ようこそお越し下さいました。 <(_ _)>
ここでは、私“島”が試聴した最新コンポーネントの中から、
話題性なども意識した試聴レポートをお届けいたします。
ソースの音楽にやや偏向がありますが、ご容赦願います。

        
YG ACOUSTICS ≪ KIPOD ≫ レポート
〜セッティング編〜
以前YG ACOUSTICSのKIPODに関しまして発売前にレポートをお送りしましたが、更に掘り下げたレポートをお送りします。 ちょっと長くなりそうですので、まずはセッティング編ということでお届けいたします。 それでは、簡単なスペックからご紹介いたします。
《 KIPOD 》
◆ドライバー
・ツィーター
ヴィファ社製のXTシリーズ、リングラジエーターツィーター
・ミッドウーファー
デンマーク社製のスキャンスピーク社製、15cmウルトラハイエンドミッドウファー
・サブウーファー
スキャンスピーク社製22cmカーボンファイバー含有ドライバー、アンプはハイスペック社製のHS-200


※ツィーターとミッドウーファーはアナットリファレンスに使用されているものと同一のドライバーです。


◆インピーダンス
◆サイズ(H・W・D / 重量)
・Kipod-MM(メインモジュール):380・173・330 /17.5kg
・kipod-SS(ウーファー部):625・295・450 /29.0kg
・Kipod  (フルシステム):1025・295・450 /46.5kg
◆価格
・Kipod-MM(メインモジュール):1,785,000(税込)
・kipod-SS(ウーファー部):\2,310,000(税込)
・Kipod  (フルシステム) : \3,885,000(税込
このKIPODですが、上のメインモジュール部分と下のアクティブのサブウーファーの2筐体となっております。
GOLDMUNDのLOGOS SYSTEMやAvantgarde、LINNのKOMRIなども、ウーファー部分だけは内蔵のパワーアンプで駆動しております。 一部のメーカーはスピーカーケーブルだけで対応できますが、通常はプリアンプから内蔵のパワーアンプまでラインケーブルで接続しなくてはいけません。
ということはスピーカーはラインケーブル、スピーカーケーブル、電源ケーブルと3本のケーブルが必要になります。 正直普通のお客様にとっては面倒だと思えますが、面倒だからこそ、チャレンジし甲斐もありますし、追い込めば追い込むほど、良いサウンドが得られるという訳です。

さて4FHAL3でのセッティングをご紹介します。
まずはイルンゴオーディオのボードを使い、本体を乗せております。

次に面白い作業を行っております。本体は4点支持となりますが、前の2箇所はSTILLPOINTSを使用し多少上向きにしております。
後ろは通常のスパイクです。
そうなると上のメインモジュールも上向きになってしまうということで、こちらはメインモジュールとサブウーファーの間にSTILPOINTSを1個いれて メインモジュールは平行になるようにしております。
これは輸入元のアイデアということもありますが、このKIPODをご購入いただいたお客様へは特別にSTILLPOINT3個入り2セットをこちらではサービスさせていただきます。 (こちらは年内いっぱいのサービスとさせていただきます。これはHAL3だけの特別サービスとなります。)
しかしこのチューンニングで音のつながりが良くなり、芯がしっかりしてきますので、かなり重要なアイテムです。
ここまでの作業は実際のところメインモジュールをいかによく鳴らすかの作業に近いところもありますが、 これにいかにサブウーファーを調整するかでかなり変わってきます。
この作業が面白いものでもあり、苦労するところでもあります。

サブウーファーに内蔵されているアンプはハイペックス社製のHS-200、(200W AB級動作のハイエンドアナログアンプ)ですが、 こちらを詳しく説明させていただきます。

まず背面をみると色々な端子と調整つまみがついております。
左側からCROSSOVER。 その中にsateliteとsubwoofer、真ん中にBASSBOOST。
その中にFrequencyとLevel。SUBWOOFERの中にLEVELと位相の切り替え。
その下が入力端子になります。基本的に使用するのはSUBWOOFERというところですが、 設計者のヨアヴ氏曰く両方ともLの入力を使って欲しいとのことです。
スピーカー端子が装備されておりますが、こちらを使用することはございませんのでコメントは控えておきます。

さてこのサブウーファーの調整としてのポイントは、「どこの帯域までこのサブウーファーに持たせるか」という事と、その「音量」です。
通常のスピーカーはネットワークを介して調整しておりますが、このKIPODのメインモジュールは単体で使用できますので、あくまでこのサブウーファーは「補う」というものです。
そうなるとあまり、高い周波数でハイカットするとメインモジュールに与える影響が大きくなって、うっとうしくなってしまいます。 このCROSSOVERですが、50Hzから150Hzまでの幅がございますので、これの調整で低域の量感をコントロールすることができます。
ここではサブウーファーを足したときに、低域が増えたというよりも、質感があがりむしろ中域が良くなるようなセッティングを行いました。
この作業だけで有に3時間以上費やしております。
ここで社長のヨアブ氏にも話したことがありましたが、この調整をクリック式のヴォリュームにして欲しいと要望しました。 抵抗がない可変ヴォリュームですと調整すると、右と左で正確な数値をとるのが難しく、また背面に回らないと正確に調整できないというデメリットがございます。 これはヨアヴ氏自身解っているようでアンプメーカーのハイペックスにかなりお願いしているようです。
次に、BASSBOOSTの調整ですが、こちらは測定器で部屋の特性が分かっているお客様向けとなりますが、20Hzから50Hzの間でディップが出ているポイントをブーストします。 これは正直、聴感上でやってもらうしかございませんが、あくまでも20Hzから50Hzまでの帯域ですので、部屋によって変わってくるとは思いますが最終調整でご使用ください。 Phaseの切り替えですが、基本的には下のポジションが正相ですので、こちらの状態で調整してください。場合によっては逆相の場合が良くなりますが、これは最終手段とお考えください。
電源スィッチですが、「ON、OFF、STANDBY」がございます。通常は「STANDBY」にしておくと、信号が入った時に立ち上がるようになります。

次に全体の角度ですが、キーワードは4cm。実はこれは社長のヨアブ氏の基本セッティングとのことですが、 メインモジュールの前方の内側(Lチャンネルなら右側)の角に定規を置いて4cm外に出します。 その4cm出した定規の先端とメインモジュールの後ろの内側の角が直線状になるように角度を調整するそうです。
今までこういう風に合わせたことがありませんでしたので、何か新鮮に感じてしまいました。

今回はここまでにして次回は試聴レポートをお送りいたします。ご期待ください。

marantz ≪SA-7S1≫
SA-7S1
先日、日本マランツの担当者と技術スタッフが新製品のmarantz SACD PLAYERのSA-7S1を持ってきてくれました。
1時間ほどかけてゆっくり試聴できましたので、レポートいたします。

《 SA-7S1 》
スーパーオーディオCD/CDプレーヤー
カラー : ゴールド
税込価格 : \735,000
  消費電力 : 26W
付属品 : 電源コード、専用リモコン、アナログ接続コード、単4乾電池×2
寸法    : 459W×136H×425.5Dmm
質量   :22.3kg
※さらに詳しいスペックはこちらをご覧ください。

SACD PLAYERの高級機は当時SONY SCD-1に始まり、しばらくしてmarantzのSA-1が\550,000で発売されました。 marantzとしては久しぶりのリファレンス機の発売となっておりますが、かなり力が入ったモデルに感じます。
まず今回時代の流れもあり、クロック入力を搭載しております。こちらの使用前、使用後は今回は行っておりません。
面白い機能としては、プレーヤー側に位相の反転スイッチが搭載されているところですが、最近2番HOTが多い中、このモデルは3番HOTということです。 またこれも珍しいのですが、フロントの位相切り替えスィッチを押すとアンバランスまで位相が反転するとのことです。 通常アンバランス接続の時は何も押さないで使ってください。
出力はバランス、アンバランスございますが、構造上、どちらか一方をお使いください。

試聴を行いましたが、やはりマランツサウンド健在で中域の厚みと暖かさと力強さを感じます。 華やかさ、派手さは持たず、落ち着いた濃くのある音色に感じます。 シュタルケルのチェロなどは非常に聞き応えがあります。 同価格帯の位置づけとなる、ESOTERICのX-03SEやDENON DCD-SA1ともまた違ったマランツの魅力を非常に感じました。

このモデルの面白いことはSA-11S1にも搭載させたデジタルフィルターをこのSA-7S1にも導入させていることもありますが、 このフィルターが興味深いです。 このフィルターに関してはデジタル領域で行っていますので、音質は悪くなることはなさそうですので、お好みによって使い分けてください。

DENON DCD-S1、ESOTERIC X-03SE、marantz SA-7S1この3機種はそれぞれ魅力的なサウンドです。 是非このmarantzも候補に入れていただければ幸いです。

OCTAVE 《 HP300 》
HP300
今回はドイツOCTAVEの新しいプリアンプHP300をご紹介いたします。
既にリファレンスモデルHP500SEで高い評価を得て、その知名度は上がってきておりますが、その廉価版として発売されたのがHP300。 しかしこの廉価版であってもOCTAVEの魅力は十分に感じとることが出来ます。スリムなデザインに隠された実力を検証します。

まず簡単なスペックはこちらをご覧ください。

《 OCTAVE HP300 》
ラインモデル  \650,000(\682,500税込)
  フォノ搭載モデル\820,000(\861,000税込)

出力端子  : XLR×1、RCA×2
入力端子 : RCA×4(フォノモデルはMC(RCA)×1、RCA×3)XLR×1、テープ(RCA)×1
消費電力 : 25VA
重量    : 9kg
標準アクセサリ: AC電源コード、リモコン
寸法    : 435W×65H×390Dmm
仕上げ   :シルバー/ブラック
※さらに詳しいスペックはこちらをご覧ください。

今回はラインモデルでの試聴となりますが、その前に簡単にHP300についてご説明させていただきます。
このHP300ですが、真空管によるライン部と半導体を使用した新設計のバッファ-回路を持ったハイブリットと呼ばれるプリアンプです。
真空管回路は2つの部分に分かれており、初段のECC802は高インピーダンスな入力段を形成し、ECC88 (6922)を使用する次段は、バッファを駆動します。 システムにはNFB(ノンフィードバック)をかけています。

