New Original product release - Y'Acoustic System Ta.Qu.To-Jumper Cable
https://www.dynamicaudio.jp/5555-7F/news/1650.html
上記は2021年2月にリリースされたTa.Qu.To-Cableのバリエーションモデルです。
お陰様で発売以来、Ta.Qu.To-Cable各シリーズでの累計販売金額は約1,800万円と
いうヒット商品となりました。本当にありがとうございました。
そして、Ta.Qu.To-Cableを当フロアーのリファレンスとして各種コンポーネントの
音質評価を続け、同時にハルズモニターにて自宅試聴も好評のうちに実施していますが、
ある時こんなエピソードがありました。
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この仕事を長らく続けておりますが、この私でもお客様に教えて頂くということがあり、
お客様のオーディオライフにおいても色々なドラマがあるものです。
私は目下のところB&W 801D4のインプレッション記事を執筆中と述べましたが、
今後このスピーカーを試聴するに当たり重要な要素が発見される事になりました!
それはこんなきっかけから始まりました…!
■川崎市在住 K.N 様より
川又様
お世話になっております。K.Nと申します。
川又様の記事を読ませせて頂き気になったので試聴したくご連絡致しました。
試聴希望は、以下のジャンパーケーブルです。
新企画⇒New Original product release - Y'Acoustic System Ta.Qu.To-Jumper Cable
Ta.Qu.To-Jumper Cable 0.25m 税別¥120,000. / 1Set
https://www.dynamicaudio.jp/5555-7F/news/1650.html
何卒よろしくお願致します。
なお、使用しているスピーカーは川又様より購入したB&W 805Maserati Editionです。
■川又より
K.N 様
いつもお世話になります。
ハルズモニターのご応募ありがとうございました。
B&Wの他の機種でも同様なことがありますが入力端子の間隔が狭いものです。
Ta.Qu.To-Jumper Cableは結構な太さがありますので、B&Wの入力端子の間隔で
バナナプラグが差し込めるかどうか不安があります。
プラスとマイナスの端子間隔でバナナプラグの差し込み部分の間隔は何センチ
ありますでしょうか?
参考画像:B&W 805Maserati Editionスピーカーターミナル
https://www.dynamicaudio.jp/s/20211020160811.jpg
こちらでも実物が貸し出しから戻って来ましたら試してみますが、バナナプラグ
ではなく締めつけられるYスペードプラグでないと使用が厳しいかもしれません。
また、現在つないでいるスピーカーケーブルのプラグはYスペードプラグでしょうか?
そうしますと一つの入力端子に二本のケーブルをつなぐことになりますが、
それも外れたり緩んでしまったりという現象が考えられます。
お使いになっているスピーカーケーブルがバナナプラグ仕様でしたら問題はないのですが。
使用しているスピーカーケーブルのプラグをお教え下さい。
こちらでも検討してみます。
引き続きよろしくお願い致します。
■川崎市在住 K.N 様より
川又様
お世話になっております。
ご連絡ありがとうございます。
バナナプラグの差し込み部分の間隔ですが、 プラスとマイナスの端子間隔
約3.5センチといったところです。(プラスとプラスの上下間隔は約4センチ弱)
また、接続していますスピーカーケーブルですがYスペードプラグになります。
ジャンパー線を両端Yスペードプラグにした場合、川又様がご心配されている
一つの端子に2本のケーブルを繋ぐと外れや緩み等の不安もありますね。
ちなみに、&W 805Maserati Editionの純正ジャンパーケーブルは片方がYスペードで
片方がバナナプラグ形状になっています。
■川又より
K.N 様
いつもお世話になります。
Ta.Qu.To-Jumper Cableのデモ機が戻りましたのでB&Wに対しての接続を実験しました。
下記画像は新製品の805D4の入力端子のターミナルに接続した場合です。
隣り合う端子のセンターの穴は約3.5cmほどで805Maserati Editionとほぼ同程度と思われます。
そこに制振板なしでTa.Qu.To-Jumper Cableを接続してみました。
