《HAL's Monitor Report》


No.0206 - 2004/1/14

東京都国分寺市 Y S 様より

「お正月はPAD & DOMINUSH.A.L.'s Monitor

今回モニターさせていただいたもの

PAD AC DOMINUS 15A 1.5m 3

です。

まず、私の家の電源事情ですが、東京電力と従量電灯C15KVA(150Aに相当)で契約しており、配電盤よりオーディオ用に20Aで4系統に分配されており、そのうち2系統の壁コンセントをPAD CRYO-L2に換装して使用しております。

 

私のシステムは、

ESOTERIC DV-50(ortfon 7N-PSC)

           

PAD BALANCE ISTARU 1.0m

           

ACCUSTIC ARTS PREAMPTmk2(ortfon 7N-PSC)ACCUSTIC ARTS POWER STRIP                          

      ↓

PAD BALANCE ISTARU 1.0m

           

ACCUSTIC ARTS AMPU(ACCUSTIC ARTS POWER CORD FERRITE U)

            

PAD ISTARU SPK BI WIRE 2.0m

            

B&W SIGNATURE 800+QRD ABBFUSOR

 

以上の( )の部分をPAD AC DOMINUS 1.5mに置き換えてみました。

 

余談になりますが、かのトヨタ自動車がセルシオの開発に当たり“源流主義”という言葉を用い、エンジンのボルト、ビス1本にまで徹底した工作精度の向上、組み付け精度の厳格化等を実施し、フリクションロスの低減がエンジン本体の静粛性、燃費の向上に役立ち、当時の高級車作りの常識であった遮音材、吸音材の多用を廃し、世界の高級車メーカーを慌てさせたという事件がありました。

 オーディオで言う“源流”すなわちAC電源の重要性は以前より気になっていたのですが、予算が回らず、また、ACCUSTIC ARTS POWER STRIPも気に入っていたので、今回のお正月はPAD & DOMINUSH.A.L.'s Monitorは私の迷いに後押ししてくれるうってつけの企画で、DOMINUSを3本もお借りすることになった次第です。また、ここで運命のいたずらがあり(もちろん良い方向に転がるのですが)モニター希望の1.0mの在庫がないということで、1.5mを3本貸していただくことになりました。

試聴したディスクはすべてSACDです。

私の所有するDV-50VRDSではありません(多分パイオニアのドライブ)。最近の川又さんの随筆にVRDS-NEOのすばらしさは詳述されておりますが、TEAC(ESOTERIC)VRDSを捨ててまでもSACD再生をしたかったという興味深い機種ですので、あえてSACD(ほとんどDSD RECORDING)だけで試聴させていただきました。

 

1、ヒラリーハーン メンデルスゾーン ヴァイオリン協奏曲ホ短調 作品64

          ショスタコービッチ ヴァイオリン協奏曲第1番イ短調 作品77

2、リンクス 白鳥の湖

3、リムスキーコルサコフ シェラザード

4、ヨーヨーマ ソロ

5、ユンディーリー リストピアノソロ

6、元ちとせ ノマド・ソウル

 

の6枚です。

多くのDOMINUS所有の会員様が既述されている通りエージングに時間がかかるということなので、最初の1週間は24時間通電しつづけて期待をこめて音出ししてみましたが、

DOMINUSってこんなもんなの?”

というのが第一印象でした。その後も

“やっぱエージングが足りないのかな”

と思い、もう1週間通電してみました。しかし結果は

“嘘だろ”

というくらい、期待はずれなものでした。中音の張り、みずみずしさがない、突き抜けるような高音がない等、否定的な見解ばかりでした。

DOMINUSの音というと川又ルームの音を想像しますので、

“こんなはずはない”

と自問自答し、最初のページの私のシステム図を検討し

“もしかすると!”

ということで、ACCUSTIC ARTS POWER STRIPをはずして、CRYO-L2DOMINUSを3本直結してみました。

これは、冒頭で述べた運命のいたずらで、1.5mをモニターしたため、このようなことが可能となったのです。

そして音出し

“これですこれ!!”

詳しく述べますと

1、音場の拡大(ホールが1回りも2回りも拡大し雄大になります。それでいて定位が崩れるわけでなく、エコー感が拡大しているのがわかります)

2、ノイズフロアーの低下(静寂から音出までの間がすばらしい)

3、中域の適度の湿り感(ボーカルの艶っぽさ、チェロやヴァイオリンの弦楽器の臨場感の上昇)

4、ストレスのない高音(さすがに川又ルームのような突き抜けるような高音は無理ですが、ヴェールがかかったような高音域は著名に改善されました)

 

以上のような効果がありましたので、結局購入することにしました。ただ、POWER STRIPが使えないとなるとあと1機種しかつなげないのかと思いつつ、前の音には戻れなくなってしまって、、決してPOWERSTRIPが良くないというのではないと思います。低位のケーブルには効果があったのですから。DOMINUSがすごすぎるんだと思います。

ただ、川又ルームのような突き抜けるような高音を獲得するためには、ISTARUDOMINUSに置き換えていかなければならないのかなぁと思い始めると、予算がいくらあっても足りないような、、、結論

DOMINUSは悩ましい”

 

最後に、このような機会を与えてくださった川又様、ならびにシーエスフィールドの皆様に感謝いたします。

 

 


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