発行元 株式会社ダイナミックオーディオ 〒101-0021 東京都千代田区外神田3-1-18 ダイナミックオーディオ5555 TEL 03-3253-5555 / FAX 03-3253-5556 H.A.L.担当 川又利明 |
2018年9月26日 No.1493 H.A.L.'s One point impression!! - Y' Acoustic System Ta.Qu.To-Zero Vol.1 |
2018年9月9日 No.1491 H.A.L.に叩きつけられた挑戦状!!究極を目指したY' Acoustic Systemとは!! https://www.dynamicaudio.jp/5555-7F/news/1491.html 上記のイントロダクションで初公開されたY' Acoustic System Ta.Qu.To-Zeroは 画像だけの情報としてfacebookやtwitterなどのSNSでは先行公開してきました。 2018年9月16日 No.1492 新進気鋭ブランド Y' Acoustic System Ta.Qu.To-Zeroの価格決定!! https://www.dynamicaudio.jp/5555-7F/news/1492.html その反響は大きくページ閲覧数は過去最高の1,610件、海外のニュースサイトでも 下記のように転載されていました。 https://wizard-highend.blogspot.com/2018/09/y-acoustic-system-sun.html 私はSNSの見出しとして「Ta.Qu.To-Zeroというスピーカーが歴史を変える!!」という 大そう大げさな紹介をしましたが、それには次のような根拠、理由があるのです。 先ずはこのスピーカーの登場にまつわる価値観を述べることにします。 最初に、設計者である吉崎さんの背景ですが、本業はしっかりと他にありまして、 このスピーカーを売って会社を大きくしようとか、一儲けしようという考えで Ta.Qu.To-Zeroを作ったのではなく(そもそもこんな値段ですから、そうそう売れる ものではありません)、あくまでも自分の理想の音を追求するという思いから 作り上げたスピーカーだということです。 そのような意味ではHIRO Acousticの廣中さんと同様な動機ということになりますが、 HIRO Acousticの生い立ちと比べると決定的な違いがあります。 ■Evolution of HIRO Acoustic https://www.dynamicaudio.jp/5555-7F/hiro/evolution.html それは上記ページの前半で詳しく紹介していますが、HIRO Acousticとの最初の 出会いから始まり、当フロアーで色々な実験を行いながら徐々に進化してきたと いう事実があります。H.A.L.での再生音は廣中さんも未経験だったレベルであり、 ここで演奏することによってスピーカーの新たな可能性が開発されてきたという 事だったのです。 これはHIRO Acousticに限ったことではなく、世界中のスピーカーメーカーの試聴室や 研究室で設計者が聴いている音だけでは、作り手の感性と経験値という重要な音作りの 根拠としては未達成な部分があるのではないかと私は考えています。 海外のスピーカーメーカーの社長や設計者が自社で作ったスピーカーを日本に送り込み、 それを当フロアーで私のコーディネートで生みの親が来日した際に聴かせると、 皆が皆…今までこんな音は聴いていなかったと驚き感動してくれたということが 何度となくあったからです。(もちろん社交辞令もあるだろうと大人の解釈をしても) それに引き換え吉崎さんは20年以上のお付き合いがあるお得意様と紹介しましたが、 その長きに渡り私が作り上げたH.A.L.の音を誰よりも長時間に渡り聴き続けてきた という大いなる経験値を持たれていたということでしょう。 すなわち、Ta.Qu.To-Zeroはここに持ち込まれてから微調整はあったものの、既に 完成された音として登場したという事実が大変大きな要素であると思います! つまりはH.A.L.という実験的試聴室にて私が選択した世界中のハイエンドスピーカーを 誰よりも聴き込み研究されてきたということ、そこにご自身の理想という感性に 基づく開発を行ってこられたものであり、一般的なメーカーのように合議制で 企画案をまとめコストを意識しつつ設計したものではないということが重要なのです。 そして、それは言い換えると吉崎さん一人で設計し、提携工場での職人技による 実際の加工と組み立てという専門領域は別として、たった一人で作り上げたもので あるということがハイエンドスピーカーの歴史を変えるという表現の土台になった ということなのです! -*-*-*-*-*-*-*-*-*- さて、これからTa.Qu.To-Zeroの音質を語ることに関して、どうしてもスピーカーと しての基本項目に触れての分析や評価をすることがあるので、その概要を簡単に 説明しておこうと思います。 先ずは実際に当フロアーにセッティングされた状態の画像から思いつく項目を 順に説明していきましょう。 