《HAL's Monitor Report》


No.0026 - 2000/09/18

福島県 グランドスラム 様

 モニター対象製品 Connoisseur 4.0

1.自己紹介

 初めまして。グランドスラムと申します。住まいは、福島県会津坂下町(「あいづ ばんげまち」と読みます)で、職業は小学校の教員をやっております。
 オーディオ歴は、かれこれ20年ぐらいでしょうか。高校生の時に、近くのオー ディオ店でパラゴンで鳴らされたストラビンスキーの「火の鳥」を聴き、そのステレ オイメージの素晴らしさに感激したのがこの世界に入るきっかけでした。
 実際には、それと前後して、オーディオ雑誌(小学館の雑誌で名前は忘れました) の懸賞で山水のプリメインアンプ 「AU-207」が当たり、それに家にあったモジュラーステレオのスピーカー部分をつな いで音を出して喜んでいました。
 「ステレオ」誌もこの頃から読み始め、この前オーディオルームを片づけていた ら、1981年の「ステレオ」誌が出てきて、当時の思い出がよみがえってきました。

2.ハルズレポートを書く経緯

 普通ですと、「レポートを書くから製品をモニターさせて」となるわけですが、私 の場合は少し違いました。簡単に経緯をお知らせいたします。
 きっかけは、川又さんからのブリーフニュースでした。覚えておられる方もいらっ しゃると思いますが、そこには、「コヒレンス�Uをお使いの方がコニサー3.0を聴 いてとても感動したこと。その方がコヒレンス�Uからコニサー3.0への買い換えを 考えていらっしゃること(これは川又さんの文章表現から私が勝手に推測したのです が…)」が載せられていました。

 実は、このブリーフニュースが来る2週間前、地元のオーディオ店で私は友人から こんな相談を受けました。「コヒレンスの中古って出ないですかね。」それに対して 私は、「もう生産を打ち切ったから、難しいかもしれないね。でも、手放したい人は きっといるから聞いてみるよ。」と答えたのでした。川又さんにも相談したのです が、新品はあるが中古は出る様子はないとのことでした。しばらく待つしかないかと 思っていた矢先に、先ほどのブリーフニュースの内容です。これ幸いとばかりに、川 又さんに連絡をしましたが、まだ先のことでもう少し待って欲しいとのことでした。

 コニサー3.0とコヒレンス�Uの違いについて川又さんといろいろと話をした後 に、私の頭に浮かんだのは、3.0の弟分の4.0でした。コヒレンス�Uは240万 円、中古にしても120万円前後でしょう。コニサー4.0は160万円、少し安く してくれればコヒレンス�Uの中古と対して変わらないではありませんか。そう考えた 私は、すぐに川又さんにメールを打ちました。「コニサー4.0を貸してくれません か?」と。
 しかし、川又さんからの返事は難しいとのことでした。そりゃそうですよね。ただ 聞きたいから貸してくれと言うのは、虫が良すぎますよね。それも自分が買うのでは ないのに…。

 ところが、ここで、予想もしない出来事がまたしても、ブリーフニュースで! 「名古屋のお客様がコニサー3.0と4.0の音の違いを聴くために、HALに来店さ れて、5時間かけて試聴された」という内容でした。ということは、現在コニサー 4.0がHALにあるということですよね。すぐにメールを打った私に川又さんからの 返事は、こうでした。 「今回の特別な貸し出しの代わりに、試聴した感想をハルズモニターに書いていただ けませんか?」

 一も二もなく承諾した私の元には、2日後、コニサー4.0が送られてきたのでし た。本来の目的は友人にコヒレンス�Uを買う前に、コニサー4.0を勧めようとした のですが、この時点では私がコニサー4.0の音を聴きたくて仕方が無くなっていま した。

3.試聴機器とオーディオルーム

 私はオーディオだけではなく、ビジュアルも一緒に楽しんでいますので、ここでは 両方一緒に載せておきます。オーディオ好きな方にとっては、訳の分からない機器も あると思いますがご容赦を。
 その代わり、興味がある方が大勢いると思われるケーブル関係については、細かく 明記しておきます。一応はそれぞれに適したケーブルを使っているつもりです。全て がドミナスだと理想的なのですが、P−0が一番効果的なので、ここではP−0にだ け使っています。 そのほかには高くて使えないと言う話もあるのですが…。 

