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H.A.L.担当 川又利明
    
2018年11月13日 No.1502
 H.A.L.'s One point impression!! - Y'Acoustic System Ta.Qu.To-Zero Vol.4

今年で開局30周年というJ-WAVEをずっと聞き続けています。もっともラジオを聞く
というのは運転中と入浴時だけですが、特に浴室用ラジオで毎朝毎晩風呂に入り
ながらラジオを聞き流しています。

昔はFM放送をエアチェックして良くカセットテープに録音していたものですが、
今ではハイファイオーディオのソースとしてはFMラジオというのはすたれてしまった
ようですが、時折これはという音楽に巡り合うことがあります。

今回も入浴中にラジオから流れてきた女性ヴォーカルが心に留まりました。
ちょっぴり哀愁漂うメロディーと、しっとりした声質がとても印象に残ったのです。

浴室用ラジオは多分3センチくらいのスピーカーですから音質がどうこういうものでは
ないのですが、そんなラジオから聞こえてくるヴォーカルがとても素敵だったのです!

どこかで聞いたことがあるが名前が出てこない…、曲が終わって紹介された歌手の
名前を聞いて、あ〜あの人か…と忘れられずにAmazonで注文してしまいました。

JUJU  / メトロ という曲です。
http://www.sonymusic.co.jp/artist/JUJU/

私が大好きなテレビの音楽番組で「クリスマスの約束」というのがあるのですが、
そこに何度も出演している歌手だということは覚えていましたが、仕事でJUJUを
聴くというようなことは今までなかったわけです。

それから今年1月に観た映画『祈りの幕が下りる時』の主題歌もJUJUでしたね〜。
http://inorinomaku-movie.jp/

「えっ! 川又さんJUJUなんて聞くんですか!?」と言われそうですが、もともと私は
音楽に対しては雑食性なので何でも聴きます。しかし、重要なことは食欲の湧く
曲なのか、聴きたくなるかどうかという要素があるかどうかなのです。

昨夜、帰宅すると届いていたのでTa.Qu.To-Zeroで聴きたくなり持ってきました。
こんな若い日本女性の曲を聴くなんて本当に久しぶりことです。

前回もヴォーカルを聴いていたく感動した下記試聴システムにて聴き始めました。
https://www.dynamicaudio.jp/5555-7F/H.A.L.'s_Sound_Recipe-Y'AcousticSystem-Vol3.pdf

イントロで先ず驚きでした。ラジオで聞いた時にはまったく分かりませんでしたが、
伴奏にこんな沢山の楽器が入っているなんて分かりませんでしたから。

ピアノ、ドラム、ウッドベース、トランペット、フリューゲルホーン、トロンボーン、
ストリングスとアコースティックなバックバンドがとてもいいですね〜。

そう言えば、J-POPという新たな音楽ジャンルを30年前に作り出したのは上記の
J-WAVEだったということを放送の中でも言っていましたっけ、余談ですが一言。

更にJUJUという芸名の由来はウェイン・ショーターのアルバム『JuJu』にあやかった
ものだということも雑学のひとつで記しておきましょうか。あっ、オジサンぽいですね。
若い人でJUJUのファンであれば既に皆さん知っていることでしょうから。
https://en.wikipedia.org/wiki/JuJu_(album)

でも、彼女の来歴を見るとジャズに傾倒して18歳でニューヨークに渡ったとありますから、
他の作品でもジャズテイストの作品が多いのもうなずけるというもの。
私としてもアコースティックな曲が多いのには好感が持てるところです。

シンバルのソフトな響きとトランペットとトロンボーンのユニゾン、ウィンドチャイムが
散りばめられたイントロは想像以上に音質が良く、J-POPも捨てたものじゃないと
最初から引き込まれてしまいました。

ゆったりとしたコード進行のピアノがJUJUを迎えるようにヴォーカルが入ってきます。

2004年に禁煙してから声域が2オクターブ広がって声がきれいになったということですが、
クリスタル的クールビューティーという透明感と輝きがある声というよりは、
5パーセントのハスキーボイスをしっとりとミックスしたアナウンサー的な声というか、
耳に馴染む日本女性の平均的な声質という感じでしょうか。

ピアノ伴奏だけで数フレーズ続くとドラムとベースが入ってきますが、このドラムが
前回述べたようなアコースティックな質感でとてもいいのです。特にキックドラムの
スコン! と抜けるような音質はイコライジングしていないものなのか私の好みです!

都会に出てきた若い女性がメトロのパスを手にして思う空想世界がしっとりと歌われ、
Ta.Qu.To-Zeroが聴かせるヴォーカルの旨味にジャストフィットという展開。いいです!

JUJUは好きな日本人アーティストは松任谷由実と公言しているそうですが、私は
この歌を聴きながら名曲「卒業写真」を思い出してしまいました。

サビに近づくとストリングスが加わってきますが、ヴォーカルに対してリバーブが
あまりかけられていないので素直に聴ける。というか、これ程のシステム構成で聴くと
リバーブのかけすぎは直ぐにわかってしまうので聴けない録音も中にはあります。

前回もCheryl Bentyneのマウスサイズに言及していましたが、往々にして海外の
ヴォーカル録音は音像が大きいものです。良い意味で雄大でダイナミックです。

それに対して日本のヴォーカルもの録音は音楽ジャンルを問わずにおちょぼ口の
例えのようにマウスサイズは小ぶりで小さくなります。

注意して聴かないと分からないようなヴォーカル録音の海外と国内の傾向の違い
なのですが、そんなことは当たり前とTa.Qu.To-Zeroは歌手に応じて録音に応じて
くっきりとセンターに音像を鮮明に描きます!!やはりヴォーカルいいですね〜!!

どういう風にいいのか!? 

ソフトドームミッドレンジの立ち上がりが早いのに刺激成分はなく耳に優しい質感。
30mmダイヤモンドトゥイーターは自己主張せずにミッドレンジに寄り添うような質感。
この共同作業による極めて自然な人間の声が再生できることが前提。そして…

ヴォーカルの音像サイズを正確に表現するということは輪郭を鮮明に描き、
スピーカーの存在感なくして空間に音像を浮かばせるというTa.Qu.To-Zeroの最大の
特徴が発揮されているということなのです!!

Ta.Qu.To-Zeroで聴くJUJU素晴らしいのです!!
JUJUファンの皆様、一度体験されてはいかがでしょうか!?

川又利明
担当:川又利明
TEL 03-3253-5555 FAX 03-3253-5556
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