https://www.dynamicaudio.jp/s/20211020151748.jpg
実は吉崎様の配慮で端子間隔4センチを想定しての制振板を試作してくれましたが、
805Maserati Editionの上下間隔であれば接続できるのではと判断しますが、
こればかりは実物がないので実験が出来ませんでした。
上記のように多少のアレンジは必要ですが、接続は可能であると考えられます。
また、Ta.Qu.To-Jumper Cableの音質は導体と構造のノウハウによるものが
最大の特徴であり、制振板は他社との差別化ポイントとして考えていますので
絶対不可欠というものではありませんので使用しなくとも問題はございません。
実際にお試し頂きたく4センチ制振板を同梱してお送り致しますので
試聴の程何卒よろしくお願い致します。
ありがとうございました。
★Ta.Qu.To-Jumper Cableの制振板は逆に長いものでも特注可能です。
お使いのスピーカーのLo-Hiの入力端子間の距離をお知らせ下さい。
■川崎市在住 K.N 様より
川又様
お世話になっております。
本日、Ta.Qu.To-Jumper Cable一式をヤマト宅急便で送付いたしました。
明日到着予定です。
いやー、Ta.Qu.To-Jumper Cableびっくりしました!
805Maserati Editionの純正ジャンパーからの比較も差が大きかったかもしれませんが、
音が広がりすごく細かく聞こえるようになりました。
CDがSACDになったかのような変化です!
音が細かくなると通常は音が痩せてしまったりする傾向が少なくないと感じていますが、
逆に音が濃くなり厚みが出るのには驚きです。
CDプレーヤーをアップグレードしたか、スピーカーをアップグレードしたぐらいの
変化がありました。
かつ、音楽を楽しめる感じは変わっていないので素晴らしいと感じました。
色々なジャンルの音楽も試してみましたがどれも良かったです。
試聴させていただき大変ありがとうございました。
大変気に入りましたので購入させて頂きたいと思います。
今回ご用意頂いた4センチの制振板もセットでお願いできますでしょうか?
よろしくお願致します。
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小型B&Wの2ウエイスピーカーではウーファーの受け持ち帯域が広いので、
ジャンパーケーブルの威力が直ちに音質に反映されてくるものです。
Ta.Qu.To-Jumper Cableがお役に立てて何よりでした。
そして、ご注文ありがとうございました。
さて、当フロアーではパワーアンプのリファレンスとしてはGrandioso M1をバイ
アンプということで2セットを長らく使用してきましたが、展示品を1セット
販売してしまいましたのでシングルアンプとしてB&W 801D4を鳴らしています。
そして、試聴システムのケーブルはリファレンスであるTa.Qu.To-Cableを全面的に
採用しているわけですが、ジャンパーケーブルは今までKIMBER SELECT KS 9038を
使用し下記のように接続していたわけです。
https://www.dynamicaudio.jp/s/20210929161740.jpg
KIMBER KABLEの現在のURLは下記になりますが、KS 9038は随分前にディスコンと
なっていました。しかし輸入元がD&MでB&Wと同じグループであるという配慮からも
上記のように試聴開始の時点では採用していたのです。
https://dm-importaudio.jp/kimberkable/
KS 9038の発売当時は下記の価格でしたが最終的には税別20万円となっており、
私としても信頼に値する音質として今まで採用してきたわけです。
https://www.phileweb.com/ec/index.php?p=8260
ちなみに現在ではKIMBER SELECTのジャンパーケーブルでトップモデルはKS9068/AGと
なっており、お値段は税別43万円とのこと。Ta.Qu.To-Jumperがお安く感じられます(笑)
https://dm-importaudio.jp/kimberkable/lineup/select/10.html
そこで、B&W 801D4にも使えないかと試してみたのが下記の画像です。
https://www.dynamicaudio.jp/s/20211020152308.jpg
さあ、ここまで好奇心の導火線に火がついてしまったら聴かないわけにはいきません!
