発行元 株式会社ダイナミックオーディオ 〒101-0021 東京都千代田区外神田3-1-18 ダイナ5555 TEL:(03)3253−5555 FAX:(03)3253−5556 H.A.L.担当 川又利明 |
No.294 「美味しいもの見〜つけた!! “NEO”で聴く世界の音楽!!」その.3 |
全22トラックで69分50秒、このディスクに収録された聴きどころは多く、 そして長い(^^ゞ 今回もユニークな優秀録音のディスクをご紹介します。 -*-*-*-*-本日のリファレンスシステム-*-*-*-*- Symmetricom's Cesium Frequency Standard 3 (RELAXA2+) ↓ 7N-DA6100 BNC ↓ ESOTERIC G-0s(AC DOMINUS) ↓ ↓ ↓ 7N-DA6100 BNC(Wordsync) ↓ ↓ 7N-DA6100 BNC ESOTERIC P-0s+VUK-P0 (Wordsync) (AC/DC DOMINUS & RK-P0 & MEI Z-BOARD & PAD T.I.P) ↓ ↓ ↓ STEALTH Varidig (FURUTECH FP-600)×2(Dual AES/EBU) ↓ ↓ dcs 974 D/D Converter(AC DOMINUS) ↓ ↓ STEALTH Varidig BNC×1 STEALTH Varidig BNC ×2 (Wordsync) (SPDIF-2 DSD Audio Signal) ↓ ↓ dcs Elgar plus 1394(AC DOMINUS+SAP RELAXA3PLUS & PAD T.I.P) ↓ STEALTH Indra Balance Interconnect Cable 1.0m H.A.L.'s Special Version ↓ HALCRO dm8(AC DOMINUS) ↓ STEALTH Indra Balance Interconnect Cable 5.8m H.A.L.'s Special Version ↓ HALCRO dm68 ×2 (AC DOMINUS×2) ↓ STEALTH Hybrid MLT biwire Speaker Cable 5.0m H.A.L.'s Special Version ↓ MOSQUITO NEO -*-*-*-*-*-*-*-*-*- STEALTHによってシグナルパスを統一し、質感と情報量の多さが今回の ディスクをより興味深く聴かせてくれました。そのディスクとは!? http://www.sts-digital.nl/index2.html このSTSデジタルが作成しているHigh end test demo cd'sの中から今回は Second editionとThird edition、そしてHigh end test demo SA-CDから Sixth editionという三枚のディスクをお借りしたものです。 webをご覧になってお解りのようにジャケットにはmarantzのアンプが モチーフとして使用されており、文字通りMarantz europa B.Vが提供 するコンポーネントでレコーディングやモニターを行い、ケーブルは Van den HulやSiltechが随所に使われ、マイクもSchoepsやCADなど ヨーロッパの高級オーディオメーカーがこぞって制作に協力して作ら れたものです。 その中から今日はやっと時間を見つけて試聴したのがSecond editionで あり、22トラックで69分50秒という聴き応えのある内容をご紹介するこ とが出来ると思います。さあ、順番にご紹介しましょう!! -*-*-*-*-*-*-*-*-*- Track 1 アコースティックギターがRchから、Lchからはギターのカットが、そして センターにはドラムをブラッシングして波の音を真似て上手い演出をする。 左からウッドベースが支えるリズムが心地良いが、最後に力強いドラムが 展開する。導入の曲としては親しみやすい演奏なのだが、ギターの音が スピーカーに貼り付かないように鳴ってくれれば上出来というもの。 なんと、この曲のタイトルは「フランクのホット・クラブ」ですって(^^ゞ さあ、皆さんのシステムではギターが空間に浮かんでくれるでしょうか? Track 2 Rchからギター、Lchからはウッドベースというデュオの録音なのだが、 このベーシストがけっこう息づかいが荒く唸り声も聞こえてくる。