《HAL's Hearing Report》


No.0018 - 2001/01/29

足立区在住 EK様より

 足立区のEKです。
 ついこの間,システム6をいれたのでリポートします。

 私はまだオーディオにめざめて1年半の40代のおやじです。20代の頃は少々かじっていましたがCDが出始めた頃からやめてしまいました。近年忙しく働いていた毎日でしたがこの不況で在宅時間も増え音楽でも聴こうかなあと思い昔の機器にデンオンのCDC-S10Vを買ってつないだのが始りでした。
 20年近く前のアンプとスピーカー(テクニクスA3,A4,ダイヤトーンDS505)から出た最新のCDの音は我耳を疑うほどの艶やかないい音でした。これに味をしめてSPをB&WのN805にしてプリをテクニクスC3000してパワーをアキュフェーズP1000×2へとハイスピードでエスカレートしていったのです。
 私も若くはないので耳が達者なのもあと10年とふんでの行動でした。

 さて、この小さなN805は去年の暮にはケーブルやSP台などの調整により最高の状態で鳴っていました。1年近くいじり回した805ももう少し深みと空間表現がほしい・・でも限界だ・・・やはりもうちょっと大きいSPにしよう・・・と思い始めました。
 そんなとき、以前からHALのHPを見ていたのですが川又さんのブリーフニュースにウィルソンべネッシュのディスカバリーを誉め称える記事があり非常に興味が沸いたのです。HALでは買物もしたこともないし川又さんとは面識もありませんでしたが、その興味にどうしようもなく失礼ながらメールにてこう質問したのです・・・「私はNシリーズの艶のある中高音とシステム6の低音が好きですがN802とCUBUとディスカバリーのなかでズバリどれを薦めますか?」と。私は当家のスペースから考えて大きさはN802が限界として、そのいずれかを購入しようと心に決めていました。
 すぐに川又さんから返信がきました。するとどうでしょう・・・な、なんとそこには「システム6をお勧めします。」とあるではありませんか。がーん、まいったなと思いました。なぜなら私はシステム6の音をオーディオショーで聞き欲しくて欲しくてたまらなかったのです。が、”高値の華でまだ早い”と思いを振りきりあの3種にしたのです。まるでみすかれているようでした。(さすがが名セールスマン)・・・。
 振切った思いは倍になって沸きあがり結局、愛聴CDを片手にHALを訪問したのです。JAZZピアノトリオとバイオリンコンチェルトのCDをシステム6で試聴しました。JAZZのほうは非常にリアルで良かったのですが、バイオリンのほうは自宅で聞くより艶がないのです。それを川又さんに伝えると・・・「みなさん、機器によく艶とか音色とか求めますが、CDに入っている音はすべて出し、ない音は出さない。これが私のオーディオへの取組みです。」というような事をきっぱりといわれてしまいました。

 そのあと、7Fで川又さんのノーチラスを聞かせていただいたのですが先程の堅い口調とは違うやわらかな自然な音が・・・脅威の立体音像で流れるのです。音色がどうのとかいうより,聴いたことのない立体的な音にびっくりしました。緻密な理論をいう人の音とは思えないほど優しい自然な音なのです。
 オーディオというのは言葉にすると理論的な硬いものだけど、聞くとなると優しいものなんだなと痛感しました。
 まあ、ノーチラスはさておき、川又さんの説明や試聴でシステム6はN805よりすばらしい音であるのは確認できたので、うーんと勉強していただいて購入することにしました。

 さて程なく待望のシステム6が納入されました。
 その日は、仕事も早くあがり深夜遅くまでいろいろなCDを聞きまくりました。
 いやーとにかくその分解能にはビックリするばかりです。
 JAZZのライブCDではノイズだと思っていたのがお客さんが紙をまるめる音だったり、録音マイクがある楽器の一定の音のピーク時にほんとに小さなバーストノイズを発していたり・・・いやはや、録音モニターとでもいいましょうか、ビックリです。JAZZの録音はほとんどオンマイクですのでリアルな再生を本望とするこいつには奏者ガッツが手に取るようにわかって聞き応えがあるんです。
 しかし、クラッシクのバイオリンなんかはあまりに高分解能のためか、聞きなれない音で聞きにくいものがあるのです。N805の時はすべてのCDが艶やかになっていたのですが、これは805が高音部の分解できない音をごちゃごちゃっと一つの音にして再生してそれがちょうどイイ具合(艶?)に聞えるんじゃないかなと思うのですが・・・
 こう書くとシステム6を購入して後悔してるように思われますがそうではありません。クラッシクのバイオリンの曲でもオーケストラでも以前より2倍も3倍もすばらしい響きを奏でるCDもあるのです。これは、まさに録音の良し悪しでは、ないでしょうか。やはり、イイ録音の音楽はイイ機械で聴かないとダメなんですね。それと、プリの電源をACからDCにするとすーっと滑らかにになり音が良くなるんです。いままでは、ほとんど変らなかったのでずっとACで聞いていました。これでプリも本領発揮です。

 このように、ソースや機器に対してストレートに反応するシステム6を自分好みに鳴らすには超大変ですが、それがまた大きな楽しみというものです!

 そして、あれからずーっと、システム6は、自らのユニットと私の心のえーじんぐのため今夜も歌いつづけております。

 川又さんお世話になりました。
 これからも宜しく。
 乱筆乱文にて失礼たしました。


HAL's Hearing Report