《HAL's Monitor Report》
No.0052 - 2001/01/10
栃木県那須郡在住 小森 美樹 様 モニター対象製品:MarkLevinson No31.5 1.はじめに 私は、栃木県在住の40代のものです。まず、このような試聴のチャンスを与えていただいた川又氏に、深く感謝いたします。栃木県は、オーディオ不毛の地で、頼よれるショップがありません。最近、東北に拠点をもつオーディオ店が、宇都宮市にサテライト店をオープンさせましたが、それまでの店は、評判が悪く、遠く東京まで足を延ばさざるを得ず、非常に情報の収集にも困っておりました。従いまして、最新機器を自宅試聴させてもらうことなど絶望的です。HPでこの企画を知り、早速応募した所、思ってもみない展開となり、今回の機会を得ることができました。これからも、我々のようなものに手を差し伸べる企画を継続していただくようお願いします。 2.試聴機器
CDP WADIA WT-2000S 3.試聴 DISC1 白鳥 英美子「HEART SIDE」より「アメージンググレース」 この曲は、ボーカル以外なにもないので、機器の差を良く聞き分けられるが、音がでた瞬間から、以前と決定的にSNがあがっていることに気付く。しっかりとセンターに定位し、しかも存在感がすばらしい。さらに自然に減衰していくエコーの消え方がまた感心する。 WADIAでは、ある一定のところまでスーっと音が消えていくが、その先が、わりとあっさり消えてしまうのに対し、レビンソンではあくまでも、最後まで音が消えずに減衰していくのである。いままで何度が、トランスポーターを換えたがこんな経験は、はじめてである。 DISC2 イーグルス「HOTEL CALIFORNIA」DCC版よりタイトル曲 イントロの12弦ギターが、ややほっそりし、抜群の透明度で鳴りだす。SP間に見事に音が、散りばめられ、しかも音と音の分離が見事だ。うるさくなく好みの音である。ただ最近のレビンソンの個性であるすっきりとして「無印良品」的な音になりすぎ、もうすこしパワー感というかエナジーを表現してくれたほうが、「乗れる」ロックになると思う。ないものねだりか?。WADIAのほうが、粗いが乗れる音である。 DISC3 ヨーヨーマ 「シンプリーバロック」より「讃えよ誉めよ」 これは、はまった。一音一音が、透明度を伴ったつややかさで空間に解き放たれる。ここで「空間」「高さ」「広がり」を無意識のうちに知覚した。楽器がもつ個性が引き出された感じで、ここでは完全にレビンソンの世界が構築された。 DISC4 KRISTINA&LAURA 「MANHATTAN BREEZE」より「愛の挨拶」 伸びやかなチェロ、つややかなバイオリンいうことなしです。チェロは、しっかり芯のある鳴り方でボーイングが見えるように歌い、ダンピングとブーミングのバランスが絶妙である。ここでは伴奏ピアノが、やや遠く聞こえるが、でしゃばりも、ひっこみもせずバランスを保っていた。 4.最後に 最新型のトランスポーターの実力を知ることができて、大変有意義でした。またWADIAがトランポ込みで音作りをしているのもわかりました。今後これらを参考によりよきオーディオライフを発展させようと思います。この度は、誠にありがとうございました。 |