《BRASS SHELLレポート》


No.0097 - 2002/8/3

福井県のS様より

BRASS Shell到着いたしました。
といっても、私は試作品段階のBRASS Shellを、4ヶ月ほど使い続けて
いるので、今回のものとどれほどの差が感知できるのやら、興味津々
ながらも、それほどの違いはないのかもと、やや冷めた感じで受け取
りました。

ただし、試作品の段階で、圧倒的な再生の向上を認めているので、
BRASS Shell自体の価値は十分認めているものです。

それにしても、-No.0376-愛知県春日井市 K・Hさんの試聴レポートは
大変的確で、非常に正確な批評であると思いました。読んでいながらも、
「そうそう!そういう向上ぶりだったなー」とうなずき、共感すること
しきりでした。

素晴らしい!(^.^)

さて、梱包を解き、まず、真紅のビロードに包まれた箱、そして箱の
上部に「BRASS Shell PRODUCED BY H.A.L. Serial No.BT0107」と
刻印されたプレートが貼ってあります。

これは7番目ということですかね?
だとしたら、ラッキーナンバーですねー(^^♪…まあ、偶然でしょうが。

箱を開けると、まず白い手袋が。あーそうですね、これほどの商品は、
手袋をして装着してしかるべきですね。なんたって1/100mmの精度
ですから。

そして、本体のほうは、銃弾の薬莢をイメージしたかのような黒い
アルミ(?)製のケースに収められています。ケースを慎重に開けると…
出てきました、黄金色の砲弾が…。

見た目は今まで使用していたサンプルと同一です。しかし、取り出して
よく見ると光沢の度合いが違うようです。最高級のワックスを塗ったとき
のような、濡れたようなしっとりとした光沢です。

さてさて、私の使用していたサンプルと、音質的には違いがあるのか?
以下はノーマルフラットBRASSリングの印象です。

装着して、初発の印象は・・・、んっ、ややきつく細身になったか?
という感じでした。しかし、まだ装着直後ですから、ある程度のなじみは
必要なのでしょう。

30分ほど聴き続けて、きつく細身という感じは薄れ、そのかわりに、
大変繊細で、クリアな音調、空間を意識するようになりました。

音像は更に締まり、その代わり空間に漂っていた雑味みたいなものが
一層なくなり、音そのものも非常に微細に表現されるようになりました。
余韻感もサンプルより豊かで自然な感じになったようです。

サンプルフェイズでほとんど満足していたSignature800ではありましたが、
今思うとほんのわずか散漫な鳴り方、空間の濁りもあったか?という判断
をせざるを得ません。Signature800が更なる求心力を身に付け、低域のみ
ならず、中高域もわが身にぐぐっと引き付け、究極の解像度と何のストレス
もない鳴り感を両立し得た感じの完璧なSignature800に変貌しました。

試作品サンプルの効果は圧倒的な感がありましたが、今回の正式な
BRASS Shellの仕上がりは想像以上の違いがありました。
まだ、ノーマルフラットBRASSリングのみの所感ですが、これからも、
銅リング、更に、BRASS凹面リングと試してみたいと思います。

今回は、純正のアルミフェイズとの比較ではなく、サンプルの真鍮フェイズ
との比較なので、やや感動の薄いレポートになってしまいましたが、今更、
純正アルミフェイズとの比較をするのも面倒でしたし、正規発売品となった
BRASS Shellとの比較をしたかったので、このようなレポートになって
しまいました。

川又さん、しばらくお返しできないとわがままを言ってきましたサンプルを、
これで、やっとお返しすることができそうです。

サンプルよりも、今回のBRASS Shellは更なる飛躍がなされているようです。
仕上げも、何よりもその音質向上が全く素晴らしい!

まさにノーチラスオーナーにとっては、掛け値なしで導入すべき、まさしく
珠玉の逸品です。


HAL's Hearing Report