2017年7月4日 No.0673
 新着投稿⇒H.A.L.'s Hearing Report-Sonusfaber/Homage Tradition

2017年6月19日 No.1405
新企画⇒H.A.L.'s Special Event-Sonusfaber/AMATI Traditionを鳴らし切る試み!!
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/1405.html

上記イベントに参加された会員より大変にありがたく嬉しいご感想を頂戴しました。
皆様にお楽しみ頂けた様子で何よりでございます。ありがとうございました。

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Vol.6「ダイナミックオーディオ最上階のようなところでないと無理だろう!!」

長野県長野市 M.T 様より

前回の投稿をご紹介致します。
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0672.html

Sonusfaber AMATI Traditionはそれぞれの違いを的確に描き分けた。
主宰された川又店長さんが言われていたとおり、それだけスピーカーの解像度や
能力が高く、フラットトランスファー性能に優れていることが確認できた。

今回は上記各社のフラグシッププレーヤー アンプを、バイアンプ・バイワイヤーで
スピーカーに繋ぐという贅沢極まりない方法で行われた。

輸入代理店の輸入機器の枠に限られたり、スペースの問題もあって今回のような
催しはダイナミックオーディオ最上階のようなところでないと無理だろう。

■マーラー交響曲第一番「巨人」第二楽章 小澤征爾/ボストン交響楽団

ESOTERIC Grandioso システム
http://www.dynamicaudio.jp/file/H.A.L.'sSoundRecipe_AMATI_Tradition_ESOTERIC.pdf
これに限らず、どの曲でも概ね感じたのが、dcs&JEFF ROLANDシステムとブルメスター
システムの中間のような表現を示したというのがまず印象です。
このようなオーケストラではダイナミックレンジ 音数 音場(サウンドステージ)
の全てに優れる必要があると思いますが、ジェフらよりやや狭くなりました。

dCS+JEFFROWLANDシステム
http://www.dynamicaudio.jp/file/H.A.L.'sSoundRecipe_AMATI_Tradition_dCS_JEFFROWLAND.pdf
低域の絞まりはESOTERICの方があるように感じた。
一部の低音楽器で極端には胴間音のように聞こえたことが気になって、
この曲ではESOTERICに挙手した。ただ、空間の上下の広がりが最も広かった。

Burmesterシステム
http://www.dynamicaudio.jp/file/H.A.L.'sSoundRecipe_AMATI_Tradition_Burmester.pdf
この曲に限らないが、レンジ感、空間の広がりは1番狭いので、ブルメスターに挙手
した楽曲は1曲もなかった。ただ、この曲では8名中3名の方がブルメスターシステムに
挙手されたのも聞いているうちにわかってきた。

それはまるでフルレンジ的なハイ〜ローまでの繋がりの良さがある。悪く言えば、
dcs&JEFFがドンシャリ感になるのと対照的なのが曲によって+となり−となるのだと感じました。


■FIFTY SHADES OF GREY ORIGINAL MOTION PICTURE SOUNDTRACK
  3.THE WEEKEND / EARNED IT(TRADUCIDA EN ESPANOL)
http://www.universal-music.co.jp/p/UICU-1262

Burmesterシステム
http://www.dynamicaudio.jp/file/H.A.L.'sSoundRecipe_AMATI_Tradition_Burmester.pdf
なぜかこの曲ではドンシャリ感がある。音場の広がりも少なく、高域端に刺激感を感じた。
あまりこの曲との相性は他の曲と比べて良いとは言えない。この曲でこのシステムを
良しとされたのは1名もわからなくもないです。

dCS+JEFFROWLANDシステム
http://www.dynamicaudio.jp/file/H.A.L.'sSoundRecipe_AMATI_Tradition_dCS_JEFFROWLAND.pdf
上下の広がりが広大で、音場が1番感じられた。レンジ感も広く、音にリミット感が皆無。
この曲ではこの組み合わせをベストとして挙手した。

ESOTERIC Grandioso システム
http://www.dynamicaudio.jp/file/H.A.L.'sSoundRecipe_AMATI_Tradition_ESOTERIC.pdf
唯一高域端にわずかなシャリ感を感じた以外は3組み合わせ中、1番音が前に出て
好ましいと思いました。前後感3D感もよく感じられて躍動的です。


■「IMAGE - EMOTIONAL & RELAXING」通常CD盤を使用  https://goo.gl/l9GdSJ
14.アヴェ・ムンディ (ロドリーゴ・レアン&ヴォックス・アンサンブル)

