発行元 株式会社ダイナミックオーディオ 〒101-0021 東京都千代田区外神田3-1-18 ダイナミックオーディオ5555 TEL 03-3253-5555 / FAX 03-3253-5556 H.A.L.担当 川又利明 |
オーディオ分野で俗にいうインシュレーター(insulator)とは大きく分けると 二種類に分類されると私は考えています。 一つはコンポーネントとラックの棚板の間、スピーカーと床の間などに使用し 機械的接触を行う事で振動対策を行うもの。古くは木材、金属、アクリル、結晶体、 また2008年にはこんなユニークなものもありました。これもハルズサークルの 皆様には多数お求め頂いた懐かしい思い出があります。 Copulare Coral Lifter (税別定価¥140,000/Set of 4) http://www.dynamicaudio.jp/file/080804/a_g_copulare_jul_2008.pdf 実物を私が撮影したもの、実際の使用事例などは下記にて。 http://www.dynamicaudio.jp/file/080804/CopulareCoralLifter01.jpg http://www.dynamicaudio.jp/file/080804/CopulareCoralLifter02.jpg http://www.dynamicaudio.jp/file/080804/CopulareCoralLifter03.jpg http://www.dynamicaudio.jp/file/080804/CopulareCoralLifter04.jpg いずれにしても、これらは接触させることでコンポーネントと置台の両方からの 振動を熱に変換することで振動エネルギーを減衰させようとしたものです。 材質と形状によって各製品の個性がありますが、総じて置き場所やラックの性能と 傾向という環境によって音質的な影響を受けます。使いこなしとしては材質の剛性や 柔軟性という選択によって音質変化の方向性に共通した傾向を理解して使用することです。 簡単に言えば柔らかい素材であれば、良く言えば音質も柔らかく、悪く言えば少し 緩んで膨らんだ音質変化となり、硬い素材であれば低域は引き締まってきますが 高音域は鋭くシャープになる傾向があります。 同時にこれらを使用する際に床の材質によっても同様な傾向があり、畳敷きの和室や フローリングでも厚い絨毯の上にセットした場合では柔軟性は増しますが解像度は 低下し、音像が膨らんだりテンションが緩くなるなどの変化があります。 反対に石やコンクリートの床では低域から高域までテンションが高まり音像は 小さくなるものの鋭角的なシャープな印象に変化します。このように環境依存型で あるということが特徴であると思います。 さて、このように接触させることで振動対策を行うインシュレーターとして、 私がこれまでに最高のものと評価したのが下記のBlack Ravioliでした。 「私が惹き付けられた秘密兵器-Black Ravioli-とは!!」 http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/834.html 「気になるBlack Ravioliの中身と特徴を解説!!」 http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/840.html それらは大きな評価と支持を頂き多数の皆様にご愛用頂いています。 その皆様の体験談も下記のように多数お寄せ頂きました。 H.A.L.'s Monitor Report-Black Ravioli!! 2011/8/13〜12/30 http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni.html 福井県S様より「Black Ravioliをここまで追加してしまうとは予想外でした!!」 http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0538.html 上記の記事の最後には次のように述べていました。 -*-*-*-*-*-*-*-*-*- それにしてもBlack Ravioliの支持率はほぼ100%に近いものがあります。 私がプロモーションを開始したのが今年の7月でしたが、BFシリーズすべてで 通算販売個数は140個以上、販売金額でも累計400万円以上となりました。 過去にこれほどの販売実績を出したインシュレーターはありませんでした。 そう、古くからのハルズサークル会員の皆様は懐かしく思い出されるかも しれませんが、2002年のAOP企画で扱ったSAP RELAXA2PLUSが通算150台以上の 販売実績がありましたので、この記録を近い将来更新するのではと思います。 フローティングのRELAXAからリジッドなホールドをしながら振動を消滅させる Black Ravioliへと私はセッティング・アイテムの進化として考えています。 