発行元 株式会社ダイナミックオーディオ 〒101-0021 東京都千代田区外神田3-1-18 ダイナ5555 TEL:(03)3253−5555 FAX:(03)3253−5556 H.A.L.担当 川又利明 |
No.297 「美味しいもの見〜つけた!! “NEO”で聴く世界の音楽!!」その.5 |
最近連続してご紹介している一連のシリーズですが、オランダの業者に 発注可能なタイトルとして、あと二つほどご紹介したいと思います。 そして、今回はSACDがあるので使用システムも下記のように変更しました。 -*-*-*-*-本日のリファレンスシステム-*-*-*-*- Symmetricom's Cesium Frequency Standard 3 (RELAXA2+) ↓ 7N-DA6100 BNC ↓ ESOTERIC G-0s(AC DOMINUS) ↓ 7N-DA6100 BNC (Wordsync) ↓ ESOTERIC X-01(AC DOMINUS) ↓ 7N-A2500 XLR ↓ HALCRO dm8(AC DOMINUS) ↓ STEALTH Indra Balance Interconnect Cable 5.8m H.A.L.'s Special Version ↓ HALCRO dm68 ×2 (AC DOMINUS×2) ↓ STEALTH Hybrid MLT biwire Speaker Cable 5.0m H.A.L.'s Special Version ↓ MOSQUITO NEO -*-*-*-*-*-*-*-*-*- まず最初は通常のCDなのですが、STSデジタルのNatural Ambianceシリーズ http://www.sts-digital.nl/index2.html の中からVoix Humainesをご紹介しましょう。 http://www.voixhumaines.com/ ここに詳細がありますので、今回は紹介が楽です(^^ゞ viola da gamba【伊ヴィオーラ・ダ・ガンバ】ヴィオラ・ダ・ガンバ。 チェロの前身。16〜18C前半に用いられたビオール属の6弦の低音楽器。 gamba〈足, 脚〉の意。 という楽器なのですが、通の方は皆様ご存知のことでしょう。 このディスクでは1. 8.〜12、15.と16.トラックでは7弦のviola da gamba を使用し、その他のトラックでは6弦のものを使用しているという。 また、昨日配信でもSTSデジタルからのメッセージを掲載しましたが、 録音している環境は残響の多さから教会ではないかと思います。楽器の性格 からも演奏曲目はみな古典的なものですが、その音場感の素晴らしいこと!! フルメタルの“NEO”が、この古楽器の音色をなんともみずみずしく、かつ 音場感たっぷりに響かせています。これこそソロの演奏でもスケール感と いう形容詞を使って皆様に体験して頂きたい録音です。 -*-*-*-*-*-*-*-*-*- このSTSデジタルの話題なのですが、マランツ・ヨーロッパと協力関係にあ ると述べていましたが、日本のマランツから興味深い画像が寄せられました。 http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/op-pho/eindversterkers.html そうです!! 同社のリファレンスシステムに日本で開発されたお馴染みの アンプが導入されているのです。さあ、この中からいよいよ今回は High end test demo SA-CDからSixth editionを試聴してみました。 もちろん最初からESOTERIC X-01でSACDモードで演奏したものです。 -*-*-*-*-*-*-*-*-*- Track 1 フラメンコギターがぴんと張り詰めた演奏を始めるとパーカッションが 後方で気持ちいいリズムを刻み、フレットレスベースが程よいテンションの 低音を展開する。ここでジプシー歌手のヴォーカルが後方から響きダンスの ステップも上品に録音されている。タブラだろうが低音の打楽器が全体に メリハリをつけて空間が広がる。しかし、SACDの良さが最初の一曲から ふむふむ…と伝わってくるものだ。 Track 2/3/5/6 これらには男女のヴォーカルが色々な伴奏で収録されているが、本当に このSTSデジタルはヴォーカルの録り方が上手い。“NEO”の得意とする 空間に浮遊するようなヴォーカルの描き方が実にツボにはまっている。 というのは、ヴォーカルには録音後にスタジオで適当なリヴァーブが 重ねられることが多いのだが、これらの録音はルームエコーによって ヴォーカルの実在感をくっきりと描いているのが共通項だろう。 Track 4 雨の音のSE(効果音)から男性のよく響くナレーションが入り、ロスアン ゼルスのスタジオで録音したグローバー・ワシントン・ジュニアを思わ せるようなアルトサックスをリードにして、アダルトコンテンポラリー 調のリズムセクションが気持ちよく弾む。こんなポップな演奏もあり なんだ〜、と思わず拍手の高音質ポップスの一曲だ。これは推選!! Track 11 パーカッションの一人舞台という演奏なのだが、実にこの低音が気持ち よく広がり、逆に高音の打楽器がくっきりと鮮明に音像を結ぶ。私は SACDの素晴らしさは再生周波数帯域のスペック上のワイドレンジ感に あるというよりも、楽音のディティールを鮮明にすることで余韻感が 浮き彫りにされる特徴を述べてきたが、この曲がそれを証明してくれる。 打音の立ち上がりのスピード感と、それが残していく残響の美しさ。 これはお薦めである。 Track 14 これは最初にお薦めの一言を!! 弦楽器のトリオなのだが、上記に打楽器 における空間表現のあり方を述べているが、今度は弦楽器で演奏している 空間のアンビエンスが大変克明に描かれているものである。 Track 18 今回は推選したいトラックを大分絞り込んで紹介していますが、私が このディスクの中で皆様に最も聴いて頂きたいのがこれです。 バッハのプレリュードとフーガin A をオランダの室内オーケストラが 演奏しているのだが、弦楽器の質感と広大な音場感が“NEO”の周辺に 表れ、そのスケール感の大きさと楽音の緻密さが同居する名録音だ!! -*-*-*-*-*-*-*-*-*- 今回は全トラックを解説することはしませんが、臨場感をどのように して録音に封じ込めるかということについてはSACDという方式が確か に貢献していることが実感できるものでした。 えっ!? こんなディスクを買えるのか? ですって? 先ずはハルズサークルにご入会ください。 |
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