HP300背面 プリアンプのトータルゲインの切り替え(LOWで10dB、HIGHで18dB)がフロントのスイッチで可能です。 フロントパネルはいたってシンプルで、左側から電源スイッチ、ゲイン切り替えスイッチ、TAPE切り替え、ヴォリューム、MUTEスィッチ、セレクターとなっております。 通常フォノモジュールが入っていない場合は、PHONO入力も普通の入力として使用可能です。 またバランス入力の場合セレクターの位置はCD symというところになります。


それでは、試聴に入ります。

●試聴システム
  ・CD/SACD PLAYER  :     DENON   DCD-SA1
・POWER AMPLIFIER  :     TRIGON   TRE-50BA
・SPEKAER     :      B&W   802D

≪接続はすべてRCAにて接続≫

*このHP30OはリファレンスモデルHP500SEと同様に電源を入れて音が出るまで、約3分ほど時間がかかります。 またRCA接続で1系統しかつなぎませんので、セレクターを通らないTAPE入力にて試聴を行いました。

まず女性VOCALですが、解像度の高さと艶を感じさせます。
TRIGONのパワーアンプは大きな癖もなく、スピーカーをドライブさせるという仕事に没頭しており、DENON DCD-SA1は空間再現力が良く、 聞き心地が良いサウンドですので、この艶は間違いなくOVTAVEの音色だと判断できます。 良い意味でも、悪い意味でも真空管を強調したサウンドではなさそうです。 実に清清しく、聞いていて気持ち良いです。
またオーケストラは空間表現も良く、楽器の位置関係も良く解ります。HP500SEにも似たコストパフォーマンスの高さを感じます。 ヴァイオリンやピアノの音の粒だちも良く、非常にバランスの取れたプリアンプだと思います。
しかしながら、今の試聴ですと、エネルギーといった面は弱い感じがします。 ある意味優等生でまとまり過ぎている感をもちます。たとえばチェロなど、もう少し深みが欲しかったり、 オーケストラやジャズでも、熱っぽさがあると良いと感じました。

とここで終わるわけにはいきません。実は否定するからには訳がございます。
上記のシステム紹介の後の≪接続はすべてRCAにて接続≫。ここがポイントです。

どうしても真空管ということでRCAの接続を重視してしまいましたが、せっかくCDにも、パワーアンプにもバランスが付いておりますので、 すべてバランス接続に変えてみました。
するとどうでしょう。先ほど気になったエネルギー感がまして、曲の熱気も伝わってきます。 もちろん解像度の高さや艶は若干減った感じにはなりますが、まったく違うサウンドを奏でてくれました。 そこで、解像度を上げるために、コーン型のインシュレーターで3点支持に変更したところ、俄然引き締まり、 定位感も良くなりました。接続の仕方や設置でかなり七変化するプリアンプで非常に面白いアンプです。
でも全体的には重心の下がった深みのある、こってり系のサウンドではなく、晴れ渡った清清しいサウンドに感じます。 これも私の一押しのプリアンプになりました。デザインもシンプルで、好みのサウンドに追い込める素晴らしいプリアンプです。 HP500SEとの比較となると厳しいところはありますが、価格を考えると「これもありだな!」と思っていただけると思います。
是非一度ご試聴いただければ幸いです。
また真空管サウンドをご希望であれば、 同社RE280MK2(\880,000)を組み合わせていただければ、 よろしいのではないでしょうか。

WILSON AUDIO 《 SYSTEM8 》
今回はWILSON AUDIOの新製品 SYSTEM8をご紹介させていただきます。

この今週のチェックVOL12でSYSTEM7をご紹介させていただいたのが懐かしく感じますが、 これで、SYSTEM5(正式には5.1)、SYSTEM6、SYSTEM7、SYSTEM8という時代をこのオーディオ業界で過ごしたことになります。時が経つのは早いものです。

今回は最初にWILSON AUDIOについて少しご紹介いたします。
代表者ディヴィット・ウィルソン率いるWILSON AUDIO SPECIALITIES.LTD.は1981年に 創立したスピーカーブランドです。ディヴィット・ウィルソンは医療機器の エンジニアという傍ら、根っからのオーディオファイルで、しかもレコーディングに特に 熱中していたそうです。実際そのモニタースピーカーとして作ったのが大型スピーカーの WAMMというモデルになります。これが評判を呼び、スピーカーメーカーとしてのWILSON AUDIOの始まりだったようです。それからメーカーとしての1号機WATT。その後にサブウーファーのPUPPYを加え、 WATT&PUPPYとして発売し評判になりました。今でいうところのSYSTEMというのはWATTとPUPPYを組み合わせた型番となっております。

ここでステレオサウンド誌に「ウィルソンオーディオからのメッセージ」という記事を見つけましたので、引用させていただきます。

「D.ウィルソンは、常にスピーカーと音楽の関係について考えています。 スピーカーとは、演奏家の魂と聴き手の心の対話を生み出す手段であり、だからこそ彼は 「スピーカーは音楽を見る窓」と定義しています。
カメラに例えれば、レンズのように、曇りもゆがみもなく、今そこにある形と色とを聴覚まで届けるものであって欲しいのです。
あくまでも透明で遠方まで見通しがきく。つまり演奏者の熱気や演奏している情景をリスナーの眼前に ありのままに再現する。それが「透明度の高いスピーカー」なのです。音楽で重要なシャドー部のグラデーションを再現し、しかもコントラストも明確に表現!
加えて、ノイズに埋もれていた微妙なニュアンスを引き出すために、ノイズレベルをより低くする努力を徹底的に行っています。また「音楽をありのままに」再現するために、セトルタイムとライズタイムをスピードアップし、 より高い次元での音楽再生を追及しているのです。」
以上ステレオサウンド別紙より
さて今年、D.WILSON氏が来日されたのですが、輸入元のご配慮でお話しする時間を設けていただきました。
その時はSYSTEM8を発売するということは、はっきりとはおっしゃらずお茶を濁されましたが、予想よりも早くSYSTEM8が発表されました。 今回試聴で使用したのは、日本でまだ2セットしか入っていない、輸入元大場商事のデモ機となります。
まだエージング200時間超えたところですが、レポートをお送りすることにいたします。

その前に、旧モデルSYSTEM7との変更点などをご説明させていただきます。

全体像・サランネット有り  全体像・サランネット無し
1)キャビネット(重量、サイズ)
今回のSYSTEM8の登場はこのキャビネットによるところが大きいのではないかと思います。 今までSYSTEM7ではキャビネット内に鉛が使用されておりましたが、EC規格で鉛の使用が禁止され、 新たな構造を開発せざるを得なくなりました。
しかしこの規制が新たな発想を生み、色付けや共振の無いX材、中域の透明感のあるM材により、 洗練度の高い内部補強構造が出来ました。
また、サイズは高さ、奥行きはさほど変更はありませんが、横幅が20mmほど長くなっております。(PUPPY部) 重量はWATTとPUPPYをあわせた質量は77kgということですが、WATT部分は軽量化され、逆にPUPPY部は重量が増えております。 WATTは鉛の分、軽くなったのは理解できますが、同じことがPUPPYにも言えるのにもかかわらず、重量が増えているということは何か秘密が隠されているのでしょう。
これに関しては今の段階では不明です。
背面上部 背面下部
SYSTEM8下部上面 SYSTEM7下部上面
2)PUPPYの変更点
先ほど横幅と重量の変更をご説明致しましたが、外観でも多少の変化がございます。 まず、WATTを乗せる部分ですが、WATT自身をスライドさせてセッティングする為のガイドがついておりますが、 その部分が変更されております。こちらは写真を参考にしてください。 またスピーカーターミナルの下の部分ですがキャビネット自体改良されております。
3)WATTの変更点
大きな変更ではございませんが、SYSTEM7時代のWATTはベースの上に本体が乗っているような形状でしたが、 今回のWATTは完全にワンボディーになっております。

上部・サランネット無し
4)トゥイーター
基本的にはSYSTEM7と同様チタンドームトゥイーターを使用しておりますが、 より強力な磁気回路をもつMAXX2に使用したトゥイーターを使用しております。 またそのまわりのディフラクションパットもウレタンからフェルト状のものに変更しております。 これは少し前に発売されたSOPHIA2と同様となります。
このトゥイーターに関してD.WILSON氏が来日したときに、質問をぶつけたことがあります。
「最近ではベリリウムやダイヤモンドを使っているメーカーがありますが、これに関してどう思いますか? WILSONでは新しい素材のトゥイーターにする予定は?」という内容のものだったのですが、 あっさり逆に質問されてしまいました。。
「確かに素材や音響的に優れているトゥイーターがあるが、私がこういうトゥイーターを使用すると思いますか?」 この言葉を聞いて自分の音に対するプライドの高さを感じることが出来ました。 ちなみに今回の周波数特性をみても高域が20kHzから22.5kHzとさほど大きくは変わっておりません。 何故この様な特性にしているかに関しましてはD.WILSON氏からご教授いただきました。 ここでは具体的なお話は控えさせていただきますが、D.WILSON氏はプロオーディオを意識しているとだけお話しておきます。

5)サランネット
以前から問題視されておりましたサランネットのマジックテープ仕様ですが、 今回とり付け方法もX-2 Alexandriaにおいて採用されたステンレスピンによるものになりました。 この方法で、共振性を押さえ、取り外しが簡単に行えます。 ディフラクションパッドもキャビネットに埋め込まれ、洗練された形に生まれ変わりました。

7)カラーバリエーション
●スタンダードカラー
全6色
ダイヤモンドブラック、メルセデスシルバー、ダークチタニウム
デザートシルバー、ポルシェヴァイオレットグリジオアロイ、カシミアベージュがオプショナルカラーになり、 新しくデザートシルバーとグリジオアロイが新色として追加されました。
その他詳しい資料は「こちら」をご参照下さい。


それでは、試聴に入ります。
●試聴ラインナップ
・CD/SACD PLAYER       EIDOS19-2CH     \1,500,000
・UNIVERSAL PREAMPLIFIER     MIMESIS30ME     \2,100,000
・POWER AMPLIFIER      TELOS400    \3,300,000
●使用ソフト
MISTY 山本 剛トリオ/ FIM SACD062
WE GET REQUESTS /THE OSCAR PETERSON TRIO /VERVE UCGC-7032
ホルスト 惑星 /秋山和慶 東京交響楽団/ FINE NF NF61201
メンデルスゾーンヴァイオリン協奏曲/五嶋みどり/SONY SIGC27
Smooth Le Gout Avee Piano/SMOOTH ACE/東芝EMI TOCT-24782
ウォールトディズニーワールド25周年記念アルバム/DISNEY RECORD PCCD-00162
UNPLUGGED/ERIC CLAPTON/Reprise Records 9 45024-2