https://www.dynamicaudio.jp/s/20180901-IMG_5183.JPG この写真の奥にあるのがご存知のHIRO Acoustic Laboratory MODEL-CCCSです。 そのサイズはウーファーエンクロージャー1台のみではW340×D450(フット含む) そしてH934mmとなり、ミッド・ハイドライバーを積み重ねた場合の全高は1,204mmです。 ちなみにクロスオーバーネットワーク(35Kg)を含む片チャンネルの総重量は約207Kgです。 https://www.dynamicaudio.jp/s/20180901-IMG_5184.JPG それに対してTa.Qu.To-Zeroはスピーカー本体でW455×D658×H1,283mmであり、 注目すべきは1台の本体重量が約180Kgもあるということでしょう。 https://www.dynamicaudio.jp/s/20180901-IMG_5185.JPG https://www.dynamicaudio.jp/s/20180901-IMG_5186.JPG 上記画像では別筐体のクロスオーバーネットワークが見えますが、そのクロス オーバーネットワークのボディーラインがあまりに美しいので、その造形美が 分かりやすい画像を吉崎さんに送って頂いたのがこれです。 https://www.dynamicaudio.jp/s/20180901-n-box.jpg そのクロスオーバーネットワークボックスのサイズはW360×D457×H310mm、そして 重量は何と約45Kgということで、片チャンネル当たりの総重量は約225Kgとなります。 でも、実物を見れば分かりますが意外にコンパクトです! なぜそんなに重いのか、それは続報で述べていくことになる構造と材質に対する こだわりから決定されたものであり、吉崎さんの妥協なき理想追求の執念が そこに表れてきますので詳細情報の続きにご期待頂ければと思います。 仕様としては30cmウーファーによる密閉型3ウェイスピーカーシステムとなりますが、 次に個性的な各ドライバーユニットを紹介致します。 ■accuton BD30-6-458 / 30mmダイヤモンドトゥイーター ドイツの1994年に設立されたハイエンドスピーカーユニットメーカーであるaccuton のモデルBD30-6-458を使用しています。ただし、前面の保護用グリルは不採用です。 他社が使用しているトゥイーターの多くは1インチ口径ですが、このモデルBD30-6-458の ボイスコイル径はカタログ表記では28mmですが、正確には27.67mmということで 他社トゥイーターの口径よりもモーター部は強力であるということを物語っています。 https://accuton.com/en-home/produkte/lautsprecher/diamant/Diamant-BD30-6-458-CELL ■Volt VM752 (3″MIDRANGE DOME) / 75mm超強力磁気回路ソフトドームスコーカー イギリスで1978年に創業したVoltのミッドレンジ、ただし下記メーカーサイトの 写真に見られるウェーブガイドは不採用 https://voltloudspeakers.co.uk/loudspeakers/vm752-3/ ■AudioTechnology Flexunits 12 B 77 25 10 / 30cmカーボンサンドイッチコーン 下記のメーカーサイトの画像を見てお分かりのようにフレーム部は厚み10mmの アルミ製で強靭な構造。エッジとダンパーはY' Acoustic System指定の特注仕様で 硬さ・厚み・弾性などを、このエンクロージャーで振幅限界と低域限界のバランスが 最適値になる様に設計されている。振動板の最大振幅は何と48mmというロング ストロークの超強力ウーファーです。これが後々の試聴で大活躍するわけです! https://audiotechnology.dk/flexunits/12-b-77-25-10-8247/ では、このような大変高価であり強力なドライバーをどのように帯域分割しているのか? しかし、肝心なクロスオーバー周波数は企業秘密ということで吉崎さんは非公開と したいということなので、私が試聴しての推測で問いかけてみると…。 「ウーファーのストロークを見ていると少し高めでしょう!?昔のWilson Audioの WATT&PUPPYの初期ではウーファーのクロス100Hzなんていう事例もあったけど。 それに3ウェイの各ユニットのダイヤフラムの素材は全部違うものだから、 各々のスロープ特性も結構急な遮断特性にしているんじゃないのかな〜? ちなみに、B&Wの3wayスピーカーのクロスオーバー周波数は350Hzと4KHzで、 スロープ特性はウーファーのハイカットは-18dB/oct、ミッドレンジはローカット ハイカットともに-12dB/oct、トゥイーターは-18dB/octだから、そんなメジャー ブランドとは違った設計したんじゃないの〜」 と、気心の知れた吉崎さんなのでカマをかけてみると…。はっきり数値は言わない もののウーファーとのミッドレンジのクロスはB&Wよりも100Hz以上高いということ。 でも、これは重要な設計ポイントだからとウーファーのハイカットは-48dBという 大変急角度な落とし方だと教えてくれました。