《HAL's Monitor Report》
No.0148 - 2002/12/19 沖縄県那覇市在住 A・K 様より モニター製品 Murata ES103A(スーパーツイーター) PAD ALTEUS(ツイーターケーブル) はじめに オーディオを始めてかれこれ30年近くになります。JBLのLE−8Tの 自作ボックスから始まりいろいろ変遷を重ね現行装置に至るまで、自分なり に楽しんできましたがまだまだ中級の域を出ずにおります。 ふとしたことから川又店長の音の細道を読ませていただき、そのオーデイオ に対する博識もさることながら、その情熱にふれ、オーディオに対する新たな 意欲に目覚め、現システムのグレードアップを思い立った次第です。 早速ハルズサークルの会員に加えていただき、川又店長のブリーフニュース や他の会員の皆様のモニターレポート、ヒヤリングレポートなど楽しく読ま せていただいております。 ヒヤリングレポートなどは、専門オーディオ誌などにもいろいろ出ておりま すし参考にはしているのですが、なぜか現実性に乏しく、評論家の皆様が遠 くに感じてしまいがちで自分としては消化不良を起こしていてなかなかしっ くり来ないのが正直なとこなのです。 その点ハルズサークル会員のモニターレポートは自宅にその機器を設置して の感想ですので、リアルな評価と生の感想がより現実的でとても参考になり ます。前置きが長くなりました、早速本題の視聴報告にいきましょう。 私のオーディオ機器は下記のとおりで、ハイエンドとはほど遠いものです。 グレードアップはいろいろと、とりとめもなく考えてはいるのですが、効果 があるだろうか、好みにあうだろうか判断が難しく決断できない状況です。 そこで第1段として、SCD−1でSACDもあることから、巷での評判の 高いMurata ES103A の視聴と専用ケーブルとしての評価の高いPADの アルテウスをお願いすることとなりました。 現行装置 CD SONY SCD−1(DACが必要?DAC64は?) PRE アキュフェーズ C−260(次回のグレードアップ候補?) POWER サンスイ B−2105V(バイアンプは?) スピーカー1 B&W MX802III スピーカー2 ALTEC 620Bタイプ(604−8H自作ボックス) ほとんど試聴せず DAT パイオニア DA07A コンセント及びケーブル類 壁コンセント FIM880→AET318 S/Aラボ ハイエンド ホース3.5タップ(オヤイデ)→CD HARMONIX SC−DC 10−SMCD→PRE SAEC SL-1990V2 PRE→POWER SAEC SL-1990V2 POEWER→インフラノイズムジカライザーML206 ACROTEC 1040 1.5M 川又店長あてメールを出してから、早速返事があり、視聴機器はほどなく 到着しました。その対応の迅速さと、試聴機がまっさらの新品であり、恐縮 するとともに感激いたしました。 早速、機器の設置です。セッティングは、ES103AをMTX802IIIのミッド レンジボックスの上に3センチ厚のチーク材を敷きツィーターの真後ろに取り あえず設置しました。 ES103A側はALTEUSのYラグをそのまま挿せたのですか、Yラグの片方しか挿 せず、もう少しYラグを大きめにした方がいいのではないでしょうか。 アンプ側は出力端子がYラグに対応してなく1セットのみなので取りあえず スピーカーの高域端子へ接続し、PADのシステムエンハンサーにて約8時間 のバーンインを行いました。 その後、最近よく聞き馴染んでいるゲルギエフのシェラザードで最初の試聴 を行いました。 最初の率直な印象です。 このCDは、通常でもいい録音でなかなか気に入っており、いつも最初にかけ るのですが、冒頭の部分のダイナミックスさと高域の繊細さ、楽器毎の分解能 が飛躍的に向上しています。 「オー!スーパーツイーターだけでこんなに変わるんだ!」というのが最初の 印象です。 続いて、「ソロヴァイオリンの切ないような、怪しいようなつややかな響き」 なんて表現したら良いのか言葉が見つかりません、とにかく良くなっています。 しかもSACDなら、当然超高域の変化によって、変わるであろうことは理解 できるのですが、通常CDでのこの変化です。しかも高域部分だけでなく、全 帯域の印象まで変わっています、いや良くなっています。 超高域部分の大切さがよーくわかりました。 