使用disk全体的な印象としては、高域と低域に変化がついたように感じます。
MISTYのピアノのフォルテッシモの独特な鳴り方に、落ち着きが出て、より自然な立ち上がりと余韻を残します。 これは五嶋みどりのヴァイオリンに関しても同じ印象をもちますが、派手になり過ぎず、より質の高い高域再生を感じます。
SMOOTH ACEやウォールトディズニーワールド25周年記念アルバムの中の TAKE6の「星に願いを」などのコーラスに関しては、独特な色付けを感じるSYSTEM7に対して、余計な響きを出さずに充実に再生しているように感じます。 ディフラクションパットの影響もあると思いますが、同メーカーSOHIAからSOPHIA2になった時も同じ印象を持ちました。 この部分はあくまでも比較すればという感じですが、リアルなサウンドを追求しているWILSONの音へのこだわりが凝縮されているのではないでしょうか。 エリッククラプトンのアンプラグドライブでは、ライブ的な感覚はSYSTEM7の方が響きが在る分、楽しく感じるところもありましたが、ギターテクニックなどは SYSTEM8の方が良く分かります。
THE OSCAR PETERSON TRIOでは、低域に注目して試聴しましたが、出方は以前より量感が増え、エネルギー感を感じ取ることが出来ました。 また低域の質感はキャビネット変更とそれに伴う重量の変化により、今までとは多少ニュアンスが変わっております。 深みのある低域ですが、セッティングと床による影響力は今回も大きいのではないかと思います。 ホルストでは、エージングが済んでいない音が露骨に出ましたが、それでもスケール感は感じ取ることが出来きました。

今の段階ではこういうイメージを持ちましたが、可能性の高さと潜在能力の高さを感じます。今回エージングの効いたSYSTEM7とエージングの済んでいないSYSTEM8 との比較となっておりますが、SYSTEM5からSYSTEM6への変化とSYSTEM6からSYSTEM7への変化ほど大きくはないようです。 今までの経験上WILSONは育ててゆくという面白さを味わえるスピーカーですので、エージングしながら仕上げていこうと思います。 店頭のSYSTEM8の成長を見守って上げてください。
(※今現在店頭のSYSTEM8は輸入元のデモ機となっております。)

LINDEMANN の魅力
820 830850
今回はLINDEMANNを特集させていただきます。

今年6月にプリアンプ「830」が発売され、入り口からアンプまで同一ブランドで組み合わせることが出来ました。 このLINDEMANNですが、1992年創立のドイツのブランドで、2002年にSACD/CD PLAYERのD680が日本でのデビューモデルとなります。 当時マルチチャンネル出力の無い、2チャンネルに固執したプレーヤーとして話題になったのが今では懐かしく感じます。 また一体型でありながら、DAC系統の電源部が別になっており、電源ケーブルが2本必要になるといった点も、当時魅力的な製品でした。 その後、内部部品の調達が難しくなり、新しいモデル「820」にモデルチェンジを行いました。
それから数年の日が経ち、今年の4月にパワーアンプの「850」、6月にプリアンプの「830」が登場し、LINDEMANNが追い求める音楽性を表現できるようになりました。

そこで4F一押し商品ということで、このLINDEMANNをご紹介させていただきます。
<820 SACD/CD PLAYER>
このプレーヤーは、旧タイプ「D680」同様2チャンネル出力のみをもったCD/SACD PLAYER となりますが、機能の豊富さもこの機器の魅力です。
まずデジタルヴォリュームを搭載しており、パワーアンプにダイレクトに接続することも可能です。ヴォリューム調整は820のリモコンで操作していただきます。 またデジタル入力を4系統持っており、192kHz/24bitへのアップコンバートも出来ますので、DACとしても魅力的な製品となります。 他にも細かい設定がリモコンを使って出来ます。

さてこの820のこだわりですが、全モデルD680同様マスタークロック・オシレーターとHiDRA回路、そしてデジタルフィルター内臓D/Aコンバーターを含む アナログ出力ボードには外付けの電源BOXを使って電源供給しております。この電源BOXの置き方にも音が左右されますが、このこだわりがマニア心をくすぐるのではないでしょうか

<830 PRE AMPLIFIER>
まず、どことなくMARK LEVINSONを意識してしまいますが、これがまた設定で様々なことができます。
まず大きく分けて9つの設定があります。
  1. Set Inputs
  2. Balance
  3. Max. Volume
  4. Mute Level
  5. Monitor
  6. Outputs
  7. Brightness
  8. Volume Display
  9. Reset to Default

その中でも「Set Inputs」に関しましては、以下の設定が可能です。
  1. Input Name :1〜6の各入力に対し、ご希望の名称を最大8桁まで入力できます。
  2. Input Gain :各入力ポジションに対し、入力感度を個別に設定出来ます。
  3. Input Coupling :入力される機材に対し、ACかDCのカップリングを選択できます。
  4. Input Phase :接続する機材に合わせて絶対位相を変更する事が出来ます。
  5. Add to Monitor :入力 6へ接続されたソ-スをモニター端子へ出力するかを選択します。
  6. Record :設定された入力がレコード出力端子へ出力させるかを選択できます。
  7. Freeze :AVプロセッサー等と併用する場合、ご使用になる入力ポジションのボリュームを最大に固定する事が出来ます。

この設定の魅力的な機能として、6)のOutputsですが、この830は完全バランス構成になっており、出力はXLRのみ2系統持っております。 この2系統の出力をどちらか1つ、又は両方同時に出力させる選択が可能です。又、出力2はゲインを任意で変更する事が可能な為、 入力感度の異なった2種類のアンプを同時に駆動させる際などに効果を発揮するのではないかと思います。
やはりこういった機能は工業国ドイツらしいと言えるのではないでしょうか。
また背面にはUSB端子がついており、パソコンを使ってソフトウェアーのアップデートが容易に出来ます。実はこの端子から直接プレーヤの820のDAC部分に 電源供給も出来ますが、やはり820専用の別電源をご使用になった方が音質は良いようです。

価格の¥1,100,000(税別)ですが、820とリモコンが同じため付属されておりません。 プリアンプ830を単体でご使用されるということでしたら、「830-R ¥1,145,000」をご注文いただければ幸いです。

<850 DUAL MONORAL POWER AMPLIFIER>
これこそMARK LEVINSONの新型パワーアンプではないかと誤解されそうなモデルです。またこれも、MARK LEVINSONと 似たところを感じますが、中身はデュアルモノラル構成をとっております。 また、プリアンプ同様完全バランス構成になっておりますが、RCAの入力も装備しております。 電源ですが、背面に主電源、フロントにスタンバイとオンスィッチの切り替えスイッチが付いております。 スピーカーターミナルはWBT社製でシングルワイヤーになっております。
さてこの製品の特徴としては信号経路にはリレーやヒューズ類を設けておらず、これらによるよりピュアな音を作り出しているところに魅力を感じます。 また動作の全側面はインテリジェントな保護回路によって常にモニターされており、万が一、DC成分が流れたり、ショート、過熱等の状態に なった場合、エレクトロニクスへ供給される電力はただちに遮断され、増幅回路やスピーカー の損傷を防きますが、こういうところもユーザー側にたった安心設計ではないでしょうか?
さすがドイツ製といったところです。

※詳しい解説は、輸入元アッカのHPをご覧下さい。
それでは、試聴に入らせて頂きます。
スピーカーはお馴染みのB&W 「802D」を使用いたします。

試聴用ソフト
●今回の使用ソフト

  • THE L.A.FOUR「GOING HOME」:EAST WIND 32JD-10043
  • Concertgebouw Orchestra.Ashkenazy 「RACHMANINOV The Symphonies」:DECCA 455 798-2
  • NORAH JONES「COME AWAY WITH ME」:Blue Note Records TOGP-15006
まずはプリアンプ830を使用せずにプレーヤーの820から直接パワーアンプの850にダイレクトに入力しました。その際820の設定は ダイレクトアウトプットをOFFにします。そうすることによってリモコンで音量調整が可能となります。
さてその音色ですが、正直、素の音なのか。
面白みといった点では若干かけるような気がします。
ドライブ力もあり情報量もありますが、一言で言えばまじめすぎる音で、モニター色が強い傾向に感じます。
実際これに関しては、82Oのヴォリュームに左右されているのではなく、アンプの個性そのものなのではないかと思います。

そこでプリアンプの830を間に入れてみました。
これがまた驚くことに、音楽性豊かで立体的なサウンドに変化いたしました。恐らくこのLINDEMANNはプリとパワーアンプを組み合わせることによって 相乗効果を生み出すメーカーなのでしょう。ある意味、パワーアンプの役目とプリアンプの役目、きっちりお互いの仕事をこなしている証拠だと思います。

THE L.A FOUR 「GOING HOME」を聞くとリアルな再現力を感じ、モニター調でありながらも音楽の楽しさを感じます。 色付けが少ない分、ソフトに入っている情報をフルに再生しているようにも聞こえてきます。
またラフマニノフ交響曲2番3楽章などは非常に立体的で、楽器の位置関係が手に取るように解ります。他の癖のある機器からすると、 空気感や横方向の響きが少ないようにも感じますが、実在感はプリアンプの830の実力ではないかと思います。
ノラ・ジョーンズの歌声は甘くささやくというより、情熱をもった厚みのある歌声に聞こえました。

全体的な印象としては、ライブ感をもったやさしい音色というよりは、情報を余すことなく表現し、自らの個性は主張しない、 ある意味忠実なシステムといえるのではないでしょうか。
試聴中にスピーカーケーブルやラインケーブル、電源ケーブルの交換を行っておりますが、くっきりはっきりしたケーブルよりも カルダスのようなニュートラル系のケーブルをお使い頂いたほうが、ヒステリックにならずLINDEMANNの個性をいかせるのではないかと思います。
しかし演奏の上手さなど手に取るように解るシステムですので、のめり込んで聞いてしまいました。 音楽性を作るのではなく、そのままアーティストやエンジニアなどの思いをぶつけてくれるシステムですので、 モニター調のスピーカーだけではなく、個性のあるスピーカーにも合わせやすいのではないかと思います。
4Fでは常時展示予定ですので、お気軽にご試聴いただければ幸いです。

Sonus Faber「Guanreri Memento」の魅力
Guanreri Memento
今回は新しく生まれ変わったSonus Faber社 Guarneri Mementoをご紹介させていただきます。