ミッドレンジも同様なのかと更に 追究するとローカットが-24dBでハイカットは-48dBだという。 待てよ〜、ミッドレンジのハイ側を急峻に落としているということはトゥイーターとの つながりを考えると、例えばB&Wもダイヤモンドトゥイーターで4KHzのクロスなんだから、 ミッドレンジとトゥイーターのクロスオーバー周波数は他社より高めの設定では!? と、執拗に詰め寄るとトゥイーターのローカットは-24dBだということなのですが、 他社…例えば上記のB&Wの4KHzよりも下げているということだけは答えてくれました。 各々のクロスオーバー周波数からのスロープ特性は見かけ上は変則的なのですが、 仕上がった音を聴いて私は納得しているので良しとします。 accutonのモデルBD30-6-458というダイヤモンドトゥイーターがいかに強力か ということを承知した上で吉崎さんは設計されたということなのでしょう。 恐れ入りました! 上記のような超強力スピーカードライバーを採用し、それらをクロスオーバー ネットワークにてチューニングして得た能率は約88dBということを追記しておきます。 -*-*-*-*-*-*-*-*-*- さて、それではいよいよ試聴ということですが、第一段階のシステム構成としては 下記のように日頃HIRO AcousticでのリファレンスとしているESOTERICのGrandioso フルシステムのソースコンポーネントのみ次のMSBの新製品を採用しました。 MSB REFERENCE DAC 税別¥5,400,000. http://www.axiss.co.jp/brand/msb-technology/msb-dac/reference-dac/ MSB Reference Transport 税別¥4,000,000. http://www.axiss.co.jp/brand/msb-technology/msb-transport/reference-transport/ ハイレゾという流行に逆らうように同社は自社製の新しいハイブリッドDAC技術による モジュール構成のDACデバイスが4基搭載されています。 それを純正ペアとなるトランスポートとMSB PRO ISLでの赤外線レーザー伝送にて 通常CDフォーマットの44KHz/16bitで大変素晴らしいパフォーマンスを発揮し、 上級機Select DACを彷彿とさせる見事な音質を実現していることが分かったからです。 H.A.L.'s One point impression!!-MSB Select DAC これは凄い!! https://www.dynamicaudio.jp/5555-7F/news/1256.html https://www.dynamicaudio.jp/5555-7F/news/1257.html https://www.dynamicaudio.jp/5555-7F/news/1263.html その第一段階の検証システムを下記に紹介しますが、これは9月18日までの期間 限定でのシステム構成となります。 H.A.L.'s Sound Recipe / Y' Acoustic System Ta.Qu.To-Zero inspection system https://www.dynamicaudio.jp/5555-7F/H.A.L.'s_Sound_Recipe-Y'AcousticSystem.pdf 今回の試聴インプレッションはVol.1としましたが、私はTa.Qu.To-Zeroの音を語る には最低でも二段階以上が必要であると考えています。 その第一段階では上記に述べたユニット構成によるTa.Qu.To-Zeroの特徴を、 先ずはオーケストラを中心としたクラシック音楽にて解説したいと考えています。 そして、次の記事ではTa.Qu.To-Zeroの価格と重量が、なぜここまで高い数値に なってしまうのかということを材質と内部構造の詳細を説明することで皆様に 理解して頂き、その後に各種スタジオ録音による多様な楽音での再現性について 述べていこうと考えています。 なぜ試聴インプレッションを二段階に分けて述べることにするのか、それは私が Ta.Qu.To-Zeroで試聴する課題曲の多様性に基づき、その個々の音質を造形する スピーカーとしての総合的なこだわりの設計を知った後の方が皆様に説明しやすい からに他なりません。 今後もTa.Qu.To-Zeroでの音楽体験は続きますので、聴くたびに驚きの発見が予想され、 私の文章量も多くなってしまう事をお許し頂ければと思います! -*-*-*-*-*-*-*-*-*- それでは先ず、今後の試聴記事でも多用することになる他社スピーカーでは感じら れなかったTa.Qu.To-Zeroの象徴的な特徴を最初に述べておきたいと思います。それは… ■多くのハイエンドスピーカーの中で極めて低いノイズフロアを有する存在! また、大そう難しい表現をしてしまったものですが、私がノイズフロアという言葉を スピーカーに用いたことから説明しなくてはならないでしょう。 ノイズフロアとは? - Wikipediaより出典 「信号理論において、ノイズフロアとは測定システム内のすべてのノイズ源と不要な 信号の合計から作成される信号の尺度である。