発行元 株式会社ダイナミックオーディオ 〒101-0021 東京都千代田区外神田3-1-18 ダイナ5555 TEL:(03)3253−5555 FAX:(03)3253−5556 H.A.L.担当 川又利明 |
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H.A.L.'s One point impression!!-Kiso Acoustic HB-1&Marklevinson もうあれから八週間たったのか…!!と早いものだな〜と思ったのはこの日から。 http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/660.html Kiso Acoustic HB-1との衝撃的な出会いからざっと60日が過ぎようとするこの頃。 どれほどの時間鳴らしてきたことだろうかとふと考えてみると、ここでは夜間 もバーンインCD-ROMを毎日のように再生させているので通算1,000時間を超えた という時期に差し掛かったということになる。 また、これまでに数種類のパワーアンプで組み合わせしてきたが、ただ今現在の パワーアンプとのマッチングが大変素晴らしく、その影響もあると思われる。 そして、私が気になっていたことは… http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/666.html 上記のようにMahoganyとMaple、そしてHawaiian Koa & Goldener Madronaの 三種類を比較しての私の印象、同様にこれらの違いを体験された皆様の印象を Kiso Acoustic代表の原氏に電話で話していた時のことだった。 「川又さんのところのMahoganyはやっと一月くらいたったかね〜。私のところ には六ヶ月間鳴らし込んだMahoganyがあるけど、この音を聴かせたいね〜 そこにあるMahoganyとは別物の響きになってるからね〜」 と、気になることを言われたのだった。良い楽器とは使い込むほどに響きが 良くなるということは実際の弦楽器を演奏する方々から異口同音にうかがって いたことではあるが、楽器を演奏出来ない私には体感として理解できないもの であり想像するしかなかったのが本当のところ。 でも、HB-1を楽器として位置付ける、そのような熟成が本当にあるのだろうか ということを期待しつつも実感できなかった日々を過ごしながら、五台目の パワーアンプとしてMarklevinsonを導入してから数日経過し次のシステム構成 によって三日ほど前に私が驚愕の音が出始めたのだから黙ってはいられなく なってしまった。 ◇ Kiso Acoustic HB-1-inspection system Vol.4◇ ……………………………………………………………………………… ESOTERIC G-0Rb(税別\1,350,000.) http://www.esoteric.jp/products/esoteric/g0rb/index.html and TRANSPARENT PLMM(税別\840,000.) http://www.esoteric.jp/products/esoteric/isolationtrans/index.html http://www.axiss.co.jp/transparentlineup.html#POWER and Project“H.A.L.C”H.C/3M(税込み\560,000.) http://www.dynamicaudio.jp/audio/halc/ ……………………………………………………………………………… ▽ ▽ ▽ ESOTERIC 7N-DA6100 BNC(Wordsync用)(税別\240,000.)→and ESOTERIC D-01 http://www.esoteric.jp/products/esoteric/mexcel/index.html ▽ ▽ ▽ ……………………………………………………………………………… ESOTERIC P-01+VUK-P01(税別\2,500,000.) http://www.esoteric.jp/products/esoteric/p01/ and ESOTERIC 7N−PC9100+TRANSPARENT PI8(税別\805,000.) http://www.esoteric.jp/products/esoteric/7npc9100/index.html http://www.axiss.co.jp/transparentlineup.html#POWER and Project“H.A.L.C”H.C/3M(税込み\560,000.) http://www.dynamicaudio.jp/audio/halc/ ……………………………………………………………………………… ▽ ▽ ▽ ESOTERIC 7N-DA6300 XLR 1.0m×2 (税別\560,000.) http://www.esoteric.jp/products/esoteric/mexcel/index.html ▽ ▽ ▽ ……………………………………………………………………………… ESOTERIC D-01+VUK-D01(税別\2,500,000.) http://www.esoteric.jp/products/esoteric/d01/ and TRANSPARENT PLMM+PI8(税別\606,000.) http://www.axiss.co.jp/transparentlineup.html#POWER and Project“H.A.L.C”H.C/3M(税込み\560,000.) http://www.dynamicaudio.jp/audio/halc/ ……………………………………………………………………………… ▽ ▽ ▽ STEALTH Sakra balanced XLR / 1.0m $13,000 http://www.stealthaudiocables.com/products/Sakra/sakra.html ▽ ▽ ▽ ……………………………………………………………………………… JEFFROWLAND Criterion (税別\2,780,000.) http://www.ohbashoji.co.jp/products/jrdg/criterion/ and TRANSPARENT PLMM+PI8(税別\606,000.) http://www.axiss.co.jp/transparentlineup.html#POWER and Project“H.A.L.C”H.C/3M(税込み\560,000.) http://www.dynamicaudio.jp/audio/halc/ ……………………………………………………………………………… ▽ ▽ ▽ ESOTERIC 7N-A2500/XLR 7.0m(税別\2,280,000.) http://www.esoteric.jp/products/esoteric/7na2500/index.html ▽ ▽ ▽ ……………………………………………………………………………… MARKLEVINSON Dual Monaural Power Amplifier No.532(税別\2,800,000.) http://www.harman-japan.co.jp/product/marklev/no532.html and TRANSPARENT PIMM(税別\240,000.) http://www.axiss.co.jp/transparentlineup.html#POWER ……………………………………………………………………………… ▽ ▽ ▽ SILTECH Royal Signature series King 2.5m (税別\2,720,000.) http://www.harman-japan.co.jp/product/siltech/index.html ▽ ▽ ▽ ……………………………………………………………………………… Kiso Acoustic HB-1/Mahogany(税別\1,300,000.) http://kisoacoustic.com/ and H.A.L.'s original“P-board”×2 (税込み\136,000.) http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/508.html ……………………………………………………………………………… MARKLEVINSON No.532をセットアップして数日経ち、十分なバーンインが完了 したと思われた8月上旬のある日。五台目のパワーアンプとして私がNo.532を 選んだのには当然理由があった。職業的な勘と言うべきか、他のスピーカーで 何度か聴いてきたNo.532の音質がHB-1に対して期待できるという予測があり、 今までに試してきたアンプで逆にHB-1の新たな側面を発見し、という繰り返し が次第に私の感性と記憶の中でHB-1の響きに作用する相性を見出してきたもの。 接客に追われながらも、そろそろいいかな〜という頃合いにどれどれ試して みるか、という安直な気持ちでHB-1のセンターポジションに座ったものだった。 もちろん、最初にかけたのはこれ。しかし、このマーラーが!! ■マーラー交響曲第一番「巨人」第二楽章 小澤征爾/ボストン交響楽団 右側のHB-1の周辺に巻き起こる低音の充実感は10センチ口径ウーファーだと いうことを聴き手に悟らせない素晴らしさがあり、コントラバスのアルコに よる重奏から始まる第二楽章。 一千時間を超えたHB-1のバーンインを聴くのは、優に一千回以上聴いてきたと いう、この第二楽章の出だしの演奏で私のHB-1に対する記憶がそっくり上書き されてしまった!! 「なんなんだ、この弦楽器の質感は!!こんな音は今まで出ていなかったのに!!」 弦楽五部の編成は言うまでもなく第一、第二ヴァイオリン、ビオラ、チェロに コントラバスという50人以上の編成になるもの。それらが一斉に奏でる冒頭の 数小節で今まで聴いてきた同じパートでの音質の記憶をスキャンして同様な 音質があったかを瞬間的に結論付けた!! ない、否、私の記憶にはない!! 弦楽器群の視覚的なイメージを面として表現している私だが、それは多種多様な 音色がスピーカーのセンターから左右両翼に向かっての中空に混在し、それが 美的な響きの連鎖として私の感性を刺激してくるのだった。 「えー!!こんな色、あんな色彩感、こんな弦の音は前例がないぞ!!」 そこに展開する弦楽器群の質感は実に色とりどりであり、今までにない新種の 色として例えられる響きの要素が確かに聴きとれるのである!! これを例えるならば、平筆にベースになる絵具を十分に染み込ませた。 その後にスポイトで吸引した他の色を筆のいたるところに一滴ずつたらす。 白も赤も青も、今まで使っていない色を何色も一滴ずつポツリポツリと筆に 落とすように加えていくのである。 何色もの色がまだら模様になった平筆をHB-1の真ん中に位置するステージの 指揮台というセンターから左方向に思い切って走らせていく。この場合には イメージとしてベースになる色はホワイトでいいかもしれない。 次に最初に筆に染み込ませるベースの絵具はちょっと重みを意識して白にわずか な黒を混ぜて微妙なグレーにしたとしよう。次に同じ方法で淡いグレーが染み 込んだ筆に何色もの原色の絵具を一滴ずつたらし、今度はセンターから右方向 に一気に流れるように筆を払っていく。 こんな例えでキャンバスの上にどのような色の乱舞が描かれるのかを想像して 頂ければ良いと思う。