今からさかのぼること13年ほど前、Sonus Faberよりオマージュシリーズ第一号として発売されたのが、“Guanreri Homage” 。
その後 Amati Homage,Stradivari Homageと手がけてまいりました。 もっとさかのぼれば1980年代半ばにエレクトアマトールというスピーカーで鮮烈なデビューを飾りましたが、Homageシリーズの このGuarneriがSonus Faberをよりメジャーブランドに押し上げたといっても過言ではないのではないでしょうか。

その“Guanreri Homage”がここに来て、“Guarneri Memento”と名前を変え、新しくデビューすることになりました。
Homageとは「捧げる」今回のMementoは「記 憶にとどめるべきもの」という意味のようですが、設計者のフランコ・セルブリンのヴァイオリンに対する思い入れと、 このスピーカーに対する思い入れの強さをネーミングからして感じることが出来ます。
さてオーディオ業界では良くあるケースですが、新しくなっても以前のタイプのほうが個性があって良かったということも珍しくない中、 このMementoが以前のモデルと比べてどう 変化したのか。以前から「物」としても、「音色」も愛着のあるスピーカーだけに非常に気になるところです。
その辺はおいおい説明するとして、まずは輸入元の資料をご覧ください。

オリジナルのリュート形キャビネット
Guarneri Memento は Guarneri Homage 同様、コンパクトなリュート形状キャビネットを採用した2ウェイ・システムです。
21ピースのソリッド・メープル材の組合わせから成るリュート形キャビネットは、そのリュート形状により キャビネット内部での定在波発生を抑えるとともに、個々のウッド・ピースの密度や木目の方向を注意深く最適化することによって、 キャビネットの共振を理想的にコントロールします。
また、特別なラッカーを多重塗りして仕上げた見事なピアノ・フィニッシュは視覚的な美しさのみならず、 その緻密でクリアな再生音に大きく貢献しています。

最新ドライバー・ユニットの採用
Guarneri Memento のドライバー・ユニットには Stradivari Homage のために開発されたユニットをベースとした 最新のドライバー・ユニットが採用されました。
高域用のデュアル・トロイダル・ウェーブ・ガイドを備えたウルトラ・ダイナミック・リニアリティ25mm径シルク・リング・ラジエーター型 ツイーターは帯域幅、指向特性ともに優れ、デュアル・ウェーブ・ダイヤフラムから前面に放射される音波は、独自の トロイダル・ウェーブ・ガイド(デフューザー)によって巧妙にコントロールされます。中低域ドライバーユニットは、 最高のダイナミック・リニアリティを備えた Stradivari Homageのミッド・レンジと同じ150mm径が採用されています。
渦電流対策を施したボビンに銅被膜アルミ線を巻いたボイス・コイル、ポールピース・センターとマグネット内部に銅リングを装着して リニアリティーを大幅に向上させた磁気回路により、優れた高域特性にふさわしいリアルな中低音域を再生します。
ドライバーユニットはすべて背圧を緩和する 配慮がなされ、ダイヤフラムのより忠実な動きを実現するとともに、 共振によるカラーレーションも排除しました。

伝統の6dBスロープ・クロスオーバー・ネットワーク
クロスオーバー・ネットワークは、音楽信号への干渉を最小限にすることを最優先して設計されました。
多くのオーディオ・ファイルに愛用されたソナス・ファベールの歴史的なコンパクト・ブックシェルフ・スピーカー、Minima の自然な再生音は そのシンプルなクロスオーバー・ネットワーク設計に負うところが大きかったのですが、Guarneri Memento のネットワークも位相劣化のないシンプルな 6dB/oct.減衰特性を採用し、理想的な振幅と位相の両特性を実現しています。 また、最高品質の部品のみを用いて、内部配線材には全帯域にわたってコヒーレントな特性を有する 特殊構造の銀/パラジウム合金ケーブルを使用しました。

最適な音響特性を実現する専用スタンド
付属の専用スタンドも本体キャビネットと同様に音響的な見直しがなされ、大理石ベースの前後の厚みを変えてキャビネットを後方に 6°の傾斜をもたせてツイーターと中低域ドライバー・ユニットの音源位置を揃えることで、放射波の位相の最適化が図られています。 また、キャビネットをしっかりとネジ止めできる安全設計も追加されました。
  • 形式:2ウェイ・バスレフ型スピーカー・システム
  • 使用ユニット:中・低域:150mmウルトラ・ダイナミック中低域ドライバー 高域:デュアル・トロイダル・ウェーブ・ガイド付25mm口径リング・ラジエーター
  • 周波数特性:39Hz ー 30kHz
  • インピーダンス:4Ω
  • 出力音圧レベル:88dB(2.83V/1m)
  • クロスオーバー周波数:2.5kHz
  • 推奨アンプ出力:30W ― 200W
  • 外形寸法:W210 x H380(H1230 スタンド含む) x D390mm
  • 重量:42.5kg(スタンド含む)
  • 仕上げ:レッド・ヴァイオリン・ピアノ・ラッカー、又は グラファイト・ピアノ・ラッカー
    以上 輸入代理店 (株)ノア資料より
それでは、今回は開梱の様子からお届けいたします。

guarneri woodcase1 guarneri woodcase2
以前と変わらずスピーカー本体は木箱に入っております。
その木箱がロゴ入りともあれば、保管しておきたい一品です。
ドライバーで木箱を開けるところも、高級感を感じてしまいます。

guarneri ベース guarneri ベース裏面
Mementoは本体、スタンド、大理石ベースの3梱包となっております。
大理石は4点の脚がついており6°の傾斜がついております。
スタンドとはボルトを3本使用し、固定します。

guarneri スタンド上部 guarneri 本体背面
スタンドを上から見たものですが、今回大理石に傾斜がついているということもあり、本体と固定するねじが付属されております。
前モデルはバイワイヤリングでしたが、今回シングルワイヤーとなっております。
またその上にシリアルナンバーがついており、高級感を漂わせております。
背面のバスレフはもちろん健在です。

サランネットなし サランネットあり
こちらはネットをつけた状態とはずした状態です。
サランネットは多少改良がみられます。
ツィーターはスキャンスピークスのリングラジエーター
ウーハーはオーディオテクノロジー社の150mmユニット

guarneri 全体像
最後に全体像です。
実に素晴らしいフォルムでうっとりしてしまいます。
やはり創始者セルブリンの「物」に対する執着心でしょう。

それでは、インプレッションに入らせていただきます。

使用disk
使用ディスク

  1. CARLOS KLEIBER=WINER PHILHARMONIKER:BEETHOVEN SYMPHONIES NOS.5&7

  2. VIVALDI:The four seasons a parti reali Sonatas RV27 & RV36 M. Fornaciari: Maestro Concertatore and solo violinist fone ensemble

  3. LAURA FYGI:CHANGE

  4. ROY HAYNES:LOVE LETTERS

まずはGuarneriといえばヴァイオリンということで、イタリアのレーベル『FONEレコード』のディスクです。
このレーベルは、このSonusの代理店のノアが以前に扱っており、初代Guarneriをモニターに録音しているディスクもあり、録音にもこだわったているレーベルです。
今回はSACDのハイブリット版で試聴しました。
響きの良さと、独特の艶っぽさは健在で、まずは胸を撫で下ろしました。 以前と比べると独特の癖は減っているようですが、それでいてもやはりSonusの音と納得できるほど、音の深みや余韻を感じることが出来ます。
4Fの試聴室の椅子ですと、大理石のベースに角度がついている分、音像が高く感じます。 デザイン的な面や位相を管理している面もありますが、どうしても気になる場合はインシュレーターで、後ろを持ち上げても良いかもしれません。 距離によっては天井の影響も感じますので、お好みで調整してください。
4Fでは、まずはSonusの意思通りにセッティングしていきます。

次に名盤クライバーのベートーベンの交響曲5番ですが、サイズを忘れるほどの量感を感じることが出来ます。
もちろんトールボーイや大口径と比べれ量感は期待できませんが、普通のヴォリュームで聴いている分に関しましては過不足無く楽しめます。
ひとつ気になったのが、エージングにもよるかと思いますが、ヴォリュームを上げすぎた時に音の余裕とまとまりが薄れるように感じます。 もちろんサイズがサイズだけに仕方はないと思いますが、ヴォリュームは上げすぎないほうが、その魅力を楽しむことができるように感じました。
さて、以前はAkustik−LabのSTella Novusというサブウーハーをよく組み合わせておりましたが、今回のMementoを聞くと要らないとまでは言いませんが、 無理をしなくても十分に低域が出ております。これは以前のタイプから大きく進化したところではないかと感じます。
湧き上げてくるような低域は圧巻です。

次に、ロイヘインズのラブレター。これは2002年に録音されハイブリットとして発売されたアルバムです。
やはり先入観のせいかおそるおそるディスクをいれ再生してみましたが、何の違和感もなく、再生してくれます。むしろ演奏を楽しく聴くことができました。
少しおとなしく感じるところはありますが、楽器一つ一つ歌っている感じがします。
癖が無いわけではありませんが、その癖が楽器の個性を邪魔するということは全く感じません。
しかし、古い録音を大きなヴォリュームというよりも、おとなしめのジャズを程良いヴォリュームで聴く雰囲気が出て、かなり良い感じに聞こえて来ます。

最後にLaura Fygi のアルバムChange。今回は最後までSACDにこだわりました。
実にセクシーに歌い上げてくれます。低い部分のかすれた感じや、息使い、ブレスなど美音というよりも官能的に歌い上げる感が聴いてて、 そのボーカルに引き込まれそうになります。
それでいても、リズムセクションはきちんとビートを刻んでくれます。

今回他にも数枚のディスクを聞いてて感じたことは、初代Guarneriよりもバランスがとれており、量感も増しております。 しかし初代よりも良いかと訪ねられたら、即答出来ない難しさもあります。
私の個人的な意見としては、初代には初代の魅力、MementoにはMementoの魅力があると思います。
・・・が、いずれにしても紛れもなく“Sonus”の音です。
今回のMementoに関しましては、以前よりもジャンルを気にせずお楽しみ頂けると思います。
「物」としてもここまで楽しませてくれるスピーカーはさほどありませんので、是非、HAL3の店頭で新しくなったMementoをお楽しみください。

GOLDMUND 『EIDOS19-2CH』の実力

EIDOS19正面
EIDOS19-2CH ¥1,575,000 (税込)

