《HAL's Monitor Report》
No.0053 - 2001/01/15
川崎市在住 HM 様 モニター対象製品:村田製作所 ES103 使用機種
トランスポート PO-S DAC マークレビンソン30.6 プリアンプ コヒレンス2 パワーアンプ X-350 スピーカー ノーチラス802 試聴環境
木造一戸建 2階隅の約10畳洋間 序
カワマタルームで初めて村田ES103を聴いたのが11月下旬。ヨーヨーマのシンプリバロックを聴いてとても音が柔らかく感じました。自宅試聴も可能ということですぐに送ってもらおうかとも考えましたが、ちょっと待て。どこに置こう。私に限らずこの製品の試聴購入を考えている方は誰もが考えこんでしまうであろう点、それは設置場所です。スピーカーの上部が平らになっていれば何ら問題がありませんが、最近の製品では平らなものは少ないのではないでしょうか。 試聴 私はクラシックしか聴きません。中でも最近はフルトヴェングラーに凝っています。録音されたのが半世紀以上前のものが多いので音は貧弱です。その貧しい音を少しでもいい音で聴くために努力してきました。LPで聴いたらどうかといわれそうですが、諸事情により現在はCDでの音質向上に努めています。 1.ワーグナー ニュルンベルクのマイスタージンガー序曲
録音は49年12月19日、偶然にもちょうど51年後のこの日に試聴となりました。 2.バイロイトの第九 有名な演奏です。ファンの方には怒られそうですが、これを聴いて一度も感動したことがありません。いや今日までありませんでした。しかし、高音がこれほどまでに良く伸び奥行き感のある演奏だったとは。これを第九のベストにあげる人が多いのがやっとわかりました。もちろん今日から私も同感です。 3.47年5月27日ベートーヴェン5番 あれこんなに良い音だったけ。高音もはっきりしていて決して金属的でない。中音の2ndヴァイオリンもところどころ聴き取れる。ゆったりとして大きな音像に聴こえる。やはりこの演奏はすばらしい。 4.シューベルト未完成(52年2月10日) フルトヴェングラーの未完成の中では最も音がよいと思われるものです。ES103を使用して明らかにヴァイオリンがよく聴こえるようになりました。ES103無しで聴くと1stヴァイオリンの人数が半分になったようです。 まとめ
全体的な印象としては、音像が大きく豊かになる、臨場感が拡大する、ヴァイオリンの高音の金属音感がなくなる、高音(特にヴァイオリン)がはっきり聞える、はずすと寂しい感じになる、といったところではないでしょうか。 |