正に今までになかった色彩感が描き手の予測によって 描かれるのではなく、ほぼ偶発的な自然な色合いの調合として私の眼前に展開 するという初めての体験が耳で見るような優雅な響きの調合として現れたのだ!! 画家はパレットの上で何色もの絵具を混ぜ合わせ、描こうとするものの色合い を調合し、パレット上で出来あがった中間色に満足してからキャンパスに乗せ ていくのだろう。 それは、こんな色を出したい作りたいという目的が画家の感性の中にあるから 出来るものであって、狙った色が出来てから筆を走らせるという順番だろう。 しかし、今ここでHB-1が聴かせてくれる弦楽器の質感は正に音として色として 私が知りえないものが突然変異のごとく音の新色として空間を漂っていくのである。 こんな色、色彩感、過去のどんなシステムでも出しえなかったものが確かにある。 これはオーディオシステムとして予測して作られた音ではない。 いや、この響きを出すことを狙って出来るものではない。 もっと正確にいえば、一本の筆に多数の色を点々とのせ、それを一気に走らせる ということで、ベースとした白や薄いグレーの色の中で多数の絵具が溶け合う ような予測不可能な色彩感の妙技は狙って出来ることではないのだ!! ベースとなった絵具と一滴の赤が、あるいは一滴の緑が、そして一滴ずつの 多数の絵具が混じり合うという偶発的な中間色を誰が予測できようか!! 私は今までに音色の調合と言うべきオーディオシステムの鳴らし方ではプロを 自認するものであるが、それは色と色を調合することの結果が予測できた上で 目的とする音色と質感を知っているからこそ、つまり答えがわかっているか 高い確率で予測が出来たからこそ出来るものだ。 一千時間以上という鳴らし込みで熟成したHB-1/Mahoganyの見事さがある。 MARKLEVINSON No.532の持てる温度感を湛えるハイパワーの威力もある。 SILTECH Royal Signature series Kingというスピーカーケーブルの持つ しなやかな再現性がここに来て開花したという実感もある。 JEFFROWLAND Criterionという小宇宙のような透明性が持つシグナルパスの 忠実さという裏付けもある。 ESOTERIC P-01+VUK-P01とD-01+VUK-D01がピックアップした膨大な情報量を STEALTH Sakraを通じてアナログラインのシグナルパスへと流し込んでいく 豊かな響きの小さな種子が感じられる!! オーディオシステムはコンポーネント全ての連鎖として結果的な音質を有する ものであり、決して一要素を使ったからと言って同じ音質が得られることはない。 オーディオシステムにとって主役と脇役、多数のエキストラという順位付けは ないということが言えるのだが、オーケストラはどうか? 指揮者が変わったオーケストラは楽員の個性は残ったとしても、指揮者の感性 で出す音に演出を求められることはあるものだろう。 鳴らし込んでいくうちに熟成し成長し、それを進化と呼ぶとすれば、今ここで 聴こえてくるHB-1/Mahoganyは円熟した指揮者と言えるのではないだろうか。 以前から存在していたコンポーネントをオーケストラの楽員と例えれば、演目 のスコアーを自分の感性によって解釈し、オーケストラの楽員を指導しながら 指揮者の音を作り出していくと言えるのではないだろうか!! 一人ずつは素晴らしいソリスト、でもそれらをひとつにまとめて行くのは指揮者 にしか出来ないことだろう。 身長は31センチ、肩幅15センチ、体重は何と4.5キロという小さな小さな指揮者 が私に見せてくれた新しいマーラー第一番の新境地。こんなマーラーは今まで に一度も聴いたことがなかった。 小人のような指揮者は音楽的オーディオ的には一千時間でも大層な成長をした。 それは響きの要素、響きの音色が時間経過とともに様々な新色を生み出してい くということだったのだ!! 身長も体重も増えない成長とはどういうものか、指揮者として熟練していくと いう可能性は無限にあるのか!! このスピーカーが一千時間、一万時間、十万時間という時を経て、将来にどの ような音楽を聴かせてくれるのか、私はこのシリアルナンバー1013のHB-1の 展示品は手放したくないと強く思い始めた!! 2009年の第一ロットで生産され、原代表が自らヴォイシングして世に出した HB-1/Mahoganyは世界に一つだけの響きの個性を持つ。同様にHB-1を導入され たユーザーも世界に一つだけの響きを求められたということになる。 皆様にお願いしたい。 私がここで育てているHB-1/Mahoganyが数年間という熟成を重ねて行った将来に、 倍の価格で譲ってくれ…!!という悩ましいご注文を決して私にしないように。 美味く鳴らし込んだ展示品が新品の価格を上回るという現象が起きたとしたら オーディオ業界にとって一大事になってしまうだろう(^^ゞ 私がオーケストラで発見した響きの色彩感の増大はスタジオ録音のヴォーカル やジャズ、ポップスなどの全ての演奏でも確認できるうま味がある。これは 一千時間という途中経過を承知している私だから言えるものだが、皆様には 熟してきた結果として音楽を楽しんで頂ければ良いと思うものだ。 親の代から子供たちへ、また孫の世代にまでも受け継いでいけるスピーカーと してHB-1を皆様に改めて推薦致します。 オーディオの記念樹として未来の成長を見届けることが出来ますが、サイズは 大きくならないので長らく付き合えることでしょう。 私が述べた絵筆の比喩は、聴けば解ります!! 出来れば私が選曲して聴いて頂きたいので、事前にご連絡下さい。 http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/appoint.html 人間美味しいものを食べた時の表情は誰しも同じになります。 ここで聴いた時の皆様の表情を私は楽しみにしています。 |
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