今回はGOLDMUND CD/SACD PLAYERのEIDOS19-2CHを取り上げて参ります。

このEIDOS19-2CHは日本のオーディオファンの為に輸入元のステラボックスジャパンがスイスGOLDMUND社へ交渉して実現したモデルとなっております。 何故このような経緯になったのか簡単にご説明させていただきます。
日本のオーディオファンはヴィジュアルとの融合を嫌がる傾向がございます。
旧モデルのEIDOS18ME-A、プログレッシブ端子を持ったEIDOS18ME-Vでは、映像が入っているということだけで、敬遠されていたことも事実です。
実際私も以前のモデルのAタイプとVタイプの比較を行ったことがありましたが、これはプログレッシブのボードの影響か音質の差が感じられました。 DVDを観ないのに映像端子がついていることが、2チャンネルを重視するお客様にとっては音質への悪影響と割高感を感じていたのではないでしょうか。
私自身もお客様のご意見と一致しておりましたので、ステラボックスの方へ専用機を出して欲しいといつもお願いしておりました。
こうしてステラボックスの交渉の甲斐もあり、今回ついに2チャンネルCD/SACD専用モデルEIDOS19-2CHが誕生いたしました。

しかしこの商品を発売するにあたりステラボックスで頭を抱えたことがございました。
このモデルは「CD/SACD PLAYER」として発売しておりますが、メカ自身はユニバーサルのメカを使用しておりますので、DVD-A、DVD-Vも再生可能となっております。 その証拠ではございませんがトレイの部分にはDVD-AもDVD-Vという表記もされております。
それでは今回どうして「SACD/CD PLAYER」ということで発売したかと申しますとEIDOS18のような映像出力を持っていないというのが大きな相違点です。 DVD-Aに関しましては映像を出さないといくつかの設定できなかったりと様々な問題が出てきます。 そういうこともあり、DVD-Aは再生の対象外にしており、CD/SACDという扱いにしたそうです。
実際先に発売されております AYREのC-5Xe と考え方は同じとご理解いただければ幸いです。

このEIDOS19-2CHですが、旧タイプのEIDOS18-MEとは筐体は同じですが、中身は全く違うものになっております。
メカは上位機種EIDOS36と同じものを使用し、DAC部分の見直しもかなり行っているとの事です。 今回2チャンネル専用機ということで、GOLDMUNDでは珍しくバランス出力を完備しております。 これは他メーカーのアンプと接続する場合を想定しておりますが、回路上でバランス出力を設けておりますので、安心してバランス端子をお使い頂けます。 逆にJEFF ROWLANDやAYREのようにバランス回路のプリアンプをご使用でしたらバランス出力をご使用ください。
さて今回の魅力の一つは充電可能な学習リモコンがついているということです。GOLDMUNDのプリアンプのコードもプリセットされておりますので、 GOLDMUNDユーザーにとってはかなり便利にお使いいただけると思います。
実はこのリモコンは日本向けのリモコンとなっております。本国のユニバーサルプレーヤーのリモコンではCD/SACDのレイヤーの切り替えが出来ません。 これも日本のユーザーの為のうれしい機能ではないでしょうか。

EIDOS19背面 EIDOS19リモコン

それでは、解説はここまでにして、試聴コメントに入らせていただきます。
 まず正直な感想は、EIDOS18MEとは比較にならない進歩を遂げていることです。
実際旧モデルのEIDOS18は2月発売予定のEIDOS18CD(\780,000)と比較するものであり、EIDOS19と比較するものではなかったようです。
ヴァイオリン協奏曲は全体的なスケール感はごく普通ながらも、楽器一つ一つの明瞭度はとても高く、GOLDMUNDらしい響きを感じ取ることが出来ます。 女性VOCALは甘いところはあまく、アップテンポの時は歯切れ良く、音の強弱がはっきりしております。表面上だけではなく懐の深さを感じることができます。
古い録音のディスクはきれいになりすぎますが、“さめた感じ”にはなりません。価格に見合った非常に良いプレーヤーではないかと思います。
SACDに関しては同一タイトルのCD盤とSACD盤で比較しましたが、SACDの再生クオリティはかなり高く、その差は歴然としたものに感じられます。
お持ちのディスクがCDがほとんどというお客様も今後ますます普及してくるであろうSACDに期待してご購入されても宜しいのではないでしょうか。

さて、このEIDOS19-2CHですが、MIMESIS27MEやMIMESIS18.4MEに付属しておりますGOLDMUNDのオリジナル電源ケーブルは付属いたしません。
他のプレーヤーと同じく電源ケーブルによる音質の差はかなりございますので、出来ればGOLDMUND純正の“POWER CABLE(S)\84,000”をご使用いただきたいところです。
GOLDMUNDのアンプをご使用中のお客様だけではなく、他のメーカーのアンプをご使用中のお客様にもお聴きいただく価値は十分ございますので、 まずはそのフォルムと音質をH.A.L.3でご確認下さい。
※補足
今現状でEIDOS19のユニバーサルタイプの発売の予定は未定です。
また発売されたとしても、2CHからユニバーサルモデルへのヴァージョンアップは今のところ考えていないとのことです。

“dCS” 『P 8i』の実力

P-8i正面
dCS   『P8i』   \1,575,000

今回はdCS初の一体型CD/SACD PLAYER P8iの魅力に迫ってみます。
dCSは元々業務用ブランドとして高い地位を得ておりましたが、 今から9年ほど前にコンシュマー用として当時では世界初の96/24のD/AコンバーターのELGARを発表いたしました。
それからD/DコンバーターのPURCELL、D/AコンバーターのDELIUS、SACD/CDトランスポートのVERDIなど独自の最新技術を駆使し機器を発表してきました。
しかし、dCSの場合トランスポートとD/Aコンバーターを自社ブランドで揃えないとSACDの再生が出来ません。 そうなると安くても300万というコストがかかってしまいます。
そこで、dCS側ではもっと多くのお客様にdCSサウンドをご理解頂きたいという事で、一体型の CD/SACD PLAYER を開発致しました。 それが今回登場した 『P8i』 です。
この大きな魅力は、輸入元のHPをご覧頂いてもお解かりのように、CD/SACD Player with on board upsampling from CD to DSD。 すなわちCDまでもDSD状態にアップサンプリングできるということではないでしょうか。

それでは、まずは資料を大場商事のHPより抜粋しますので、ご覧下さい。

発表以来世界中の高品質録音スタジオ、ハイエンドコンシューマーユーザーの間で絶対的評価を得ているdCSデジタル機器に新たに8シリーズが加わります。
dCSのもてる技術と知識の全てを注ぎ、それを最大限に利用した合理的設計でアフォーダブルな価格設定を行いました。 この価格帯で、新たなベンチマークとないうる音質を提供する価格的にも優れたパフォーマンスを誇る製品となりました。
 dCSの特徴の一つとして、DAC部分には特許技術、リングDAC回路を備えた自社製DACを搭載していることが挙げられます。 ほとんどのメーカーはバーブラウン社、アナログデバイス社などのDACデバイスをそのまま使用しています。 dCSはアナログ変換過程において、データを操作しない、ただ単にアナログ変換をハイスピードで正確に行う純粋なDACを制作する必要性を唱えています。 全てのdCS製品の音質的特徴の一つはこの点に起因します。
このDACの性能を100%発揮させるには、完全にデータを読み取り、何も加えず、何も失わずにデータをアナログ変換させる必要があります。 そのために、トランスポート部には、ビットパーフェクトと業界で言われる独自の回路を組み込んでいます。これが、第二の大きな特徴です。
通常はトランスポートの読み取り以降の部分において、データの欠落、補正などの操作が行われているのです。が、dCSはデータの欠落、補正などの操作を極端に嫌います。 押さえるべきデータを100%生のデータを取り込まなければ再生音楽を人間の感性にゆだねることはできない、と信じているからです。 独自に制作した64000ものコードでデータが完全に読み取られ伝達できるかを検証し、トランスポートメカを選択、選別してきました。 (これは、アナログレコードの感覚とは根本的に異なるデジタルデータの読み取りの問題です。従って、メカ部分の剛性とは無関係な問題です。 共振、剛性などは、理解しやすいですが、データを100%読むこととは根本的に無関係です。)
この2つの優れた技術はすでにエルガー、ヴェルディなどで確立されています。 それらの特徴をP8iに惜しみなく注ぎ込み、よりユーザーフレンドリーな機器として完成させました。
 P8iは、dCSにとって初めての一体型プレーヤーです。SACDディスクはdCS独自のDSD/アナログ変換を行います。独自設計のDACですから、汎用DACの制約を受けません。
市場にある多くの製品のように、DSDをPCM変換するという余分なプロセスは不要なのです。 CDに入っているデータ情報を最大限に引き出す、ということがdCSの至上命題であることは変りありません。
ビットパーフェクト回路を経てそのままDACで変換されたデータは、CDの情報を何も失わずに、そして補正を加えずに音楽信号に変換しますので、 ヴェルディと同等のヴィヴィッドで自然な音楽環境がリスナーの前に現れます。
 アルミ切削加工の小粋なフェイスには必要かつ十分な操作機能が凝縮されています。 スタンドバイ、メニュー操作、CD, SACDとそれぞれ発色が変わるLEDを搭載し、プレーヤーの状態を瞬時に伝えます。 リアパネルには、PCMデジタル出力端子を備え、また、他のデジタル信号の入力端子も備え、複数のCD,DVDトランスポートもP8iのDACを使用して演奏が楽しめます。 より高精度のクロックを要望されるピュアなオーディオファイルのために、マスタークロック入力も装備されています。 このように、一体型でありながら、デジタルセンターとしての役割も担うことができるたいへん汎用性の広いプレーヤーとなりました。
P8i Specification
メカニズム:
Dual laser, 2 channel, CD/SACD compatible
クロックジェネレーション:
Precision VCXO
PCM デジタル出力:
AES3, SPDIF (on RCA)
PCM デジタル入力:
1 x AES3, 1 x RCA(現在はご使用になれません ※注)
ワードクロック入力:
1 x BNC(現在はご使用になれません ※注)
ワードクロック出力:
1 x BNC
消費電力:
25 Watts typical, 50 Watts maximum
電源電圧:
100v AC +/-10%
重量:
12kg
寸法:
W430 x D395 x H95mm
※注 PCMデジタル入力およびワードクロック入力は、将来のアップデート(オプション)に対応すべく予め用意した
 入力端子です。 現在のバージョンのままではご使用になることができません。
 アップデート(オプション)は準備が整った時点であらためて告知いたします。