このときのノイズはモニタしている 信号以外の信号と定義する。」 無線通信や電子機器において使われる言葉ですが、そもそもスピーカーというのは アンプからの電気信号が入力されて初めて変換機という機能が活性化されるという パッシブな存在であり、通常はそれ自身でノイズを発生するような要素はありません。 ただアンプのように電源と増幅回路があるだけで様々な要因からSN比という言葉で 示されるように信号とノイズという区分けがあり、ハイファイオーディオでは その比率によって性能の一項目として示すこともあります。もちろん電源オンの 状態で動作している際に発生するノイズということに対してです。 ですから、スピーカーそのものは100%受け身的な機能であり、それ自身に電源や 増幅回路など伝送系はないもので、アンプから見た回路の終端にはボイスコイルが 存在しているだけで、アンプからオーディオ信号を入力しない限りにおいては ノイズフロアという言葉は意味がありません。しかし、実際の演奏状態でという 大前提のもとに話しを進めます。上記の引用文を次のように書き換えてみました。 「ハイファイスピーカーにおいて、ノイズフロアとはスピーカー内外で発生する すべてのノイズ源を特定し、不要な信号(音波)から作成される再生音の尺度である。 このときのノイズはモニタしている音楽信号以外の信号(音波)と定義する。」 SN比という尺度は増幅回路を有するアンプの電源がオンとなった状態で、入力信号が ない状態でもノイズが発生するということであり、スピーカーにおいては音楽信号が 入力された時にアンプ同様にノイズは発生しているということを言いたいものです。 では、私が言うところのスピーカーにおけるノイズとはどういう意味か? それは音楽信号にない音波が発生するという意味であり、言い換えればボイスコイルに 流れる交流の電気信号による波形とは異なる音波が発生しているということになり、 それをノイズということで定義づけして表現してみたいと思います。 スピーカーにおけるノイズには、スピーカー内部で発生するものと外部で発生する 二種類があります。 先ず、スピーカー内部でという意味で最初に述べたいのがエンクロージャーの方式が バスレフ型、バックロードホーン、後面開放型、などのように低域の再生方式で異なる ものですが、ウーファーの前方に放射される音波だけを聴く場合には問題になりませんが、 何らかの方法でウーファー後方に放射された音波を低域の再生帯域拡張のために 再利用するという方式の場合に上記で定義づけしたノイズ(一種の歪)が発生します。 2018年2月19日 No.1457 H.A.L.'s One point impression!! - HIRO Acoustic Laboratory MODEL-C4CS!! https://www.dynamicaudio.jp/5555-7F/news/1457.html 上記の本文にて前述の理屈と同様な解説を行っていますが、その一節を引用します。 でも、さらっとでも良いので上記をご一読頂けると理解し易いと思います。 「言い換えましょう。ウーファーの出す音がボイスコイルに流れた音楽信号のみという 限定をすれば、バスレフポートから出てくる音波は入力信号には含まれていない音であり、 それを冷静に考えれば一種の“歪”なのではないかと考えられるのです。」 中高域のスピーカーユニットの音は振動板の前方に放射される音波だけを聴いて いるが、低域に関してはバスレフ型に代表されるウーファー背面へ放射される音波を 外界に出してしまうということを象徴して今回はノイズと表現しているものです。 Ta.Qu.To-Zeroは完全密閉型エンクロージャーであり低音に関してノイズは皆無です! 次に中高域のスピーカーユニットに関してですが、採用したaccuton BD30-6-458 ダイヤモンドトゥイーターのハウジング内部のダイヤフラム後方に設置された 吸音材にて背圧を減衰させるだけ、Volt VM752ミッドレンジドライバーの後方にも バックキャビティ―はなく、両方とも低域のように外界に振動板背面の音波が 放射されるということはありません。 もとより、この中高域のドライバーを格納するエンクロージャーの設計の見事さ とこだわりを続報によって知って頂ければ、背圧の再利用など考慮に入れる必要性は ないものとご理解頂けるものと思います。 次にスピーカーの外部で発生するノイズとはどういうことかと言いますと、簡単に 言えばスピーカー自身が放射した音波を自身のボディーが反射してしまうということです。 これは主に中高域の帯域の音波で発生する現象で、次の随筆をご覧頂ければと思います。 第五十五話「VIVID Audio K-1」 https://www.dynamicaudio.jp/5555-7F/oto/oto55.html 長い文章なので最初の2ページくらいをご覧頂ければ良いと思います。または… ちょっと読みにくいですが、下記の方が分かりやすいかもしれません。 第八話 「職人の千里耳〈眼〉」 https://www.dynamicaudio.jp/5555-7F/oto/oto08.html このように中高域の音波は、トゥイーターやミッドレンジユニットから放射された 音波を、エンクロージャーの平面やコーナー部で一次反射波が発生しないように デザインされているということなのです。 