2020年10月9日 No.0724 新着投稿⇒H.A.L.'s Hearing Report-Y'Acoustic System Ta.Qu.To-SPL & XLR & BNC |
Vol.1「負けて嬉しい♪はないちもんめ?」とはどういう意味なのか!? 東京都大田区 K.T 様より 最新の投稿をご紹介致します。 新着投稿⇒H.A.L.'s Hearing Report-ESOTERIC Grandioso C1X https://www.dynamicaudio.jp/5555-7F/fan/hf_hear0722.html 新着投稿⇒H.A.L.'s Hearing Report-Hybrid-ANKH https://www.dynamicaudio.jp/5555-7F/fan/hf_hear0719.html 足し算の原理を考えると効果過剰となってしまわないのか? https://www.dynamicaudio.jp/5555-7F/fan/hf_moni0630.html 以前の投稿をご紹介致します。 https://www.dynamicaudio.jp/5555-7F/fan/hf_moni0628.html https://www.dynamicaudio.jp/5555-7F/fan/hf_moni0624.html https://www.dynamicaudio.jp/5555-7F/fan/hf_hear0713.html これまでの投稿をご紹介致します。 http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0612.html http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0674.html http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0609.html 下記のページでも紹介させて頂きました。 http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0665.html ■K.T 様の代表的な使用コンポーネント DEVIALET Expert 1000 Pro (¥4,300,000.) https://www.devialet.com/ja-jp/expert-pro-audio-system/ MAGICO S7 (M-CAST 1Pair¥9,500,000.) http://www.electori.co.jp/magico.html ESOTERIC Grandioso D1X(¥3,500,000.) https://www.esoteric.jp/jp/category/grandioso ESOTERIC Grandioso C1X(¥3,500,000.) https://www.esoteric.jp/jp/category/grandioso -*-*-*-*-*-*-*-*-*- ダイナミックオーディオ5555 店長 川又さま お世話になります。 昨日は、(昨日も?)長い時間を割いてXLRケーブルの試聴につきっきりで お付き合い頂き本当にありがとうございました。 試聴を終えてからふと気がつきましたが、Grandioso最上級クラスのフルラインナップを 試聴機にして、XLRケーブルをグレード別にES-LINK Analogで聴き比べする機会は おひざ元の国内でもかなり貴重な体験だったのではないでしょうか。 さらに、勢い余ってクロック用BNCケーブルまで聴き比べを体験させて頂きましたが、 事前に思い当たっていたら大それたお願いに竦んでいたかもしれません(笑) 今回の試聴の魂胆は自宅にXLRケーブルの試聴環境がないことがネックで(あるいはダシに)、 しぶしぶ(ウキウキ)H.A.L.でD1XとC1X間のES-LINK Analogに使うバランス伝送用の ケーブルを選定しようというもの。 加えて、以前海外メーカーから電流伝送方式がアピールされた際に、ケーブルの 差よる影響を受け難いというメリットが強調されていたことから、作りのしっかり した安価な製品で予算を圧縮できるのではとの淡い期待を抱いたのだが、 はたして!?という企画でした。 結論から言えば、ES-LINK Analogでケーブルの性能差は相殺されることはなく、 むしろ、それなりのものを使った場合ははそれなりに、良いケーブルを使うと 伸びシロがさらに拡大されるというものとなりましたね。 ES-LINK Analogならグレード差が縮まるんのでは?というアマイ夢は、 ハカナイ夢であるという目の醒めるような現実的展開に涙が止まりません。 選択肢として比較した二機種のケーブルはちょうど値段が倍になる どちらもひとかどのケーブルでした。 両者ともにコントラストの再現に目を見張るものがあり、その一機種はどう聴いても こちらの方が上位グレードであるというしっかりした階層も感じました。 しかし、予算を圧縮しようとして選んだ手前ながら、これは低域の質感から早々に 候補から外れ、もう一機種は低域は十分にソリッドになったもののコントラストが 強すぎるようなところや、ソースのバラエティをケーブルの特徴が囲い込んで しまっているような点が気になってしまう始末。 この時点で、ひょっとしたら金輪際ケーブルの差をほぼ気にしなくて済むのでは という天国企画の目論見が、価格が安ければこれで納得できるかの土俵際企画に暗転。 