輸入元の解説をご覧頂いたところで、私なりにコメントさせていただきます。
1)ケース
 持ち運びが楽なジュラルミンケースに入ってきます。
 今後ヴァージョンなどが予想されますので、大切に保管下さい。
2)輸送ねじ
 本体底にプラスチックの輸送ねじが2個ついております。
 Verdiは天板でしたが、P8iは底になります。
3)電源ケーブル電源部拡大
 別の電源ケーブルをご使用するにあたっては、
 コネクターが22mm以上のものは使えないよう
 です。 店頭でも、とあるメーカーの製品は使用
 できませんでした。
 別のメーカーのケーブルをご使用する場合は、
 予めご確認下さい。
4)フロントパネルとメニュー
 本体のフロントパネルですが、一番右側は
 ヴォリュームのアップダウンとメニューを開いている時は進行/逆進させることが出来る
 ロータリーコントロールがついております。それ以外は通常のプレーヤーと同じですが、
 一番右側にメニューボタンがついております。 そのボタンを押すといくつかの設定が
 可能となりますので、その内容をご紹介させていただきます。
 i:フィルター 
 ii:Phase 
 iii:Brightness(ディスプレイの輝度) 
 iv:Layer(CD/SACDレイヤー・・・ハイブリットディスクの場合選択が出来るのですが、
   今のヴァージョンでは機能せずに、SACD層になります。) 
 v:Issue ソフトウェアーのヴァージョン 
 vi:Serial ユニットのシリアル 
 vii:Contact 
 viii:Output Level 出力レベル(6V/2V)
 ix:CD Update
 実際使用するのは、フィルターと出力レベルの設定が主となります。
5)リアパネルP8iリアパネル
 まず後ろからみて左側にバランス出力、
 アンバランス出力それぞれ1系統ずつ
 付いております。
 それから順番にAESデジタル入・出力、
 SPFIFデジタル入・出力、クロック入・
 出力、それにパワーリンクRS232C、
 電源コネクター、スイッチとなっております。
 ここで、改めてご説明させていただきますが、デジタル入力に関しては、現在の
 ヴァージョンでは対応しておりません。 また、クロックの入力も出来ませんので、
 外部クロックは使用出来ません。予めご了承下さい。
 今後ヴァージョンアップにて対応できるようには考えているようです。
6)操作性
 まずCDの再生時ですが、読み込むのに20秒ほどかかります。
 若干いらいらするかもしれませんが、これはCCCD(コピーコントロールCD)の為です。
 このCCCDはTOCに関して操作したり、変更されていたり、または存在しないものが
 あるようです。 その為P8iは全てのディスクを読み込む為にTOCを探さずに、各トラック
 のDATAを最初から読み取り演奏可能にする為に時間がかかるとのことです。
 SACD PLAYER1号機のSONY SCD-DR1で慣れているお客様はさほど問題ないと
 思いますが、一般的には長く感じてしまうでしょう。
 SACDの場合は15秒とCDに比べると読み込みは早くなりますが、通常のプレーヤーと
 比較するとやはり長く感じるかもしれません。
  さて、今回のP8iの魅力とも言える機能がCDの時とSACDの時でボタンの色が変化
 する機能です。 CDの場合は赤、SACDの場合は紫、ディスクが入っていない時は
 グリーンになります。 正直レイヤーの切り替えが出来なければ、色によって区別する
 意味も薄いのですが、アイデアとしてはおもしろいのではないでしょうか。

それでは、音についてのコメントに入らせていただきます。
今回はGOLDMUNDのMIMESIS27MEMIMESIS18.4ME、スピーカーにはB&W 802Dの組み合わせで試聴しました。
“LUTHER VANDROSS”のアルバム『LUTHER VANDROSS』より、♪Take You Out
とにかく、その情報量の多さに驚きます。エージング不足のせいか若干ハイ上がりに感じますが、抜けの良さと切れ込みの良さは魅力的です。 また楽器ひとつひとつの輪郭や反応の良さもかなりのものを感じます。
低域の出方が弱い部分がありますので、これは電源ケーブルで補ってあげたほうが良いかもしれません。(電源ケーブルは制約がありますのでお気をつけ下さい)
次に女性V0CAL“Maricel Bedana”の『Amazing Grace』より♪Amazing Grace
息を呑むほどのリアル感は「さすが!」といったところです。声が消えていく時の雰囲気も実にリアルに表現されているように感じます。 多少着色しているようにも感じますが、好きなお客様は多いかと思います。
ここでメニュー画面より出力を2Vから6Vに切り替えてみました。
これはプリアンプにもよると思いますが、力感が増して、厚みのある音に変化しました。GOLDMUND色からdCS色が強くなったようです。 プリの魅力を前面に押し出したいということであれば2V。厚み・深みが欲しければ6V設定でお楽しみ下さい。(店頭では6V設定にしております。)
次にフィルターですが、詳しい資料がありませんが、輸入元の話ですと、基本はフィルター1で、古くて大出力のアンプですとフィルター2、その他はあまり使わないそうです。
全然違う音になりますので、試して頂いても面白いかと思います。聞きながら変更できますのでこれは楽に選べると思います。
最後にオクタビアレコード(EXTON)の『ドヴォルザーク 交響曲第5番』。
ズデニェク・マーツァル指揮のチェコ・フィル・ハーモニーです。
音の分離と定位感は非常に良く、細部の動きもはっきり聞き取れるようです。スケール感といった点でも申し分ありません。
 全体的な印象としては、音楽性が豊かというよりもCD/SACDの情報を余すことなく再生しているように感じます。 機能面では、読み取りに時間がかかったり、クロックの入力、デジタルの入力も現状では端子のみなど、ウィークポイントもありますが、 将来への可能性をお考え頂いても良いのではないかと思います。またデザインに関しても賛否両論ありますが音質重視でお選びいただければ幸いです。
この価格帯はESOTERIC X-01Ltd.、SONY SCD-DR1LINDEMANN820などCD/SACD専用機がいくつもあります。 その中でも特にこのモデルだけが特別に抜きんでているという訳でありません。
ここにきてユニバーサルプレーヤーを含めて100万クラスのSACD再生可能なプレーヤーが出揃ったとも言えますが、 まずはCD/SACD、ユニバーサルプレーヤーと隔たり無くそのメーカーの音色を感じ取って下さい。
そこから、好みのメーカーを決めて頂き、ご予算にあったモデルをお選びいただければ比較的容易にプレーヤー選びが出来るのではないかと思います。
いずれにしてもまずは操作も含めて、ご試聴下さい。

さらに詳しいことは、島宛てのメールでお気軽にお問合せ下さい。

“SONY” 『SCD-DR1』・『TA-DR1』の魅力
今回は最近賑わいをみせておりますSONYの『SCD-DR1』と『TA-DR1』を取り上げます。
H.A.L.3では2月にこの製品のイベントを行いましたが、それ以降お客様の試聴希望が目だって多くなっております。 実際試聴されたお客様からの評価も高く、最近の機種の中ではある意味異種的なものを 感じますが、音質、音楽性ともかなり良いと言える製品ではないでしょうか。
それでは、掘り下げてコメントしていきます。 まずはそれぞれのスペックをご覧下さい。
T2
SCD-DR1
\1,260,000
型式CD/SACD PLAYER
CD/SACD Transport
電源トランスRコアトランス×3
シャーシ構造DR/FBシャーシ
周波数特性2Hz〜50kHz(SACD)
2Hz〜20kHz(CD)
ダイナミックレンジ110dB以上(SACD)
100dB以上(CD)
全高調波歪率110dB以上(SACD)
100dB以上(CD)
デジタル出力i LINK,光,同軸各1系統
バランスドデジタル×1
アナログ出力1系統(ステレオ)
外部入力ワードシンク×1
大きさ(mm)
最大突起部を含む
340W×140H×465D
質量18.5kg(電源コード含む)
付属品i LINKケーブル
6P〜4P,6P〜6P各1
リモコン
輸送ねじ
T1
TA-DR1
\1,050,000
型式デジタル
プリメインアンプ
定格出力300W+300W(4Ω)
スピーカー
適合インピーダンス
4Ωまたはそれ以上
全高調波歪率0.15%以下
周波数特性
(パワーブロック)
10Hz〜50kHz
(+/-3dB)
SN比90dB
i LINK端子(6ピン)1系統
同軸デジタル入力4系統
光デジタル入力1系統
バランスデジタル入力(XLR)1系統
アナログ入力1系統
大きさ(mm)
最大突起部を含む
456W×125H×430D
質量21.8kg
消費電力350W
 

上の表を見ていただければお解かりいただける思いますが、CD/SACDのどちらも出力できる端子はi LINKとアナログ出力となります。
例えばCD再生時のみ、3つのデジタル出力が可能ですので、D/A CONVERTERを通すことができますが、 SACD再生の場合はアナログ出力でアンプに直接接続するという形になります。端子はアンバランス(RCA)のみとなります。
i Link入力対応のAVアンプや今回ご紹介しておりますTA-DR1に関しては、i Link1本でCD/SACDの再生が可能となっております。

さて、上の表にPRIOLITYとありますが、これはクロックモードを意味します。
もともとD/Aコンバーター用とデジタル出力回路用と2種類のマスタークロックを2機搭載しており、使用状況によってリアパネルで切り替えて使用することになります。
実際CD再生時は別のD/A CONVERTERを使う場合、CDを聞く時はDIGITAL OUT、SACDを聞く時はDACにクロックを切り替えていただきたいところですが、 リアパネルにある以上切り替えが難しいと思いますのでDIGITAL OUTにしておいていただければ良いのではないでしょうか。
また、44.1kHzのみとなりますが、外部クロックを入力できます。その際はWORD SYNC INに切り替えてご使用下さい。

次にフロントパネルのスィッチについてご説明をさせていただきます。
通常のコントロール部以外に3つのボタンがついております。左からi Link出力ボタン、2MULTI/2CHの切り替えボタン、SACD/CDの切り替えボタンとなります。
i Link出力ボタンはTA-DR1、TA-DA9000ESなどi Linkの入力対応モデルと接続している場合ボタンを押して点等させてください。 また、2CH/MULTIの切り替えですが、これはリアパネルにどちらを優先させるかのスィッチがあります。通常は2CHをお選び頂ければ操作する必要はございません。 SACD/CDのスィッチに関してもリアパネルに、優先スィッチがありますので通常はSACDにしておいてください。スィッチ点等時がSACDとなります。