 ○ スピーカー    ウィルソンオーディオ X−1グランドスラム 
 ○ トランスポート  エソテリック  P−0(電源ケーブル:ドミナスAC)
 ○ DAC         ワディア    ワディア9
           (  〃  :ゴールドムンドパワーコードS)
 ○ プリアンプ    ジェフローランド コヒレンス�U
 ○ パワーアンプ  ジェフローランド モデル9T
           (電源ケーブル:オーディオクエスト)
 ○ サラウンドプロセッサー EAD シアターマスター オベーション
           (  〃 :ゴールドムンドパワーコードS)
 ○ サラウンドスピーカー ウィルソンオーディオ WITT
 ○ サラウンド用アンプ ナカミチ PAー70CE
 ○ DVDプレーヤー パイオニア DV−AX10
           ( 〃 :オーディオクエスト)
 ○ プロジェクター  ソニー VPH−G70QJ
           ( 〃 :カルダスゴールデンパワーケーブル)
 ○ スクリーン    スチュワート HD130(150インチ4:3)
 ○ スピーカーケーブル カルダスヘックスリンクゴールデン5C(2m)
 ○ 接続ケーブル
    トランスポート〜DAC  オーディオクエスト オプトリンク�U
    DAC〜プリアンプ カルダスゴールデンリファレンス(1m)
    プリアンプ〜パワーアンプ 
    レイオーディオバランスケーブル(6m)
 ○ 電源レギュレーター
    シナノ HSR−510(トランスポート、DACに使用)
 ○ ラック関係 
    ゾーセカス(パワーアンプ、プリアンプ、トランスポート、
          DACに全面使用)

 私のオーディオルームは、母屋から離れた一戸建ての住宅になっています。農地法 や建築法などいろいろとあった末に、今のような一戸建てになってしまいました。 専用のオーディールームですから、中も外もそのためだけに作りました。
 部屋の広さは、約30畳。鉄筋コンクリート作りで外壁の厚さは約40センチ、遮 音は完璧で、大音量で映画を観ても、二重窓に耳を近づけるとかすかに分かる程度で す。天井高は、一番高いところで約4.5m、リスニングポイントにかけて傾斜して おり、最低で3.5mを確保しました。
 設計は、川又さんからの紹介で、コンサートホールやオーディオルームの設計を専 門とされているA&Aデザインの山本剛史氏にお願いしました。スピーカーのグランド スラムを完璧にならすことができるように、床はコンクリートの基礎の上に床材を直 接張り付け、内装もQRDを中心に音響設計を十分に考慮した素晴らしい仕上がりにな りました。
 詳しい内容をお知りになりたい方は、ステレオサウンド社刊ホームシアター’98 秋号をご覧下さい。写真入りで紹介されております。(ちょっと自慢が入ってしまい まして、どうもすみません)

4.コニサー4.0vsコヒレンス�U(試聴編)

 さて、いよいよコニサー4.0の試聴記事を書く段になりました。今まで読んでい ただいた皆様、ありがとうございます。ここからは、川又さんが良く試聴に使うソフ トと自分の普段聴いているソフトを利用して、両者の違いを述べてみたいと思います。
 決してどちらが良くて、どちらが悪いというものではありません。私のシステムと 私の耳ではこう聞こえたというものです。

○「大貫妙子/アトラクシオン」から5曲目「四季」

 これはもう皆さんにお馴染みの曲かと思います。イントロのアコースティックギ ターとウッドベースのハーモニーにハンドベルの流れるような音色、そして、大貫妙 子の浮かび上がるようなボーカル。これを中心に聴きます。
 まず、コニサー4.0です。イントロが鳴り出した瞬間「なんだこりゃ!全然違うぞ!!」 と思わず叫んでしまいました。一言で言うならば音が強いのです。アコースティック ギターがグランドスラムのLchから内側に1m寄ったところから聞こえてきて、指 が弦を弾いた音と弾かれた弦が震えて余韻を残しながら消えていく音がはっきりと分 かれるのです。