しかし、 ベースが広がる音場感がなんとも自然で心地良く、ゆったりした空間表現 がどのくらい表れるかを皆さんのシステムでもトライして欲しい!! Track 3 エレキギターのむせび泣くようなイフェクターがアンビエンスを拡大し 思わぬ方向へと広がっていく。このリヴァーブがとても深いのですが、 出来れば左右のスピーカーよりも更に両翼までぐっと広がって欲しい!! ここの“NEO”では気持〜ち良く広がっていますよ〜。 Track 4 オルガンのソロなのだが、曲はすべてインプロビゼーションによるもの。 しかし、この録音のリードがかすれる描写力は何ともリアルです。しかし、 ギターの演奏の後にパイプオルガンを持ってくるとは、やはりヨーロッパ なのでしょうか? デモに良く使われる低音がブーブーと盛大に入っている オルガンとは違って、ちょっと距離感を持たせた録音が好感度10点です(笑) Track 5 左よりセンターにクラリネット、ベースが右側でバンドネオンがお隣にいて、 ドラムが左側でテンポの良いリズムを叩いていると男性コーラスが左側から 盛り上がってくる。ライブ録音のこれはスピーカーの中心線から上の空間 にステージを浮かび上がらせてくれるはず…なのですが、皆様のシステム ではどうなるでしょうか? Track 6 何とハーモニカのトリオの演奏。右のバスがけっこう重たいベースを響かせ エコー感が上手くミックスされるので、リードのビリビリという質感が このくらいのシステムで聴くと超リアルである。さて、他のシステムでは このハーモニカのブレスのダイナミックさが出るでしょうか? Track 7 この曲はお薦めです。遠めに位置した低音のドラムが左右から響き、その センターで本当に多用なパーカッションが展開する。全体的にはエスニック なリズムで叩かれるドラムの響きがスピーカーの裏の方からずっしりと 手前に押し寄せ、スピーカーの周辺から低音の波が押し寄せてくるように 音場感が展開してくれればOKです。しか〜し!! ドラムの打音がきちっと 制動されてくっきりしていなければいけません。部屋中が低音の洪水に ならないように聴ければ合格です。スピーカーの低音再生によって大変 個性が表れる面白い曲です。もちろん“NEO”でまず聴いて欲しいものです。 Track 8 これは面白い試みです。ポップスやロックで叩くドラムセットを教会のよう に残響が大変多いところで叩いたようなトラックです。タムとスネアの音色 がくっきりと分かれて聴き取れるのはもちろんですが、その後にびゅーん!! と飛んでいくようなエコーが入っています。そのエコー感は鳴らす音量に よっても長くも短くもなりますが、音量を絞ってどこまで残響が残るのか? けっこう意地悪なチェックに面白いトラックです。 Track 9 この曲は私がこのディスクの中で最もお薦めしたいトラックです。バグパイプ は皆さんご存知でしょうが、腰に付けた小さなスネアドラムを高速で叩くリズ ムが印象に残り、その奥行き方向全体に広大な低音の広がりが生じます。 この空間表現の何と広大なことか!! この広さがドラムの位置関係を上手に 抱き込んで表現されれば合格です。つまり、低域の残響とスネアが一階と二階 に分かれて演奏しているように聞こえたら失格です。さあ、皆さんのシステム ではどうなることでしょうか? このトラックは低音の聴き応えがありますぞ!! Track 10 Nikolai Andreievich Rimsky-Korsakovのお馴染みの曲、「The frigte over the bumblebee」というあれ、そう!! 「クマンバチの飛行」というハイテンポ の曲を何とサキソフォン・カルテットが吹いているもの。とにかく高速の目に も留まらぬ運指の速さは喝采モノ!! しかし、マイクとの距離感が上手いので 決して聴き辛くならないのがチャームポイントの一曲です。面白いですよ。 Track 11 オルガンとViola da Gamba、それにホーンというアンサンブルによる17世紀 の音楽なのですが、オリジナル楽器のトランペットは何とも音色が枯れている というか、この手の古典が好きな方には面白いコレクションになる一曲です。 