音質ですが、情報量もさることながら自然な音場空間が広がります。甘いかと言われるとそうでもなく、定位感もしっかりしており、分解能の高さが解ります。
特に際立って目立つポイントがある訳ではありませんので、逆に安心して音楽に浸れるのではないでしょうか。
CDの再生に関しては、DACを使い比較してみましたが、中途半端なモデルを入れるのであれば、アナログ出力で十分だと思います。 SACDが良いのは解っておりますが、CDとしてのクオリティの高さもこのモデルの特徴ではないかと思います。デジタル出力に関してですが好みによって多少の変化がございます。
同軸の出力ですと、繊細さと空気感が出て、バランスですと厚みのある音になりますので、好みで使い分けてください。

電源ケーブルよる違いですが、これがまた驚くほどに変化します。
まずは付属のケーブルで、2〜3ヶ月エージングして頂き、その後に好みの電源ケーブルを選んでいただければ宜しいのでしょうか。 また、足回りによる変化も顕著に出てきますので、それなりのラック、もしくはボードをご使用下さい。

それでは次にTA-DR1についてご説明させていただきます。
フロントパネル中心には、今回かなりこだわりを見せたヴォリュームコントローラーがついております。 さて、このヴォリュームですが、リモコンでのコントロールはできません。
なんとTA-DR1にはリモコンが付属していないのです。
話によるとリモコンでコントロールできるような良いヴォリューム基盤がみつからなかったそうです。不便なところもありますが、音質重視ということでご理解下さい。
さて、次にヴォリュームを囲むかのごとく、入力切替えのボタンがついております。
デジタル7系統、アナログ1系統となります。
i Linkを除くデジタル入力は、96kHz・24bitまでの信号が入力できます。アナログ入力に関しては、INPUT LEVELの切り替えが背面の入力端子の上についております。 入力感度の低いものに関しては、1V、通常であれば3.5Vでご使用下さい。
スピーカーターミナルはシングルワイヤーで、バナナ、Yプラグどちらも使用可能です。
特に難しい機能はなく、実にシンプルになっております。

さて、このアンプの大きな特徴として掲げるべきものが、32bit S-MASTER PROと言われるデバイスです。
S-MASTERとはストリームマスターデジタルアンプの略ですが、入力信号をフルデジタルで処理して、スピーカーを直接駆動できるデバイスとのことです。
信号をスピーカーに出力直前までデジタルで処理するため、極めてロスの少ない伝送が可能となっています。 これは、高い時間軸精度を保った信号を生成できるため、アンプの1つの理想であるノンフィードバック構成を実現しているとのことです。 また、理論値で電力効率90%を達成する高効率を誇り、大出力を取り出すことが容易となり、音量が上がっても発熱による音質の影響を最小限にとどめることが出来ます。

それでは、肝心の“音”に迫ってみます。
まずは、一般のお客様が気になる通常のデジタル入力アナログ入力に関してコメントをさせていただきます。
 4FにあるCD PLAYERのデジタル出力をSONYのTA-DR1に接続すると、アンプの力感や自然な音場はそのままに、CD PLYERの個性も前面に出てきてくれます。 私が心配していたのが、アンプの個性が強すぎてプレーヤーの音色が消されることでしたがそういうことはなさそうです。
以前ESOTERICのCD PLAYERをお持ちのお客様から、TA-DR1に接続する場合アナログ接続が良いのか、デジタル接続が良いのかとお問い合わせを受けたことがあります。
正直かなり難しい質問です。
というのも、もともとプレーヤーの持っているDACの性能によって大きく左右します。
また、音の出方が違うようにも感じます。
全体的なクオリティを考えれば、デジタル伝送でアンプに入力したほうが、みずみずしく晴れやかに感じます。 ただアナログ接続ですと、もともとのプレーヤーの特徴が前面に出てきてくれます。
トランスポートをお使いのお客様が迷うことはありませんが、CD PLAYERをお持ちのお客様で、プレーヤーの音自体は気にいっているということであれば、 アナログ入力も大きな意味を持つのではないでしょうか。

現在4FではB&W 802Dと組み合わせてデモしておりますが、以前のNautilus802と比べてもドライブしやすいせいか余裕のある低域を出してくれております。
今までに例のない音色ですので、好き嫌いでの判断はあったとしても悪いというお客様は少なく、評価していただいております。
その特徴的な音としては、自然な響きとスケール感ではないでしょうか。
実際はSCD-DR1とのi Link接続が一番その魅力を引き出してくれますが、他のプレーヤーを使用した場合ても、サイズ以上のドライブ感は健在ですし、 温かみのある落ち着いたサウンドは生きてきます。特にライブ盤は、生々しく、目をつぶって聴きたくなります。
音というよりも単純に音楽にのめり込む事ができるのではないかと思います。 オーディオ的な視点からの面白みは少ないかもしれませんが、安心して長く付き合えるアンプかもしれません。

さて、TA-DR1もSCD-DR1同様電源ケーブルやラックで音が著しく変化します。
個人的には解像感重視の電源ケーブルよりもゆったりとしたケーブルのほうがスケール感が出て面白みが増すように感じます。 ラックも同じかと思いますが、ある程度量感たっぷりに出して、そのあとにインシュレーターで味付けをしたほうが更に良いようです。
 今回CD PLAYERとしての試聴、デジタルアンプとしての試聴も行いましたが、やはりセットでの音質が圧倒的に良いことが解りました。 また、SCD-DR1とTA-DR1をアナログ接続してもその魅力は半減します。やはりこのi Link接続というのが音のスケール感と臨場感をもたらしているのではないでしょうか。
実際このセットで済んでしまえば、機器のヴァージョンアップを考える必要が無いという面もありますが、それはそれで良いのではないかと思わせるほどのクオリティです。
 展示して3ケ月経過しておりますが、比較的オーディオ暦の長いお客様からの評価が高いようです。そこに、何かポイントがあるのではないでしょうか。
 オーディオには『これしかない!』というものはありません。しかし聴いておくべきサウンドのひとつであることは間違いありません。
是非お時間を見つけて頂きましてご試聴下さい。

さらに詳しいことは、島宛てのメールでお気軽にお問合せ下さい。

  
“GOLDMUND” のシステムプラン
今回はGOLDMUNDを特集させていただきます。 ・・・労作です!!
今現在GOLDMUNDは価格帯別のラインナップだけではなく、用途別のモデルもあり、混在している状況です。
そこで、ラインナップをご紹介しつつ、それぞれの魅力に迫ってまいります。

まずは、主要モデルの一覧をご覧下さい。
ユニバーサルプリアンプ税込定価備考
MIMESIS 24ME\5,250,000POWER CABLE (S)
付属
MIMESIS 30ME\2,205,000POWER CABLE (S)
付属
MIMESIS SR8\1,260,000 
アナログプリアンプ税込定価備考
MIMESIS22ME\5,145,000POWER CABLE (S)
付属
デジタルインプットモジュール\525,000 
MIMESIS27ME\1,659,000POWER CABLE (S)
付属
MIMESIS27M \1,554,000POWER CABLE (S)
付属
MIMESIS27.3ME\1,029,000 
MIMESIS SR P2.3ME\588,000 
MIMESIS SR P2.3\483,000 
デジタルインプットモジュール\283,500 
UNIVERSAL POWER AMPLIFIER (デジタル入力端子装備)税込定価備考
TELOS600\5,355,000POWER CABLE (L)
付属
MIMESIS 18.4ME-D  \1,995,000POWER CABLE (L)
付属
MIMESIS SR 150 ME\861,000ステレオタイプ
MONO POWER AMPLIFIER税込定価備考
MIMESIS 18.4ME\1,680,000POWER CABLE (L)
付属
デジタルインプットモジュール\567,000 
MIMESIS SR M2.3 ME \1,029,000 
MIMESIS SR M2.3 \924,000 
STEREO POWER AMPLIFIER税込定価備考
MIMESIS SR 2.3 ME \735,000 
MIMESIS SR 2.3 \630,000 
3 CHANNEL POWER AMPLIFIER税込定価備考
MIMESIS SR 3.3 ME \861,000 
MIMESIS SR 3.3\756,000 
UNIVERSAL PLAYER税込定価備考
EIDOS REFERENCE\8,925,000限定生産
EIDOS 36 ME-A\3,675,000新製品
EIDOS 36 ME-V\3,990,000新製品
EIDOS 18 ME-V\1,449,000プログレッシブ対応モデル
EIDOS 18 ME-A\1,134,000 
MIMESIS SR MULTIPLAYER ME-V \1,186,500プログレッシブ対応モデル
MIMESIS SR MULTIPLAYER ME-A \871,500 
MIMESIS SR MULTIPLAYER \766,500 
D to A CONVERTER税込定価備考
MIMESIS 20 ME \5,145,000POWER CABLE (S)
付属
MIMESIS 21 ME \1,659,000 
MIMESIS 21 M \1,554,000 
MIMESIS21D\1,039,500ダイナミックオーディオ
オリジナル
DIGIN STEREO \315,000STEREO D/A コンバーター
DIGIN MONO   \283,500MONO D/A コンバーター
SPEAKER税込定価備考
FULL EPILOGUE\24,780,000 
EPILOGUE 1 & 2 \9,240,000 
EPILOGUE 1 \3,780,000 
LOGOS + SUB\2,205,000アクティブウーファー

