《HAL's Hearing Report》


No.0144 - 2003/10/14

埼玉県川口市在住 LUX FAN 様より

       「2003東京インターナショナルオーディオショウ訪問記」

               ―未確認物体発見―

2003東京インターナショナルオーディオショウの初日(10月10日)に
行ってきました。時間が取れたので入場者が少ないことを予想して出かけまし
たが、予想に反して平日にもかかわらず入場者の多いのには驚きました。

それも、当日の評論家の皆さんがおっしゃられるように女性が見られること、
従来は夫婦の方や彼氏につきあってという方はいらっしゃいましたが、どうも
今回はこの範疇を越えているような方たちが見受けられました。
AVの影響ではないかと勝手に想像していますが・・・。

このショウに来る目的のひとつに発表直後や発表されていない製品を実際見たり、
聴いたりできるのが楽しみですが、今回もたくさんありました。
たとえば、LUXMANのマルチチャンネルプリ・パワーアンプであるとか、ルーメン
ホワイトをそのまま2周りほど小さくしたスピーカーやマッキントッシュのスピ
ーカーなど、アクセサリーでいえばアクロテック改めアクロジャパンの新製品の
ケーブル類一式、オルトフォンの木製のSPU-85Anniversaryカートリッジなどなど
興味あふれるものばかり、その中でも最も注目していたものが、ESOTERIC
のマルチプレーヤーのUX−01、SACDプレーヤーのX−01です。

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川又より

この両者のメカと製品に関しては早くも次回作の随筆で詳細に解説致しますので
どうぞご期待下さい。と、言いつつ現在もViolaとTRIO+6BASSHORNの随筆が未完成
で毎日がんばっているのですが…(^^ゞ どうぞご期待くださいませ。

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ありました未確認物体のこれらのプレーヤーたちが、驚くことに内部のピックアップ
までが展示してありました(写真1)。さらに驚かされることは、X−01の音を聞
くことができたことです。それもアンプはTEACの新発売のA−70、スピーカー
はDUOとTRIO+6BASSHORNの両方で。

http://www.dynamicaudio.co.jp/audio/5555/7f/op-pho/mecha.jpg

この雰囲気を詳細にお知らせしましょう。
今回のショウの目玉の一つであるTRIO+6BASSHORNが聞けるということ
で、会場は超満員。私が説明を聞いたのは評論家のうち唯一オリジナルノーチラスを
使っていられる傳さんのときでした。30分前に行っても60はあろうかという席は
いっぱいで、始まる前にはその60席の周りを取り囲むように約100人ほどの聴衆
が取り囲んでいました(写真2)。

http://www.dynamicaudio.co.jp/audio/5555/7f/op-pho/listen.jpg

始まる前に、デモで掛けていたBGMも今までに聴いたことがないようなやけにきれ
いな音でS/Nの良い音がしていましたので、不思議でしたがシステムの説明を聞い
て納得しました。

プレーヤーはX−01、これにクロックジェネレーターのG−0sを繋ぎ、プリは
FM、パワーアンプは新発売のTEACモノラルアンプのA−70だったのです。

傳さんはホーンシステムを確かめるように、ボーカル、チェロ、ギターの曲をかけて
いきます。ホーンは立ち上がりは早いが、構造上ホーン内の空気層を利用するため立
下りが遅いとの持論です。

DUOで聴くこれらの曲はスピーカーシステムとしての音のまとまりがあり、驚く
ほどの低域も出てきます。TRIO+6BASSHORNに切り替えてゲルギエフ
指揮の最新版「ベルリオーズの幻想交響曲」も演奏されましたが、更に余裕を持っ
た低域があり、音を分解してきます。

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川又より

一般にはお知らせしていませんが、今回のTRIO+6BASSHORNのシステムに対しては
ここのDOMINUSを中心としてPADケーブルをすべて貸し出しております。写真には
写っていませんが、音質的な貢献を裏側で支えていることを一言追記しますね。

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傳さんのこのシステムの印象は「いわゆるホーン臭さの少ないシステムである。」
とのことでした。

また、開発者のAvantgarde AccosticのHolger Frommeさんの顔もみられました。
HALで聴くTRIO+6BASSHORNとはまた違いALL ESOTERIC
にしたときのスピーカーの印象はそのシステムの音を素直に再生するというのが私の
感想でした。調整しがいのあるスピーカーですね。

これ以外にも、最新号のSTEREO SOUNDNo.148の表紙に載っている
スピーカーPASSの Rushmoreもいい音を奏でていましたし、JBLの未発売のセンタ
ースピーカーと新発売のS4800をサラウンドのバックスピーカーに用いて、メイ
ンにS9800とハルクロdm38のパワーアンプやレビンソンのプリアンプ類で固めた
システムでピンクフロイド「狂気」などのロックを耳が痛くなるほどの大音量で3曲
連続も聞かせてくれた潮さん、同じSACDからこんな音風な音が入っているのを改
めて教えてもらいました。また何より今回のオーディオショウに欠けていた故朝沼さ
んをほうふつさせる元気をいただきました。ありがとうございました。

まだ、本日もショウは続きますし、大阪のハイエンドショウにも同様な布陣で登場す
ると思います。また、万が一にも聞き忘れた場合はマラソン試聴会に登場することで
しょうし、さあ忙しい秋になりそうです。

by LUX FAN


HAL's Hearing Report