Track 12 ヘンデルの水上の音楽は大変有名ですね。木管楽器とオリジナル・ヴァイオ リンの音色が透き通るようで心地良い録音ですよ〜。 Track 13 交響組曲「シェエラザード」でまたもやRimskyが登場しますが、ここにある ゲルギエフの録音とは大違いで、ひょっとしたらこちらの録音の方がリラック スして楽しめるかも? 主題を演奏するヴァイオリンがハープの音色に包まれて 登場する最後などはけっこう入れ込んでしました(笑) Track 14 これも面白い!! 左にフルート、右にハープというデュオの演奏で、和みながら ゆったりと聴けます。この一曲だけコピーしてストレスが溜まったら聴いてく ださい(笑) いいですよ〜。 Track 15 混声合唱のライブ録音です。この録音は教会のように残響が多い空間よりは あっさりしているエコー感で録られているので、歌手の一人一人がけっこう 分離して聴けるものです。少なくとも、ここでは面白かったですよ。 Track 16 これもライブのバロックなのですが、1分過ぎに合唱が入ってくると音場感が おー!! というほど後方に展開していくので面白い素材でした。こんな録音は 市販ベースにはのらないでしょうから。 Track 17 またまたオルガンですが、今回の録音はTrack 4とは違った響きです。多分 Track 4よりもリードも遠くに感じられますが、その分空間が大きく出ること。 比較しても面白いでしょうね。 Track 18 メンデルスゾーンのalt violin concertとクレジットがありますが、多分ビオラ のことだと思うのですが、この曲で演奏されるグランカッサの打音はライブ録音 ということもあってか臨場感たっぷりで、ちょっと油断しているとびっくりして しまうような強力なものです。選曲といいマイナーなライブ録音といい、楽しめ る要素が本当に色々ありますね。 Track 19 ライブ録音のピアノなのだが、このステージ感というかプレゼンスと言うか、 ピアノは本当に録音によって変わりますね。けっこう玄人好みの演奏かも? Track 20 クレジットには Volkswagen harp とあるのだが、ちょっと何のことか解りま せんでした。奇妙なハープ? のような擬音のような演奏が続くのですが、そこ に突然2分くらいからドラムが打ち鳴らされて、この音にはびっくりしてしまい ました。とにかくエコー感がきれいなので、その情報量もチェックポイントです。 Track 21 私…、初めて聴きました!! なんと、教会のドアを閉める音です!! 右側でドシーーーン!! カギ束をジャラジャラと鳴らして男が右から左に歩いて いくと、今度は左側で大きなドアをドシーーーン!! と閉める音が教会の残響 の中にこだましていきます。これ、オーディオ好きな友達に聞かせると面白い と思います。ちなみに、“NEO”では、バッチリとドアの閉まる音そのものと なが〜いエコー感はしっかり分離しておりました。皆さんのシステムでは いっしょくたにならないようにセッティングしてくださいませ!! Track 22 これはおまけみたいなものです。STSデジタルのサウンド・ライブラリーに あるパーカッションがたくさん入っています。チャイム…この音は凄かった!! ホイッスル、音叉、コンガ、ウィンドチャイム、レインツリー、ハンドベル、 クラベス、カスタネット、あ〜、もうなんだかわからないものまで次々に 出てきます。しかし、これ皆ソロで叩かれるので単音として聴くことが出来 るので「え〜、こんな音だっけ〜? 」などと改めて発見することも多い。 さあ、これで全22トラックで69分50秒と、サービス精神旺盛のデモ・ディスク です!! ちょっと、全曲を解説するのはしんどいものがありますが…^_^; 疲れました(^^ゞ -*-*-*-*-*-*-*-*-*- えっ!? こんなディスクを買えるのか? ですって? はい、大丈夫です。これも以前にご紹介したものと同様にハルズサークルのみ 限定で輸入してもらうことが出来ます。ただ、価格は枚数によっても違います ので今日のところはご案内できませんが、皆様からのリクエストが多くなれば それだけお安くなるというものです。さあ、ハルズサークルにご入会をどうぞ!! |
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