通常CDでこれだけで変化するなら、SACDはいったいどうなるのでしょう 期待は膨らむ一方です。はやる気持ちを押さえ、何枚かのCD愛聴盤を代わる 代わるかけまくります。 中本マリのVOICEのボーカルは息を呑むようなリアリティに溢れ、声が きめこまかくなっています。 ムターのツィゴイネルヴァイゼンのヴァイオリンは、これまで、ところどころ きつく、耳障りなところがありましたが、高域が伸びたにもかかわらず、それ らが無くなっています。 SACDはもう圧巻です。ヨーヨー・マのチェロ、タイムアウト、ケイコ・ リー、SACDサンプラーなどなどは、すばらしいの一言です。 躍動感があります、音楽が楽しく感じます。どの楽器が何処で鳴っているかが わかり、ハーモニーが素晴らしい。高域がどうの、低域がどうのという次元の 話ではなくスピーカーの存在を感じません。 まとめ Murata ES103Aについては、これまで、いろんな場所で評価もされており、 私もそのように感じます。私のシステムで特に強く感じたのは、弦は繊細で 且つやわらかくなるように思います。 ヨーヨー・マのチェロはそれが顕著に感じます。やはり、超高域は大切なん ですね・・・とよく言われていてもこうして、耳にしなければわからないもん なんですが・・・・ 私のシステムでは、音が立体的になるという点については、顕著ではないが、 以前より立体感が増したということは言えると思います。ここで、ひとつ お断りをしておきたいと思いますが、今回の試聴はES103AとALTEUS の セットでの試聴であり、他のケーブルでどのような結果になるのかは、不明で あることから、セットでの試聴結果として理解して頂きたいということです。 それとALTEUSのエージング期間が約150時間であることから、まだまだ良く なるのではないかと考えております。さて、ES103AとALTEUS のセットでの 導入がベストだとは思うのですが、予算も限られていることから、思い悩むと ころです。 また、ALTEUSでこうも変化するなら、本体のSPケーブルをイスタール又は タンタスのSPケーブルに替えたらいったいどうなるのだろう?タンタスの ACケーブルは?・・など、迷いはますます増幅拡大してしまいます。 川又店長、適切なアドバイスをお願いします。視聴ジャンルはクラシックと ジャズがほとんどです。女性ボーカルも好きです。特に中本マリ、五輪真弓 を聞きます。 音の好みは、より生々しく、繊細さと、躍動感、透明感を併せ持ち、楽しく 音楽に浸れる音という、ほんとに贅沢なものですが・・・・ なにか、Q&A相談コーナーになってしまいました。 おわりに 今回は非常に良い経験をさせていただきました。自宅で視聴できるなんて、 すばらしい企画だと思います。私のオーデイオの方向が見えたように思います。 それと、乱筆、乱文で申し訳ありません。なにしろこうしたレポートは初め てで、私にもう少し文才があれば、もっと楽しく読めるようなレポートが 書けたのですが・・・これからもよろしくお願いします。 良いとこばかり書きましたので苦言を一言、ES103Aですがアルミの箱は高級 感もあっていいのですが、やはり物が高価なだけに、アルミ箱は不用なかわり にその分のコストダウンを!ものはすばらしいの一言です。 村田製作所の既存概念に囚われずに、セラミックの圧電現象をスピーカーに 応用した当社の技術に敬意を表します。ALTEUS はやはり高価ですね・・・ それだけのことはあるとは思うのですが・・・・・ シーエスフィールド様、村田製作所様、ありがとうございました。 そして、川又さんには大変お世話になりました。ありがとうございました。 追伸 ALTEUSのエージングのことが気になりまして、シーエスフィールドさんに お願いして返却を1週間延期してもらいました。それと、アンプのスピーカ ー端子に直挿ししました。 その結果ですが、2週間目を過ぎた頃から、ほんとに変わってきました。 エージングの効果は恐ろしいですね、前述で「立体感があまり感じられない」 ということでしたが、すみません撤回します。 立体感、音場感、分解能どれをとっても素晴らしく、向上しています。 メインスピーカーケーブルをイスタールへ変更したらいったいどうなるやら ・・・もう元にもどれそうもありません。 ES103AとALTEUS の相乗効果には目(耳?)を見張るものがあります。 |