SAP RELAXAシリーズのオーナーの皆様にも試して頂きたいものです。 -*-*-*-*-*-*-*-*-*- さて、この辺で話を戻しましょう。 もう一つは、コンポーネントを設置するラックから機械的にアイソレーションする ことで接触そのものを回避して振動対策を行おうとするものです。ありていに言えば 空気圧、反発磁力、スプリング、などでフローティングさせる発想のものです。 この方式のものは接地環境からの影響から回避できることが特徴で、ラックや床の 強度・硬さというものからアイソレーションされて影響を受けないことが特徴です。 ただし、一部の製品で経験したことですが、低域の音像がゆったりして膨らむ傾向があり、 中高域の解像度の向上や音場感の拡大という歓迎すべき変化との兼ね合いによって 使い手の選択になってくるものと思います。 その代表例としてRELAXAの存在感は大きなものがあり、下記のように私も歴代の 製品を比較しながら同社の進歩を感じ取っていたものでした。 「RELAXA3PLUSに見る・聴く“柔よく剛を制す”の境地!!」 http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/230.html これらはハルズサークル会員の皆様にも下記のように色々な取り組みで評価して 頂き、オーディオボードという分野でインシュレーターと同様な効果を発揮する ものとして現在でも多数の愛用者がいらっしゃるものです。 埼玉県川口市在住 LUX FAN様より モニター製品 SAP RELAXA2PLUS http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0129.html 埼玉県川口市在住 LUX FAN 様より モニター製品 SAP RELAXA3PLUS http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0169.html 「リラクサ3って、かな〜りオススメですよ!!」画像資料多数ありのお薦め!! http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0171.html RELAXA 4の世代になっても下記のように愛用者は増え続けていたものでした。 この会員はRELAXA 2とRELAXA 3とRELAXA FOOTという歴代製品を使用されています。 名古屋市 T.I 様より RELAXA 4 Owner's Report http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0254.html さて、上記の私のコメントで「一部の製品で経験したことですが、低域の音像が ゆったりして膨らむ傾向があり」と述べていますが、この点でRELAXAと比較して 一部の製品というのはどういうものだったかという傾向を思い出してみました。 往々にしてフローティングさせたボードの厚みと質量が大きいもので上記のような 印象を持ったことを思い出します。つまり、フローティングさせている対象が コンポーネントだけでなく、その製品で浮かせている上部のボードそのものが 一度振動すると、その振動を制御する手段を持っていなかったという事が共通する 構造であったと考えられます。 手で押せばフワフワとしているものは浮かんでいるという実感こそありますが、 コンポーネントの振動を制御することは出来ず、ただ置いてあるラックに対して 振動を伝えない受け取らないというアイソレーション効果だけはあるものの、 浮かせているボード自体の質量がいったん動き出したら止める働きはなく、 それ自身の重さで振動し続けてしまうということかと推測しているものです。 つまり前者の接触させるインシュレーターは振動を熱に変換することが出来るが、 フローティング構造のものはコンポーネントの振動を減衰させることは出来ず、 それが質量の有る浮かせたボードと一緒に動き続けてしまうという現象ではないかと 推測できるのです。 では、なぜそんな観測をしてきた私がRELAXAを認めてきたのか? 第一に結果的な試聴の上での肯定と評価、前述の推論からすると浮かせたボードと いうのがガラスのみであり軽量であることで励振が起きにくいという事でしょうか。 以上はあくまでも個人的な推測と見解という事なのですが、今回の新製品RELAXA530に おいても同様に試聴の結果として私は大変高く評価し、それが他のフローティング させるオーディオボードとの音質的な違いの原因がどこにあるかという議論よりも 第五世代のRELAXAとして応用できる要素が多々あるという事も追記したいものです。 ■RELAXA 530製品公式サイトは下記にてご覧下さい。 http://www.yukimu.com/product/sap/board/relaxa530/relaxa530.html ■新製品RELAXA 530リリース公式ファイルは下記にてご覧下さい。 