《HAL's Monitor Report》
No.0153 - 2003/1/10 北海道江別市在住 K・M 様より モニター製品 プリメインアンプ AYRE AX−7 KRELL 300IL 現在の使用機器 プリメインアンプ ケンウッド L−03A CDプレーヤ ケンウッド DP−1100D スピーカー モニターオーディオ GR60 上記の製品はスピーカーを除き、私が学生時代にせっせとアルバイトしな がら揃えた物でして、14〜18年程購入してからたっています。 また、社会人になってからの10年程は仕事を覚えるのに精一杯で機械とも どもこの趣味からは遠ざかっていました。 2年ほど前から少し余裕が出来て久しぶりに音楽を聴こうかなと機械を出し てみると、CDの認識はしないアンプのボリュウムからガリ音左右の音量が 違う、スピーカーのウレタンエッジはボロボロとまともに音も出ない状態で、 これはあきらめてラジカセだなと考えていたのですが、インターネットで検 索してみるとジャンク品再生なるサイトがあり、だめもとでセーム皮による エッジの交換、接点復活材によるガリの除去等行い一番時間のかかったCD プレーヤーもピックアップ部の可変抵抗の調整により、とりあえず音が出る ようになりました。 ひさしぶりに普通の装置で聴く音に満足していたのですが、まずスピーカー に不満、疑問が出てきました。 反応が悪く音が団子というかぐちゃぐちゃになって非常に疲れてしまうので す。それがこのスピーカーの音なのかそれとも素人が適当に修理したため なのか、昔のオリジナルの音など解るはずもなく悶々とした気分で音楽を 聴いていたのですが、たまたま中古で現在のスピーカーが半額以下で使用 期間も2,3ヶ月ということで衝動買いしてしまいました。 それからは、気分的に疲れる事もなく、今まで聴けなっかったCDも聞ける ようになり特に不満もなく(他の機器での音を聴いたことが無いので)いた のですがスピーカーの時と同じように疑問は常にありました。 15年以上前の製品がはたしてオリジナルと同じ働きをしているのだろうか? でも廻りに比較するような環境もないし、同じ趣味の仲間もいないし、とり あえずこれでいいんだと自分をごまかしていました。 当然ハルズモニターの存在は知ってはいましたが、きっかけが無いとなか なかお願い出来ませんよね。 しかし、そのきっかけがきたのです。 H.A.L.'s Circle Reviewによって「 H.A.L.'s Monitor お盆編」です。 このメールを送られた時は、まず自分の興味は購入の前段階での試聴ではな く、今聴いている音はどうなんだという事でしたので自宅視聴を依頼しても 良いものなのか迷っていましたが、欲求には勝てず依頼してしまいました。 それもコンセントラも含め今回試聴させて頂いた2機種を書き沿え3台も。 迷っていたわりにはずうずうしいですよね。 結果的にコンセントラは予定が入っており試聴は出来ませんでしたが、一番 聴いてみたかった2台を貸して頂くことが出来ました。 余計な話ばかりですね。余計な話ついでに私は生演奏を聴いたことがないの で、音の善し悪しは分かりません判断基準は自分が気に入るか気に入らない か、他の皆様のように音を的確に表現する事も出来ないと思いますが・・・ 最終的に採用されるかされないかは川又様の判断でしょうから。 まずポップス(女性ボーカルが主)のそれぞれの機器の印象ですが AX−7 ・ボーカールに透明感と微妙なエコー感があり、絶妙なところでサ行を 押さえている。 ・中域に反発しあう磁石を押したかのような弾力感がある。 ・低域は出てはいるが若干緩い感じがする。 ・高域は若干であるが歪みっぽい感じがする。 ・雑誌の試聴記の印象でさらっとした音かなと思っていたが以外に元気の ある音でボーカルが意外と前に出てくる。 300IL ・低域から高域まで歪み感無くきれいに音が出ているのだが、ボーカルのサ 行がすごく耳につく。他の音がきれいに鳴っているため余計に目立つのかも。 ・なんとなく音楽が平面的に聞こえる。 ・小音量時と大音量時(常識的な)の差がある。大音量時の方が好ましいが自分 の環境を考えるとおいしい音量で聴ける時間は少ないのでちょっと問題かな。 ・雑誌の試聴記とメーカーのイメージで高い次元の音でもっと音が前に出てくる のかなと思っていいたがAX−7と比べるとずいぶん奥で音楽が鳴っているな と言う感じで実際に試聴する前のそれぞれの機器のイメージが完全に入れ替わ りました。 クラシック AX−7 ・奥行感、拡がり感L−03Aと段違いである。 ・低音の楽器の音が300ILと比較すると若干緩いのだがこういう低音も有 りかなという聴かせ方をしていると思う。 ・各楽器の雰囲気が非常に良く比較した機種の中で、一番演奏者が見えてくる ような感じがした。 ・各楽器の音の傾向が他の2機種と全然違う。どちらが本物の音かは解らな いが、こちらの方が好みである。 ・初めてピアノの音が良いというか好きになってしまった。鍵盤をたたき、 その後の音の響き本物の演奏は見たことが無いが、このような感じなのかな と頭に浮かんでくるのです。 ・音に芯があり、そして非常に柔らかい。 300IL ・ポップスの時とは大分印象が変わり奥行感が出てくる。どうもこの機種には ボーカルが無い方が印象がよい。 ・低音楽器良い雰囲気です。また高音楽器も歪み無く伸びています。音は非常 に綺麗なのですが音の出始めの期待感というか雰囲気がAX−7と比較する と私には肩すかしを食ったようでいまいちなのです。 ・音はすごくきれいに響きます。でも力強さというか芯が感じられません。 私はピアノの本物の音は聴いたことが無いのでピアノ曲に関しては女房に 判断してもらいましたするとAX−7に比べると強さが無いとの感想でした。 ・楽器の数が少なくなると非常に好印象となる。すごく高級そうな音がする。 好みの問題かと思うが奏者が急にベテランになった様な印象。 以上が試聴した結果なのですが、何度自分で読み返してもたぶんこれ以上今は 表現できませんね。もっと耳を鍛えなければ・・・・。 さて今回のモニター企画は平成14年のお盆の時の企画です。 当時AX−7購入にはいたらなかったのですが、そのためのメールを川又様と やりとりしている中で、レポートはあいた時間で無理せずという言葉に甘えす ぎ今現在となってしまいました。 今回最新の同価格帯の2機種を比較試聴させて頂く機会を与えていただき 本当にありがとうございました。 今自分で使用しているアンプの性能が云々よりも、音が自分の好みでは無い とういう事がはっきりと解りました。当時はAX−7しかないというか精一 杯という思いでしたが、今はそれ以上に欲が出てきてもっと色々な機種を、 もう少し上のグレードも聴いてみたいと思っています。 その時にはまた宜しくお願い致します。 -*-*-*-*-*-*-*-*-*- K・M 様ありがとうございました。今回の試聴体験されたアンプと同じもの を使用しておられるハルズサークル会員が何名様かいらっしゃいます。 当然オーナーの皆様は違う評価をされてのご判断であると思いますので、 K・M 様の所感は製品のある側面を評価されて…ということでご理解下さい。 そして、K・M 様も私がここでセッティングしたシステムで今回のアンプを 試聴されると、きっと違う評価をされることと思います。北海道にお住まい なので簡単にはいきませんが、ぜひご来店頂ければと願っているものです。 |