ここに重厚な作りのTa.Qu.To-Zeroヘッド部を線画で示してみました。 https://www.dynamicaudio.jp/s/20180910-hdl01.jpg このヘッド部は頭頂部で高さ約30センチ奥行きで約40センチですが、30mmダイヤ モンドトゥイーターの中心部から水平にバッフルの幅を測ると90mm、ミッドレンジも 同様に中心部から左右を測ると幅190mm程度という最小面積しかありません。 吉崎さんはもっとスマートにしたかったのでしょうが、ミッドレンジVolt VM752の 画像をメーカーサイトで見れば分かるようにダイヤフラムは75mmなのにマグネットの サイズが200mmもあるので、どうしてもミッドレンジドライバーを格納するために ヘッド部の真ん中には膨らみが必要だったわけです。 Ta.Qu.To-Zeroはボディーでの反射を回避して中高域に関する外的ノイズがないのです! 更に本体重量180キロという途轍もない質量と、重厚な金属製ボディーによる 制振構造と相まって、正にスピーカーユニットだけの音を再生するということに 成功しているということも極めて低いノイズフロアに貢献しているということです。 聴き始めた弦楽器でも、そしてこれから多数聴いていく課題曲でも、私が語って いく今後のインプレッションにおいても、この最初に述べたノイズフロアが極めて 低く小さいということが大変重要なポイントになってくるということなのです! -*-*-*-*-*-*-*-*-*- さて、オーケストラによる試聴も当然行っていますが、ことオーケストラでの 弦楽五部の音質に関しては録音によって大きく異なることが当たり前であり、 それは良い意味で演奏作品として個々の魅力となるもので、作風としての価値観を 認めるがゆえに多種多様な弦楽器の音色・質感として存在しています。 かといってヴァイオリンのソロ演奏では意図的にリバーブを深くかけて極端な 演出をしている録音作品も多い。そこで私が選曲したのは両者の中間的な捉え方で ヴァイオリンという楽器の質感を録音しているヴァイオリン協奏曲を選択しました。 更に、同じ協奏曲でもフルオーケストラバックでは前述の弦楽器の質感に関しては やはり交響曲同様に録音によって多様な個性が発生してしまうため、室内楽編成に よるJ.S.バッハのヴァイオリン協奏曲でディスクを探してみました。先ずは… HILARY HAHN / ヒラリー・ハーン J.S.バッハ:ヴァイオリン協奏曲集 [初回生産限定盤] [限定プラチナSHM] https://www.universal-music.co.jp/p/uccg-40005/ http://hilaryhahn.com/ そして、最近VIPの関様から教えて頂いた若手ヴァイオリニストの名演と優秀録音と いうことで次のディスクも聴いてみました。 Daniel Lozakovich / ダニエル・ロザコヴィッチ バッハ:ヴァイオリン協奏曲第1番・第2番、無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 [SHM-CD] https://www.universal-music.co.jp/daniel-lozakovich/ https://www.universal-music.co.jp/daniel-lozakovich/products/uccg-1797/ http://lozakovich.com/ しかし、なぜかCDに収録する際の曲順として協奏曲・第2番が先のトラックで 両者とも第1番が後の方のトラックに逆順で収録されているのが不思議です。 後述しますが、私はバッハのヴァイオリン協奏曲というと第1番の第一楽章の あの旋律が頭に染み付いているので、今回も敢て第1番から聴き始めることにしました。 これも後述しますが、上記のヒラリー・ハーンのCDは日頃あまり試聴には使いません。 どうも演奏が早すぎてテープレコーダーを早回ししているような感じなのです。 例えば第1番の第一楽章をダニエル・ロザコヴィッチは3:56で演奏しますが、 ヒラリー・ハーンはたったの3:13です。せめて7分か8分以上の曲であれば43秒の 違いなどはあまり気にすることはないのでしょうが、3分程度の曲では目まぐるしく 感じられ、他のトラックでも同様にヒラリー・ハーンはテンポの早い演奏です。 彼女のファンがいらしたらお詫びします。音楽性とは別にして音質的には素晴らしい ものなのですが、マニア的分析のための幼稚な発想のひとつとしてお許し下さい。 そして、どうして演奏の速さが気になるかと言いますと、実は40年前に録音された 下記のLPレコードが長年に渡り私のリファレンスとなっているため、どうもこの 演奏のテンポに慣れ切ってしまっているからだと思います。これが大好きなのです! アルテュール・グリュミオー - グリュミオーのバッハ/ヴァイオリン協奏曲全曲 - 25PC-53 https://www.snowrecords.jp/?pid=90421082 今では廃盤になっていますが、CDでは下記のソフトとなっているようですが、 探したところ何とか一枚手に入りましたので今回の試聴に間に合いました。 