《HAL's Monitor Report》
No.0209 - 2004/2/12 熊本県玉名市 K N 様より モニター製品 marantz SC-7S1 これは素晴らしい!! フルバランス回路、8連リニアコントロールボリューム、バッファーアンプ用 セパレートモジュール・hdam/sa、チョークインプット方式の電源回路、 の採用は、高sn比、20khzにおける100db以上のチャンネルセパレ ーション、周波数特性150khz以上という超ワイドバンドといった各種数 値特性の向上をもたらしたのですが、これらの数字はただカタログ上をにぎわ かすだけのものではなかったようです。 私にとってカタログの中の売り文句は、具体的に実際に聴くことのできるその 音楽のどの部分を気分良く聴かすためにあるのかは判りません。 しかし、マランツのプリアンプsc−7s1の聴かせてくれた音はこんな風に 私に聴こえました。 1.ウッドベース、バスドラム、チェロ、コントラバス、オーケストラの低音 楽器部などの低音域のエネルギーが強く、かつ、低い所まで伸びており、スー パーウーファーのクロスオーバーとボリュームの設定の変更を行わざるを得な かった。 「プリアンプを変えただけでこんなに低音がでることには本当に驚かされた。」 2.ボーカルやメロディ楽器などは薄くならず、音像がはっきりして実体感が あるが、柔らかい音は柔らかく表現できる。かつ、空間定位もその空間の広さ のなかでしっかり定位している。 3.微弱信号と呼ばれる部分であるエコー成分の余韻が長くはっきり聞きとれ るが、硬い響きではない。また効果音やコーラスの人数、演奏者の呼吸音、ぶ つぶつ何か言っている様子、ピアノの和音が空中に広がり消えるときに、その 和音を押さえた指が1本だけゆっくりと放されることで微妙に変化していく様 子など本当にそこで演奏されていると錯覚させてくれるための音情報をより はっきりと聴く事ができる。 今こうしてこのプリアンプを聞いてみて私はこう考えています。 1.プリアンプは音ばかりではなく音楽の聞かせ方にまで影響を与える 2.音楽に近ずくために写実性を追い求めるのならば往く所までいくしかない し、またその意味がある。突き進んでいくことでもっといい音楽が聞くことが できるのではないのか? 3.写実性を追い求めないのならば、自分をうまくだませるように自分好みの 音楽が聞こえるような方向に向かうべく折り合いをつけるべきだろう。 などいろいろ考えさせていただきました。 今、つぎのプリアンプを探すべく自宅試聴を繰り返していますが、このマラ ンツsc−7s1はその物理的な性能のコストパフォーマンスだけではなく、 さまざまな音楽への対応力があることで一番の候補になることでしよう。 のちほどメールにて商談をさせていただきますが、今回、このような機会を 与えてくださいました川又様にはお礼のいいようもありません、どうもありが とうございました。 |