http://www.dynamicaudio.jp/file/20160520-RELAXA530.pdf -*-*-*-*-*-*-*-*-*- 株式会社ユキムよりRELAXA 530の情報がメールで届いたのが2016/05/20 (金) 17:34のこと。 それに対して私から下記のように返信をしました。 > On 2016/05/22 12:11, HAL-kawamata wrote: > 株式会社ユキム > いつもお世話になります。 > > 下記の新製品に関して以前の履歴を調べてみましたら添付のように14年前の > 5月にハルズサークルにて取り上げさせて頂き、確か150台ほどの販売が > 出来たのではないかと記憶しております。 > > RELAXA3 PLUSの登場から、10年前のRELAXA4までと色々な思い出が蘇ってきます。 > このRELAXA 530は輸入元である株式会社ユキムの全面的な企画と設計によるもので、 世界限定500台と言ってもユキムが再輸出しない限りは日本のみの販売という事。 要は実物を見たい聴きたいとお願いしたのですが、日曜日に返信すると翌日の 月曜日に一台しかないサンプルを早速お持ち頂けるとのこと。 その一台が5月22日の夕方に持ち込まれ早速このようにセットしてみました。 http://www.dynamicaudio.jp/file/20160523-relaxa530.01.jpg カタログ資料にはありませんが、下側のダークグレーのフレームを写真で見て、 私はてっきり金属製かと思ったのですが、訊くとMDF製であるという。 そりゃ〜、そうだ! でなければ税別¥98,000.などという価格になるはずもない。 このベースの形状は独特のデザインですが、実は日本で最も多く使用されている QUADRASPIREのトップシェルフにあるポール最上部の位置を想定して上手く乗せ られるように考えたものとか。なるほどね〜。 http://www.quadraspire.jp/ さて、このベース・フレームのサイズを下記にてご確認下さい。 http://www.dynamicaudio.jp/file/20160533-D1Base.jpg この図面で「Level regulation by fingers」とありますが、簡単に言えば次の 写真のように指でマグネットを回して高さ調整が出来るようになっているのです。 http://www.dynamicaudio.jp/file/20160523-relaxa530.08.jpg プリアンプなどは電源ケーブルや各種ケーブルをつなげると、どうしても後方が 重たくなってしまいますが、4コーナーのマグネットで個別に高さ調整ができる ようになっているのでアナログプレーヤーのように水平状態が必要なコンポーネントを セッティングする際には便利な機構です。下記のように水準器まで付属しています。 http://www.dynamicaudio.jp/file/20160523-relaxa530.09.jpg この焼き入れ強化ガラスによるプラットホームの図面が下記になります。 http://www.dynamicaudio.jp/file/20160533-D2bGlass.jpg そのサイズを示す図面が下記になりますが、ここにチェックポイントがあります。 プラットホームのサイズはゆとりを見ていますが、実際の接地部は上記のように 4コーナーのフエルトになりますので誤解なきようよろしくお願い致します。 http://www.dynamicaudio.jp/file/20160533-2.jpg プラットホームが反発磁力で浮いているわけですが、水平方向にずれないように 二本のガイドピンが組み込まれています。その左右間隔が515mmというゆとりなのです。 このスペースがあればアナログプレーヤーをはじめとしてほとんどのコンポーネントに 使用できるものです。そこで、私のお薦めとして、こんな使い方があります。 ■Electromagnetic wave and Mechanical Grounding board(420mm×470mm) http://www.dynamicaudio.jp/5555/7/emg/ そうです!!ハルズサークルのヒット商品、E.M.G-boardを使ってフローティング 効果に電磁波吸収効果の両方を実現できるのです!! これはぜひやってみたいのですが、E.M.G-boardは展示品の最後の一枚まで販売 してしまいましたので、オーナーの皆様に実験して頂くしかありません…。 このサンプルでもマグネットを強化して耐荷重30キロ以上としていますが、正式な 量産品では真ん中のマグネットをさらに強化させて耐荷重をより大きくするという。 しかし、そんな強力なマグネットの漏洩磁束がコンポーネントに悪影響を与えないか、 と尋ねると、上下のマグネット間では大変強力な磁力が交差しているがボードの 上側には一切の磁気もれはないという事。