ちなみに、第1番の第一楽章をグリュミオーは3:51で演奏しています。 ARTHUR GRUMIAUX / アルテュール・グリュミオー J.S.バッハ:ヴァイオリン協奏曲(全3曲) https://www.universal-music.co.jp/arthur-grumiaux/products/uccd-9832/ 前述のようにオーケストラの弦楽は音色と質感を距離感をもって集団として捉え、 楽器の集合体であることを美しく演出する作風なのですが、室内楽団バックの 協奏曲では背後の楽器群と音場感を共有させる必要性から、主役のヴァイオリン ひとつに特徴的な演出を施すことはあまりないようです。 さて、肝心な音質ですが歴史と伝統、そして実績のあるブランドのスピーカーであれば、 先ずは一定レベルの音質という前提で望むわけですが、吉崎さんという全くの個人が 研究設備と試聴環境や設計技師という人材などを使わずに、一オーディオマニアとしての 経験とセンスから作り出したTa.Qu.To-Zeroが一体どのような音を聴かせてくれるのか!? 左右Ta.Qu.To-Zeroのトゥイーター間隔は3.1メートル、私の定位置からトゥイーターまで 約4メートルというトライアングルでのセッティング。ちなみにHIRO Acousticでの 左右トゥイーター間隔は2.8メートルなので、僅かに広げたセッティングとしました。 それは期待と不安と好奇心がないまぜになったワクワクする瞬間でもあり、その 第一声を聴いた時の感動は生涯残る記憶となったものでした! -*-*-*-*-*-*-*-*-*- ■弦楽器の再生に関して前例のない美音を奏でるTa.Qu.To-Zeroの素晴らしさ!! 私がダイナミックオーディオに入社した40年前1978年の録音、この時グリュミオーは57歳。 これまではずっとLPレコードで聴き続け、今回はCDで再生するも、そのヴァイオリンの 質感はMSBのREFERENCEラインによって実に瑞々しく鳴り響き始めました。 今までアナログで聴き続けてきたグリュミオーの演奏は、それがLPレコードだから 出せた音なのでは…と先入観を持ちつつ、その円熟した演奏とまろやかな質感は CDで聴いたら変わってしまうのではと心配していましたが、そんな幼稚な想像は 聴き始めた瞬間に覆されてしまったのです! 私は仕事がら実に多数のヴァイオリンを様々な演奏者の録音で聴いてきました。 適度な情報量を持ちながら弦楽器の質感として人肌に優しく耳に心地よい音色、 素早く巧妙な弓使いによる熟達した技巧を持ちながら抑制されたスピード感で 演奏するグリュミオーはCDで聴いても魅力的であり、S/Nの良いCDではことさらに 余韻感が横溢する響きの醍醐味にうっとりしてしまう!! この録音で感じられる情緒感はグリュミオーならではのバッハの解釈なのか、 ヴァイオリンの音色に不必要な光沢を与えることなく、いぶし銀のシックな輝きと 周辺に拡散する響きの多層構造に演奏者の人柄を垣間見せる感性の豊かさに痺れました! しっとりとした質感は楽音を丸めすぎてしまうことなく、しっかりとメリハリが あるにも関わらず滑らかな音色が聴き手に一種の安らぎを与えてくれるような、 実に心地よいヴァイオリンの響き。しかし、その楽音には間違いようのない響きの 揮発性があり、放った音はすぐさま空間に溶け込んでいく音場感が実に素晴らしい! 接近しすぎれば弦の摩擦感に興醒めし、離れすぎれば演奏空間の間接音ばかりが 目立ち演奏者の姿を見失ってしまうが、程よい距離感でバックの伴奏者たちとも 空間を共有する名録音であり、私が好きなヴァイオリンの筆頭録音であることを 再確認しながら聴き続ける。第1番の第一楽章から第三楽章まであっという間だ! とにかく、Ta.Qu.To-Zeroが聴かせる弦楽器は前代未聞の美しさなのです! そして次はダニエル・ロザコヴィッチで同じ曲を聴く。57歳のグリュミオーに対して 17歳という若手の演奏には隠し切れないエネルギッシュなタッチが先ず耳につく。 演奏時間は同じくらいなのに、ロザコヴィッチのバッハは軽快であり躍動感がある。 しかし、ここでもTa.Qu.To-Zeroが発するヴァイオリンの質感には同様な美しさがある! 演奏の特徴というよりは録音センスの違いなのだろうが、ロザコヴィッチの演奏 する高音階部では切れ味の鋭利さが加わり、スリリングなバッハと言ってもよい ほどの展開の素早さが爽快感をもたらす。 もちろんTa.Qu.To-Zeroという存在が録音の個性を忠実に表現すればこそなのだが、 両者の録音傾向を比較するというマニア的分析をついついしてしまう悪癖が思わぬ 発見へとつながる。 先ず両者の録音におけるヴァイオリンの音像だが、不思議なことに録音年代が古い グリュミオーの方が音像の輪郭をくっきりとさせていてサイズも小さいことに驚く。 普通だったら古い録音の方が音像が曖昧になっているのではという思いもあるが逆だ! ロザコヴィッチの方が距離感があるというか音像サイズは大きく、演奏空間の響き、 間接音を多く含ませているか、もしくはヴァイオリンそのものにリバーブをかけているようだ。 ただし、ロザコヴィッチの背後に展開する伴奏者たちとソリストであるロザコヴィッチとの 遠近感は立体的に奥行き感をもち、ひとつの空間で演奏しているのだという間接音が しっかりと聴こえるという、ある種に近代的な録音センスが見て取れるのです。 