『アクセサリー』につきましては、こちらをご覧ください。

上記をご覧いただいても、価格別、用途別のモデルが混在しているのが良く解ります。
そこで、スピーカーを除いていくつかの推奨プランを簡単にご紹介させていただきます。
  SR スタンダードプラン
  • MIMESIS SR MULTIPLAYER  \766,500
  • MIMESIS SR P2.3        \483,000
  • MIMESIS SR 2.3         \630,000
    合計 : \1,879,500
  • この組み合わせが、SRシリーズのスタンダードな組み合わせとなります。 上記の機種の天板をカーボンタイプにすると以下のプランになります。
      SR ME プラン
  • MIMESIS SR MULTIPLAYER ME-A  \871,500
  • MIMESIS SR P2.3ME          \588,000
  • MIMESIS SR 2.3 ME           \735,000
    合計 : \2,194,500
  • カーボン天板にすることで、より一層落ち着いたサウンドになります。 駆動力、セパレーションを良くする為に、パワーアンプをモノラルにしたプランが以下となります。
      SR ME ハイグレードプラン
  • MIMESIS SR MULTIPLAYER ME-A   \871,500
  • MIMESIS SR P2.3ME           \588,000
  • MIMESIS SR M2.3 ME           \1,029,000
    合計 : \2,488,500
  • SR ME ハイエンドプランでもう少し価格を抑えたいということであれば、普通の天板タイプをお選び下さい。 その場合ですと定価 \2,173,500となります。
    映像のグレードを上げたいということでしたら、プログレッシブ対応のME-Vタイプ(プラス\315,000)をお選び下さい。 また、CDトランスポートをご使用の場合、プリアンプSR P2.3にデジタルモジュール(\285,000)を組み込み、トランスポートのデジタル出力を直接入力することが可能です。
      SR デジタルプラン
  • MIMESIS SR MULTIPLAYER ME-A   \871,500
  • MIMESIS SR8                \1,260,000
  • MIMESIS SR 150 ME            \861,000
    合計 : \2,992,500
  • これが新たなGOLDMUNDの提案商品となります。
    SR8はAVプロセッサーを搭載したヴォリュームコントロール付のDD/ADコンバーターとなります。 そこからD/Aコンバーター内蔵のSR150MEへデジタル伝送します。アナログ信号ではなくデジタル信号で伝送しますので、S/Nも高く、クオリティの高い音質が期待できます。 SR8に関しては、アナログのマルチ入力がついておりません。SACD AUDIOマルチ、DVD-AUDIO マルチを楽しみたいというお客様は、上位機種30MEをご使用下さい。 同社GOLDMUNDのSR2.3などのアナログパワーアンプをご使用の場合はDIGIN STEREO等のD/Aコンバーターをお使い下さい。

      ハイエンド セミスタンダード プラン
  • EIDOS 18 ME-A        \1,134,000
  • MIMESIS27.3ME        \1,029,000
  • MIMESIS 18.4ME        \1,680,000
    合計 : \3,843,000
  • ロングランモデルのMIMESIS27MEの廉価版となります。 このモデルの場合デジタルモジュールを組み込むことが出来ますので、トランスポートを ご使用のお客様はデジタルモジュールを組み込んで、D/Aコンバーター内蔵プリアンプとしてご使用下さい。 27MEと比べると、全体的なクオリティは落ちますが、明るいサウンドと立ち上がりの良さは魅力的ではないでしょうか。 フュージョンやロックはこちらのモデルのほうが良いかもしれません。
      ハイエンド スタンダードプラン
  • EIDOS 18 ME-A       \1,134,000
  • MIMESIS27ME      \1,659,000
  • MIMESIS 18.4ME      \1,680,000
    合計 : \4,473,000
  • MIMESIS28が生産終了になった今では、これがスタンダードな組み合わせとなります。 ゴールドムンドの魅力満載で、パワーアンプに関しても、サイズからは予想できないようなドライブ力です。 GOLDMUNDらしい、気品あふれる組み合わせです。
      ハイエンド デジタルプラン
  • EIDOS 18 ME-A \1,134,000
  • MIMESIS 30ME \2,205,000
  • MIMESIS 18.4ME-D   \1,995,000
    合計 : \5,334,000
  • この組み合わせは、GOLDMUNDの新たな展開です。
    SR8同様AVプロセッサーを搭載したヴォリュームコントール付のDD/ADコンバーターです。 対するパワーアンプはD/Aコンバーターを内蔵させたタイプとなります。 DACモジュールは後で追加することも可能ですが、\567,000の追加出費になり、割高になってしまいます。
    30MEに関しては、SR8と違いマルチチャンネルの入力もございますので、SACDマルチ、DVD-AUDIOマルチにも対応します。 27MEと18.4MEとの組み合わせと比較すると、全体的なクオリティも高く、より自然な響きになります。 しかし、GOLDMUND色は薄れるような感じがします。良くも悪くもニュートラルになったのではないでしょうか。 これがデジタル伝送の良さなのかもしれません。
    これに関しては、好みがあると思いますので、比較試聴の上決めていただければ宜しいのではないでしょうか。
     さて、更にクオリティの高いものにとお考えであれば、ダイナミックオーディオオリジナルDAC『MIMESIS21D』 (\1,039,500)を追加してください。
    その場合の接続は、18ME21D27ME(27.3ME)18.4MEです。
    上記の接続の場合、SACDの出力はアナログとなりますので、プリアンプにはプレーヤーから1系統、DACから1系統の合計2系統接続してください。
    18ME30ME21D18.4MEです。
    上記の接続の場合もSACDの出力はアナログとなりますので、30MEにはプレーヤーからデジタル1系統、アナログ1系統を接続してください。 この場合は18.4ME-Dにする必要はございません。可能であればパワーアンプの近くに『MIMESIS21D』を置きアナログ伝送の距離を短くしてください。
    良い映像をということであれば、プログレッシブ対応のEIDOS18ME-Vもございます。 その場合\315,000アップとなります。

      ULTIMATE スタンダードプラン
  • EIDOS36ME-A \3,675,000
  • MIMESIS22ME \5,145,000
  • TELOS600 \5,355,000
    \14,175,000

  •   ULTIMATE デジタルプラン
  • EIDOS36ME-A \3,675,000
  • MIMESIS 24ME \5,250,000
  • TELOS600 \5,355,000
    \14,280,000

  •   ULTIMATE スーパーハイエンドプラン
  • EIDOS REFERENCE \8,925,000
  • MIMESIS 24ME \5,250,000
  • MIMESIS 20 ME \5,145,000
  • TELOS600 \5,355,000
    \24,675,000
  • ここでは、新製品のMIMESIS36-Aを使ったプランを先取りでご紹介させていただきます。 DVD/CDトランスポートのEIDOS38に関しては生産終了となり、在庫限りとなります。 EIDOS36に関しては詳しい資料は届いておりませんので、解り次第ご連絡いたします。
    このプランに関しては、私からのコメントは控えさせていただきます。
    ラインナップが充実しすぎて、困惑しているお客様も多いと思いますが、逆に言うと好み、使用目的、ご予算に応じて様々な組み合わせが可能となっております。
    最近ではGOLDMUND専用ラックなども出てきておりますので、システムで揃えるとデザイン的にも素晴らしいのではないでしょうか。

    最後にスピーカーの 『LOGOS』 について説明させていただきます。
    まずは価格表をご覧下さい。
    LOGOS\745,500パッシブタイプ
    LOGOS ACTIVE\1,081,500パワーアンプ内蔵(アナログ入力のみ)
    LOGOS DIGITAL\1,428,000D/Aコンバーター内蔵+パワーアンプ内蔵(アナログ入力+デジタル入力)
    LOGOS専用STAND\239,400 
    LOGOS SUB 1台\567,000 パワーアンプ内蔵(アナログ入力のみ)
    LOGOS SUB DIGITAL 1台\745,500D/Aコンバーター+パワーアンプ内蔵(アナログ入力+デジタル入力)
    LOGOS SYSTEM-I(P)\2,205,000LOGOS (パッシブタイプ)+ LOGOS SUB (パワーアンプ内蔵)システム/専用スタンド付属
    LOGOS SYSTEM-I(A)\2,541,000LOGOS ACTIVE(パワーアンプ内蔵タイプ)+LOGOS SUB (パワーアンプ内蔵)システム/専用スタンド付属
    LOGOS SYSTEM-I(D)\3,234,000LOGOS DIGITAL(D/Aコンバーター+パワーアンプ内蔵)LOGOS SUB DIGITAL(D/Aコンバーター+パワーアンプ内蔵)システム/専用スタンド
    上の価格表を見ていただくと、かなりの種類があることが解ります。
    音質ですが、見た目の硬質さとは違い、広がりのある音で、それでいて一音一音しっかりした音です。 サブウーハーがなくても、しっかりとした低域が出てきます。 しかし、サブウーハーをつけることで余裕も出てきますし、より一層スケール感を出すことが出来ますのでセットでのご使用をお勧めしたいところです。
    さてどの組み合わせをお選びになれば良いのか難しいところがあると思いますので、簡単にご説明させていただきます。
    まずは、パッシブタイプ、アクティブタイプ、DAC内蔵アクテイブタイプとがあります。
    パッシブは普通のパワーアンプからスピーカーケーブルで接続いたします。
    アクティブの場合は、本体にSRM2.3相当の200Wのパワーアンプが入っておりますので、プリアンプからラインケーブルでスピーカーへ入力する形となります。
    DAC内蔵アクティブタイプの場合は、ALIZE 96/24 D/A モジュールとパワーアンプを内蔵しております。 これは同社のSR8、MIMESIS30ME、MIMESIS24MEなどのデジタル出力をダイレクトに接続してください。

    それでは、シンプルなプランをいくつかご紹介いたします。
    MIMESIS SR MULTIPLAYER\766,500 
    MIMESIS SR P2.3\483,000 
    LOGOS ACTIVE\1,081,500 
     合計\2,331,000
    MIMESIS SR MULTIPLAYER ME-A \871,500 
    MIMESIS SR8\1,260,000 
    LOGOS DIGITAL\1,428,000 
     合計\3,559,500
    EIDOS 18 ME-A\1,134,000 
    MIMESIS27ME\1,659,000 
    MIMESIS 18.4ME\1,680,000 
    LOGOS SYSTEM-I(P)\2,205,000 
     合計\6,678,000
    EIDOS 18 ME-A\1,134,000 
    MIMESIS 30ME\2,205,000 
    LOGOS SYSTEM-I(D)\3,234,000 
     合計\6,573,000
    SRシリーズでの組み合わせの場合であれば、パワーアンプ内蔵タイプのスピーカーをお選びいただければ良いと思いますが、 ハイエンドシリーズの場合であれば、18.4MEを使用したほうが質の高いサウンドを得られます。
    様々な組み合わせがございますので、別途ご相談下さいますよう申し上げます。

    GOLDMUNDの場合、全て自社のブランドで統一することが出来ます。 もともと血統を重んじるブランドとして名高いメーカーでもありますので、是非ケーブルも含めて統一させてみてはいかがでしょうか。
    まだお聴きになっていないお客様は、是非GOLDMUNDサウンドを体験してください。

    ※ 現在スピーカーの展示はございませんので、
    試聴ご希望のお客様は前もってご連絡下さい。
    ご試聴頂ける日程をご連絡させていただきます。
    SR150MEは現在未入荷です。ご了承願います。

    資料のご請求や試聴のご希望は、島宛てのメールでお気軽にお問合せ下さい。

    ※ Vol.21〜Vol.30は、こちらに移動いたしました。
    ※ Vol.11〜Vol.20は、こちらに移動いたしました。
    ※ Vol. 1〜Vol.10は、こちらに移動いたしました。

    ご意見・ご質問など何でもかまいません。
    私、“島"あてにMailをお願いいたします。