訊いてよかった安心しました。 次に気になったのが実際にラックに置いた際にどのように接地するのかという事。 裏返してみると下記の写真のように4コーナー部にフエルトが貼り付けられています。 http://www.dynamicaudio.jp/file/20160523-relaxa530.07.jpg このフエルトの外側で左右の間隔は475mm、奥行き方向で390mmということで、 既存のラックの棚板にはほぼすべて使用できる間隔となっています。 また、このフエルトは出荷時には貼り付けずに付属品として、ユーザーが自由に 貼る位置を自分で決められるようにしようかとも考えているという事でした。 次に横方から見て実際に浮いている状態を角度を変えて三枚の写真でご確認下さい。 http://www.dynamicaudio.jp/file/20160523-relaxa530.02.jpg http://www.dynamicaudio.jp/file/20160523-relaxa530.03.jpg http://www.dynamicaudio.jp/file/20160523-relaxa530.04.jpg さて、実際にはRELAXA 530に何を乗せて試聴するのかというと、やはりメカニズムを 搭載しているディスクトランスポートがベストなのでESOTERIC Grandioso P1を このように乗せてみました。実にぴったりのセッティング出来ました。 http://www.dynamicaudio.jp/file/20160523-relaxa530.06.jpg Grandioso P1の本体部の重量は27キロなのですが、乗せると下記のように沈みます。 http://www.dynamicaudio.jp/file/20160523-relaxa530.02.jpg 同じ方向から見ると分かりやすいかと思います。 http://www.dynamicaudio.jp/file/20160523-relaxa530.05.jpg 何も乗せていない場合にはベース下側とガラス上面の間隔は70mmでしたが、27キロの 荷重を乗せると55mmまで沈みます。ただし、前述のようにマグネットを回転させての 高さ調整は行っていませんので、前後左右で若干のばらつきがあるかもしれません。 いずれにしても完全にフローティングしていることには相違なく、輸入元の担当者は 実物をこれから雑誌社に持っていくというところで持ち込んで頂いたので時間がない。 このセッティングでRELAXA 530を一曲ずつ外したり使用したりで比較試聴開始です!! そのシステム構成はやはりこうなりました!! ◇ H.A.L.'s Sound Recipe / SAP RELAXA 530-inspection system ◇ ……………………………………………………………………………… ESOTERIC G-01(税別¥1,350,000.) http://www.esoteric.jp/products/esoteric/g01/index.html and TRANSPARENT OPC2+PI8 (税別¥1,240,000.) http://www.axiss.co.jp/brand/transparent/power-code/power-cord-2/#cnt-power-cord and finite element MR02-2+CERABASE 4P (税別¥970,000.) http://www.axiss.co.jp/brand/finite-elemente/finite-elemente/ ……………………………………………………………………………… ▽ ▽ ▽ ESOTERIC 7N-DA6100II BNC(Wordsync用)×3 (税別¥750,000.) http://www.esoteric.jp/products/esoteric/7nda6300_6100_2/index.html ▽ ▽ ▽ ……………………………………………………………………………… ESOTERIC Grandioso P1 (税別¥2,500,000.)本体 ★RELAXA 530使用 http://www.esoteric.jp/products/esoteric/p1d1/index.html and TRANSPARENT OPC2+PI8 (税別¥1,240,000.) http://www.axiss.co.jp/brand/transparent/power-code/power-cord-2/#cnt-power-cord and finite element MR02-2+CERABASE 4P (税別¥970,000.) http://www.axiss.co.jp/brand/finite-elemente/finite-elemente/ ……………………………………………………………………………… ▽ ▽ ▽ ★Grandioso