ESOTERIC Grandioso システム
http://www.dynamicaudio.jp/file/H.A.L.'sSoundRecipe_AMATI_Tradition_ESOTERIC.pdf
この曲ではESOTERICが1番上下感と帯域内のどの部分でもクリアで見通しがいいのが
気持ち良かったです。

dCS+JEFFROWLANDシステム
http://www.dynamicaudio.jp/file/H.A.L.'sSoundRecipe_AMATI_Tradition_dCS_JEFFROWLAND.pdf
なぜかこの曲になったら、ESOTERICより上下間が狭まる。大人しく聴き疲れはまずしないだろう表現。
重心は1番低い。ナチュラルさもとてもいい。この曲ではESOTERICの表現をベストとした。

Burmesterシステム
http://www.dynamicaudio.jp/file/H.A.L.'sSoundRecipe_AMATI_Tradition_Burmester.pdf
JEFFらのシステムとはまったく対照的な表現を示した。レンジ感が狭く、フルレンジ
スピーカーを聞いているような気分にさせられた。エナジーが外に発散するJEFFに対して、
内側に凝縮していくかのようなブルメスター。これはよい意味で、もしかしたら、
ブルーノートら古いジャズらの音源ならこのブルメスターが1番違和感なく聞こえるのではと
想像しながら聞いた。とにかくしっとりしてよく出来た真空管アンプ的ですらある。

この曲を使ってモノラル・パワーアンプESOTERIC Grandioso M1を2台ないし4台を
用いて、バイアンプ&バイワイヤーの比較がなされた。
この差は誰でもわかるほどの大きな違いがあった。

シングルからバイアンプ・バイワイヤーで音場において上下の広がりが見えるように
綺麗に広がる。帯域は低域から高域に至るまで、どの帯域でもクリアになる。

川又店長さんが、AMATI Traditionのメリットとして力説されている着ぶくれしない低音
尾を引かない低音、ボン付かない 曖昧さのない低音はシングルアンプ シングル
ワイヤーでは完全ではない。

川又さんの解説のとおり、低音でのウーハーの逆起電力が中高域増幅部分に回るか
回らないかでそういう違いが出るとのことであった。

自分の場合はアンプは自作で、部品はなかなか揃わないようなもので出来ているだけ
にもう2台のパワーアンプを揃えるのは部品調達からもはや至難である。

同じEL156をシングルアンプとして中高音もどうなのかバイアンプも検討課題と感じ
た貴重な体験となりました。

試聴会の後半では、川又店長さんがそれぞれのシステムに合う曲を選ばれてかけられた。
独断と偏見でもその意図がわかるものであったので記しておきたい。

dCS+JEFFROWLANDシステム
これはすでに書いたとおり、Dクラスパワーアンプらに支えられて、強力な低域表現と
ややドンシャリではと思えるほどの派手さ コントラスト メリハリ ダイナミックさ
が最も強い。それでパーカッションが空間に散乱するドラムン・チャント・マルティン・
グルービンガーをかけられたのではないかと感じた。

Burmester(ブルメスター)
ある意味JEFFらとは対照的に感じたブルメスター。松田聖子のSEIKO JAZZのLOVEと
アランフェス協奏曲 1楽章 サー・ネヴィル・マリナー指揮、ギタリスト、
ペペ・ロメロ、ロメロ・ギター四重奏団の1975、78年録音盤をセレクトされた意図は
松田聖子さんのもミニコンのようなシステムでもよく聞こえるようにマスタリング
されたと思われるこの音源。

ブルーノートやコンテンポラリー時代も安もののプレーヤーで破綻が生じないように
上下カットやコンプレッサーでピークを潰したとされる。そんな音源でも音質の限界を
ことさら感じさせることなく、あたかもフルレンジスピーカーで聴いているような
心地よさからと思いました。

ESOTERIC Grandiosoシステムには
■DIANA KRALL「LOVE SCENES」11.My Love Is
■SONY 非売品SACD ウィントン・マルサリスが横浜みなとみらいホールでのピアノと
 DUOのライブ録音。上のシステムの中庸とも感じたこちらに合う音源として派手さはないが、
 渋さがある。空間もあるこれらがチョイスされたものと感じた。
 特にウィントン・マルサリスは横浜みなとみらいでのDSD録音の空間がライブ感の
 心地よさを生んでいた。

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M.T 様ありがとうございました。前回に続き遠方からのご来店に感謝致します。
何事にも確認したいという情熱をお持ちで比較試聴して頂いた甲斐があり、
遂にAMATI Traditionの導入を決意して頂き重ねてお礼申し上げます。

このようにシステムの変化に敏感に反応するスピーカーであるという事を
ご理解頂ければ導入後の使いこなしの上でも参考になると思います。
オーディオルームの完成が待ち遠しいことと思いますが引き続きよろしくお願い致します。
ありがとうございました。

川又利明
担当:川又利明
TEL 03-3253-5555 FAX 03-3253-5556
kawamata@dynamicaudio.jp

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