 そして、同じようにウッドベースでも、指が弦を弾く音と弾かれた弦が残す余韻の 違いがはっきりと判別できます。ウッドベースの方が、低音域への展開なので、弾かれた 弦の震える様子がよく分かります。驚いているところに、さらなる追い打ちが!そ う、ハンドベルです。 まるで目の前で実物が鳴っているように鮮やかな音で鳴り出したのです。「チリリリリーン」 そのハンドベルの響きが消えるか消えないかのうちに、大貫妙子の艶やかなボーカル が被さってきます。「つないだ手に夏の匂い、海へと続く道…」

 先ほど強い音と思ったのがここで分かりました。今までよりもボーカルの密度がセ ンターに凝縮されたからだったのです。スピーカー中央から、大貫妙子の声が語りか けてくるようです。アコースティックギターやウッドベースも密度が凝縮されたため に、今まで以上にリアリティが増しているようです。

 驚いてばかりはいられませんので、次にコヒレンス�Uにつなぎ替えて聞き直しま す。 イントロが流れ出したとたんに感じたのは、聞き慣れた音で「ほっ」とする音だとい うことです。コニサー4.0よりも一つ一つの音を明確にしない代わりに、余韻がき れいに抜けていきます。聞き慣れた音ということもありますが、コニサー4.0より も聞き易いというか、集中して聴かなくてもいい音です。

○「ロリポップ」から1曲目「ワルツ<金と銀>」

 これもお馴染みの「ワルツ<金と銀>」です。
 コニサー4.0で聴くオーケストラは、ファーストバイオリン、セカンドバイオリ ンのハーモニーのちょっとしたずれまでも拡大して聴かせてくれるようです。フル オーケストラのトゥティから瞬時にして音楽が止まる部分では、その音の余韻が、 ホールの隅々にまで響き渡っていく様子が目で追えるぐらい鮮やかになります。その解像度の高さが あまりにも高すぎて、演奏の不備までさらけ出してしまうようで、聴きながら少々疲 れてしまいました。

 ここで、コヒレンス�Uへ切り替えます。コヒレンス�Uで聴く「ワルツ<金と銀>」 は、バイオリンを強調するわけでもなく、かといって、全体に埋もれてしまうわけで もなく、きれいなメロディーラインを聴かせてくれます。例のトゥティから演 奏が急激に止まる部分では、コニサー4.0ほどではありませんが、余韻がきれいに 抜けていく様子が感じられます。 余韻までも厳密に再現しようとするコニサー4.0と余韻を美しく聴かせようとする コヒレンス�Uとの違いでしょうか。

 ちなみに、この曲の出だしの部分にはハープが入っているのですが、このハープの 音の余韻がどれだけ広がるか、またハープがどれだけ奥に位置するかもチェックに使 うことができます。私はこのチェックをしたために、ドミナスACをP−0に使う羽目 になってしまいました。どうしてデジタル信号しか流れていないトランスポートの電 源ケーブルを替えるだけであれほどまでに音が変わってしまうのでしょうか。不思議 です。P−0にドミナスACはベストマッチといっていいでしょう。

○「フォープレイ」から1曲目「チャント」

 これもお馴染み「フォープレイ」です。聞き所はやはり、出だしのバスドラの一発 でしょう。 さらに、3分ぐらい経ってからのコーラスとベース、ドラムが重なり合う場面での迫 力あるサウンド展開でしょうか。

 コニサー4.0で聴くバスドラは、一聴すると軽い音のように聞こえます。バスド ラと言うよりも、オーケストラのティンパニーのような感じの軽さがあります。その 軽さを感じさせながらも、ドラムの皮が震えながら音が減衰していくのが感じられま す。きっと微少レベルのリニアリティーが優れているのでしょう。「微少レベルのリ ニアリティー」という言葉は、CDプレーヤーやDAコンバーターなどのデジタル機器 でよく使われますが、プリアンプで感じたのは初めてでした。もしくは、アメリカの オーディオ雑誌的に言うならば、「ノイズフロアーの低減」と言うのでしょうか。

 コヒレンス�Uで聴く「フォープレイ」のバスドラは、適度な重さがあり、一聴して バスドラと分かるものです。コニサー4.0と比べると音のスピード感こそ劣るもの の重厚感という点では上回っています。コニサー4.0のように、コーラス、ベー ス、ドラムがそれぞれ分離して迫って来るというのではなく、それぞれが程良くブレ ンドされて迫ってくる感じです。

