《H.A.L.'s Hearing Report》
No.0485 - 2009/3/12 埼玉県上尾市 T T 様より “Friday concert”Vol.35はこんな企画でした。 http://www.dynamicaudio.co.jp/audio/5555/7f/brn/639.html Documentary of“Friday concert”Vol.35は↓こちらです。 http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/641.html そして、今回も参加者の皆様に記念撮影をお願いしました<m(__)m> http://www.dynamicaudio.jp/file/090227/guest01.jpg http://www.dynamicaudio.jp/file/090227/guest02.jpg 皆様のご感想はいかがでしたでしょうか? 早速ご紹介致しましょう!! -*-*-*-*-*-*-*-*-*- Vol.171「やっぱりオーディオって楽しい!と思いながら帰途についたのでした!!」 前回の投稿をご紹介します。 http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0474.html 過去の投稿の“ほんの一部”をご紹介致します!! http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0468.html http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0460.html http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0451.html http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0446.html http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0434.html http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0427.html http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0423.html http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0401.html http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0403.html http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0390.html 今回のエフコンは比較試聴ではなくJBLの新製品 Project K2 S9900の演奏を 楽しむという主旨でしたのでざっとしたインプレッションを。 当日私が座った席は左スピーカー正面の2列目という事でセンターポジション ではないので偏った印象はご容赦を。 ここのところJBLはProject K2 S9800 Special Edition及びProject EVEREST DD66000とアンプを選ばないし鳴らしやすいスピーカーと思われがちだが、 アンプやシステムの個性と実力が如実に出てしまう、ややもするとモニター的 なスピーカーを送り出していると私は勝手に思っている。 では、新しいJBL Project K2 S9900はどんなスピーカーかと大変興味があった。 今回使用したシステムはフルGOLDMUND のデジタル伝送。しかもパワーアンプ はTELOS5000。TELOS5000を初見の方には超超弩級モノラルアンプの音を聴いた のか、JBL Project K2 S9900を聴いたのか分からなくなったかもしれません。 しかし、TELOS5000の存在を差し引いても今回のJBL Project K2 S9900の演奏 は素晴らしかった。 素晴らしいコンポでさぞJBLも満足だったのではないでしょうか。 結論から書いてしまったが、どう素晴らしかったのか? 川又さんの選曲に合わせて各曲のインプレッションは印象に残ったところを 箇条書きにメモしてみました。前もって今日の選曲にはオーケストラは入って いないという川又さんからのアナウンスがありました。 ◇Friday concert Vol.35-JBL Project K2 S9900-inspection system Vol.1◇ 注)■はCD □アナログLPレコードです。 まずCDで、GOLDMUND MIMESIS 24MEからTELOS 5000までフルデジタル伝送でJBL Project K2 S9900を鳴らす。 ■ LOUIS ARMSTRONG / 「1.WHAT A WANDERFUL WORLD」(UCCU-9414) ルイ・アームストロング『この素晴らしき世界』 説明がいらないくらいお馴染みの曲。