P1+D1の接続は付属:HDMI Cable http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/1083.html ▽ ▽ ▽ ……………………………………………………………………………… ESOTERIC Grandioso D1(税別¥2,500,000.) http://www.esoteric.jp/products/esoteric/p1d1/index.html and TRANSPARENT OPC2(×2)+PI8 (税別¥1,990,000.) http://www.axiss.co.jp/brand/transparent/power-code/power-cord-2/#cnt-power-cord and finite element MR02-2+CERABASE 4P (税別¥970,000.) http://www.axiss.co.jp/brand/finite-elemente/finite-elemente/ ……………………………………………………………………………… ▽ ▽ ▽ ESOTERIC 7N-DA6300II MEXCEL / XLR 1.0m (税別¥580,000.) http://www.esoteric.jp/products/esoteric/7nda6300_6100_2/index.html ▽ ▽ ▽ ……………………………………………………………………………… ESOTERIC Grandioso C1 (税別¥2,500,000.) http://www.esoteric.jp/products/esoteric/c1/index.html and TRANSPARENT OPC2(×2)+PI8 (税別¥1,990,000.) http://www.axiss.co.jp/brand/transparent/power-code/power-cord-2/#cnt-power-cord and finite element MR02-2+CERABASE 4P (税別¥970,000.) http://www.axiss.co.jp/brand/finite-elemente/finite-elemente/ ……………………………………………………………………………… ▽ ▽ ▽ ZenSati Seraphim / Interconnect cable XLR 8.0m(1Pair 税別¥5,645,000.) http://www.zensati.com/ http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/960.html and ESOTERIC 7N-A2500MEXCEL / XLR 7.0m (税別¥2,280,000.) http://www.esoteric.jp/products/esoteric/7na2500/ ▽ ▽ ▽ ……………………………………………………………………………… ESOTERIC Grandioso M1(2Pair 税別¥5,600,000.)★Bi-Amp http://www.esoteric.jp/products/esoteric/m1/index.html and TRANSPARENT OPC2(×2)+PIMMX(×2) (税別¥2,580,000.) http://www.axiss.co.jp/brand/transparent/power-code/power-cord-2/#cnt-power-cord ……………………………………………………………………………… ▽ ▽ ▽ ZenSati Seraphim/Speaker cable 3.0m/Bi-Wier(税別¥9,408,000.) http://www.zensati.com/ http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/960.html ▽ ▽ ▽ ……………………………………………………………………………… HIRO Acoustic Laboratory MODEL-CCS Improved (1Pair ¥14,250,000.) http://www.hiro-ac.jp/ and H.A.L.'s B-Board×2 (1枚/税別・配送費込み¥122,000.) http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/BZ-bord.html 「特報!!HIRO Acoustic Laboratory MODEL-CCS Improvedとはこれだ!!」 