 同じような音量でも、コニサー4.0の方が、耳にきつく感じることが多くありま す。このようなフュージョン系の音楽では、コニサー4.0の音離れの良さがそう感 じさせてしまうのでしょうね。もっとも、音量が大きすぎるせいもありますが…。 (この曲をかけているときは、隣の人と話しても大声を出さないと良く分からないほ どです)

○「サラ・ブライトマン/タイム・トゥ・セイ・グッバイ」から1曲目「タイム・ トゥ・セイ・グッバイ」

 こちらもお馴染みの曲です。ノーチラスシリーズのデモの際は良く流れていました ね。 この曲でもサラ・ブライトマンとアンドレア・ボチェッリのボーカルは、中央に定位 し(ボチェッリは若干左より)声に張りがあります。大貫妙子の時と同じように、定 位が凝縮されたために二人の声の微妙なニュアンスが分かります。その分、ボーカル だけに神経が集中してしまい、バックに流れるオーケストラのメロディーには関心が 薄くなるような気がします。別に音が弱くなるとか薄くなるわけではないのですが、 ボーカルの力強さとの対比で、薄く感じてしまうのでしょう。

 それが、コヒレンス�Uですとうまくマッチングして、出だしの弦も美しく聞こえま すし、ボーカルとオーケストラともうまくミックスして聞こえます。

 プリアンプに選別機能があるわけではないのですが、コニサー4.0は主にメイン となるボーカルに対して、コヒレンス�Uは両方に同じようにスポットライトを当てて いる感じがします。

○「イッツ・オンリー・ア・バラード/中西保志」から1曲目「最後の雨」

 私の大好きな1曲です。録音も良く、チェック用としても活用しています。
 コニサー4.0で聴く中西保志は、もう歌いまくるという感じです。自分の思いの 丈を歌に任せるとでも言うのでしょうか、感情の起伏が怖いほど分かります。これほ どまでに感情を込めて歌っていたのかと思い直すほどでした。ただあまりにも感情の 起伏が激しすぎる感じがしないでもありません。

 ステレオサウンド誌で評論家諸氏が、「感情のひだまでもあらわにするようなアンプ」 とコニサー3.0の試聴で書いていましたが、まさにその意味が分かるような気 がしました。弟分の4.0でこうですから、兄貴分の3.0はいったいどんな音がす ることやら…。

 そんな思いを抱きながら、コヒレンス�Uで中西保志を聴くと、いつも通りの中西保 志でした。切々と情感を込めて歌う彼のボーカルには思わず涙してしまいます。ここ でもコニサー4.0の時にはあまり感じなかったバックのサウンドとの調和も感じる ことができます。

 やはり、コニサー4.0は、その音楽その音楽でメインの音に対して自動的にス ポットライトが当たるようになっているのでしょう。コヒレンス�Uと聴き比べるとこ う感ぜざるを得ません。よく言われる音の出し方の違いなのでしょう。

 この後も何枚もCDを聴き比べたのですが、私にはコニサー4.0とコヒレンス�U との違いが次のように感じました。
 例として「大貫妙子」の「四季」で説明したいと思います。
 この曲は、ボーカルとアコースティックギター、ウッドベース、パーカッション、 ストリングスで構成されています。

 コヒレンス�Uで聴く「四季」は、竹藪をバックに従えて、日本庭園のような場所 で、ボーカルの大貫妙子を中心として、コンサートのようにその後ろにアコース ティックギター、ウッドベース、パーカッション、ストリングスが並んで演奏してい るという感じです。観客の視線は常に後ろの竹藪を視界にとらえながら、その前の ミュージシャンたちに焦点が合います。 少し焦点をはずしても、後ろの竹藪があるので安心感があります。もしくは、ステー ジ上で演奏しているので、後ろには壁があると考えてもらっても結構です。定位して いる音と音の間、またはその後ろ側にも何かしらつながりがあるような感じがするの です。

 ところが、コニサー4.0で聴く「四季」はこう聞こえます。地中海をバックにし た小高い丘の上でミュージシャンたちが演奏しているところを想像して下さい。太陽 は燦々と降り注ぎます。周りには焦点を合わせるような障害物はありませんから、視 界は無制限といえます。その中に、ミュージシャンたちが演奏しているのです。まる で、浮かび上がるように。 直接的な音はもちろんですが、その音の余韻が空のどこまでも広がっていく感じがし ます。 コヒレンス�Uの限定された空間での広がりではなくて、その限定が解き放されたよう な感じがするのです。