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H.A.L.'s Sound Recipe / Y'Acoustic System Ta.Qu.To-Jumper Cable inspection system by B&W
https://www.dynamicaudio.jp/s/20211020151520.pdf
■溝口 肇「14.帰水空間」
https://www.sonymusicshop.jp/m/item/itemShw.php?site=S&ima=3355&cd=MHCL000010099
http://www.archcello.com/disc.html
とてもユニークなのはシンセドラムの打ち込みによる打音で左右とセンターの三点から、
各々異なる音色のドラムとして登場し約20秒間一定のリズムだけを聴かせる。
左チャンネルからは重低音のドラム、右チャンネルは明るく抜けのいいドラム、
センターではわずかに音階の高い打音と高音階のパーカッションがきらめく。
そんな人工的なドラムだが逆に正確無比な打音の繰り返しを曲の最後まで続け、
それが最前列に並び手前に張り出して来るかの迫力をもち前後の定位感を保ち、
それとぴったり寄り添うような重厚なベースがセンターに登場する。
先ずは、このドラムの激変に驚いてしまいました!
一言で言うと重量感が増しスピード感が違うのです!
私はアンプからのスピーカーケーブルは801D4のミッドハイ側に接続しているので、
たった25センチのジャンパーケーブルによって引き起こされた変化に驚愕の思いです。
アコースティックなドラムと違い無機的・人工的ではありますが、質感の違いが
シンセドラムだし克明に解ってきます。
以前はウーファーの周辺に一定の面積として感じられていたドラムの音像が凝縮した
という表現に言い換える事が出来ると思います。だから重量感が向上したのでしょう!
更にスピード感という言葉を思わず使ってしまったのは、音像の変化の副作用として
アタックの瞬間の明瞭度が向上しテンションが高まって聴こえるからです。これはいい!
低域の再現性の変化はベースにも表れており、まず感じられるのは同様に音像の
ダイエット効果でしょうか。
体重を絞るには食事の減量だけでなく、適度なトレーニングで筋肉を強化すること。
そんなライザップのコメントがベースの質感の変化となってセンターでズシリと響きます!
それから、注目すべきは空間に散りばめられた高音のパーカッションの変化です!
きらめく打音の一粒ずつが鮮明になり、しかも高域の余韻成分が増量されています!
その後は背景にキーボードのシュールなハーモニーが展開し始めると、真逆な
アコースティックなチェロ、マリンバ、ピアノが交代で主題の旋律を奏でる。
極めて明確な低音リズムと幻想的とも言える奥に展開する三者の楽器が個性的な
空間表現を提示し、帰水空間というタイトルから連想される癒し効果が心地いい。
私は右チャンネルから入ってきて、低い音階に移行すると左チャンネルまで鍵盤の
音像が広がっていくマリンバの変化に思わず目と耳を惹き付けられてしまいました。
コロコロと転がるようなマレットのインパクトの瞬間が実に鮮やかになり、
特筆すべきは余韻感の時間軸の延長です。見事に空間に広がっていく素晴らしさ!
それはピアノでも共通項の情報量の拡大となり、スタジオワークで施されたリバーブが
今までの響きの空間サイズを二倍にも拡張するような素晴らしい余韻が展開するのです!
それら左右両翼に空間を広げていく伴奏楽器の変貌に見惚れていると、801D4の
ジャストセンターにくっきりと浮かぶチェロの音像も極めつけのダウンサイジングに
成功しているということが実感されます! この引き締まり方は何とした事か!
ウーファーだけでなくミッドハイレンジとの共演によって成しうるチェロの音色の
素晴らしく美しくなった変化に、思わず25センチのケーブルがそこまでやるか!?
とTa.Qu.To-Jumper Cableの潜在能力に舌を巻く思いでした!これは素晴らしいです!
