《HAL's Hearing Report》
No.0078 - 2001/12/18 福井県 S様より ちょっとずうずうしい要望で、最初は少し躊躇しましたが、この際思い切って お願いしてしまいました。そしてそして、すべて私の望みどおりになってしま いました。ヽ(^o^)丿 川又さん、ご尽力本当にありがとうございました。m(__)mm(__)m <接続 初日> DOMINUS到着直後、一気にSPケーブルとACケーブル3本を接続しました。 本当は一ヶ所ずつ交換して変化を楽しみたかったのですが、今まで接続 していたPROTEUSをすぐに下取りに出さなければいけないので、このように せざるを得ませんでした。 とりあえず壁コンセント(PAD CRYO-L2)から2つのタップ(デジタル系 AudioReplas SBT-4SZ、アナログ系chikuma 型名失念)までは現状のまま TANTUS(1.5m)としておいて、パワーアンプ、トランスポート、ElgarPlusの 3者にDOMINUS ACケーブル(1.0m実寸1.5m)を接続しました。 ACケーブルの最低バーンイン時間は55時間とDOMINUSにしては短いので、 2、3日でバーンイン完了となるはずです。しかし、更に慎重を期して 最初2日間はパワーアンプ、トランスポート、ElgarPlusに接続した3本の DOMINUSACケーブルを適宜ローテーションしていきます。 これはパワーアンプ接続によるバーンインのほうが圧倒的に早かった過去 の経験をふまえて、ローテーションによって3本のDOMINUS ACケーブル のバーンインの程度を均等にしたいという意図からです。また、電源は 3日間入れっぱなしにしておきます。そして、念のため試聴時以外は SYSTEM ENHANCERをかけておきます。 特にSPケーブルの場合バーンインに相当時間がかかった経験があります。 これは現有のPROTEUSでの経験なのですが、規定の150時間はおろか完璧に 安定するまで3ヶ月(約200時間)くらいかかりました。 ただ、PROTEUSでも接続した直後から、その片鱗は十分に感じられましたから、 DOMINUSではどうなってしまうのだろうと期待に胸ワクワクで試聴しました。 接続直後から圧倒的に違いました。 まあ、細かく言えば、最初1時間くらいまでは音調がやや低域よりで、 空間も曇り気味でしたが、徐々に高域側にもストレッチしていき、その後は 加速度的に良くなり、3時間程度経過すると、バーンインの必要を感じない ほどになりました。やはり、予想通りACケーブルの立ち上がりは早い。 圧倒的違いとは、 ・音量感、スケール感、臨場感がぐーんと増す。 ・音が全く伸びやかに、スムーズに鳴り、うるさく荒れたところがなくなる。 ・音像の実体感、実在感が高まる。息継ぎなど、はっとするほどリアル。 ・余韻成分が増大し、音のすきまが緻密に埋まる。 ・ものすごく静けさを感じるようになる。 ・楽器の音も素晴らしいが、声の伸びやかさ滑らかさなどVOCALが特にいい!! などなど・・・、 ほんの少し聴いただけで、この違い。驚きです。 まさしく圧倒されます。 PROTEUSからTANTUSに換えたときの変化もかなりあったと記憶していますが、 DOMINUS交換による変化量はそれをはるかに上回っています。 細部のニュアンスも、より微細に表現されるようになるようですが、そんな 細かい要素などより、この独特の包まれ感、全く安心して音楽に浸れる充足感 は何とも言えないものでした。 1曲聴き終わっては「う〜ん」、次を聴いては「ふ〜」といった感じです。 今までのややドライな、空間の密度が薄めの音と比べると、全く非の打ち所 がないと思ってしまうほどでした。 また、分析的に試聴するのがばからしく思えてくるほどでした。 接続直後からこのような全く素晴らしい再生になったのは、一気に要所の ACケーブルとSPケーブルを換えたことと、DOMINUS SPケーブルが十分バーン イン済みだったことが大きかったと思います。 ACケーブルも翌日にはまだまだこなれてくると思うので、更に楽しみです。 ここで、ACケーブルを入れ替えます。 トランスポートのACケーブルをElgarPlusへ、ElgarPlusのACをパワーアンプへ、 パワーアンプのACをトランスポートへ。 そして、SYSTEM ENHANCERをリピートしておきます。 <接続 2日目> 最初の接続から約24時間経過 SYSTEM ENHANCERをリピートしていたシステムの電源を一旦切り、 またACケーブルを入れ替えます。 昨日と同じ手順で、トランスポートのACケーブルをElgarPlusへ、ElgarPlus のACをパワーアンプへ、パワーアンプのACをトランスポートへ。 さて、試聴開始。 耳がなれてしまったせいか、比較すると、昨日ほどの感動はありません。 でも明らかに抜けは良くなり、音像もフォーカスされています。 また昨日より更に緻密に、きめ細かくなり、音自体の力感も高まったようです。 全体的に情報量も増え、空間も更に大きく感じられました。 ACケーブルのバーンインが進み、SPケーブルの整合も高まってきたのでしょう。 しかし、空間表現に関しては、あくまでも「感じられた」なのです。 広大な空間情報、奥行感、距離感が「明確に」聴き取れないのです。 また、情報量は圧倒的に増えたのですが、音量が大きくなり多くの音が 重なってくると、少しもやもやしてきて空間の見晴らしが阻害されてくるの が気になります。特に大編成クラシックではやや不満を感じます。 やはり、現有のスピーカーやコンポーネントでは、ここまでが限界なのか。 HALで聴いたあの世界、広大な空間に全くストレスなく音がちりばめられる あの世界をそのまま再現することは到底不可能にしても、現有のシステムでも ある程度までは近づくことは可能だろうと思っていました。 確かに、音そのものはかなり向上しました。自分のシステムも割と敏感に 反応するんだなーと、見直していました。 しかし、空間表現、特に奥行、距離感に関してはやっぱりこのスピーカーの 描く世界はここまでなのかと改めて思い知らされた形になってしまいました。 まあでも、以前の再生よりは圧倒的に良くなっているので、Signature800 納入まで十分に楽しめます。 Signature800納入のころには、ケーブルも十二分にバーンインされ、スピー カーを入れ替えた瞬間からどんな再生が味わえるのだろうと思うと楽しみで なりません。 最初の接続から約30時間経過。 ここまでくると、もうあまり変化は感じられず、向上の程度はわずかなも のでした。もうバーンインしきったのだろうか。でも一応今夜もACケーブ ルを入れ替え、SYSTEM ENHANCERをリピートしておきます。 しかし、この世界からはもう後戻りできないと改めて思いました。 そして、Signature800納入が更に待ち遠しくなりました。 以上、報告と試聴感でした。 |