ドイツ・グラモフォンの録音の個性なのかもしれませんが、ロザコヴィッチの録音が 行われたホールを探してみたら下記のホールだということが分かりました。 https://www.gemeinde-gruenwald.de/Startseite/Kultur-Veranstaltungen/August-Everding-Saal/E1032.htm それに対してグリュミオーの録音データはないので、どのような空間で演奏したのかは 分からないのですが、ソリストの音像がくっきり鮮明であり輪郭も感じられのですが、 間接音の含み方は少ない方で伴奏者たちとの距離感も近いように感じられる。 このように空間情報が克明に描かれる要因は何か?答えは簡単です!! 前述のようにノイズフロアが極めて低いこと。特にスピーカー外部で発生するノイズ、 つまりエンクロージャーによる反射音が極めて少ないことから正確な球面波を放射 できることにより、録音環境の空気感がそのままに再現できるからに他なりません! さて、このように弦楽器の質感、音色に関して実に滑らかで美しい音を聴かせる Ta.Qu.To-Zeroの特徴を察知し、先ず私は心の中で拍手を送りました! そして、その第一要因は何かと私の経験則による分析を行ってみたのですが、 上記のノイズフロアの件は根底要因として認めた上で次のポイントを指摘します!! ■吉崎さんが選択したソフトドーム・ミッドレンジドライバーの大いなる貢献です!! イギリスのATC(Acoustic Transducer Company)やPMC(Professional Monitor Company) なども同様なソフトドームのユニットを使用していますが、スピーカーとしての コンセプトはまったく違うものです。 *下記は関連リンク http://www.kcsr.co.jp/pmc.html https://www.electori.co.jp/atc.html そんな英国製スピーカーのデザインや用途を考えると、Ta.Qu.To-Zeroにおける Volt VM752というソフトドームユニットの採用がいかに画期的な試みであったか、 吉崎さんが狙ったもの目指した音ということが理解されてくるのです! よくマルチウエイスピーカーでは低音から高音まで同じ材質のスピーカーユニットが 自然でつながりがいいという説がありますが、私はそれに反対するものではありません。 しかし、設計者の意図的選択でミッドレンジにソフトドーム、トゥイーターには 正反対の物性をもつダイヤモンドトゥイーターを組み合わせるという、ある意味 冒険的な試みが、これほどの音を実現するとは誰が想像したことでしょうか。 まあ、それを言ったら2014年10月に登場したHIRO Acousticもセラミック振動板 のAccuton製ミッドレンジ・ドライバーとScan-Speak製Illuminatorソフトドーム トゥイーターという組み合わせなのですから、大手メーカーではなく個人が設計 したスピーカーで選択の自由度が成功したという事で前例はあったわけです。 でも、Ta.Qu.To-Zeroに搭載されたスピーカーユニットで最も高価な(軽自動車よりも 高い原価)のダイヤモンドトゥイーターが、これほど自身の存在感を消し去って ミッドレンジドライバーの特徴をサポートしているという音作りに驚くばかりです。 180キロという高質量高剛性のエンクロージャーや外観のイメージからは全く想像も つかない美しい弦楽器の音。既に私のハートは鷲掴みにされ逃げることは出来ません! -*-*-*-*-*-*-*-*-*- ここ数日はバッハばかりを聴き続けてきましたが、その弦楽器の美しさを確認し、 弦楽器が良ければヴォーカルも良しという経験則から課題曲のあれこれも聴きたい。 しかし、その前にオーケストラにおけるTa.Qu.To-Zeroの可能性を確認しなければと、 恒例の定番課題曲を何度となく聴き続けました。 ■マーラー交響曲第一番「巨人」第二楽章 小澤征爾/ボストン交響楽団 冒頭の弦楽五部によるアルコの合奏では前述の弦楽器に対するTa.Qu.To-Zeroの 素晴らしさがいかんなく発揮される。 基本的には14名で構成される第一ヴァイオリン、12名の第二ヴァイオリン、10名の ビオラが奏でる主題ではハーモニーの美しさと各パート内部で多数の音色が微妙に 異なる質感で多色構造の響きをホールいっぱいに繰り広げ圧巻の演奏で幕が開く。 そこで時折表れるトライアングルの輝きに、大口径30ミリというダイヤモンド トゥイーターの存在感をしっかりと感じる。「チーン」の聴こえそうな高い打音は 「カチィーイーーン」と単純な打音と思われた響きに肉付き感ある情報量を追加している。 それは、やがて現れる木管楽器の短いソロバートの質感にも反映され、楽音の起点と なるステージの一点にスポットライトが当たったように響きの輝度を高め、更に 音の消滅まで長い余韻を最後まで絞り出す! これが実に素晴らしい!! 右奥からのトランペットに切れ味が増し響きに輝きが増すのだが、これが不思議に 眩しくない! スムーズに空間に溶け込んでいく残響が逆に金管楽器の音色に潤いを与え、 響きの滞空時間をステージの下手に向けてすーと引き延ばし空間に漂わせる! 