《HAL's Monitor Report・PLASMA-DOMINUS特別編》


No.0172 - 2003/3/26

神奈川県相模原市在住 K・K 様より

モニター製品 PLASMA-DOMINUS

モニターでお借りしたPLASMA-SHIELDING DOMINUSを聴かせていただきました。
稚拙な文章で恐縮ですが、レポートさせていただきます。


まず我が家の装置ですが、

 CD-Transp Esoteric P50s
 DAC       Goldmund Mimesis12++
 PreAmp    Goldmund Mimesis7ph
 PowerAmp  Goldmund Mimesis8.2/A2-up
 Speaker   THIEL CS2.3マイナ後

…という構成です。その他アナログが色々。

ケーブル類は、PAD-HDI(RCA)、Transparent-Ref.(Digtal)、
Nordost-RedDawn(SP)、Goldmund-AC(S/L)などを使用しています。

最近PowerAMPをモノラル機に代替えした関係で、(好ましくないのは意識し
つつ)暫定的に全装置を同じTAPから供給しています。
(壁コンセント口数不足の為)

今回の試聴は、このTAPと壁コンセントの間に、歴代AC DOMINUSを差し替え
ることで行いました。

すなわち、全装置の電源供給源としての比較です。


試聴に使用した主なソフトは以下のようなものです。

Tutti / orchestral sampler
Face to Face / Gary Burton & Makoto ozone
Chloe / Chloe
WOOD / Brian Bromberg
Ulitimate Reference CD / Willson Audio


1.Rev.B(非Sig.) AC DOMINUS

まずは、以前中古で買い求めたRev.B(非Sig.)を聴きます。

懐が深く、レンジも音場感も広々としています。
あらゆる意味で無理が感じられません。
それでいて、確かな空気感、実体感、情報量…ドミナス以外の何者でもない、
密度感に溢れたサウンドステージが展開されます。


2.Rev.B-Sig.AC DOMINUS

次に1年ちょっと前にシーア・レポートの企画で運良く購入させて頂いたSig.
モデルに交換してみます。

おやおや、この違いは一体何でしょう?
最初の音が出る前から? まず静寂感が明らかに違うのです。
まるで鏡のように静まりかえった湖面を見ているように清々しく、広々として
何処までも見通せるかのような透明感が感じられます。

そして演奏が始まると、水鳥が一瞬にして飛び立つように音が湧き上がります。
さっきまでそこに鳥が居たなんて気づきもしなかったのに…と言った感じで。

その一音一音の粒子感、濃淡の描き分け、特に上下方向のサウンドステージの
表現力においては、同じ構造でありながら「Sig.モデルとはかくも描写力が
異なるモノなのか?」と愕然としてしまいました。

同じ風景を描いたとしても、油絵と水彩画のような違いとでも言えばいいので
しょうか? いえいえ別に油絵を非難するわけではないのですが、その透明感
と階調表現の豊かさにおいて、Sig.モデルの前ではノーマルのRev.Bがややおお
ざっぱに描かれた油絵のようにさえ感じられたのです。


3.PLASMA-SHIELDING AC DOMINUS

正直、Rev.B-Sig.モデルが余りにも良かったモノですから、PLASMA-SHIELDINGモ
デルを試聴する頃には「Rev.B-Sig.以上のモノにはなかなかならない(体感でき
ない)んじゃないか?」と言う危惧がありました。

いそいそとケーブルの交換を終えて電源を入れ直し、リスニングポジションに戻
り、さてさて、川又さんに報告できるくらい私の耳・システムで違いがわかるか
しら?と心配しながらトランスポートの「PLAY」ボタンを押します。

危惧はすぐに杞憂へと消え去りました。

一曲目からその違いはハッキリと聞き取れるモノでした。
何と言ったらいいのでしょうか?イイ表現が見つかりません。
あえて言うのならば「ホンモノっぽさ」が違うとでも?

時代劇の立ち回りの場面、所詮は刀は「居合刀か小道具だよね」って感じられ
るのが従来の LIQUID-SHIELDING DOMINUだったとすると、
PLASMA-SHIELDING DOMINUSはあたかも真剣で勝負しているかのような質量感と
緊迫感が漂うのです。

Rev.Bが油絵、Rev.B-Sig.が水彩画ならば、PLASMA-SHIELDING DOMINUSはまる
で露出とフォーカスがドンピシャのリバーサル写真のよう。空気の揺らぎ一つ、
見逃してくれな、ある意味で容赦のない音だと感じました。

Rev.B-Sig.に戻してみると…何でしょう? 特に情報量が減ったとか、レンジ
や音場が狭くなったと言う訳ではないのに、なんだか少し上品な感じがします。

再びPLASMA-SHIELDING DOMINUSにすると、今まで見えなかった音の表面のゴツ
ゴツした感じや、しっとり濡れている感じまで全部さらけ出すかのような表現
力を感じるのです。

凄いです、こんなに凄いとは予想すら出来ませんでした。
PLASMA-SHIELDING DOMINUSに装置の潜在力を垣間見せてもらったような気が
します。

こんな貴重な体験の機会を与えてくださった、川又さんとCSF社さんに感謝い
たします。 ありがとうございました。

本当にバージョンアップの案内が待ち遠しいです。



HAL's Monitor Report