川又さんから、Ta.Qu.Toも聴いてみる? とのやや控えめな一声(この控えめなトーンの示唆するところは、想定価格帯を 外れているものを聴くか、やめておくかとの意図やに思いましたが)に、 このままじゃ帰れないと参戦をお願いすることに。 そもそもC1Xのお披露目試聴で(その時はTa.Qu.Toとは知らず)Referenceとして 既に聴いていたのだから、Ta.Qu.Toがいいのはわかっているけれど、今回の企画の 趣旨はむしろ、ES-LINK Analogの恩恵でTa.Qu.Toでなくても十分なんじゃないの? だったので目論見は崩壊しもう涙目。 Dominic Miller Absintheから始めたところ、ギターの最初の一音が聞こえた 瞬間から空間に浮かぶ音像が凝縮しているような密度感を感じる聴こえ方。 その一音一音に込められたエネルギーの差が先ほどまでとはもう比較にならず、 思わず、あっと声に出てしまう! ギターの胴と弦のバランスがまた絶妙で、とにかく美しい! ダイナミックレンジに関してもTa.Qu.Toは他者に比べて、それを埋める階調が 圧倒的に細かく、画像でいう白飛びや黒つぶれ、マッハバンドやバンディング ノイズのような情報量不足によるエラーがない本当のハイコントラスト高精細画像の 見本といった趣で、力みや個性の押し付けが感じられずとても品がよいと感じる。 曲は続けてドラムス、バンドネオン、ベースと参加していくが、その間に形成され ていく音場については、そのスペースが(なぜか)今までより圧倒的に大きい! 水平、前後だけでなく垂直にも広い! ロトとレ・シエクルの展覧会の絵では、オーケストラが作る音場が広がっただけではなく、 音場内で奏でられているパート同士の距離感が聴感として感じ取れてしまう。 今まで弦の後ろに管があり、フルートの隣りはオーボエが並びと配置は聞き取れても、 それぞれの位置は東京23区地図のようにくっついて島がならんでいるように聴こえて いたものが、オーボエとチェロそれぞれのパートの間のスペースの距離感まで聴こえてしまう。 北海道、本州、四国、九州と隙間に海があるかのように! また、その空いている空間の音が”ある”ところと“音が鳴っていない”空間の 落差が桁違いで、音の美しさだけでなく、空いた空間からも真空中のブラックホールの ように何もないことの凄みが感じられる。 また、何より余韻が漂ってまさに消え去る寸前にオーバーラップして演奏していく ロトのコントロールの精度の高さをこのケーブルで聴くと実によく味わえることが 大変気に入りました。古楽器奏法の音源をさらに集めてみたくなります。 さて、価格について必要な長さで計算すると、Ta.Qu.Toは最初の候補としたケーブルの 三倍弱となりますが、Ta.Qu.Toの性能をコストパフォーマンスに換算すると、果たして 一番安いのはどのケーブルなのでしょうか。 しかも、並み居るブランドの上位グレードと比較すれば絶対的な価格も… もう白旗ですが、負けてすっきり!これ以外は持って帰れないという結論に至りました。 新世代Grandiosoで磨きがかかった点をさらに生かすケーブルであることがつぶさにわかりました。 H.A.L.でGraindiosoを使用して開発されたその出自を考えれば、これは当然の 成果かもしれませんが、狙ってここまで実現できる製作者の方も方向性を定める 川又さんにも脱帽です。 おまけで聴かせて頂いたTa.Qu.To-BNCでも以前のものと比べてXLRと同じ方向に変化するのです! クロックも欲しくなりました(笑) ある程度までケーブルの仕様をこちらの環境に合わせて頂くことも可能とのことで、 後程正確な必要長を測って見積もりのお願いを送りますので、よろしくお願いします。 -*-*-*-*-*-*-*-*-*- 川又より K.T 様 ありがとうございました。試聴の二日後に頂きましたご注文に感謝致します。 お陰様で頂きましたご注文によりまして、Ta.Qu.Toケーブル各種の累計販売金額が 大台の一千万円を突破致しました事を皆様への感謝の気持ちに添えて発表致します。 これまでも私のオリジナル商品はハルズサークルの皆様に育てて頂いたという経緯が ありましたが、Ta.Qu.Toケーブルは全て会員の皆様からのご注文であり、更に販売の 過程において全て試聴の上で選択して頂けたという事実を追記させて頂きます。 「他のケーブルにはない最大の特徴! 音像を支配するTa.Qu.Toケーブルの神業!」 このように述べている特徴は言葉のみではなく実体験として評価して頂けたという 事であり、私がHi-End Audio Laboratoryとして追求する音質傾向の理想でもあります。 H.A.L.での試聴体験によって皆様の経験値が高まり音質判定の基準も同時にレベル アップされることで、結果的に皆様のシステムに対する選択とチューニングの方向性 というもを発見して頂ければと願っているものです。 その意味で、K.T 様もTa.Qu.Toケーブルの生みの親である吉崎さんも、 同様にH.A.L.での試聴体験によって感性を磨かれて来られた好例であると思います。 単なる販売のための試聴室ではなく、ユーザーの感性を高めていく事が専門店として 本当に大切な事と考えており、今後もそのポリシーを貫いていきたいと思います! さて、K.T 様に最後のおまけで比較試聴して頂いた曲が前号のTa.Qu.To-BNCの インプレッションで使用した井上陽水であったわけですが、私が語る必要がない くらいにポイントを押さえたご指摘を頂きました事を大変嬉しく思います。 ありがとうございました。 |
担当:川又利明 |
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