後日のインプレッションで詳しく述べますが、バイオミメティック・サスペンションに
よって高度な進化を実現した801D4のミッドレンジドライバーに伴い、ウーファーも
独自の進化をしてるのですが、チェロの圧巻とも言える変化はこの両者の革新性に
よって実現したものであり、それをつなぐジャンパーケーブルの重要性が再発見
されたということに他なりません。これは凄い発見をしてしまいました!
私は801D4を今後分析していくに当たり、バイアンプでの再生は第二段階として
先ずはシングルアンプで試聴していこうという方針を考えていました。
この段階でジャンパーケーブルによる変化と重要性に気が付いて良かったと思います!
現時点では以上のレポートをTa.Qu.To-Cableの制作者である吉崎さんに伝えては
いませんが、無理やり接続したように見える下記の状況を予測されており、
バナナプラグの仕様変更により更にスマートにつなげられるように改良版の
制作に着手されるという報告がありました。
https://www.dynamicaudio.jp/s/20211020152308.jpg
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という事になりまして、今後B&W 801D4を試聴するに当たり音質判定を間違わない
ためにもTa.Qu.To-Jumper Cableを使用することにして下記のシステム構成としました。
H.A.L.'s Sound Recipe / Ta.Qu.To-Jumper Type2 by B&W 801D4 - inspection system
https://www.dynamicaudio.jp/s/20211103155405.pdf
そして、B&W 800D4シリーズの入力端子レイアウトにマッチさせるべく開発したのが
Ta.Qu.To-Jumper Cable Type2です!
実際にB&W 801D4に接続した状態が下記の画像です。
https://www.dynamicaudio.jp/s/20211103163009.jpg
Ta.Qu.To-Jumper Cable Type2はバナナプラグをチャッキングロック式のFURUTECH
https://www.furutech.com/ja/2013/01/27/1050/
FP-202(G)とし下記のように長さの異なる二組のケーブルにて構成されます。
https://www.dynamicaudio.jp/s/20211103154620.jpg
B&W 800D4シリーズの入力端子は横位一列でプラスが内側二個、マイナスが外側二個と
なっており、バナナプラグの差し込み口の穴は35mm間隔という配列になっています。
それにマッチするように下記のように配線可能としました。
https://www.dynamicaudio.jp/s/20211103154630.jpg
よって従来のTa.Qu.To-Jumper Cableは下記のように今後はType1として区別していきます。
https://www.dynamicaudio.jp/s/20211103154611.jpg
■Y'Acoustic System Ta.Qu.To-Jumper Cable Type2 税別¥140,000.
★Type2は制振板をケーブル本体からは取り外しが出来ませんので、他のスピーカーで
使用したい場合には制振板を取り外して頂くことになります。その点はご注意下さい。
★黒い短冊形の制振板の長さは可能な範囲で特注可能で色々なスピーカーに対応します。
★従来型Type1は制振板は取り外しが出来ますので他のスピーカーでも対応可能です。
★Type1とType2ともにケーブル本体の長さの特注は可能です。長くなる分には
良いのですが短くする特注という場合には慎重な判断が必要です。ご相談下さい。
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1998年 Nautilus 800 series N801/N802/N803/N804/N805
2001年 Signature 800 (35周年記念モデル)
2005年 800 D series 800D/801D/802D/803D/803S/804S/805S
2010年 800 Diamond series 800Diamond/802Diamond/803Diamond/804Diamond/805Diamond
2015年 800 D3 series 802D3/803D3/804D3/805D3
2016年 800D3 (50周年記念モデル)
ざっと振り返れば上記のような歴史を持つB&W 800シリーズを長年使用してこられた皆様。
もしかして、まだ付属品のジャンパーケーブルを使っているのでしょうか!?
Ta.Qu.To-Jumper Cableによって皆様のB&Wが若返る!? いや本当の音が聴ける!
そして、Type2の登場によって色々なスピーカーでも対応可能となり、
更にTa.Qu.To-Cableの魅力を多くの皆様に提供出来るようになりました!
是非皆様のスピーカーにて試聴して頂ければと推薦致します!