《HAL's Monitor Report》


No.0085 - 2002/2/19

東京都新宿区 N・H様 より

モニター対象商品 GOLDEN SOUND-ACOUSTIC DISC

http://www.inter-spc.co.jp/gs.html
http://www.dhcones.com/home.html


ACOUSTIC DISCのモニター応募に対して以下その感想を綴ってみました。
皆さんのご参考になってもらえれば幸甚です。

リーズナブルな価格で、それなりの効果があがるルームチューニング材で
何があるだろうか?

当時2年前で、数あるそれらの素材の中で、小回りが利いて、コスト・
パフォーマンスが優れているエコー・バスターの音響パネルにその白羽
の矢を立てた。 

それの全種類(エコー・ダブル・コーナーの3種類)とサウンド・ハン
ターの音響パネル2枚、コーナー用に東京防音のGAC-800と、<最後で
挙げるが、重要な事は>、綿を挟んだパッチワーク布と絹の布を利用し、
ここ2年間で自分なりの室内のアンビエンスを構築してきた。

今回のモニターの場所は10畳の洋間で、上記に示した素材を十分適切に
セッテングしての条件下での試聴である事をご理解していただきたい。
(もっとも、細部に就いては割愛させていただく)

待望のデスクが到着するや、先ず多分左側であろうかと的を絞っていた
”ツボ”(添付されてきた説明書にはストラテッジク・ポイント)に
ディスクを1枚を貼って、すぐに試聴を試みる。

音が余り変わらない、むしろかえって悪くなったようだ。

その繰り返し作業が執拗に左側のみほぼ3,4回おこなった。
ポイント探すことほぼ五回目に、『出会った、探った、ここがツボだ』
この場面から、事態は急変した。

今まで耳にしていた音が激変したのである。

ほぼ完璧と思っていた部屋が更に改善されている。

小さな形状で、しかもこんなにスピーカーから遠く離れた、リスニング
ポイントの左隅の角から3.5センチ,高さ1メートル70センチのところに
貼って、何故こんな豊かな、響きの良い音に変換してくれるのであろうか? 

もう少し詳しく申し上げるとオーケストラの音色は色彩豊かに冴え渡り、
ピアノは豊かな響きに彩られ、各楽器の音色が濃く、分離良く、高域の
光沢を持って響きわたり、各楽器も其々空間に響き渡る様は驚愕せざる
を得ない。
 
更なる改善を求めて、2枚目のポイントを探し始めた、取り合えずこの
ポイントから相対する右側の同じ位置にもう1枚はってみたが、途端に
今度は、大きくバランスが崩れ、もうあの響きは遠のいて行ってしまった。 

ままこういうことは、よくある事と思いながら直ちにその1枚を撤去する。

このような方法で、ツボを探ること十数回、あと1箇所は、やはり左側で、
最初の1枚目の延長線上で、スピィーカーとリスニング地点の丁度中間の
あった。そこの場所も1枚目と同様にディスクを貼らなければその響きが
得られない的を得たポイントであった。

それから、約20分以上を費やしたが、それ以上の良いポイントは探り
出せなっかた。数時間前の室内のアンビエンスに比べると、更に一段と
改善されそのツボにはまったディスクの実力は、大変はものと感心しな
がら、一応初日の作業は終了することにした。


二日目、是非試してみたかった事が二つある。
@は、説明書に推薦する各天井コーナーのアコースティック・ディスク
三点のセッテングであり、Aは、CDプレイヤーStuder: D730の専用台
の振動制御のために貼る試みである。

@は、昨日の実験の実験の結果には十分満足するもので、これで購入す
ることは心に決めていたが、説明書の大部分は天井コーナーに重点をお
きながら、反響音と歪みを吸収し、定位を整えるようにも書かれている。 

梱包されている枚数も12個である。
これは部屋の四隅に其々3枚のディスクをセッテングする用意のための
個数とも思える。仮に昨日使用した2枚を引いても残りは10枚、さらに
その後の遊びと追加に5枚くらいとしても、余りは出る。

それでも実験はしたくなかった。その理由は、些か昨日の疲れやもあっ
たが、天井コーナーには、エコー・バスターが設置され、アコーステ
ィック的に満足のいく状態であった。

その上、かなり天井も高いし、作業も難儀のこともあり、踏み台を用意
するのも億劫であった。

しかし、販売元さんからの製品の貸し出しの唯一の目的は、ディスクの
モニターにあると思うとそう尻込みはできない。兎に角全面とはいか
ないまでも、少なくとも前面の2箇所の角の天井コーナーに、説明書に
したがって、計六個を使用しセッテングをしてみた。