http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/1199.html ここに紹介した下記の二枚の写真でImprovedモデルとスピーカー本体とネット ワークボックスをセットしたのがB-Board http://www.dynamicaudio.jp/file/20150306-model-ccs_improved01.jpg http://www.dynamicaudio.jp/file/20150306-model-ccs_improved02.jpg ……………………………………………………………………………… 先ず私が聴いてみたかったのは前回も使ったこのアルバムから。フローティング ボードの場合に低域の質感はどうなるのかというチェックポイントがあったからだ。 『SPARK』上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト 上原ひろみ(p) Anthony Jackson(b) Simon Phillips(ds) http://www.hiromiuehara.com/discography/ SHM-CD<プラチナ盤>から7.WHAT WILL BE,WILL BEという選曲です。 “着ぶくれしない低音”という特徴を持つHIRO Acousticで聴くと、このような スタジオ録音の緻密な一音一音の違いが本当によく比較できるからです。 RELAXA 530を使用しない状態で先ず聴き直します。しかし、Grandioso M1のバイ アンプというのは恐ろしいくらいに低域の解像度を高め、中高域の輝くような 残響と微小なニュアンスを克明に描き出すものです。相変わらず素晴らしい!! 輸入元ユキムの担当者は若手なので、Grandioso P1を一人で持ち上げてくれる。 そこに私がすかさずRELAXA 530をセットして準備完了。さて、リモコンでスタート! 「何と!!Simon Phillipsが叩くタムの切れ味が!!Anthony Jacksonのベースが!!」 上原ひろみには申し訳ないが、先ず私の耳が感じたのはドラムとベースの豹変ぶり!! この両者はアメリカのポップスやフュージョンの録音で見られるようなスタジオ ワークとしてのイコライジングがほとんどされていない開放的な音質となっている。 それがSimon Phillipsのドラムには顕著に表れていて、打音の後に録音ブースの 小部屋の空間に一瞬響く余韻を含むもので大変好ましくリアルな音質が特徴。 フロアタムの打音の一瞬後に余韻のオーラがふっと飛び散る爽快感!! 無音部からいきなり叩き出されるドラムシェルが浅いタムの強烈な一撃が発する余韻感!! その打音の一つずつが高い音階のものでは余韻感を拡張する変化を察知しながら、 低い音階の打音では不思議なことに使用前よりも重量感を増量した響きに驚く!! そして大切なことは、ドラムの各パートのテンションが緩むどころか逆に引き締まって 聴こえてくるのだから参りました!! この曲をHIRO Acousticで聴いて本当に素晴らしいと感じるのが、Anthony Jacksonの ベースで一段低い音階がスピーカーの足元にぐっと低空飛行しながら迫ってくる 分解能の素晴らしさ。 他のスピーカーでは、この一段下がる音階の移行が、一瞬前の低域が終息せずに 重複してしまう事があり、はっきりと分離しないことがあるのだが、なんとなんと RELAXA 530がHIRO Acousticの低域再生にグリップ感をもたらす変化に唖然とする!! 垂直方向にフワフワとしているRELAXA 530だが、27キロを乗せるとピタッと安定する。 15mm沈み込んだ上下マグネット中間の磁力線が荷重によって圧縮されたイメージが 頭の中に沸き上がり、濃厚さを増した磁束密度によってGrandioso P1をがっちりと ホールドしているのではと、重厚で切れ味鋭い変化となったリズム楽器のダイナミックな 再生音に内心で唸りをあげてしまう私がいた!!これはいい!! 当然のことながら上原ひろみのピアノにも変化は起きている。それはドラムの演奏で 見えないスティックの速さで叩かれたクラッシュシンバルが煽られ揺れるような 響きの質感が、ピンスポットを当てて更に輝き明るくなった変化に共通していた!! この曲では右手で繰り返される短いフレーズが小気味よく、リズム楽器の迫力で 空間に滞留していた残響のさなかで転がるピアノがポーンと中空に出現する。 それがスピーカーユニットのポジションに音源があるという印象から解放され、 左右スピーカーの中間に鍵盤のイメージを明確な定位感で示し、高速タッチの 妙技で跳ねるように踊るハンマーの躍動感を清潔な響きで描くようになった!! 高速なピアノの楽音は今までスクリーンに映し出されていた光の瞬きだと思って いたのが、RELAXA 530を使用すると輝く極彩色のビーズを振りまくような小粒な きらめきとなって私の前方4メートルの空間を彩る!!そう、高域の情報も増加した!! ピアノトリオという小編成、かつダイナミックな音量での再生でGrandioso P1と いうたった一台のコンポーネントに表れた変化はRELAXA 530がもっとあったら… という期待感が頭をよぎる!!