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H.A.L.担当 川又利明


2010年10月6日
No.760 「Enrico Onofriの生演奏を聴いた会員より投稿を頂きました!!」
 
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/757.html
 
上記にてご紹介したEnrico Onofriのリサイタルが2010年9月29日行われました!!
感動のステージを体験された会員より早速の投稿を頂きましたのでご紹介します!!
 
オーディオでも生演奏でも皆様の音楽にまつわる感動をハルズサークル会員の
皆様にも共有して頂ければ何よりです。私はKtemaでそれをご提供します!!
 
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東京都練馬区 T.S 様より
 
Baroque Violinに造詣の深いT.S 様のプロフィールは下記にて
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_visi0028.html
 
■エンリコ・オノフリ氏 バロックバイオリン演奏会を聞いて
 
29日行われましたエンリコ・オノフリ氏の演奏会の感想を述べさせて頂きます。
 
一言で表現すると、非常にアグレッシブなコンサートで、バロック本来のうき
うきする気分を十分に味あわせて頂き、感動いたしました!!
 
当演奏会での曲目は、既発売のCD「バロックバイオリンの奥義」の収録曲と
重なる曲目もありましたので、大変興味がありました。
 
何といっても、圧巻だったのは、J.S.Bachのトッカータとフーガでした。
バイオリン一挺でなされるこの多彩な表現は何なのかという、驚きにも似た
感想を抱かざるをえませんでした。
 
無伴奏バイオリンソナタでも、用いられる重音奏法が見事に美しく響き渡って
いました。しばしば、他の演奏者では、この響きが汚く聞こえることがありま
すが、オノフリ氏の演奏では、まったくそのような感じをもちませんでした。
 
この魅力は、前出のCDにおいても聞き取ることができます。また、演奏会とは
異なり演奏における精緻なニュアンスが、余すところなく捉えられていること
も、特筆すべき点として挙げておきたいと思います。
 
さらに、演奏会で魅力的であったのは、ウッチェリーニ、ロニョーニ等のイタ
リア初期バロックの作曲家の曲目でした。杉田せつ子氏とのトリオソナタも
素晴らしいものでした。
 
この当時には、演奏における装飾法についての書物も著されており、演奏に
関してはかなり理論的な側面ももっているはずなのですが、オノフリ氏等の
演奏では、まったくもって自由闊達な演奏で、すべて即興でなされたのかと
思わせるほどに、自然で興奮する演奏でした。
 
是非にも、CD「バロックバイオリンの奥義」に続くシリーズとして、杉田氏と
のコンビでイタリア初期バロックの作品群を録音していただければと新しい
希望を感じた次第です。
 
また、クテマを試聴されたオノフリ氏の感想も興味深く読ませて頂いたところです。
「ガット・ノイズ」の箇所には、興味深々です。
 
「そうか、演奏家もその点を意識するのか。」
 
という認識を抱くとともに、自分が追い求めてきたオーディオにおいての再生
技法の視点に、確かにそのようなものがありました。言わば、バロック時代の
オリジナル楽器の息吹のようものを再生させる醍醐味のようなものを感じました。
 
色々とお世話頂き、ありがとうございました。
 
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東京都新宿区  KtemaファンのM.M 様より
 
今回のリサイタルは、氏の超絶技巧が冴え渡るしなやかでキレのある演奏で、
同じく素晴らしい腕のバロック・チェロやチェンバロとあわせた曲目もドラマ
ティカルで、まさに陶酔いたしました。
 
昼間お会いしたオノフリ氏はとても静かな印象の方でしたが、舞台での氏は
一変、屹立した氏の姿は激しさと繊細さが混在して燃え輝いていました。
 
とても乗っておられ、客席側も大きな拍手でリスペクトの意を表していました。
イタリア大使もお見えになっておりお話したのですが、大そう盛り上がって
らっしゃいました。
 