左スピーカー正面のためか、JBLの ホーンの音がする。サッチモ独特のしゃがれた声がリアル。 ■10cc/グレイテスト・ヒッツ1972〜1978(PPD-1100)「12.I'M NOT IN LOVE」 当時、世界に衝撃を与えた曲。独特の浮遊感と幻想的なコーラス(グレアム、 ケヴィン、ロルの3人の声をテープ編集により624人分(3人×13音階×16トラック) にオーバーダビングして作成された)の重なり合い。種明かしはレコーディング スタジオにポールを立てて長いテープをループさせる斬新的な録音をしていた というインタビューをBS-iの「SONG TO SOUL」 http://w3.bs-i.co.jp/songtosoul/onair/onair_19.html で見たが、JBLでは丁寧に鳴らしているという印象を受けた。 ■The Dream Academy 「8.The Love Parade」 TELOS5000でしっかりグリップされた歯切れの良い低音。もっと沈み込んでも いいのではと思わせる。 ■Michael Hedges/Aerial Boundaries「1.Aerial Boundaries」 ギターソロ。カッティングの音が立っている。大音量でもうるさく感じない。 ■松任谷由実/KATHMANDU 「6.輪舞曲」 川又さんが松任谷家に製品を納品した時のエピソードを披露。JBLらしさと いうか開放的な鳴りっぷり。それでいてまとまっている。 ユーミンのエキゾチックな一面が出ている。 ■Joe Morello / Going Places 「9.Autumn Leaves」 川又さんより「ドラムの音を味わって頂く」旨の説明あり。これは瞬間的に 制動の効いたドラム。重低音まで出ている。スピーカーも破綻しない。 演奏後プリが最大ボリュームの99まで回していたとの事。 ■井上陽水 9.5CARATS 「7.飾りじゃないのよ涙は」 ■井上陽水 Blue Selection 「7.飾りじゃないのよ涙は」 オリジナル、Jazzアレンジ共通してボーカルのリバーヴがキレイ。 ■中森 明菜「12.飾りじゃないのよ涙は」 東京スカパラダイスオーケストラのホーンセクションの面目躍如。 前に音が飛び出してくる。 ■Peter Gabriel / So 「2.Sledgehammer」 ハイハットの炸裂が気持ちいい。 ■Quincy Jones / From Q, With Love「7.LIBERIAN GIRL」 頭を殴られているような、低音のアタックが気持ちいい。 ■森山良子 with BEGIN・夏川りみ「1.涙そうそう」 〜スペシャル・ライヴ・ヴァージョン ホールエコーに会場の空間を感じる。 ■Tiffany/ティファニー 「1.Ituski no komoriuta Summertime 」 まずフルゴールドムンドで聴く。声の張りが印象的。 次に管球アンプのOctave Jubilee。音の輪郭の混ざり具合が絶妙。 耳あたりがよく。それでいてハイスピード。これが最新設計の管球アンプ。 改めて思う。超弩級のTELOS5000の威力を考慮に入れてもJBL Project K2 S9900 の魅力はうかがえる。 逆にJBL Project K2 S9900にはTELOS5000のパワーを受け止める懐の深さが あるというものである。 ◇Friday concert Vol.35-JBL Project K2 S9900-inspection system Vol.2◇ ■THE ESSENTIAL SANTANA/ 「4. Black Magic Woman」 □LP - Fleetwood Mac 「Side:B / 2. Black Magic Woman」 低音のうねりと音数が少なくてシンプルな楽曲がまっすぐ届く。 ■Eagles / Long Road Out Of Eden「6. I Don't Want To Hear Any More 」 「9. Fast Company 」 □LP - Eagles / One Of These Nights 「Side:A / 1.One Of These Nights」 中空にバスドラがまたも炸裂。 ■Stevie Wonder / STEVIE WONDER NUMBER ONES 「6.迷信 / SUPERSTITION 」 □LP - Stevie Wonder / Original Musiquarium I「Side:A / 1.迷信 / SUPERSTITION 」 ■Steely Dan / Gaucho 「1.Babylon Sisters」 CDだと乾いた切れのある音。 □LP - Steely Dan / Gaucho 「Side:A /1.Babylon Sisters」 LPだと重心が下がってくる。これくらいだとCDとLPのブラインドテストでも 分からないくらい。 □LP - Quincy Jones / AND STUFF LIKE THAT!!「Side:B /1.Tell Me a Bedtim Story」 ストリングスに酔いしれる。 □LP - Sarah Vaughan / How Long Has This Been Going On? 「Side:B /5.When Your Lover Has Gone」wiht Louie Bellson ドラムとボーカルのデュオというシンプル構成。これも渇いたドラムの音が 印象に残った。 □LP - Monty Alexander / Montreux Alexander, Live!, MPS 817 487-2「Side:B /3.battle Hymn Of The Republic ノリノリのライヴ演奏で思わず手拍子したくなるほど熱い演奏。 □LP - Dave Grusin / Disucovered Again「Side:A /2.KEEP YOUR EYE ON THE SPARROW 」 □LP - Nat King Cole - The King of Sound 「Side:A /2.Mona Lisa」 半世紀前の録音。ボーカルのビブラートが美しい。バックのストリングスも 滑らか。決して色褪せない曲と改めて思う。 私のメモも最後の方は文章の長さがだんだん短くなり、中にはコメントの無い ものもあります。それだけ演奏に聴きいってしまったのだろう。 今回は純粋にJBLの新製品を川又シェフの選曲で楽しむという趣旨なので、 メモを取る事自体がやぼなのだが、メモを取り忘れるくらい演奏を楽しんだ という事でしょう。 特にMonty Alexanderの演奏は熱狂的で自分もその場に居合わせているような 錯覚に陥るようでした。もし一人で聴いていたら手拍子をして演奏を楽しんで いた事でしょう。 今回のエフコンではLPを入れ替えている間に川又さんのJBLにまつわるオーディオ 談義やLPレコードにまつわるエピソードを興味深く聞いていました。 1950年のナット・キング・コールの「モナ・リザ」を聴いている時に思い起こ していたのは、曲紹介で川又さんから「クライマーズハイ」という映画のワン シーンに使われたという話もあり、「モナ・リザ」より10年も前に作られた 映画「風と共に去りぬ」原題:Gone with the Windの事でした。 当時はカラーまたは総天然色と呼ばれ、その時代の最高の映像&録音技術で 作られオスカーを10個も獲得した作品です。舞台装置も背景もありのままの アメリカ。 全てがセットといえども実物大です。現在はコンピュータという道具を駆使し て高度なCG技術で本物よりリアルと言われるほどの映像をSFXは提供します。 しかし、あのアメリカ南部を舞台にしたスケール感、焼け落ちる屋敷。 全てが鮮烈に蘇ります。 真空管時代にモノラル録音(LPのステレオ録音は1957年より)された「モナ・ リザ」現在のようなコンピューター上での小手先の編集など無かった時代の 楽曲とオーバーラップし、どちらも時を越え、時代を超えて私たちに熱い感動 を与えてくれます。 ここでいくら筆舌を尽くしても語りたりない「モナ・リザ」でした。 本当に当日のエフコンは川又さん一番自身楽しんだとおっしゃっていますが、 まさにお皿(DJはレコード盤をお皿と言う)1枚かけるごとに饒舌になってい く様は、お酒の席で1杯ごとに舌が滑らかになる酒飲み(失礼)のようでした。 予定を大幅に超えて終了したエフコン。週末の早い時間に4時間くらいかけて 行なうスペシャルイベント、DJ川又選曲によるLP浪漫飛行も楽しいのではない でしょうか。 「LPらしい音のするCD、CDらしい音のするLP。どちらも褒め言葉だが、コンポ の実力が高ければ高いほどCDもLPも突き詰めていけば同じような音になる」 というような旨のお話が川又さんよりありました。 「球のアンプのふっくらした音」という表現がありますが、Octave Jubileeは ハイスピードでエッジが立つアンプ。真空管アンプはこうあるべきという先入 観はOctave Jubileeの音を聴いた途端に崩れ去る事でしょう。 「オーディオはエンターテイメント」とは川又さんのお言葉ですが、オーディオ の新製品が出る度に過去の楽曲に新しい発見があります。 またエフコンはもとよりH.A.L.Tを訪れる度に、これまで聴こえてこなかった 音の発見があります。 「やっぱりオーディオって楽しい!」と思いながら帰途についたのでした。 -*-*-*-*-*-*-*-*-*- 川又より T T 様ありがとうございました。そうなんですよ、オーディオは楽しい!! それがお分かり頂ければ他に何も申し上げることはございません。 オーディオを楽しんでいるという自覚があればこそですが、楽しみたいのに そうでならない理由が音質にあったとしたら、それをどうするのか? ひとつは下記のSound checkということで私が診察して原因を突き止めること もできますが、先ずは自分のシステムの音とはどういうレベルなんだろうか? と、自己発見の意味でもここH.A.L.の音を一度聴いて頂ければと思います。 その証拠に、ここでのT T 様の試聴時間は群を抜いて多いのですから耳が 肥えるはずですね〜(^^ゞ これからもよろしくお願い致します。 ありがとうございました。 |