もっと他にも使ってみたい!!いいです、これ!! 雑誌社に持っていくまで残り時間はあとどのくらいか? それを意識しながらも もっと聴いていたいという気持ちが次の選曲をせかす!!やはり、これを聴くことに。 ■マーラー交響曲第一番「巨人」第二楽章 小澤征爾/ボストン交響楽団 輸入元ユキムの担当者はクラシックが好きなのか、この曲での比較試聴には私 以上に驚き興奮した様子。大変強力的に27キロを持ち上げてくれて再スタート。 「何と!!ボストンシンフォニーホールの天井が高くなってる!!」 この例えは当時私の頭にひらめいたものではなく、その時に感じた印象をどう 伝えたらいいのか今考えて言葉にしたものです。というのも、ユキムの担当者が その瞬間に思わず口にした一言が「わあ、なんだ、この広がりは!!」だったのです。 導入部の弦楽器群の合奏で何層ものハーモニーが響きのレイヤーとして繰り返され、 その弦楽器の質感が以前よりもしっとり潤いのある音色に変化していたのですが、 楽音の中身に起こった変化よりも如実に分かるのが空間表現のスケールアップだ!! 前曲のスタジオ録音の随所で感じていた余韻感の増量が、ホール録音ではオーケストラの 存在する空間を音像の正確さをそのままに響きが拡散する領域を拡大させる!! それを言葉にしたらホールの天井という連想をするのは私だけではないだろう。 弦楽器群の余韻感が広がる空気は、音波が空気に対する響きの浸透圧を均一化した ものか、染料をスプレーで空間に吹き出し撒き散らしたように残響の連鎖を見せるが、 金管楽器の遠方からの響きも質的向上が感じられた。トランペットの音色が透き通り、 右側のHIRO Acousticの後方にひな壇の存在感をもたらし頭上を飛び去って行く余韻が 実に気分爽快な後味を残す!!いやいや…、オーケストラにはRELAXA 530はマストです!! 約7分の第二楽章が終わったら、なんとユキムの担当者は興奮したものか、もう一度 比較したいのでいいですか!?と訊いてくる。もちろんいいでしょう。やりますか!! 取材のために雑誌社に持っていく途中で時間にゆとりはないものの、ご本人が 聴きたいというのだから、もう一度比較試聴しました。この担当者はそもそも HIRO Acousticを聴くのは初めてなのだから仕方ないですが、RELAXAの効果を こんな音で体験したことはなかったのでしょう。私としては試聴時間が延長して もらえるのはありがたいことなので。さて、もう一曲聴いておきたい…。 ■UNCOMPRESSED WORLD VOL.1 http://accusticarts.de/audiophile/index_en.html http://www.dynamicaudio.jp/file/100407/UncompressedWorldVol.1_booklet.pdf TRACK NO. 3 TWO TREES サックスとピアノのデュオという小編成もの、しかしスタジオワークならではの 巧妙なリヴァーヴに彩られた広大な音場感が聴きどころの選曲です。 各パートはスタジオ録音の精密な再現性がありながら、ECMレコードの創設者である Manfred Eicherがプロデュースしたような大変美しい録音。元はと言えば、この <UNCOMPRESSED WORLD>というディスクもドイツ製なので、ある程度のセンスに 共通項があっても不思議ではない。しかし、これには参りました!! 「何と!!この音場感はHIRO Acousticだから出せるのか、それほどRELAXAは利く!!」 運指によって細かく操作されるキーのカチカチという音まで克明に録音されているが、 サックスのマウスピースは左側に定位しつつも右側に向かって余韻のひだを三回 四回の繰り返し広げてく美しい音場感に惚れ惚れする。この広がり方は凄い!! センターから右寄りに鍵盤を並べたようにピアノは定位するが、左手のフォルテに なると低音階の響きが空間を満たし、切れ味の良さと長い余韻の両立をRELAXAが 引き出してしまう素晴らしさに思わずうっとりしてしまう。 上原ひろみの選曲でソリッドな打音のテンションに魅了され、オーケストラでは ホールエコーの増量という麗しい響きに感動し、最後の一曲では楽音の発生から 終焉までという道のりをRELAXAが導いていくという三段階の比較試聴でした!! ¥98,000.のRELAXA 530をどこに使用するかで皆様のシステムが潜在能力を発揮し 始めることでしょう。それはオーディオコンポーネントの設計者たちが知らない 未経験のパフォーマンスでもあるわけです。これが面白いのです!! 限定500台のRELAXA 530を出来るだけ多くの皆様にご愛用頂ければと、今後の 新企画に取り組んでいきたいと思います!!もちろんハルズサークル会員限定で!! 皆様もぜひご入会下さい!! |
担当:川又利明 |
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