演奏後は、会場でCDを購入したファンの方々が氏のサインを求めて長蛇の
列を作っており、最後まで文化会館は熱気に包まれていました。
今後もCDが立て続けにリリースされる予定とのこと、次回の来日はいつなの
でしょうか、どちらも楽しみです。
 
忙しさにかまけていた私にとって昨夜は久しぶりの演奏会だったのですが、
コンサート会場で観客が得る臨場感や感動というものがどういうものなのか、
音の響き方聴こえ方はどうなのか、特にフランコ・セルブリンはktemaのコン
セプトを「コンサートホールの配置と聴こえかたの再現」としてますし、特に
低音のデザインでは「ホールの客席で聴こえるような自然な低音」を狙ってい
ますから、Ktemaファンの私は、そんなことを考えながら自分の感覚と向き
合う二時間でした。
 
世のハイエンドオーディオ機器の設計者達は、それぞれのアプローチでの音作
りを通じて、最終的にはあの感動をリスナーに呼び起こそうとしているのだと
すれば、それをフランコ・セルブリンに例えるならば「エモーションの追求」
ということになろうかと思うのですが、その難しさ・奥深さは私にも容易に
想像できると思いました。
 
今手元にあるCD「エンリコ・オノフリ〜バロック・ヴァイオリンの奥義」に
は、昨夜の演奏会で演奏された曲目が入っています。
 
昨夜の音の記憶がまだ残っているうちに、両者の聴こえ方の違い・感じ方の
違いをクテマで聴き直してみなくてはと思っています。エンリコ氏が言ってい
たガットノイズについての箇所も、是非注意して聴いてみたいと思っています。
 
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川又より
 
皆様ありがとうございました。さて、色々と話題になっているガットノイズに
関して録音に携わる他の会員からもご意見を頂きましたので追記させて頂きます。
 
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多分「ガットノイズ」は「ガット弦特有の音色の質感」の事だと思います。
僕らが録音を行う際にも大切にしている部分でもあります。
 
これを「音楽的」に録音する事は結構難しくて、大抵は「耳障りなノイズ」と
して録れてしまします。(そのように演奏している場合もありますが)
 
それが故に、この部分を「暈して」リバーヴ成分を多めに、もしくは演奏者か
らの距離を遠めに録音する場合もあります。
 
また、再生する場合も同様に例えキチンと録れていたとしても、「ガットと
弓の擦れる質感」(生もの同士ですよね)をナチュラルに再現するスピーカー
はなかなかお見受け出来ません。Ktemaはその点素晴らしいですが!!
 
そもそもマイクに関してもこの部分(ノイズとエンリコは表現しましたが)
が真にナチュラルに録音出来るマイクはまだお見受けした事が無いです。
 
エンリコの場合、他のバロック演奏者と異なり、この「ノイズ」が異常に美しい
(というよりはそこから"生きる粒子"が放たれているのが見える様です)
ので、この部分は特に重要です。
 
(本当に目の前で聴いたら、多分卒倒する程の説得力だと思います)
 
とはいえ、その他の音楽的要素も含めて、私としてはバロック・ヴァイオリン、
それも独奏、というのが、今のところ最も録音するのが難しいと思われます。
 
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なるほど〜、ありがとうございました。録音の現場とKtemaの音の両方を知る
方からのご意見は大変参考になりますね〜。そして…
 
下記については再度のお知らせをしておきましょう!!
 
http://www.iasj.info/
 
この2010東京インターナショナルオーディオショウにはKtemaは出品されません。
株式会社アークは開催団体に所属していないからです。全国のハルズサークル
の皆様、いやwebで私のページをご覧頂いている全ての皆様へ!!
 
東京インターナショナルオーディオショウでも聴けないKtemaはここにあります!!
皆様のご来店をお待ちしております!!


このページはダイナフォーファイブ(5555):川又が担当しています。
担当川又 TEL:(03)3253−5555 FAX:(03)3253−5556
E−mail:kawamata@dynamicaudio.jp
お店の場所はココです。お気軽に遊びに来てください!!

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