 分かっていただけたでしょうか。

5.コニサー4.0vsコヒレンス�U(使い勝手編)

 これはもう圧倒的にコヒレンス�Uが優れています。
 まず、音量調整ですが、コヒレンス�Uが0.5db刻みで、63.5dbまで調整 できるのに対して(コヒレンスのボリュームは独立設計のゲイン調整と連携して 更に40dBの調整範囲があり、都合103.5dBであることを補足いたします。 川又より) 、コニサー4.0は、12クリック程度のアッテネーター式ボリュームですので、 1クリックの音量の変化が大きすぎる。もう少し大きくとかもう少し小さくなどの ボリューム調整がなかなか難しい。同じシャルコ製のボリュームを使っている エアーのK−1は、もう少し細かくボリューム調整ができました。音の傾向は 同じでしたので、この音の秘密は、シャルコ製のボリュームにあるのかもしれま せんね。

 次に、これはこの製品だけのことかもしれませんが、バランス入力時にハムが出ま した。(コニサーは通常2番ホットに対してコヒレンスは3番ホット、そしてコニサー は アンバランス伝送ということから同様な症例は他でもありました。設定を変更すれ ばまったく発生しませんのでご安心下さい。川又より) 川又さんに相談したところ、製品の構造上、ハムが出る場合もあるとのこと。今回 は、バランス入力をあきらめ、アクロテックの6Nピンケーブルで入力しました。内 部回路がアンバラですからしょうがないのでしょうか。

 最後に大きな問題が。といっても私が実際に購入するとしたらと言うことですが。
 コヒレンス�Uには、バイパススイッチがあります。このスイッチを押すと、ゲイン 0に固定されます。つまりスルーモードになるわけです。これがどう役立つかという と、AV時にとても役立つのです。AVアンプ(ここではEADのシアターマスター)から の5.1chのうち、フロント2chをプリアンプを通して出すのです。もちろん音 量調整はAVアンプで行いますから、プリアンプのボリュームは関係ありません。これ ができるのとできないのでは、使い勝手で大きな違いがあるのです。最近のアメリカ 製のプリアンプには、たいていこのスイッチがあります。ハイエンドオーディオも ホームシアターブームに一役買おうということなのですね。

6.終わりに

 2週間という短いようで長い、いや、長いようで短いモニター期間でした。友人に 聴かせるために借りたものでしたが、その大半は私が聴いていました。なぜかって? 友人は、コヒレンス�Uのデザインも好きで、音はコニサー4.0の方が優れているこ とは認めながらも、デザイン面での好みとパワーアンプにモデル8SPを使っている ために純正組み合わせへの憧れが優先し、コヒレンス�Uを購入してしまったからで す。

 今回は、買おうか買うまいか非常に悩みました。何度も川又さんに特別価格を提示 してもらおうと思いました。しかし、終わりににもあるように、いくつかの不備も あったし、何より大きかったのは、今までコヒレンス�Uを愛用してきた思い入れがあ るからでした。

 コニサー4.0の音は嫌いではないですし、求める音の方向性から言っても間違い ではないと思います。でも、私は、車で言うといつもスポーツカーに乗っていたい人 間ではありません。高速をハイスピードでクルージングできる車の方が好みです。
 バイクに至っては、最新の300キロも出るハイパースポーツよりも、基本設計が 20年も前のGSX1100S、つまり刀が大好きな人間です。そんな私は、やは り、コヒレンス�Uが合っているのかなと思います。構えて音楽を聴くよりも、ゆった りとした気分で楽しく音楽を聴きたいですからね。
 今回のレポートが、コニサー4.0を考えている人の参考になればいいかなと思っ ていますが、現物を聴くのが一番ですよね。川又さんに言って、ノーチラスにつない で聴かせてもらって下さい。私が言っていることが、2倍ぐらいに拡大されて表現さ れると思います。

 今回のモニターは、川又さんとスキャンテックのご厚意によって実現したもので す。この場を借りまして御礼を申し上げたいと思います。どうもありがとうございま した。


《HAL's Monitor Report》