《HAL's Monitor Report》


No.0179 - 2003/5/24

千葉県習志野市在住  H・T 様より

モニター製品 No.0611でご紹介した電源コンディショナー
              GermanPhysiks PION C1200A / PION C250D / PION N3 ZF 1.6m

1.拙宅環境
 ごく普通の賃貸マンションです。電源については特段の配慮を
 しておらず、電源のノイズはそれなりにあるだろうと想像できます。
 また壁コンセントが2Pであるため、オーディオ用のタップにPION N3 ZFを
 介して、それぞれのコンディショナーを接続しました。

2.実験1 まずはプリから
 2つのコンディショナーと4本のケーブルを借用しましたが、
 手始めに C1200A/Analogueにプリを繋ぎました。プリは往年の
 Marklevinson ML-7です。プリ側のACケーブルはCSE製です。
 これは効果が有りました。高域が澄み渡り、低域はやや締まりました。
 温度感が下がりクールな印象です。またごくわずかにおとなしい感じと
 なりました。なお、試聴の前には丸1日以上通電しておきました。

3.実験2 ではDACも
 それではということで、DACをC250D/Digitalに接続しました。今度は
 DAC側のACケーブルもPION N3 ZFで接続しました。DACはstellavoxの
 ST2 96/24です。
 2台のコンディショナーと3本のACケーブルを使ったことになります。
 このまま丸2日通電させたままとしておきました。
 この時の音ですが、残念ながら拙宅では有効ではありませんでした。
 高域にバランスがかなり寄ってしまい、強いクセも感じます。
 複数のPIONを使ったことにより、クセが強調されてしまった状態です。
 C250D/Digitalをタップに挿した状態のまま、DACを戻しましたが、まだ
 クセを感じます。C250D/Digitalをはずして、実験1の状態に戻した
 ところで、音も復活です。機器が接続されていなくとも音に影響が
 有ったのが、ちょっとびっくりしたところです。

4.実験3 今度はパワーアンプに
 今まではプリをC1200A/Analogueにつないでいましたが、今度は
 パワーアンプのみを繋いでみます。パワーアンプはGoldmund MM6です。
 アンプ側のACケーブルはWireWorldです。
 高域の澄み渡る効果はプリの時よりも、わずかに優る印象です。しかし
 低域のしまった感じはやや減退しました。
 これはどちらを取るか難しいところです。

5.結論?
 実験2の結果が、何とも悩ましいところです。多分に心理的な面が大きい
 のだとは思いますが、それ以降は、1台使用でもわずかながらに高域に
 少しクセを感じてしまう気がします。これを確かめたくて、少し長い期間
 使わせて頂いておりますが、難しいところです。
 また、効果は確かに大きいのですが、価格対比ではどうだろうか?という
 疑問も多少は残ります。
 特に私はジャズを中心に聴くため、温度感が下がったのは、なかなかに
 悩ましいところです。
 この手の製品とは思えないほどデザインも良く、コンパクトであるため、
 魅力的なことは確かです。
 今週、最後の実験として、C1200A/AnalogueをつなぐケーブルをN3 ZFから、
 市販の安物ケーブルに変えてみようかと思います。効果は減退するかと
 思いますが、わずかに気になるクセがどうなるのかがテーマです。

長々と駄文を書き連ねてしまい恐縮ですが、何かのご参考にして頂ければ
幸いです。



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