さて、その結果は? 
次のようなものでした。
 
エコー・バスターは、面形、それに対してアコースティック・デスクは
点形状です。その特長は的確に音にも現われていました。後者は見通し
の良い、透明感ある音をだし、その結果はあたこも天井がなくなったか
のような広い空間を構築した。

その半面少し定位が甘くなり、音が拡散しすぎるのと、そのために音の
厚み、暖かさまでも減少するきらいが聞き取れる。
前者は、後者の長所が短所となり、短所が長所であるとお考えになて
間違いない。この原因には、材質と形状から起こる特長であろう。

ここでは、部屋によってもかなり違う結果にもなるし、人の好みの問題
でもある。一概に結論ずけは出来ないが、私の好みから言えば、常用する
エコー・バスターに軍配を上げたい。

ACOUSTIC DISC さて、Aの問題の常用のCDプレイヤー(Studer,D730II)
の専用台である。数十年前、この専用台が、英国のサウンド・オーガニ
ゼイション社から発売されていて、実は故山中敬三先生がこれを愛用して
いるお姿をステレオ・サウンド誌で拝見していて、早速買い求めて現在
に至っている。 (その時の私の機種はStuder: A730であったが)

この台を先生が何故愛用していたか、自分が使用してみて始めて分かっの
だが、丁度今のCDプレイヤーでいうと、オラクルの製品のスプリングを
機能を生かした構造で、(fo特性)を十分生かしたその構造がこの専用台
にはあった。兎に角このCDプレイヤーは、実に台を選ぶ。

確り固めてしまった台に置く時、完全にプレイヤーから出す微音が抹消
されてしまうのです。兎に角、宙に浮かす事が一番大切である。

この台は、縦・横の各2センチ幅のの空洞になったスチール製のパイプが、
高さ50センチx長さ50センチx幅40センチの枠で構成されている。
上部の枠の内周の端4箇所には、鉄製のスパイクが突き出ており、これに
よって、厚さ1センチの何でもないベニヤ板を支えていて、絶妙にプレイ
ヤーを宙に浮かせ、トレイにCDをセットされてた時のその音はf0特性
を限りなく発揮させてくれています。

ここにこの台の秘中の秘がかくされています。

しかし、この1センチのベニヤ板が曲者、最近では、少しこの振動を微少
にに押さえたいという気になっていた矢先であった。
ピッタリと止める事は簡単ですが、この特長ある微妙な響きを無くすこと
なく制御することは、そう容易ではありません。

これが、第二のACOUSTIC DISCの実力の実験台です。
そこで1枚のディスクをベニヤの裏の中央に貼ったところ、ものの見事に
制振効力を発揮しだし、余分な振動をせずに持っている響きを素直に出し
ていた。

常用のスチュウダーのCDプレイヤーのグレイド・アップの夢は、この
1枚のディスクによって見事に打ち破ってくれたのでした。

喜んで良いや、暫くは、このプレイヤーとお付き合いも続く羽目になった。
また、そう思うとこのディスクは、本当に安い買い物である。

以上の試みで分かったことは、根気・努力・時間・工夫を惜しまなけ
れば、サンド・ディスクはきっとそれなりに貴方の期待に応えてくれ
るであろとお約束出来る。

未だ天井など、試したい個所があるが、これからゆっくりと、時間を
かけながらそのツボを探してながら、オーディオの世界をゆっくりと
エンジョイしていく積もりだ。

卑近な例で恐縮だが、果てしない夢を求めて、室内の歩き回り、より
良いアンビエンスを求るツボを探しの旅は、丁度ドン・キホーテが
サンチョサと言う相棒ACOUSTIC DISCを得ての遍歴の旅によく似て
いるにと思う。

最後に、このACOUSTIC DISCを紹介してくださった川又さん、又モニタ
ーのため貸し出ししてくださった西村さんに心からお礼を申し上げたい。

さらに、一言これからこのディスクを利用する皆様にアドバイス

あちこちとツボを探し回ると思いますが、必ず、一仕事を終えた後は、
部屋にディスクを仕舞い忘れないように、もし、試聴範囲内に1枚でも
放置されていると、必ず、室内でのアコースティックに悪い影響を
及びますことをお忘れなく。

 今回はこの商品をモニターさせていただきありがとうございました。


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