをとらずボーカルもキレイでバックの分離度もよい。 5.The Revel Ultima Salon2:ウイルソンと同じく低音が中空に浮かぶ。 高音のシャカシャカ音が抑え気味。 次にジャコ・パストリアス。聴き所というか冒頭の生キックドラムを聴く。 瞬間的に立ち上がる入力に対してどうウーハーが反応するか。 小径シングルウーハーを複数にするか、大径シングルウーハー1発にするか。 こんどは逆にThe Revel Ultima Salon2から 5.The Revel Ultima Salon2:音の立ち上がりが鈍い。 瞬間的に音圧を得るのは苦手のようだ。 4.Sonusfaber AMATI anniversario:これも瞬間的にパワーを入力されるのは苦手。 クリップしたので音量を絞る。ウーハーの追随性がわるく、バフバフという感じ。 3.B&W 800d:立ち上がり、立下りが早い。余裕である。 2.WILSON AUDIO SYSTEM 8:レベルと同じように立ち上がりが鈍い。 これもクリップした。 1.Avalon Acoustics Indra:これは大きな入力が入れられないので抑え気味。 大きな音圧は得られない。 次はフィリッパ・ジョルダーノ。 聴き所はコントラバスのピチカート。今までと違い連続する低音の表現。 1.Avalon Acoustics Indra:ピチカートの音程がよく分かる。 2.WILSON AUDIO SYSTEM 8:アバロンよりも余韻や厚みに違いを見せる 「ブィ〜ン」と質感が違う。 3.B&W 800d:沈み込むような低音。ウイルソンより深い感じ。スピード感もある。 4.Sonusfaber AMATI anniversario:B&Wより緩やかな低音の立ち上がり。 5.The Revel Ultima Salon2:低音に表情がある。 次はWynton Marsalis「Resolution Of Romance - Standard Time Vol.3」。 聴き所は左スピーカーからのパーカッションと中央に入ってくるトランペット。 5.The Revel Ultima Salon2:のびやかなトランペット。 音にひだがある(マウスピースのビブラート)。パーカッションも歯切れがいい。 4.Sonusfaber AMATI anniversario:レベルより重心が下がり、トランペットの 音が鮮烈。 3.B&W 800d:大排気量の車のように余裕がある。余韻が長く。 トランペットの音の抜けがいい。パーカッションもソナスと同じく歯切れいい。 2.WILSON AUDIO SYSTEM 8:耳に突き刺さるような独特な高音。 パーカッションの音もポコポコと少し味気ない。 1.Avalon Acoustics Indra:一番落ち着いたトランペット。 パーカッションのまとまりも良い。 総合的にはB&Wが一歩抜き出ていました。自分がSignature800を使用している事も あり一番聴きやすく、実際もっとパワーをかけられる余裕がありました。 ここで持ち時間の1時間経過。まさにあっという間でした。 5本それぞれの表情が見られました。 センターポジション、同一条件で同じ音源を通して聴くとよ〜く判断できますね。 私は次の方の演奏も1時間聴きました。かけるDISCはクラッシックを中心とした ラインアップでした。 川又さん、本当に贅沢な時間を過ごせました。ありがとうございました。 アシスタントの天野さん。つなぎ換えお疲れ様でした。ありがとうございました。 -*-*-*-*-*-*-*-*-*- 川又より T.T 様ありがとうございました。最初の一曲でけで20分かかってしまいましたから 一時はどうなることかと思いましたが、何とか各種テスト曲で比較して頂くことが 出来てほっとしました。 スタジオ録音の鮮明な低域を比較することからスピーカーの個性を理解して頂こう という考えでしたが、一時間はあっという間でしたね。でも何かを極めるという ことだと、ここまでやってこそ、という実感が持てました。ありがとうございました。 |