管楽器の表現力にダイヤモンドトゥイーターが自然体で関わるとこうなる、という オーケストラならではの観察ポイントが次々に現れ、ソフトドームミッドレンジの ハイカットを-48dBとしてトゥイーターのローカットを-24dBにしているという 吉崎さんのコメントを思い出し、思わず膝を叩いた! そういうことですか! ソフトドームミッドレンジの良いところをウーファーとからませるが、ダイヤモンド トゥイーターに任せるべき帯域では引き際を良くしたスロープ特性という玄人はだしの チューニングが功を奏しているのがオーケストラで更に理解されてくる。これはいい!! そんな管弦楽の絶妙な質感と響きあう音場感の提示に心奪われ、しかも前述のノイズ フロアの徹底した追い込みが歪感の抑止力となり、気持ちよくボリュームが上がって しまうという連鎖反応に私は素直に従っていく。本当に気持ちいいのだから仕方ない! すると、前述していたスピーカーの内的ノイズという項目で説明した低域の再現性に 関して、ステージ奥で叩かれたグランカッサ、更にはコントラバスの質感にズバリ! その本意とも言える音質傾向が表れていることに気が付く!! ■Ta.Qu.To-Zeroの低音は膨らまず正確な波動感を小音量の演奏でも描き出している!! グランカッサやティンパニ―の打音はステージ奥で叩かれているという位置関係が 克明に分かるのも音像が膨らまないからであり、特に注目すべきは管弦楽が一斉に 強烈なフォルテで爆発する瞬間に同期して瞬発的にグランカッサを強打した時、 演奏者は素早くドラムヘッドを押さえてミュートする。 これが分かるスピーカーがあったか!? はい、今のところHIRO Acousticがそうです。 しかし、Ta.Qu.To-Zeroの強靭なウーファーは数ミリ秒の瞬間に叩き出すエネルギーが違う! 低音楽器の音像が膨らまず滲まず鮮明な音像を描くことにより、いや、低音だけでは ないのだが、オーケストラ各パートの楽音が驚異的なノイズフロアの証明として 楽音の輪郭を緻密に描くことで遠近法の消失点がステージの上で正確にピン打ちされる! この低域の質感の素晴らしさがオーケストラで確認されるのは打楽器の強打だけではない。 グランカッサを撫でるように、マレットを斜めから緩い角度でドラムヘッドにタッチ するように上下動させて、ゆるやなか連続音をホールに響かせる小音量での演奏。 H.A.L.'s One point impression!! - HIRO Acousticにしか出せない低域!! https://www.dynamicaudio.jp/5555-7F/news/1481.html そうです! 上記にて述べていたこの音なのです! 「理解しづらい喩えかもしれませんが、重たい低音を軽く出してしまうのです!」 私はマーラー交響曲第一番の第三楽章で同様な葬送行進曲の底部を流れる、ゆったり した低音の響きを確実に聴き取り、次の課題曲でも上記同様の観察点で確認しました。 マーラー:交響曲第五番 嬰ハ短調 フランソワ=グザヴィエ・ロト(指揮) ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団 録音:2017年2月20-22日/シュトールベルク街スタジオ(ケルン) http://www.kinginternational.co.jp/classics/hmm-905285/ http://www.kinginternational.co.jp/classics/kkc-5842/ https://www.ongakunotomo.co.jp/m_square/readers_choice_total/index.html もちろん、HIRO Acousticとはスタンスの違う低音なのですが、ここでもスピーカー 内外のノイズフロアが証明され、正確な低音とはかくあるべきという音の指標を しっかりと提示したのです! こんな低音を聴かされたら、スタジオ録音でのリズム 楽器の低音はいったいどうなるのか!? と、火のついた私の好奇心にガソリンが注がれた状態となってしまいました!! ホールという大空間で展開するオーケストラの管弦楽、トライアングルという 高音階の打楽器、グランカッサやティンパニの低音打楽器、それらすべてに緻密で 正確な音像を与え、ノイズフロアの素晴らしさは歪感を一掃したので、気持ちよく 音量を上げたくなるダイナミックさを両立させたTa.Qu.To-Zero。 命名の由来となった指揮者のタクトのごとく、それはオーケストラに新たな秩序を 与え、ノイズフロアをゼロとした革命的スピーカーであると、私に言わしめたのです!! そんなTa.Qu.To-Zeroを解剖することで、吉崎さんが目指したハイエンドスピーカーの 頂きとはどんなレベルであったのか! 続報によって皆様の常識も変化することでしょう! 下記の画像は何を意味しているのか!? その予告として先行公開しておきましょう! https://www.dynamicaudio.jp/s/20180912-p01.jpg https://www.dynamicaudio.jp/s/20180912-p02.jpg |
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